主要補助金比較チャート
最近、京都でフリーランスを始めた友人から「補助金ってどこから調べればいいの?」って聞かれたんですよね。なんか難しそうで……
分かります!入口が分かりにくいんですよね。でも実は、個人事業主向けの補助金って国の制度だけで10本以上あって、京都府独自のものを合わせると30件以上ある。思ったより多いんですよ。
えっ、そんなに!法人じゃないと使えないイメージがあったんですけど。
典型的な誤解ですね(笑)。補助金の多くは「小規模事業者」を対象にしていて、個人事業主はむしろ優遇されているケースも多い。補助率が中小企業の2/3のところ、小規模事業者は3/4まで上がる制度もあります。
従業員が商業・サービス業なら5人以下、製造業や建設業なら20人以下。ほとんどのフリーランスや個人事業主は自動的に「小規模事業者」に該当します。だから有利な条件で使える制度がいっぱいある。
それは知らなかった!じゃあどこから攻めるのがいいですか?
まず「国の制度」と「京都府・市区町村の制度」を分けて考えると整理しやすい。今日はその両方を一気に解説しますね。
まずは全国共通の補助金から教えてほしいです。京都に限らず使えるやつですよね。
そうです。国の制度は公募さえ開いていれば全国どこの個人事業主でも申請できる。まず絶対に知っておくべき5本を順番に解説します。
小規模事業者持続化補助金
個人事業主の補助金の王道がこれですね。販路開拓や業務効率化に使える制度で、補助率2/3・上限50万円が基本です。チラシ制作、ウェブサイト改修、展示会出展費用、機器購入など幅広い経費が対象。
50万円か。ホームページを作り直そうと思ってたんですけど、それにも使えますか?
ウェブサイト改修は対象です。ただしウェブサイト単体だと補助金額の1/4が上限という縛りがある。12万5千円分という計算ですね。チラシや名刺制作と組み合わせると上限まで使いやすくなります。
そういう使い方があるんですね。申請窓口はどこですか?
京都市内なら京都商工会議所が窓口です。商工会地区の方は管轄の商工会に相談してください。事業計画書の作成サポートを無料でやってくれるので、補助金を初めて申請する個人事業主でもここから始めれば安心です。
IT導入補助金
IT系の補助金もあるんですよね?クラウド会計ソフトとか予約管理ツールって補助の対象になりますか?
なります!IT導入補助金はまさにそのための制度で、業務ソフト・クラウドサービス・POSレジなどの導入費用が対象です。補助率は1/2〜2/3、上限は枠によって異なりますがデジタル化基盤導入枠では最大50万円が個人事業主でも狙いやすい規模感です。
一番の注意点は「IT導入支援事業者」として登録されたベンダーが提供するツールじゃないと対象外になること。つまり「このソフトが欲しい」と思っても、そのベンダーが登録済みかどうか先に確認が必要です。
なるほど。逆に言えば登録済みベンダーから選べばOKってことですね。
そういうことです。ミラサポplusのIT導入補助金ページで登録ベンダーを検索できます。個人事業主でも申請実績は十分あるので、会計ソフトの月額費用も対象になる「通常枠」から検討してみてください。
ものづくり補助金(省力化・製品開発)
ものづくり補助金って個人事業主でも使えるんですか?名前からして製造業向けな印象があって。
製造業が多いのは事実ですが、個人事業主でも申請できます。ただし重要な条件があって、従業員を雇用していない個人事業主は申請できないケースが多い。従業員の有無と業種要件を事前に京都産業21で確認してから動くのが鉄則です。
雇っていない一人事業主はほぼ対象外ってことですか?
