室谷さん、「私立高等学校等卒業者大学等進学支援一時金」ってなんですか? 名前がすごく長くて、どんな制度なのか正直よくわかってないんですが。
あー、これはちょっと特殊な制度で、令和7年2月に発生した大船渡市の林野火災で被災した世帯の子ども向けの給付金なんですよ。火事で家が燃えたり、お父さんやお母さんが仕事を失ったりした家庭の高校生が大学に進学するときに、岩手県がまとまったお金を一回だけ出してくれる制度です。
へえ! 令和7年2月の林野火災って、ニュースで見ましたよ。あの火事が関係あるんですね。
そうなんです。被災地域の家庭って、火災直後からいろいろな出費がかさむじゃないですか。そのタイミングで大学進学もあったら、入学金や引っ越し費用が相当な負担になる。岩手県がそこに手を差し伸べたのがこの制度です!
はい、岩手県内の私立高等学校等を令和7年2月26日以降に卒業して、大学等に進学した人が対象。そして大船渡市林野火災の被災者であることが条件です。公立高校の卒業者は別の制度(「大学等進学支援一時金」ID: 67318)になるので、私立に限った話です!
- 大船渡市林野火災被災者向け「私立高等学校等卒業者大学等進学支援一時金」の全容
- 自分が対象かどうかの判断基準(被災要件・所得要件)
- 最大60万円の給付金額と自宅通学・自宅外通学の違い
- 申請のタイミングと必要書類
- 公立高校卒業者向けの別制度との違い
大学等進学支援一時金 申請の流れ
5つ全部当てはまらないとダメなんですか? それはなかなか厳しそうですね。
そうなんですよ。5条件全クリアが必要です。ただ「林野火災で被災した家庭の私立高校卒業生」という状況であれば、多くの場合クリアできる内容になっています! 順番に見ていきましょう。
まず条件1は、令和7年2月26日以降に岩手県内の私立高等学校等を卒業していることです。具体的には私立高等学校(専攻科を除く)、私立特別支援学校高等部、私立専修学校高等課程が対象です。そして大学・短大・専門学校・高等学校の専攻科等に進学していること。
高等学校の専攻科(普通科より上の専門的なコース)の卒業者は含まないってことです。でも進学先としては高等学校の専攻科はOKなので、そこはちょっとわかりにくいですね(笑)
条件2は所得要件で、道府県民税所得割額と市町村民税所得割額の合算が85,500円未満であること。これはざっくりいうと年収で700〜800万円程度が目安ですが、火災で家計が急変した場合は「令和7年2月26日以降1年間の収入見込額」で計算できる特例もあります!
火災後に収入が減った場合でも対応してくれるんですね。
まさにそのための特例ですよ。火事で仕事場が燃えたとか、保護者が入院して働けなくなった場合、従来の住民税の数字では所得が高く見えてしまうことがある。だから「今後1年間の見込み」で判断できるようになっています!
| 所得要件の判定タイミング | 内容 |
|---|
| 原則 | 入学年度(4〜6月入学は前年度)の住民税所得割合算額 |
| 特例(家計急変) | 令和7年2月26日以降1年間の収入見込額で算定 |
| 基準額 | 道府県民税所得割額 + 市町村民税所得割額 = 85,500円未満 |
ここが核心で、大船渡市林野火災による被害を受けていることです。住居の全壊・半壊・全焼・半焼、保護者等の死亡・行方不明・長期入院、勤務先の被災などが対象の被害です。
「保護者等の死亡、行方不明」は本当につらい状況ですね…
本当に。だからこそ岩手県が手当てしようとしているわけです。条件4と5は、いわての学び希望基金等の同種の奨学金を受給していないこと、そして同じ名前の「私立高等学校等卒業者大学等進学支援一時金(いわての学び希望基金版)」を受給していないことです。二重取りの防止ですね。
公立高校の場合は「大学等進学支援一時金」という別制度があります。給付金額は同じですが、担当窓口が違って「教育企画室」が担当します。この記事で解説しているのは「学事振興課」が担当する私立高校版です! 自分が卒業した学校種をまず確認してください。
公立高等学校、公立特別支援学校(高等部)等を卒業した場合は大学等進学支援一時金(公立版)が対象です。この記事の制度(私立版)への申請はできません。担当は岩手県教育委員会教育企画室です。
給付金額 自宅通学と自宅外通学の比較
自宅通学者なら30万円、自宅外通学者なら60万円です! もちろん返済不要。
そうです、「一時金」なので一回きり。でも進学した最初の年のまとまったお金として使えます。入学金や前期授業料、引っ越し費用に使える!
