育児休業給付金の申請方法と必要書類 ハローワークへの手順

目次

育児休業に入ったはいいが、「給付金の申請って何をすればいい?」「書類は自分で揃えるの?」と戸惑う方が多いです。結論から言うと、育児休業給付金の申請は 会社(事業主)がハローワークに行います。ただし、従業員が準備する書類があり、それを会社に提出する必要があります。

この記事では、申請に必要な書類、申請の流れ、2回目以降の申請、よくあるトラブルまで、実務的な観点から解説します。

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育児休業給付金の申請は会社が行う

育児休業給付金の申請先はハローワーク(公共職業安定所)です。申請は 事業主(会社)が行う のが原則です。従業員がハローワークに直接申請することは、やむを得ない理由がある場合に限られます。

つまり、従業員がやることは「会社に必要書類を提出する」ことです。会社の人事・労務担当者がハローワークへの申請手続きを行い、給付金は従業員の指定口座に振り込まれます。

申請の全体フロー

  1. 育休開始前に会社へ育休取得を申し出る(育児休業申出書の提出)
  2. 育休開始後、会社が「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」をハローワークに提出
  3. 従業員が初回申請に必要な書類を会社へ提出
  4. 会社が「育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金支給申請書」をハローワークに提出
  5. ハローワークが審査し、支給決定
  6. 従業員の指定口座に振込(支給決定から約1週間)
  7. 2か月ごとに会社が2回目以降の支給申請を行う(ステップ4→5→6の繰り返し)

初回申請に必要な書類

初回は通常の申請より多くの書類が必要です。従業員が用意して会社に提出するものをまとめます。

従業員が用意する主な書類

書類内容
母子健康手帳の写し出生届出済証明のページ + 分娩予定日が記載されたページ
住民票被保険者の子との続柄が確認できるもの
払渡希望金融機関の口座情報通帳やキャッシュカードの写し(初回のみ)
出生後休業支援給付金を申請する場合配偶者の育児休業取得を証明できる書類

以前に雇用保険の給付(基本手当など)を受けたことがある場合は、そのときの口座を使用できます。マイナポータルに公金受取口座を登録している場合も利用可能です。

会社が準備する書類(参考)

書類内容
雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書育休前6か月の賃金を記載した証明書
育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金支給申請書受給資格確認と初回申請を兼ねる書類
賃金台帳・出勤簿賃金の支払状況を確認するため

上記の書類はすべて ハローワークインターネットサービス(https://hoken.hellowork.mhlw.go.jp)からダウンロードできます。また電子申請にも対応しています。

申請書類のダウンロード先

厚生労働省やハローワークの公式サイトから入手できます。書類の様式は定期的に改定されることがあるため、最新版を使用してください。


申請期限 いつまでに申請すればいい?

初回の申請期限

受給資格の確認と初回の支給申請は、育休開始日(産後休業に引き続き育休を取る場合は産後休業開始日)から起算して 4か月を経過する日の属する月の末日 までに行う必要があります。

例:4月1日から育休を開始した場合 → 申請期限は7月31日(4月+4か月=8月なので、8月の前の月末は7月31日)

ただし、実際には育休開始後できるだけ早めに申請手続きを進めることをおすすめします。初回申請が遅れると、振込も遅くなります。

2回目以降の申請期限

2回目以降は、各支給単位期間の末日の翌日から起算して2か月を経過する日の属する月の末日までです。

会社の担当者が2か月ごとに定期的に申請を行うため、従業員が期限を気にする必要は通常ありません。ただし、申請が遅れていると感じた場合は会社に確認しましょう。


2回目以降の申請 従業員がやること

2回目以降の申請に必要な書類は、基本的に会社側が用意します。

書類準備する人
育児休業給付支給申請書会社(ハローワークから送付)
賃金台帳会社
出勤簿会社

従業員側で特別に追加書類を用意することはほとんどありません。ただし、育休中に就業した日がある場合は、その報告が必要になります。


出生後休業支援給付金を一緒に申請するには

2025年4月から、出生後休業支援給付金(上乗せ13%)の申請も同時に行えるようになっています。

必要な追加書類

配偶者も育児休業を取得したことを確認できる書類が必要です。

状況必要書類
配偶者が雇用保険被保険者で育休取得配偶者の育休取得を証明する書類(育児休業の承認通知書の写し等)
配偶者が公務員の場合任命権者からの通知書の写し、支給決定通知書の写し等
配偶者が産後休業中(母親のみ育休の場合)原則、配偶者要件が免除されるため追加書類不要
ひとり親、配偶者が自営業等「申告書」または「雇用保険被保険者でないことの証明書」等

