室谷さん、後期高齢者医療制度の高額療養費って、よく聞くんですけど、そもそもどういう制度なんですか?
75歳以上の方や、65歳以上で一定の障害がある方が加入する「後期高齢者医療制度」には、医療費が高くなりすぎたとき守ってくれる仕組みが複数あるんです。その中心が高額療養費ですね。
そうです!仕組みは同じで、1か月(1日から末日まで)に支払った医療費の自己負担が、所得に応じた限度額を超えたら、その超えた分が戻ってくる制度です。
そうなんです。たとえば入院して医療費が月100万円かかったとして、一般区分の方なら窓口負担が1割なので10万円払いますよね。でも限度額は57,600円なので、差額の約42,400円が高額療養費として支給されるわけです。
それは助かる!でも「所得に応じた限度額」って、自分がどの区分かどうやって判断するんですか?
住民税の課税状況と所得で決まります。後でテーブルで詳しく見ていきましょう!
所得区分別 高額療養費 自己負担限度額の比較
後期高齢者医療制度では、6つの区分があります。現役並み所得が3段階、そして一般・低所得2・低所得1です。
| 所得区分 | 外来(個人月額) | 外来+入院(世帯月額) |
|---|
| 現役並み所得3 | 252,600円+(医療費-842,000円)×1% | 同左(多数回140,100円) |
| 現役並み所得2 | 167,400円+(医療費-558,000円)×1% | 同左(多数回93,000円) |
| 現役並み所得1 | 80,100円+(医療費-267,000円)×1% | 同左(多数回44,400円) |
| 一般 | 18,000円(年間144,000円上限) | 57,600円(多数回44,000円) |
| 低所得2 | 8,000円 | 24,600円 |
| 低所得1 | 8,000円 | 15,000円 |
「一般」区分って、だいたいどんな方が当てはまるんですか?
住民税が課税されている世帯で、現役並み所得ではない方です。多くの後期高齢者の方がこの区分に入ります。外来は月18,000円、入院と合わせると月57,600円が上限ですね。
低所得2は世帯員全員が住民税非課税の方。低所得1はさらに厳しくて、世帯員全員が住民税非課税で、かつ所得が一定基準に満たない方です。年収で言うと約80万円以下のイメージですね。
後期高齢者医療制度に加入してから直近12か月以内に、外来+入院合算で高額療養費が3回以上支給された方が、4回目以降に適用されるさらに低い限度額のことです。何度も高額な医療を受ける方へのセーフティネットですね!
所得区分は後期高齢者医療の保険証や限度額適用認定証に記載されています。不明な場合は角田市市民課保険年金係(TEL 0224-63-2117)に確認しましょう。住民税の課税状況によって自動的に区分が決まります。
金額のイメージがわかりました!申請はどうやるんですか?
実は多くの場合は申請不要なんですよ。支払った記録をもとに市が自動で計算して、後日口座に振り込んでくれます。ただし初回だけ口座情報の登録が必要なことが多いです。
高額介護合算療養費ってのも聞きましたが、これは何ですか?
介護保険も使っている世帯向けの制度です。医療費と介護費の両方を年間で合算して、その合計が限度額を超えたら差額が支給されます!
えっ、医療と介護、両方合わせて計算してくれるんですか!
そうです。計算期間は毎年8月から翌年7月の12か月間。合計が限度額を500円以上超えたときに支給されます。
| 所得区分 | 年間合算限度額 |
|---|
| 現役並み所得3 | 212万円 |
| 現役並み所得2 | 141万円 |
| 現役並み所得1 | 67万円 |
| 一般 | 56万円 |
| 低所得2 | 31万円 |
| 低所得1 | 19万円 |
一般区分で年間56万円を超えたら戻ってくるんですね。介護費も高い人は要チェックですね!
ちなみにこちらは自動で支給はされないので、超えた場合は市の窓口に申請が必要です。7月を過ぎたら8月以降に申請できます。
高額療養費 申請フロー図
高額療養費の申請、具体的にどう動けばいいんですか?
まず大前提として、一定の条件を満たせば自動的に支給される「現物給付化」が進んでいます。入院の場合は窓口での支払いを最初から限度額までに抑えられることが多いです。
1医療機関の窓口で自己負担分を支払う(または「限度額適用認定証」を提示して限度額内で済ませる)
2支払い後、角田市市民課保険年金係に高額療養費の支給申請を行う
42回目以降は口座登録済みなので自動的に支給されることが多い
事前に市の窓口で発行してもらえるカードみたいなもので、医療機関の窓口で提示すれば、最初から限度額内の支払いで済む仕組みです。入院が予定されているときは事前に取得しておくと便利ですよ!
