年金生活者支援給付金って何ですか?

佐藤
編集長
室谷さん、最近「年金生活者支援給付金」って話題になってますよね。これって年金と別にもらえるお金なんですか?

室谷
代表取締役
そうなんです! 正確にいうと、年金に上乗せして毎月振り込まれるお金です。消費税率が引き上げられたときに「税負担増を低年金の方の生活支援に使おう」という発想で2019年10月から始まった国の制度で、要件を満たせば老齢・障害・遺族の3種類の受給者それぞれに支給されます。

佐藤
編集長
えっ、消費税のお金が出どころだったんですか!

室谷
代表取締役
そうです。消費税率が8%から10%に上がった増税分の財源を活用しているので、国が恒久的に続けると宣言している制度です。物価が上がるたびに「物価スライド改定」で給付額も自動調整される仕組みになっていて、令和8年4月時点では月額5,620円が基準額になっています。

佐藤
編集長
月5,620円か……ちょっと少なくないですか?

室谷
代表取締役
ざっくりいうと年間で67,440円ですね。年金とあわせて振り込まれるので、毎月の生活費の足しになります。しかも非課税なので、もらっても税金が増えたり生活保護の収入認定になったりしない。そこが地味に大事なポイントです!

佐藤
編集長
なるほど! じゃあ自分が対象かどうか、どう判断すればいいんですか?
対象者の判断基準


佐藤
編集長
老齢・障害・遺族で違うんですよね。まず老齢のほうから教えてください。

室谷
代表取締役
老齢年金生活者支援給付金は3つの条件をすべて満たす必要があります。まず65歳以上の老齢基礎年金受給者であること。次に同一世帯の全員が市町村民税非課税であること。そして前年の公的年金等の収入金額とその他の所得の合計が、昭和31年4月2日以後に生まれた方なら909,000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれた方なら906,700円以下であることです。

佐藤
編集長
「同一世帯全員が非課税」というのがポイントですね! 配偶者が課税されていたらダメということ?

室谷
代表取締役
そうです、そこが落とし穴なんですよ。たとえばご夫婦で同居していて、奥さんが働いていて課税されているなら要件を満たさない。でも世帯分離をすれば要件を満たす場合もあるので、市区町村の窓口に相談してみてください。

佐藤
編集長
収入基準の「その他の所得」って何が含まれますか?

室谷
代表取締役
給与所得・不動産所得・事業所得などが含まれます。ただし障害年金・遺族年金といった非課税の収入は含まれません。なので例えば障害年金をもらっていても、他の所得が基準以下なら老齢年金生活者支援給付金の対象になれるんです。

佐藤
編集長
それは大事な情報ですね。あと「補足的老齢年金生活者支援給付金」という言葉も見かけましたが、通常の老齢と何が違うんですか?

室谷
代表取締役
所得が「完全に給付対象」と「給付なし」のボーダーライン付近の方への配慮措置です。具体的には昭和31年4月2日以後生まれで年収809,001円以上909,000円以下の方に支給されます。額は通常より少なくなりますが、所得逆転が起きないよう調整された計算式で算出されます。
障害・遺族年金の受給者はシンプル
障害年金生活者支援給付金・遺族年金生活者支援給付金の対象要件は非常にシンプルです。
- 障害基礎年金の受給者で、前年の所得が4,794,000円以下(扶養親族等の数に応じて増額)
- 遺族基礎年金の受給者で、前年の所得が4,794,000円以下(同上)
市町村民税の課税・非課税は問われません。所得さえ基準以下なら対象です。

佐藤
編集長
障害・遺族は世帯の非課税要件がないんですね! それは知らなかったです。

室谷
代表取締役
そうなんです。老齢だけ世帯全員の非課税が要件になっています。この違いは意外と知られていないので、障害年金や遺族年金を受給している方はまず所得だけ確認してみてください。

佐藤
編集長
わかりました。では給付額について詳しく聞かせてください。
給付額の詳細


佐藤
編集長
老齢は「月5,620円」というのは固定じゃないんですか?

室谷
代表取締役
老齢年金生活者支援給付金だけは計算式で変わります。保険料を全部納めた方(480月分)なら月5,620円ですが、未納や免除期間がある場合は比例で少なくなります。計算式は「5,620円 × 保険料納付済期間 ÷ 480月」に、免除期間分の加算が加わる形です。

佐藤
編集長
なるほど! じゃあ保険料を40年フルに納めた方は月5,620円で、20年しか納めていなかったら半分くらいになる?

