高等職業訓練促進給付金の対象資格一覧|確認方法と申請前にすべきこと
目次
「自分の目指す資格は対象?」—— まずここを確認
資格取得の計画を立てる前に、自分が目指す資格が高等職業訓練促進給付金の対象かどうかを確認することが最初の一歩です。
対象かどうかを調べる方法は2つあります。
- このページで代表的な資格を確認する
- お住まいの市区町村の窓口に問い合わせる (最終確認は必ず窓口で)
なぜ窓口確認が必要かというと、この制度は国の基準を基に自治体が対象資格を決める仕組みだからです。同じ資格でも「うちの市は対象外」というケースがあります。このページの情報は国の基準と主要自治体の例ですが、必ず申請先の自治体で最終確認してください。
→ 制度全体の説明は高等職業訓練促進給付金ガイドをご確認ください。
対象資格の基本ルール
高等職業訓練促進給付金の対象資格には、国が定めた2つの条件があります。
条件1:就職の際に有利となる資格 「就職に有利」かどうかは、一般的な雇用市場での評価で判断されます。医療・福祉・保育・IT分野の資格が中心となります。
条件2:養成機関において6ヶ月以上修業するもの 資格取得のために通う学校(養成機関)で、6ヶ月以上のカリキュラムが組まれていることが必要です。短期集中講座(3ヶ月以内など)は対象外です。
この2つを満たす資格が対象となり、国家資格と一部の民間資格の両方が含まれます。
医療・福祉・保育系の対象資格
最も申請が多いカテゴリーです。国家資格で修業期間が長いものが中心です。
看護・医療系
| 資格名 | 修業年数(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 看護師 | 3年 | 4年制大学コースも対象 |
| 准看護師 | 2年 | 都道府県の准看護師学校 |
| 助産師 | 看護師資格取得後1年 | 看護師との連続修業も対象 |
| 保健師 | 看護師資格取得後1年 | 同上 |
| 理学療法士 | 3〜4年 | 専門学校・大学両方 |
| 作業療法士 | 3〜4年 | 同上 |
| 言語聴覚士 | 3〜4年 | 多くの自治体で対象 |
| 歯科衛生士 | 3年 | 専門学校が主体 |
| 歯科技工士 | 2年 | 同上 |
| 視能訓練士 | 3年 | 大学・専門学校 |
| 臨床工学技士 | 3年 | 専門学校が主体 |
| 救急救命士 | 2〜3年 | 専門学校が主体 |
福祉・保育系
| 資格名 | 修業年数(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 介護福祉士 | 2〜3年 | 最も申請が多い資格の一つ |
| 保育士 | 2〜3年 | 養成校(通信含む)が対象 |
| 社会福祉士 | 2〜4年 | 多くの自治体で対象 |
| 精神保健福祉士 | 2〜4年 | 社福士に準じて対象 |
例:介護福祉士を目指す場合
介護福祉士の養成校(2年制専門学校)に通う非課税世帯のひとり親の場合:
- 1年目(12ヶ月): 10万円 × 12 = 120万円
- 2年目・最終学年(12ヶ月): 14万円 × 12 = 168万円
- 修了支援給付金: 5万円
- 2年間の合計: 293万円
学費(年間50万円程度)を差し引いても、生活費として十分な金額が確保できます。
調理・製菓系の対象資格
飲食業への就職・転職を目指す方に多い資格です。
| 資格名 | 修業年数(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 調理師 | 2年 | 調理師専門学校 |
| 製菓衛生師 | 2年 | 製菓専門学校 |
調理師免許は2年制の専門学校が一般的で、6ヶ月以上の修業要件を満たします。1年制の調理師専門学校もありますが、修業期間が12ヶ月なので要件は満たします。
デジタル・IT系の対象資格
国の「専門実践教育訓練給付」「特定一般教育訓練給付」「一般教育訓練給付(情報関係)」に指定された講座で取得できる民間資格も対象です。
代表的なIT・デジタル系の対象資格
| カテゴリー | 資格・認定の例 |
|---|---|
| ネットワーク | シスコシステムズ認定資格(CCNA等) |
| Linux・クラウド | LPI認定資格(LPIC等)、AWS認定等 |
| 情報処理 | 情報処理技術者試験(一部) |
| プログラミング | IT系の専門実践教育訓練指定スクール |
確認方法: 厚生労働省の「教育訓練給付制度講座検索」サイトで、対象の講座・資格を検索できます。「専門実践教育訓練」「特定一般教育訓練」に指定されているIT系資格講座で、6ヶ月以上の修業期間のものが対象です。
ただしIT系は通信教育・オンライン完結が多く、「就業と修業の両立が困難」の要件をどう判断するかが自治体によって異なります。IT資格を目指す場合は特に、事前相談でしっかり確認してください。
対象外になりやすい資格
以下の資格・講座は、高等職業訓練促進給付金の対象外になる可能性があります。
修業期間が6ヶ月未満のもの
- 短期の資格取得講座(3ヶ月の簿記講座など)
- 1日〜数日間の資格(宅建のような独学型)
一般的な趣味・教養資格
- 英語検定(独学型)
- 書道・華道などの民間資格
- 特定の業種に限定されない汎用的な民間資格
雇用保険の教育訓練給付の対象でない資格
国の指定を受けていないスクールの独自資格は対象外になるケースがあります。
「対象かどうか」を確認する具体的な手順
手順1:目指す資格と通う学校を決める
まず「どの資格を取りたいか」「どの学校に通うか」を具体的にします。資格が決まれば、対象かどうかの確認が格段にしやすくなります。
手順2:厚生労働省の教育訓練給付検索で確認
入学予定のスクール・コースが「専門実践教育訓練」「特定一般教育訓練」「一般教育訓練(情報関係)」に指定されているか確認します。指定されていれば、高等職業訓練促進給付金の対象になる可能性が高いです。
手順3:お住まいの市区町村の窓口に問い合わせる
これが最終確認として最も重要です。
窓口に伝えること:
- 目指す資格名
- 入学予定の養成機関名と所在地
- 修業期間(何年制か)
- 現在の就業状況
「この資格・学校で高等職業訓練促進給付金を受給できますか?」と直接聞けば、担当者が確認してくれます。
手順4:入学前に事前相談・申請の予約を入れる
入学前の事前相談が必須です。入学後でも申請できますが、受給開始は申請月からのため、できるだけ早く相談予約を取ってください。
対象学校(養成機関)の種類
どんな学校が「養成機関」として認められるかを確認します。
対象になる養成機関の例
- 専門学校(専修学校専門課程)
- 看護師・保育士・介護福祉士などの養成校
- 大学・短期大学
- 各種学校(准看護師養成所など)
- 通信制の養成機関(要件を満たす場合)
対象になりにくい例
- 認定されていない私塾・スクール
- 通学期間が6ヶ月未満の短期コース
- 国家資格の取得に関係しない一般的な専門スクール
対象資格・学校の確認後にすべきこと
資格と学校が対象だとわかったら、次のステップへ進みましょう。
- 窓口で事前相談の予約を入れる
- 申請に必要な書類を準備する(戸籍謄本、所得証明書、在籍証明書等)
- 受講開始前(または受講開始後できるだけ早く)に申請する
申請手続きの詳細は 高等職業訓練促進給付金ガイド(ハブページ) の「申請方法と手順」セクションをご確認ください。
また、学費の支援としては専門実践教育訓練給付金を組み合わせることで、生活費(高等職業訓練促進給付金)+学費(専門実践教育訓練給付金)の両面で支援を受けられる場合があります。こちらも合わせて確認することをおすすめします。