完全に対象外ではないんですが、採択例は少ない。上限が1,000〜4,000万円という大型の補助金なので、事業規模がある程度の方向けです。フリーランスで独立して最初の数年は持続化補助金やIT導入補助金のほうが現実的ですね。
事業承継・M&A補助金(承継・再チャレンジ向け)
実は個人事業主にも直接関係するケースがあります。例えば地域の老舗店を引き継ぐ「第二創業」のパターン。
事業承継・M&A補助金は、M&Aで専門家を活用する費用の最大800万円を補助するので、既存事業の引き継ぎを考えている方には選択肢になります。
もちろん個人事業主として事業承継する場合は対象です。あと
廃業・再チャレンジ枠といって、事業がうまくいかずに廃業して再起を図る方向けの枠もある。補助上限300万円、補助率2/3で、起業前の費用から使えます。既存事業を引き継ぐ承継促進枠は
事業承継促進枠のページで詳細を確認できます。
事業再構築補助金
新分野展開・業態転換など、思い切った事業転換に対して最大1,500万円(小規模事業者)を補助する制度です。補助率は中小企業2/3、小規模事業者はさらに有利な条件になります。コロナ後に飲食業からEC業態に転換したケースなどで活用例が多い。
個人事業主がカフェからネットショップに転換するとか?
まさにそのパターンですね。ただし「大きな事業転換」が条件なので、既存事業の延長線上では採択されにくい。あと審査が厳しく、事業計画書の質が採択の9割を左右すると言っても過言じゃない。認定支援機関(税理士・中小企業診断士など)のサポートは必須です。
そこまで聞くと、全国制度だけでも相当な種類ですね。次に京都固有の補助金を教えてください!
補助金申請フロー図
京都は独自の起業支援が手厚い地域で、国の制度と重ねて使えるものがいくつかあります。
京都府起業支援事業費補助金(令和8年度・現在公募中)
これは今まさに公募中の制度で、令和8年度(2026年度)は2026年4月20日〜6月5日が申請期間です。上限200万円、補助率1/2と、創業系補助金としては手厚い内容。
そうなんです(笑)。これを逃したら次年度まで待つことになるので、起業を考えている方はいますぐ動いてほしい制度です。
「地域課題の解決に資する社会的事業」というのが条件です。具体的には4つの要件があって、①地域課題への貢献(社会性)、②収益で自律的に継続できる(事業性)、③他に代替手段がない(必要性)、④デジタル技術を活用する、この4点を事業計画書で説明する必要があります。
難しいですが、申請の必須要件として「中小企業応援隊(商工会・商工会議所の経営支援員)による無料コンサルティングを受けること」が明記されています。つまりプロが伴走してくれる前提の制度なんです。一人で戦う必要はない。
対象です!令和9年1月31日までに開業届または法人設立をすれば、今から起業を準備している人でも申請できます。事業承継・第二創業の方も同様です。詳細は
京都府公式の募集ページで確認してください。
京都市の特定創業支援等事業(持続化補助金を2倍にする制度)
記事の冒頭で「京都市の認定で持続化補助金が200万円になる」って書いてあったんですが、これはどういう仕組みですか?
「特定創業支援等事業」という認定プログラムがあって、これを修了すると小規模事業者持続化補助金の「創業枠」で上限200万円まで引き上げられます。通常枠の50万円と比べると4倍の額になる。
そんなに大変ではないです。セミナー受講と個別相談を通じて、経営・財務・人材育成・販路開拓の4分野を1ヶ月以上継続して受ければ証明書が取れます。京都高度技術研究所、京都リサーチパーク、京都商工会議所などが認定機関です。
開業後でも受講できるケースがあるので、まず窓口に問い合わせてみてください。京都市起業・大学連携推進室(電話番号075-222-3339)が最初の相談先です。
京都市の各区商工会・市区町村独自の補助金
あります。例えば宇治市は「先端設備等導入支援補助金」(上限100万円)、「展示会出展支援助成事業」(上限60万円)、「人材定着支援事業補助金」(上限25万円)など複数の制度を持っています。
他の市町村も似た制度を持っているケースが多い。京都市内なら区ごとの制度もあります。自分が拠点とする市区町村のホームページを「補助金」で検索するか、商工会・商工会議所に「私の事業に使える制度はありますか?」と聞くのが一番確実です。
「何をしたいか」を言えばマッチする制度を紹介してくれます。窓口の方はプロなので、遠慮なく相談してください。
