岡崎市企業再投資促進奨励金(県連携)
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
雇用「維持」が要件 — 既存企業の再投資に最適な制度設計
本制度の最も注目すべき特徴は、雇用要件が「新規雇用」ではなく「雇用維持」である点です。大企業は50人以上、中堅・中小企業は25人以上の常用雇用者を維持することが条件です。これにより、新規の大量採用が困難な状況でも、既存の雇用を守りながら設備の更新・拡充を進められます。工場の建て替えや生産ラインの刷新など、既存拠点の競争力強化を図る企業にとって使い勝手のよい制度です。
自動車・ロボットを含む幅広い次世代成長分野が対象
対象業種は自動車、航空宇宙、ロボット、環境・新エネルギー、情報通信、健康長寿関連分野に加え、愛知県基本指針で定める集積業種も含まれます。高度先端産業立地奨励金(7分野限定)と比較して対象範囲が広く、特に自動車産業とロボット産業が含まれる点は、愛知県の産業構造を反映した特徴です。
中堅・中小企業は1億円以上の投資から対象
投資規模要件は大企業25億円以上、中堅・中小企業1億円以上です。中堅・中小企業の要件が1億円以上と、高度先端産業立地奨励金(2億円以上)よりも低く設定されており、より幅広い企業が活用できます。生産設備の更新や研究施設の増強など、比較的小規模な再投資でも対象となる可能性があります。
県連携による重層的な支援体制
愛知県との連携事業であり、県の次世代産業振興策と一体的に推進されています。県の産業政策との整合性を事業計画に盛り込むことで、採択可能性を高められます。また、県の産業振興に関する各種支援策(融資制度、技術支援等)との組み合わせも検討に値します。
ポイント
対象者・申請資格
対象業種
- 自動車関連の製造業
- 航空宇宙関連の製造業
- ロボット関連の製造業
- 環境・新エネルギー関連の製造業
- 情報通信関連の製造業
- 健康長寿関連の製造業
- 愛知県基本指針で定める集積業種に該当する製造業
対象事業
- 岡崎市内での工場の新設または増設
- 岡崎市内での研究所の新設または増設
投資規模要件
- 大企業:固定資産取得費用25億円以上(土地除く)
- 中堅企業:固定資産取得費用1億円以上(土地除く)
- 中小企業:固定資産取得費用1億円以上(土地除く)
雇用維持要件
- 大企業:常用雇用者50人以上の雇用維持
- 中堅・中小企業:常用雇用者25人以上の雇用維持
- 注意:新規雇用ではなく、既存の雇用水準の維持が条件
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:対象業種の確認と事前相談
岡崎市の産業立地担当課に事前相談し、自社の事業が対象業種に該当するか確認します。特に「愛知県基本指針の集積業種」に該当するかどうかは判断が分かれる場合があるため、県の産業振興部門とも連携した確認が必要です。既存拠点の状況や再投資の計画概要を伝え、制度活用の方向性を相談しましょう。
ステップ2:再投資計画の策定
工場・研究所の新設・増設計画を具体化します。固定資産取得費用が要件(大企業25億円以上、中堅・中小企業1億円以上)を満たす投資計画を策定してください。同時に、雇用維持計画として、現在の常用雇用者数と再投資後の雇用維持見込みを明示します。再投資による生産性向上や技術高度化の効果も計画に盛り込みましょう。
ステップ3:申請書類の作成・提出
事業計画書、再投資計画書、雇用維持計画書、既存拠点の概要、財務諸表等を準備します。県連携事業のため、県の審査基準も意識した書類作成が求められます。特に、再投資による事業の高度化・競争力強化のストーリーを明確に伝える内容にすることがポイントです。
ステップ4:審査・認定・実績報告・奨励金交付
市および県による審査を経て認定後、再投資を実行します。固定資産の取得完了と雇用維持要件の達成を確認した上で実績報告を行い、奨励金が交付されます。雇用維持要件は交付後も一定期間求められる可能性があるため、中長期の雇用計画を考慮してください。
ポイント
審査と成功のコツ
高度先端産業立地奨励金との比較検討を最初に行う
雇用維持要件を確実にクリアする体制を構築する
工場等建設奨励金との併用で支援額を最大化する
愛知県基本指針の集積業種を活用する
ポイント
対象経費
対象となる経費
建物・建築費(4件)
- 工場建屋の新築・増築費用
- 研究所建屋の新築・増築費用
- 建物改修・リニューアル費用
- 付帯設備工事費
構築物(3件)
- 生産用構築物
- 排水・環境処理施設
- 電力供給設備
機械装置(4件)
- 製造用機械の更新・増設
- 自動化・ロボット設備
- 研究開発用装置
- 品質検査装置
車両運搬具(2件)
- 工場内搬送設備
- フォークリフト等の構内運搬車両
工具・器具・備品(3件)
- 精密測定機器
- 試験用器具
- 事務用設備
無形固定資産(3件)
- 生産管理ソフトウェア
- CAD/CAMシステム
- 特許権等の取得費用
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 土地の取得費用
- 既存設備の移転・移設費用
- リース資産に係る費用
- 消耗品・原材料の購入費
- 人件費・教育訓練費
- 中古設備の取得費用(条件による)
- 仮設・一時的な設備費用
よくある質問
Q雇用「維持」要件と雇用「創出」要件は具体的にどう違いますか?