高等学校を卒業したあとの進学に伴い、新たに賃貸借住宅や学生寮等に居住する人が自宅外通学者です。もともと一人暮らしだった人ではなく、進学のために新たに引っ越す人が対象ということです!
| 区分 | 給付金額 | 給付時期 |
|---|
| 自宅通学者 | 300,000円(30万円) | 申請受理月の翌々月まで |
| 自宅外通学者 | 600,000円(60万円) | 申請受理月の翌々月まで |
申請が受理された月の翌々月までには振込まれます。たとえば4月に入学して4月末に申請が受理されたなら、6月末までには口座に入金されます! 口座番号は申請書に記入するので、確実に確認しておいてください。
30万円と60万円の差は大きいですね。どっちになるかが大事ですね。
そうなんですよ。自宅から通える大学に進学した場合は30万円ですが、新幹線や飛行機で遠くの大学に行く場合は60万円。大船渡市から盛岡や仙台の大学に通うには自宅外が現実的なことも多いので、60万円が受け取れる人は少なくないはずです!
入学金・前期授業料・教科書代・引っ越し費用・生活用品購入など、進学に必要な費用全般に使えます。使途の報告義務はありません。
じゃあ次は申請のタイミングです。いつまでに申請すればいいですか?
原則として入学した月の初日から翌月末日までです。4月入学なら4月1日から5月末日まで。でも3月中の事前申請も受け付けているので、入学が決まったら早めに動くのがおすすめです!
やむを得ない事情があれば12月31日まで延長できます。怪我や病気、その他の事情がある場合は学事振興課に相談してください。ただ「忘れていた」は延長理由にならないので注意!
| 入学月 | 通常申請期限 | 事前申請 | 延長申請 |
|---|
| 3月以前 | 入学月初日〜翌月末日 | 3月中も受付 | 12月31日まで |
| 4月入学 | 4月1日〜5月末日 | 3月中も受付 | 12月31日まで |
| それ以外 | 入学月初日〜翌月末日 | 3月中も受付 | 12月31日まで |
ぎりぎりになりそうなら、早めに相談した方がいいですね。
絶対そうしてください! 窓口に電話して状況を説明するだけでも違います。
実際にどうやって申請するんですか? 場所が盛岡で遠い気もするんですが。
岩手県のホームページから申請書類をダウンロードして、記入後に郵送できます! 現地に行かなくて大丈夫です!
1岩手県公式ページで書類をダウンロード — 公式ページ から「申請書(Word形式)」をダウンロード。家計が急変した場合は「申立書」も忘れずに。
2申請書に必要事項を記入 — 入学した学校、進学先、自宅通学か自宅外通学か、口座情報などを記入。わからない項目は学事振興課に電話で確認。
3必要書類を揃える — 申請書(記入済み)、申立書(家計急変の場合)、扶養誓約書(参考様式、必要に応じて)。
4学事振興課に郵送または持参 — 郵送先は岩手県ふるさと振興部学事振興課私学振興担当(〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1)。
5受理・審査・給付 — 申請が受理されてから翌々月までに指定口座に振込まれる。
火災後の収入状況を説明する書類です。「来年1年間の収入見込み」を記入して、所得が85,500円未満の基準を満たすことを申告します。書き方で迷ったら電話が一番早い!
