室谷さん、「福井県私立高校生等奨学給付金」って最近よく耳にするんですけど、これって一体どんな制度なんですか?
端的に言うと、私立高校に通う低所得世帯の家庭に年間最大15万2,000円を給付する制度です!福井県が平成26年度(2014年度)に創設して、もう10年以上続いている本格的な教育支援制度ですよ。
15万円!それはすごいですね。でも「低所得世帯」ってどのくらいの収入の家庭が対象なんですか?
大きく分けると2つのグループが対象になります。1つ目は生活保護(生業扶助)を受給している世帯、2つ目は令和7年度の住民税の所得割が非課税の世帯です。住民税の所得割が非課税というのは、ざっくり言うと給与収入が単身なら年収125万円以下、家族構成によって変わります。
そうなんです!しかも国の制度をベースに福井県が上乗せして実施しているので、全国どの都道府県にもほぼ同様の制度があります。ただし給付額は都道府県によって少し違います。
なるほど、国の制度が土台にあるんですね。じゃあ実際にいくらもらえるのか、もう少し詳しく教えてもらえますか?
給付額早見表
給付額が複数パターンあるみたいで、ちょっとわかりにくそうですが…
ポイントは「世帯の種類」と「通う学校の課程」の2軸で金額が決まるということです。表にまとめると次のようになります。
| 世帯区分 | 全日制・定時制 | 通信制 | 専攻科 |
|---|
| 生活保護(生業扶助)受給世帯 | 年額52,600円 | 年額52,600円 | 対象外 |
| 住民税所得割が非課税の世帯 | 年額152,000円 | 年額52,100円 | 年額52,100円 |
| 専攻科のみ(所得割105,500円未満等) | — | — | 年額10,420円 |
住民税非課税世帯で全日制に通ってたら年額15万2,000円!これは大きいですね!
しかも制服が災害等で再購入が必要になった場合は最大8万1,000円が加算されます。B区分またはC区分の世帯が対象です。地震や水害でもし制服を失ってしまっても、この加算制度でカバーできるのは心強いですよね。
8万円の加算はすごい!地震大国日本ならではの配慮ですね。
実はこの制服加算は、2024年に起きた能登半島地震の教訓なども反映されているんです。令和7年7月1日時点で在籍していれば対象になります。
- 住民税所得割非課税の世帯で全日制・定時制に通う場合 → 年額152,000円(最高額)
- 生活保護(生業扶助)受給世帯で全日・通信制 → 年額52,600円
- 通信制で住民税非課税世帯 → 年額52,100円
- 災害等で制服の再購入が必要な場合 → 最大81,000円を上記に加算
わかりやすい!専攻科の扱いが少し違うんですね。専攻科って何ですか?
高校を卒業した後に進む、高校に附設された専修課程のことです。看護科や農業科など、特定の分野を深く学ぶ2年制のコースが多いです。専攻科の場合は給付額の計算基準が少し違って、所得割の合算額が105,500円未満の世帯または264,500円未満で扶養する子が3人以上いる世帯も対象になります。
なるほど!じゃあ次に、「自分の家庭は本当に対象なのか?」という点を確認したいんですが。
「自分は対象かどうか」が一番気になるポイントだと思うんですけど、どう判断すれば良いんでしょう?
チェックポイントは3つです。まず令和7年7月1日現在、保護者・親権者が福井県内に住民登録があること。次に私立の高等学校等に通う生徒がいること。そして最後に世帯が生活保護受給世帯か住民税所得割が非課税であること。この3つをすべて満たせば対象です!
「令和7年7月1日」という基準日があるんですね。これって何の意味があるんですか?
この日付は「判定基準日」です。令和7年7月1日時点での世帯状況で受給資格を判定するということです。ですから、例えばその日以降に収入が変わっても関係ありません。逆に、7月1日時点で休学中だった場合は対象外になります。
休学中は対象外になるんですね。ほかに対象外になるケースはありますか?