室谷
代表取締役
ざっくりそういうイメージです。ただし免除期間がある方は別途加算があるので、必ずしも単純な比例にはなりません。手元の年金証書や「支給金額変更通知書」に記載されている保険料納付済期間を確認するのが一番確実です。
| 給付金の種類 | 対象者 | 月額 |
|---|---|---|
| 老齢年金生活者支援給付金 | 65歳以上・非課税世帯・年収909,000円以下 | 最大5,620円(保険料納付期間で変動) |
| 補足的老齢年金生活者支援給付金 | 年収809,001円〜909,000円 | 5,620円に調整率を乗じた額 |
| 障害年金生活者支援給付金(1級) | 障害基礎年金1級受給者 | 7,025円 |
| 障害年金生活者支援給付金(2級) | 障害基礎年金2級受給者 | 5,620円 |
| 遺族年金生活者支援給付金 | 遺族基礎年金受給者 | 5,620円(複数の子で按分) |

佐藤
編集長
障害の1級は7,025円なんですね! ちょっと多い。

室谷
代表取締役
障害等級1級は生活の制限が大きいので、2級(5,620円)より25%増しになっています。なお遺族年金の場合、同じ人の遺族基礎年金を2人以上の子が受給しているときは5,620円を人数で割った額が各自に支給されます。

佐藤
編集長
振込はどのタイミングなんですか?

室谷
代表取締役
年金と同じ口座に、偶数月(2・4・6・8・10・12月)にまとめて振り込まれます。たとえば2月支給分は12月・1月の2か月分です。年金の通帳を見ると「年金給付金」として上乗せされているのがわかります。

佐藤
編集長
年金と一緒に来るから気づきにくいかもしれないですね。ではそもそもどうやって申請するんですか?
申請方法と必要書類

佐藤
編集長
新たに対象になる方はどこに申請すればいいんですか?

室谷
代表取締役
申請先は市区町村の窓口、または最寄りの年金事務所のどちらでも構いません。日本年金機構から「はがき型」の請求書が9月初旬に届くので、それに記入して提出するだけです。
19月初旬に日本年金機構から届く「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」を受け取る
2氏名・住所・振込先口座などの必要事項を記入する
3お住まいの市区町村の窓口、または最寄りの年金事務所に提出する
4提出した翌月分から支給開始される

佐藤
編集長
はがき型の請求書なんですね! 別途書類を集める必要はないんですか?

室谷
代表取締役
基本的には添付書類不要です。市区町村から提供される所得情報で支給要件を判定するので、課税証明書などは原則必要ありません。ただし所得情報が確認できないケースなど、例外的に提出を求められる場合もあります。

佐藤
編集長
じゃあ2年目以降は毎年申請しなくていい?

室谷
代表取締役
そうです! 2年目以降は原則手続き不要で、毎年10月から翌9月の1サイクルで自動的に継続審査されます。要件を満たしていれば自動的に支給が続き、要件を満たさなくなった場合は「不該当通知書」が届きます。

佐藤
編集長
それは便利ですね。年金を新たに請求する場合は同時に手続きができるんですか?

室谷
代表取締役
はい、年金の新規請求手続きと一緒に年金生活者支援給付金の手続きも同時に行えます。年金事務所で年金の手続きをする際に窓口で確認してみてください。
申請が遅れると支給開始が遅れます
請求書を提出した「翌月分」から支給が始まります。はがきが届いたらなるべく早く提出しましょう。
万が一はがきをなくした場合や、途中から対象要件を満たした場合は、給付金専用ダイヤル(0570-05-4092)に連絡するか、市区町村の窓口で再発行を依頼してください。

佐藤
編集長
わかりました! それと「世帯の状況が変わったとき」はどうすればいいんですか?

室谷
代表取締役
世帯分離や転居で非課税世帯になった場合、または前年の収入が減って要件を満たした場合は、9月1日以降に請求書を提出すれば翌月から支給が始まります。逆に要件を満たさなくなった場合は自動的に支給停止になるので、特別な手続きは不要です。ただし住所を変更したとき(住所変更届)など、届出が必要な場合もあるので年金事務所に確認してください。

佐藤
編集長
条件が変わったら自動で再審査されるんですね。安心しました。では実際に「自分は対象かどうかわからない」という方はどこに相談すればいいんですか?
問い合わせ先と注意事項

佐藤
編集長
相談窓口はどこになりますか?

室谷
代表取締役
年金生活者支援給付金専用ダイヤル(0570-05-4092)が一番早いです。受付時間は月曜日が8時30分〜19時00分、火〜金曜日が8時30分〜17時15分、第2土曜日が9時30分〜16時00分です。

佐藤
編集長
ナビダイヤルなんですね。050から始まる電話の場合は?