| 書類 | 対象者 | 備考 |
|---|
| 申請書(Word形式) | 全員 | 公式ページからダウンロード |
| 申立書(Word形式) | 家計急変の場合のみ | 令和7年2月26日以降の収入見込を記入 |
| 扶養誓約書(Excel形式) | 必要に応じて | 参考様式として添付 |
岩手県ふるさと振興部 学事振興課 私学振興担当
住所 〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話 019-629-5041
ファクス 019-629-5049
受付時間 平日の執務時間内
もちろんです! 「火災で被災して、私立高校を卒業して、大学に進学したのですが…」と状況を話せば、担当者が必要な書類を教えてくれます。こういう制度は電話一本で全然変わることが多いので、遠慮なく使ってください。
公立高校を卒業した場合の「大学等進学支援一時金」との違いは何ですか?
給付金額と申請期間は同じです! ただ担当部署が違います。公立版は「教育企画室」、この私立版は「学事振興課」。窓口を間違えると書類が受け付けられないので要注意です!
| 項目 | 私立高校卒業者(この記事) | 公立高校卒業者 |
|---|
| 対象学校種 | 私立高等学校・私立特支・私立専修 | 公立高等学校・公立特支 |
| 給付額(自宅) | 30万円 | 30万円 |
| 給付額(自宅外) | 60万円 | 60万円 |
| 申請先 | 学事振興課 私学振興担当 | 教育委員会 教育企画室 |
| 電話番号 | 019-629-5041 | 別番号 |
本当に間違えやすい。最初に「私立でしたか公立でしたか」って確認するのが一番確実です!
いわての学び希望基金や東日本大震災みやぎこども育英基金などと同種の奨学金は受給できません。ただ日本学生支援機構(JASSO)の奨学金は「同種」に当たらないので、同時に申請できる可能性があります。迷ったら窓口に確認してください!
4月以外の入学(10月入学など)でも申請できますか?
申請できます! 入学した月の初日から翌月末日まで、という期間が設けられているので、4月以外の入学月でも同じルールが適用されます!
はい、進学先の都道府県は問いません。岩手県内の私立高校等を卒業して、県外の大学に進学した場合でも対象になります! ただし卒業した高校が岩手県内の私立であることは必須です。
令和7年の火災以外の被害、たとえば東日本大震災での被災は対象になりますか?
この制度は令和7年大船渡市林野火災に特化した制度なので、他の災害の被災者は対象外です。東日本大震災の被災者には「いわての学び希望基金奨学金給付事業」(
/subsidy/67317)があります。そちらをご確認ください!
岩手県や市区町村が給付金の案内をするとき、ATMでの操作や個人の金融口座情報を電話で聞くことはありません。「給付金を受け取るためにATMを操作してください」「口座番号・暗証番号を教えてください」などの連絡が来た場合は詐欺の可能性が高いです。不審な連絡は迷わず警察(110番)か消費者ホットライン(188)に通報してください。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 私立高等学校等卒業者大学等進学支援一時金 |
| 対象者 | 大船渡市林野火災被災世帯の私立高校等卒業生で大学等進学者 |
| 所得要件 | 住民税所得割合算額 85,500円未満 |
| 給付額(自宅通学) | 300,000円 |
| 給付額(自宅外通学) | 600,000円 |
| 申請期限 | 入学月初日〜翌月末日(やむを得ない場合は12月31日まで) |
| 申請先 | 岩手県ふるさと振興部 学事振興課 私学振興担当 |
| 電話番号 | 019-629-5041 |
| 返済 | 不要 |
| 公式ページ | 岩手県ふるさと振興部 学事振興課 |
ありがとうございました! 被災した家庭の子どもが大学に進学するためのしっかりした支援制度ですね。
そうです! 被災後の大変な時期に進学という大きな決断をした子どもたちを経済面でしっかり支える制度です。条件を確認して、ぜひ申請してほしいですね!
はい、同じ岩手県の教育・子育て関連の給付金もあわせて確認してみてください。
ありがとうございます! 岩手県の給付金情報をもっと調べたい方は
岩手県の給付金一覧もご覧ください。