出生後休業支援給付金は育児休業給付金と一体的に申請するのが原則ですが、育児休業給付金の支給決定後に単独で申請することも可能です。


申請でよくあるトラブルと対処法

トラブル1: 振込が来ない(遅い)

初回の振込は育休開始から2〜3か月後になることが多いです。まず会社の人事担当者に「申請はできていますか?」と確認しましょう。

会社が申請を忘れていたり、書類に不備があってハローワークから差し戻されているケースもあります。

トラブル2: 支給決定通知書が届かない

支給決定通知書は会社経由で従業員に渡されます。会社が渡し忘れている場合があります。担当者に確認してください。

通知書が届かない場合は、ハローワーク専用コールセンター(0570-200-406)に問い合わせることもできます。

トラブル3: 金額が思ったより少ない

よくある原因として:

  • 育休中に就業した日があり、その分が減額された
  • 賃金日額の上限(16,110円)に引っかかった
  • 育休開始前6か月の賃金が低い月を含んでいた(産前休業中など)

支給決定通知書に支給額の計算根拠が記載されているので確認しましょう。

トラブル4: 申請書の書き方がわからない

書類の記載方法はハローワークの窓口で説明を受けられます。また、ハローワークインターネットサービスで入力フォームを使って記入することも可能です(印刷して提出する形式)。


電子申請の活用

育児休業給付金の申請は電子申請にも対応しています。会社が社会保険・労働保険の電子申請システム(e-Gov)を使っている場合、オンラインで完結できます。

電子申請の場合、本人の署名欄は「申請について同意済み」と記載することで、本人署名を省略できます。


産後パパ育休(出生時育休)の申請手続き

パパが産後すぐに育休を取る「産後パパ育休(出生時育児休業)」の申請手続きも、通常の育休と同様に会社経由で行います。

産後パパ育休の申請タイミング

出生時育児休業給付金の申請期間は次の通りです。

  • 申請開始日: 子の出生日(出産予定日前に出生した場合は出産予定日)から起算して8週間を経過した日の翌日から
  • 申請期限: 申請開始日から2か月を経過する日の属する月の末日

出生時育児休業は2回に分割して取得できますが、申請は 1回にまとめて行います。2回目の育児休業を終了した後にまとめて申請することに注意してください。

産後パパ育休と出生後休業支援給付金の同時申請

出生後休業支援給付金(上乗せ13%)は、産後パパ育休の申請と同時に申請できます。条件(夫婦ともに14日以上取得等)を満たす場合は忘れずに同時申請しましょう。

条件確認が難しい場合は、厚生労働省の「出生後休業支援給付金の簡易診断ツール」(公式サイト)で事前に確認できます。


有期雇用・パートの申請で注意すること

パートタイマーや有期雇用労働者が申請する場合、通常の申請書類に加えて労働契約書の写しが必要になる場合があります。

有期雇用労働者の追加条件「子が1歳6か月になるまでに労働契約が満了することが明らかでないこと」を証明するためです。

会社から「雇用継続が明らかでない」と判断された場合は受給できなくなる可能性があります。不安な場合は育休取得前にハローワークに相談しておくと安心です。


公務員の場合は制度が異なる

公務員(国家公務員・地方公務員)は雇用保険ではなく、共済組合の制度が適用されます。

区分給付金の名称申請先
民間企業の従業員育児休業給付金(雇用保険)ハローワーク(会社経由)
国家公務員育児休業手当金所属の共済組合
地方公務員育児休業手当金所属の共済組合

公務員の方は所属の共済組合に申請方法を確認してください。


まとめ

育児休業給付金の申請で従業員がやることは主に2つです。

  1. 育休前に会社へ必要書類(母子健康手帳の写しなど)を提出する
  2. 申請期限を把握し、振込が遅い場合は会社に確認する

申請の実務は会社が担いますが、期限や書類の内容を自分でも把握しておくと、万一のトラブル時に素早く対処できます。

まずは会社の人事・労務担当者に「育児休業の取得を考えている」と伝えることが第一歩です。早めの連絡が、スムーズな給付金受取りにつながります。

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