雇用「維持」要件は、現在の常用雇用者数を一定水準以上に保つことを求めるものです。大企業は50人以上、中堅・中小企業は25人以上の雇用維持が必要です。一方、高度先端産業立地奨励金の雇用「創出」要件は、新たに雇用者を確保することを求めます。再投資による設備更新では新規大量採用が困難なケースが多いため、本制度の雇用維持要件は既存企業にとって現実的で活用しやすい設計です。ただし、再投資期間中の一時的な人員減少や定年退職による自然減にも注意が必要です。
Q「愛知県基本指針の集積業種」とは具体的にどのような業種ですか?
愛知県が策定する産業振興の基本指針において、県内への集積を推進する業種として指定されたものです。具体的な業種リストは愛知県の産業振興計画や基本指針に記載されています。自動車部品、工作機械、繊維、窯業など、愛知県が伝統的に強みを持つ製造業が含まれる可能性があります。最新の対象業種リストは愛知県の産業労働部門に確認するか、岡崎市の担当課を通じて情報を入手してください。この幅広い対象範囲により、主要6分野に直接該当しない製造業でも制度を活用できる可能性があります。
Q中堅・中小企業の投資要件1億円以上は他の制度と比べてどうですか?
岡崎市の企業誘致奨励金の中で最も低い投資要件です。高度先端産業立地奨励金は中堅・中小企業で2億円以上、消費者向け製品製造奨励金は5億円以上が必要です。1億円以上という要件は、工場の部分的な設備更新や研究施設の拡充など、比較的小規模な再投資でも対象となりうる水準です。例えば、生産ラインの自動化設備の導入、新型機械装置への更新、研究開発設備の増強などで1億円以上の投資があれば、本制度の活用を検討する価値があります。
Q高度先端産業立地奨励金と本制度のどちらを選ぶべきですか?
両制度は併用不可のため、慎重な比較が必要です。本制度が有利なケースは、(1)自動車やロボットなど本制度にしかない業種に該当する場合、(2)既存拠点の設備更新が主目的で新規雇用が難しい場合、(3)投資規模が1〜2億円程度の比較的小規模な再投資の場合です。逆に高度先端産業立地奨励金が有利なケースは、(1)ハイテク7分野に該当し交付率15%を狙える場合、(2)新規進出で大規模な新規雇用を計画している場合です。具体的な投資額と交付率でシミュレーションし、工場等建設奨励金との併用も含めた総支援額で比較してください。
Q工場等建設奨励金と併用した場合の具体的なメリットは?
本制度で固定資産取得費用の8〜10%(例:3億円投資なら2,400〜3,000万円)、工場等建設奨励金で事業所税資産割相当額と固定資産税相当額(毎年の税負担軽減)をそれぞれ受け取れます。両制度の合計上限は10億円です。本制度は一時金的な交付、工場等建設奨励金は継続的な税負担軽減というように、異なる時間軸で支援を受けられるため、キャッシュフロー改善の効果が大きいです。特に大規模な再投資では、併用による総支援額の最大化が資金計画に大きく寄与します。
Q既存工場の建て替えは「新設」と「増設」のどちらに該当しますか?
既存工場を取り壊して同じ場所に新しい工場を建設する場合は「新設」に該当する可能性が高いですが、制度上の定義は市の要綱で確認する必要があります。なお、本制度の説明では「認定事業者が既存事業所を取壊し等で床面積を減じた場合」に関する規定が工場等建設奨励金にあるとされているため、建て替えに伴う既存建物の取り壊しについても制度上の取扱いを事前に確認してください。建て替え期間中の雇用維持要件のクリアも重要なポイントとなります。
Q交付率8%と10%の違いはどう決まりますか?