はい。児童養護施設に入所中の生徒や里親に養育されている世帯は対象外です。ただしこれは「支援なし」という意味ではなくて、別の制度で学費支援が行われるためです。また、保護者が福井県外と県内に分かれている場合は、生活の本拠としている都道府県でのみ申請可能で、複数の県で重複して申請することはできません。
- 令和7年7月1日現在で休学中の生徒は対象外
- 児童養護施設入所中・里親養育世帯は別制度が適用されるため対象外
- 保護者が県外在住の場合は、その都道府県の制度が適用(福井県には申請不可)
- 同一給付金を複数の都道府県で重複申請することは禁止
しっかり確認が必要ですね。じゃあ「家計急変」のケースはどうなんですか?
実はこれ、よく聞かれるんですよ。令和7年7月1日現在、保護者が福井県内に居住していて、収入の急激な減少によって住民税非課税相当になった世帯は「家計急変世帯」として申請できます。親が突然仕事を失った、という場合でも対応しているわけです。
それは心強いですね!ただ「通常の非課税世帯に該当する人は家計急変での申請は不可」と聞きましたが…
そうです。通常の奨学給付金に該当する方は、通常の申請をしてください、ということです。家計急変制度は、「本来は非課税ではないが、今年特別に収入が激減した」という方のための制度なので。
わかりました!では申請の手続きについて教えてください。
申請フロー
申請方法は、子どもが通っている学校によって違うんですか?
そうなんです!大きく2パターンに分かれます。子どもが福井県内の私立高校に通っている場合は、学校から申請書が配布されます。学校の提出期限までに書類を揃えて学校に提出するだけでOKです。学校が仲介してくれるので比較的スムーズですよ。
それは楽ですね。じゃあ県外の学校に通っている場合は?
子どもが福井県外の私立高校に通っている場合は、保護者が直接、福井県大学私学課に申請します。この場合の締め切りは令和7年9月5日(金曜日)です!郵送か持参かを選べます。
県外校の場合は特に注意が必要です!学校を通じた案内が来ないケースもあるので、自分で情報を把握して動かないといけません。もし忘れてしまうと、その年度は受給できなくなるので要注意です!
【STEP1】子どもの通学先を確認する(福井県内校か県外校か)
【STEP2】令和7年7月1日時点で世帯の住民税非課税・生活保護の確認をする
【STEP4-A】県内校の場合は学校に提出(各学校の提出期限まで)
【STEP4-B】県外校の場合は令和7年9月5日(金)までに大学私学課へ郵送または持参
わかりやすい!必要書類は何を揃えればいいんですか?
| 書類 | 備考 |
|---|
| 福井県私立高校生等奨学給付金申請書 | 学校または大学私学課から入手 |
| 個人番号カード写し貼付台紙 | マイナンバーカードのコピーを貼付 |
| 在学証明書 | 学校に発行してもらう |
| 口座振替依頼書 | 振込先口座の情報 |
| 生活保護受給証明書 | 生活保護受給世帯のみ |
| 扶養親族申告書 | 専攻科の場合のみ |
| 制服の再購入に係る誓約書 | 制服加算を希望する場合のみ |
意外とシンプルですね。マイナンバーカードが必要なんですね。
そうです、個人番号の確認が必要なので。コピーを貼付台紙に貼る形で提出します。もし書き方がわからなければ、福井県のホームページに記入例のPDFが公開されていますよ。
公式ページで全様式がダウンロードできます。
申請書の書き方がわからなくて二の足を踏んでいる方にも親切ですね!申請後の流れはどうなりますか?
申請が受理された後、審査が行われて、給付金が口座振込で支払われます。通常は年度内に振り込まれます。振込先は申請時に提出した口座振替依頼書に記載した口座です。
- 学校からの案内がない場合がある → 自分で手続きを把握する必要あり
- 申請期限は令和7年9月5日(金)→ 締め切り厳守
- 提出先は福井県大学私学課(郵送 or 持参)
- 郵送先: 〒910-8580 福井県福井市大手3丁目17-1 福井県総務部大学私学課
しっかりメモしておく必要がありますね。では問い合わせ先はどこですか?