室谷
代表取締役
050から始まる電話ではナビダイヤルに繋がらないことがあるので、その場合は東京03-5539-2216(一般電話)に電話してください。なお、お近くの年金事務所や市区町村の窓口でも手続きできます。
よくある問い合わせ先まとめ
- 給付金専用ダイヤル / 0570-05-4092(ナビダイヤル)
- 050から始まる電話の場合 / 03-5539-2216(一般電話)
- 最寄りの年金事務所(日本年金機構 公式サイトで検索可能)
- お住まいの市区町村の保険年金担当課
年金生活者支援給付金の詐欺にご注意ください
実際に詐欺が発生しています。以下に当てはまる場合は即座に詐欺を疑ってください。
- ATMを操作するよう求められる → 絶対にNG。給付金の手続きでATM操作は一切ありません
- 電話で銀行口座番号や暗証番号を聞かれる → 公式機関が電話で暗証番号を聞くことはありません
- 「給付金を受け取るには手数料が必要」と言われる → 手数料は一切かかりません
- 見知らぬ口座に振込を求められる → 公式な給付金は登録口座に自動振込です
不審な電話・郵便を受け取った場合は、給付金専用ダイヤル(0570-05-4092)に確認してください。

佐藤
編集長
詐欺が出るほど知名度がある制度なんですね。しっかり対策しないと危ないですね。ところでこの給付金、今後もずっともらい続けられるんですか?

室谷
代表取締役
支給要件を満たしている限り継続して受給できます。ただ毎年の物価スライド改定で金額が変わります。令和8年4月時点では5,620円(老齢・遺族・障害2級)ですが、以前は5,450円でした。物価が上がれば給付額も上がる仕組みなので、物価上昇局面ではありがたい制度ですね。

佐藤
編集長
国の恒久制度で、物価連動で増える可能性もあると。これはしっかり申請しないともったいないですね。
まとめ / 基本情報一覧

佐藤
編集長
最後に基本情報をまとめてもらえますか?

室谷
代表取締役
はい、表にまとめるとこうなります!
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 年金生活者支援給付金(老齢・障害・遺族の3種類) |
| 対象者(老齢) | 65歳以上・市町村民税非課税世帯・年収909,000円以下 |
| 対象者(障害・遺族) | 各基礎年金受給者・前年所得4,794,000円以下 |
| 給付額(基準) | 月額5,620円(障害1級は7,025円) |
| 振込時期 | 偶数月(年金と同じ口座) |
| 申請方法 | 日本年金機構からのはがきに記入 → 市区町村・年金事務所へ提出 |
| 申請書類 | 基本的に添付書類不要 |
| 継続手続き | 2年目以降は原則不要(自動審査) |
| 問い合わせ | 0570-05-4092(給付金専用ダイヤル) |
| 公式サイト | 厚生労働省 年金生活者支援給付金 |

佐藤
編集長
ありがとうございます。見逃しがちな制度だけど、きちんと申請するとずっともらえるんですね。

室谷
代表取締役
そうです! はがきが届いたら早めに提出する、届いていない方は問い合わせてみる、それだけで毎月5,000円超のプラスになります。ご両親や祖父母が年金受給者という方も、ぜひ教えてあげてください。
この記事のポイントまとめ
- 年金生活者支援給付金は国の恒久制度。年金に上乗せして偶数月に振り込まれる
- 老齢は「65歳以上・非課税世帯・年収909,000円以下」の3要件をすべて満たすことが必要
- 障害・遺族は世帯の非課税要件なし。所得4,794,000円以下なら対象
- 月額は老齢・遺族・障害2級が5,620円、障害1級が7,025円(令和8年4月時点)
- 2年目以降は手続き不要。物価スライドで給付額が自動調整される
- 詐欺に注意。ATM操作・電話での口座情報提供は絶対NG
同じ年金受給者が利用できる制度

佐藤
編集長
年金生活者支援給付金と一緒に確認しておいたほうがいい制度はありますか?

室谷
代表取締役
高齢者向けには自治体独自の制度もいろいろあります。たとえば介護保険の居宅サービス費用を補助する制度や、通院交通費の助成制度なども各市区町村で実施しています。
以下のページでお住まいの地域の給付金情報をチェックしてみてください。
以下のページでお住まいの地域の給付金情報をチェックしてみてください。
あわせて確認したい関連給付金
- 年金生活者支援給付金(世田谷区) — 区の窓口での手続き案内
- 高齢者通院等交通費助成(古河市) — 高齢者の通院費支援制度