交付率は企業規模や投資内容によって8%または10%のいずれかが適用されます。一般的に中堅・中小企業や、より高度な技術・設備への投資に対して高い交付率が適用される傾向にありますが、具体的な算定基準は岡崎市の制度要綱に定められています。高度先端産業立地奨励金の最大15%と比較すると低めですが、本制度は対象業種が広く投資要件も低いため、より多くの企業が活用できるバランスの取れた設計です。事前相談の際に、自社のケースでの想定交付率を確認しておくことをお勧めします。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本制度は工場等建設奨励金(倉庫等含む)との併用が可能で、合計上限は10億円です。本制度で固定資産取得費用の8〜10%を受け取りながら、工場等建設奨励金で事業所税資産割相当額と固定資産税相当額の交付も受けられるため、初期投資と運営コストの両面で支援を最大化できます。 一方、高度先端産業立地奨励金(県連携)との併用は不可です。両制度はともに県連携の奨励金であり、対象業種にも一部重複があります。本制度は交付率8〜10%・対象業種が広い・雇用維持が要件、高度先端産業立地奨励金は交付率8〜15%・ハイテク7分野限定・新規雇用が要件という違いがあります。既存拠点の設備更新が目的の場合は本制度、新規立地でハイテク分野に該当する場合は高度先端産業立地奨励金が有利になることが多いです。 また、消費者向け製品製造工場等建設奨励金との関係も確認が必要です。同制度は他の奨励制度との併用不可と定められているため、本制度との併用もできません。 国の補助金については、同一経費への二重交付は原則不可ですが、経費区分が異なれば併用可能な場合があります。事前に市の担当課へ確認してください。
詳細説明
岡崎市企業再投資促進奨励金(県連携)の概要
本制度は、愛知県と岡崎市が連携して、市内に拠点を持つ企業の再投資を促進するための奨励金です。次世代成長分野の工場・研究所の新設・増設に対し、固定資産取得費用(土地除く)の8〜10%、最大10億円を交付します。
「再投資促進」の意味 — 新規誘致ではなく既存企業の成長支援
本制度の名称にある「再投資促進」は、既存企業が競争力を維持・向上させるための追加投資を支援する制度であることを示しています。雇用要件が「新規雇用」ではなく「雇用維持」に設定されていることからも、既に地域で事業を営む企業が設備を更新・拡充し、事業の高度化を図ることを後押しする制度設計であることがわかります。
高度先端産業立地奨励金との違い
岡崎市にはもう一つの県連携奨励金として「高度先端産業立地奨励金」があります。両制度は併用不可のため、違いを正確に理解して最適な制度を選択する必要があります。
- 対象業種:本制度は自動車・ロボットを含む幅広い分野+県の集積業種。高度先端産業はハイテク7分野に限定
- 交付率:本制度は8〜10%。高度先端産業は8〜15%
- 投資要件(中小企業):本制度は1億円以上。高度先端産業は2億円以上
- 雇用要件:本制度は雇用「維持」。高度先端産業は「新規」雇用
この比較から、本制度は既存企業の設備更新・生産性向上に、高度先端産業立地奨励金は新規進出のハイテク企業に、それぞれ適していることがわかります。
投資規模要件の詳細
企業規模に応じた投資額の要件は以下の通りです。
- 大企業:固定資産取得費用25億円以上(土地除く)
- 中堅企業:固定資産取得費用1億円以上(土地除く)
- 中小企業:固定資産取得費用1億円以上(土地除く)
中堅・中小企業の1億円以上という要件は、岡崎市の企業誘致奨励金の中で最も低い水準です。生産ラインの部分的な更新や研究設備の増強など、比較的コンパクトな再投資でも対象となりうるため、幅広い企業が活用できる制度です。
雇用維持要件のポイント
本制度の雇用要件は「雇用維持」であり、「新規雇用」とは根本的に異なります。
- 大企業:常用雇用者50人以上の雇用維持
- 中堅・中小企業:常用雇用者25人以上の雇用維持
この「雇用維持」要件は、工場の建て替えや設備更新に伴い一時的に生産体制が縮小する場合でも、雇用を守り続けることを求めるものです。再投資期間中の人員計画を慎重に策定し、要件を安定的にクリアできる体制を整えてください。
対象業種の広がり — 愛知県基本指針の集積業種
本制度の対象業種は、6つの主要分野(自動車、航空宇宙、ロボット、環境・新エネルギー、情報通信、健康長寿)に加えて、愛知県基本指針で定める集積業種も含まれます。これにより、主要6分野に直接該当しない製造業でも、県が集積を推進する業種であれば対象となる可能性があります。自社の事業が集積業種に該当するかは、愛知県の産業振興計画を確認するか、市の担当課に相談して確認してください。
工場等建設奨励金との併用メリット
本制度は工場等建設奨励金と併用可能(合計上限10億円)です。本制度が固定資産取得費用の割合に基づく交付であるのに対し、工場等建設奨励金は事業所税資産割相当額と固定資産税相当額の交付です。両制度を併用することで、設備投資の初期負担軽減と操業後の税負担軽減を同時に実現できます。
想定される活用シーン
本制度は「再投資促進」の名称が示す通り、既に岡崎市内で事業を営む企業が設備の競争力を維持・向上させるための追加投資を行う場面で真価を発揮します。
- 自動車部品メーカーが、EV対応の新製造ラインを既存工場敷地内に増設するケース
- ロボット関連企業が、量産体制強化のために新工場棟を建設するケース
- 環境関連メーカーが、次世代製品の研究開発拠点を新設するケース
- 情報通信企業が、既存の試作ラボを本格的な研究所に格上げするケース
特に自動車産業のCASE対応やカーボンニュートラル対応など、既存事業の転換を伴う大型投資は、本制度の趣旨に最も合致するケースといえます。雇用維持要件があるため、事業転換期の人員再配置計画と合わせて検討してください。
関連する許認可・届出
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