福井県大学私学課が担当窓口です。電話番号は0776-20-0248で、受付時間は月曜日から金曜日の8時30分から17時15分(土日祝日・年末年始を除く)です。メールでの問い合わせは
daishi@pref.fukui.lg.jpです。
メールでも問い合わせできるんですね!仕事が忙しくて電話できない保護者にも優しい。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 対象者 | 保護者が福井県内居住・子が私立高校等に在籍・住民税非課税世帯または生活保護受給世帯 |
| 給付額 | 年額52,100円〜152,000円(課程・世帯区分による)、制服災害加算最大81,000円 |
| 基準日 | 令和7年7月1日現在の世帯状況で判定 |
| 申請期限 | 県内校:各学校の提出期限まで / 県外校:令和7年9月5日(金)まで |
| 申請先 | 県内校は各学校、県外校は大学私学課(直接申請) |
| 振込方法 | 口座振込 |
| 公式URL | 福井県ホームページ |
| 問い合わせ | 福井県大学私学課 TEL: 0776-20-0248 |
整理されましたね!ここで一つ気になるんですが、「高校授業料の無償化」と、この給付金って別物ですよね?
そうです、全然別の制度です!高校授業料の無償化(就学支援金)は授業料そのものをカバーする制度です。この奨学給付金は授業料以外の教育費(教材費・制服代・交通費など)を支援するものなんです。つまり両方受け取ることも可能です。
えっ!両方もらえるんですか?それはぜひ申請したい!
ぜひ申請してください!就学支援金とこの奨学給付金は制度の目的が違うので、要件を満たせば両方受給できます。ただし申請手続きはそれぞれ別々に行う必要があります。
「専攻科って私立高校の学科の一つと違うんですか?」って聞かれたことがあるんですけど。
混同しやすいんですよね。専攻科は高校の「学科」ではなく、高校卒業後に入学できる「専門的な課程」です。例えば看護専攻科や農業専攻科など。高校3年間を卒業した後にさらに2年間学ぶイメージです。通常の高校1年〜3年生は専攻科ではありません。
なるほど!ちなみに、受給した給付金は何に使っても良いんですか?
基本的には授業料以外の教育費に充てることが想定されています。教材費、学校行事費、修学旅行費、制服代、交通費など。ただし特定の支出項目のみに使うという縛りはなく、給付金として銀行口座に振り込まれるので、家庭の状況に応じて活用できます。
使途の制限がないのは助かりますね。もし年度途中に転校したらどうなるんですか?
転校のケースは個別に確認が必要です。基本的に令和7年7月1日時点での在籍状況で判定されますが、転校先が私立高校であれば受給できる可能性があります。ただし転校先が公立高校になる場合は対象外になりますので、状況が変わった場合は大学私学課に直接問い合わせてください。
- 公的機関が「ATMで手続きしてください」と言うことは絶対にありません
- 給付金の申請で「手数料を支払ってください」と求めてくるのは詐欺です
- 電話で個人番号(マイナンバー)や銀行口座情報を聞いてくるのは詐欺の可能性が高いです
- 不審な連絡があった場合は、必ず公式の窓口(大学私学課 0776-20-0248)に確認しましょう
この給付金以外に、福井県で使える教育関連の制度はありますか?
ありますよ!例えば
福井県きぼう応援奨学金制度は、大学や専門学校の学費を支援する制度です。高校を卒業した後も教育支援が続くので、一緒に把握しておくといいですよ。
そうです。高校在学中はこの奨学給付金で支援を受け、大学進学後は国の就学支援や福井県の大学支援制度を活用する、という流れで計画的に利用できます。教育の機会均等という目標に向けて、国と福井県が連携して複数の制度を用意しているんです。
子育て世帯にとって本当に心強い制度ですね!ありがとうございました。
ぜひ活用してください!特に県外の私立高校に通っているご家庭は令和7年9月5日の締め切りを忘れずに!