高額療養費の申請には被保険者証(または資格確認書・マイナ保険証)が基本です。後日自動的に通知が来るケースもありますが、来ない場合や合算申請したい場合は窓口で確認するのが確実です。
- 窓口: 角田市市民課保険年金係
- 住所: 〒981-1592 宮城県角田市角田字大坊41番地 市役所1階
- 電話: TEL 0224-63-2117
- 受付時間: 午前8時30分から午後5時15分まで(平日のみ)
- Fax: 0224-63-4862
- 公式ページ
はい!後期高齢者医療の被保険者が亡くなった場合、葬祭を行った方(喪主)に5万円が支給されます。
喪主の方が申請します。亡くなった後、速やかに市の窓口に申請してください。必要書類は3つです。
| 必要書類 | 詳細 |
|---|
| 資格確認書(被保険者証) | 亡くなった方のもの |
| 喪主の通帳 | 振込先口座として使用 |
| 葬祭を行ったことを証明できるもの | 葬祭礼状、領収書など |
2年間の時効があります。亡くなってから2年以内に申請すれば支給されますが、早めに申請するのがベターです。
高額療養費や葬祭費は自動では通知が来ないケースもあります。亡くなった後は慌ただしくなりますが、葬祭費の申請を忘れないようにしましょう。また高額療養費も、気づかないまま時効(2年)が過ぎると受け取れなくなります。
他にも払い戻しが受けられる場合があるって聞きましたが?
そうなんです。実は後期高齢者医療では、通常の医療費以外にも払い戻し対象があります!
具体的には5つのケースがあります。緊急で保険証なしで受診したケース、柔道整復師の施術を受けたケース、医師が必要と認めたはり・きゅうやマッサージを受けたケース、コルセット等の補装具代がかかったケース、そして海外で診療を受けたケースです。
医師が必要と認めた補装具に限りますが、対象です。まず全額負担して、後日申請すれば自己負担分を除いた額が戻ってきます。
なるほど!保険証なし受診の場合はどういう手続きになるんですか?
やむを得ず保険証(マイナ保険証・紙の保険証・資格確認書のいずれか)を持たずに受診した場合は、一旦全額支払ってから、市の窓口で療養費の申請をします。認められれば自己負担割合分を除いた額が支給されます。
高額療養費や給付金を装った詐欺が増えています。市役所や後期高齢者医療広域連合から電話でATM操作をお願いすることや、個人情報(銀行口座・暗証番号)を電話で聞くことは絶対にありません。不審な電話があったらすぐに角田市市民課保険年金係(TEL 0224-63-2117)に確認しましょう。
ここまで色々教えてもらいましたが、よくある疑問をまとめて聞かせてください!
できます!同じ月(1日から末日)に複数の医療機関で支払った自己負担額を合算して、限度額を超えた分が支給されます。ただし、70歳未満の方の場合は1つの医療機関で2万1千円以上という条件がありますが、後期高齢者はその制限がありません。
調剤薬局での支払いも合算対象です!病院の処方箋をもとに調剤薬局で払った自己負担も、その月の医療費として合算できます。
残念ながら食事代は対象外です。入院時の食事療養費(1食あたり460〜490円程度)は高額療養費の計算に含まれません。ちなみにこの食事代は差額ベッド代も同様に対象外です。
後期高齢者医療制度への加入はどんな人ですか?改めて確認させてください。
75歳以上の方は自動的に加入します。それより前の65歳から74歳でも、一定の障害状態にある方は申請によって加入できます。加入すると国民健康保険などから脱退して後期高齢者医療制度に移行します。
これ、宮城県角田市の制度なんですよね?他の市区町村でも同じですか?
高額療養費と葬祭費の仕組み自体は全国共通ですが、窓口や手続きが市区町村によって異なります。他の地域の方は各市区町村の後期高齢者医療担当窓口に確認してみてください。
ありがとうございました!まとめると、後期高齢者医療制度には高額療養費・高額介護合算療養費・葬祭費・その他払い戻し制度の4本柱があって、それぞれ申請が必要なケースもあるので見逃さないようにする、ということですね!
そのとおりです!特に葬祭費は忘れがちですし、高額療養費も気づかずに申請しないまま時効を迎えるケースがあります。2年以内なら遡れることが多いので、過去分もチェックする価値がありますよ!