ここまで出てきた補助金、整理してもらえると嬉しいんですが。
| 制度名 | 主な対象 | 上限額 | 補助率 | 申請窓口 |
|---|
| 小規模事業者持続化補助金 | 販路開拓・業務効率化 | 50万円(通常)〜200万円(創業枠) | 2/3 | 商工会議所・商工会 |
| IT導入補助金 | 業務ソフト・クラウド導入 | 〜50万円(デジタル化基盤枠) | 1/2〜2/3 | IT導入支援事業者経由 |
| 事業再構築補助金 | 新分野展開・業態転換 | 1,500万円(小規模事業者) | 2/3〜3/4 | 認定支援機関経由 |
| ものづくり補助金 | 設備投資・新製品開発 | 1,000万円〜 | 1/2〜2/3 | 認定支援機関経由 |
| 事業承継・M&A補助金 | M&A・事業承継 | 800万円(専門家活用枠) | 2/3 | 中小機構 |
| 省力化投資補助金 | 生産性向上・自動化 | 最大50億円(大規模枠) | 1/3以下 | 認定支援機関経由 |
| 京都府起業支援事業費補助金 | 社会的起業・第二創業 | 200万円 | 1/2 | 商工会・商工会議所 |
| 宇治市先端設備等導入補助金 | 先端設備の導入 | 100万円 | ー | 宇治市 |
| 宇治市展示会出展支援助成 | 展示会出展 | 60万円 | ー | 宇治市 |
どれを選ぶかは「今何にお金をかけたいか」で変わります。起業したばかりで販路開拓をしたいなら持続化補助金、業務ツールを入れたいならIT導入補助金、という具合に目的から逆算してください。
- 補助金は「後払い」が原則。先にお金を出して、後から戻ってくる仕組みです
- 採択後に事業を変更すると補助金が取り消されるリスクがあります
- 確定申告書類(青色申告書/白色申告書)は必ず最新のものを用意しておく
- フリーランスは開業届の有無が申請資格に直結します(未提出=対象外)
後払いっていうのが意外と知られていないと思うんですが、資金繰りへの影響は大きいですか?
大きいです!例えば上限50万円の補助金で50万円使ったとして、実際に補助金が振り込まれるのは採択から6〜12ヶ月後が普通。その間は自己資金で賄わないといけない。
だから「補助金があるから大丈夫」という発想で使うのは危険で、あくまで「いずれ戻ってくるけど今は自分で出せる」お金に対して使うのが正しい使い方です。日本政策金融公庫の創業融資と組み合わせるのが現実的な解です。
京都の場合、まず京都産業21のよろず支援拠点に行くのがおすすめです。補助金選びから事業計画書の方向性まで、無料で相談に乗ってくれます。補助金申請の経験が豊富な専門家が在籍しているので、「どれが自分に合うか分からない」という段階から使える窓口です。
- 開業届を出していない状態での申請は多くの制度で対象外になります
- GビズIDの取得に数週間かかるので、公募が始まる前に取得しておくこと
- 「相談してから申請」では間に合わないケースが多い。常に3ヶ月先を見て動く
- 補助金の成果を証明できない場合(領収書紛失など)は返金を求められることがあります
国が運営するビジネス向けオンライン認証サービスです。ものづくり補助金や事業再構築補助金などはGビズIDでしか申請できないので、事業を始めた早い段階で取得しておくべきもの。取得に2〜3週間かかるので、補助金申請を考えていない時期に先行して取っておくのがコツです。
ここまで把握できていれば、初めての申請でも大丈夫そうですね。
大事なのはステップ1を早めにやること。公募が始まってから動くと間に合わないことが多い。次の補助金の公募は何かと常にアンテナを張っておいて、「申請できる状態」を日頃から維持しておくのが補助金を上手に使い続けている個人事業主のパターンです。
まず京都産業21に行ってみます!ありがとうございました。
補助金は申請した人だけが得をする仕組みです。使える制度は全部使うつもりで、積極的に動いてほしいですね(笑)。
今日の話をまとめると、京都の個人事業主・フリーランスが使える補助金は国の制度と地域独自の制度を合わせて30件以上あります。入口として「何にお金を使いたいか」を決めることが最初のステップ。
「個人事業主は補助金が使えない」という思い込みは完全に間違いだったんですね。
そうですね。むしろ小規模事業者として有利な補助率が適用される制度も多い。開業届を出しているフリーランスの方は、すぐに京都産業21か商工会議所に相談に行くことをおすすめします!他の地域の補助金情報は
都道府県別の補助金・助成金一覧でも確認できますよ。