今日は北海道の補助金について聞いてきたんですけど、テレワーク導入に使える補助金があるって本当ですか?
ほんとです! 2026年度の「中小企業競争力強化促進事業 産業人材確保支援事業(テレワーク導入)」というやつで、最大60万円、補助率2分の1以内で使える制度ですよ。北海道の道内中小企業が対象です。
えっ、最大60万円! それって何に使えるんですか?
テレワーク導入に直接関係する機器購入費、システム構築費、コンサルタント料の3種類です。パソコンやウェブカメラ、Wi-Fiルーターなんかも機器購入費として計上できますし、ウェブ会議システムの構築費も対象ですよ。
なるほど! じゃあ実際、どんな会社が申請できるんですか?
道内の中小企業者等が対象です。具体的には、中小企業信用保険法に規定する中小企業者か、中小企業団体の組織に関する法律に規定する中小企業団体。業種によって資本金・従業員数の基準が違うので、後でまとめますね。
ちょっと待って、「新分野・新市場への進出等に資する人材確保のため」って書いてあるんですけど、テレワーク導入って新市場進出と関係あるんですか?
そこ、みんな引っかかるんですよ(笑)。これは本事業全体の目的が「新分野・新市場への進出等」なんですが、テレワーク導入メニューに関しては、そのための人材確保が目的なんです。
つまり、「テレワークを使えば人材を広く採用できる=新市場進出に必要な人材を確保できる」という解釈ですか?
そうそう、まさにそういうことです! 北海道って地理的に広大じゃないですか。テレワークを導入することで、札幌以外の人材や、場合によっては道外の人材も採用しやすくなる。それが新市場進出の武器になるという考え方なんですよ。
なるほど、深いなあ。それで人材確保支援事業という名前がついているわけですね。
そうです。テレワーク導入って、単なるITツール購入じゃなく、柔軟な働き方で優秀な人を集めるための経営戦略として位置づけているんです。
この事業って、テレワーク以外にも色々メニューがあるんですよね?
そうなんです。「中小企業競争力強化促進事業」には全部で8つのメニューがあって、テレワーク導入はその5番目です。全体像を見てもらうとわかりやすいと思います。
中小企業競争力強化促進事業 全8メニュー比較表
| 事業メニュー | 補助上限額 | 補助率 |
|---|
| マーケティング支援事業 | 道外・オンライン 100万円 / 海外 200万円 | 1/2以内 |
| コンサルタント等招へい支援事業 | 100万円 | 1/2以内 |
| 産業人材育成支援事業(派遣) | 50万円(1人当たり) | 1/2以内 |
| 産業人材育成支援事業(招へい) | 50万円 | 1/2以内 |
| 産業人材確保支援事業(テレワーク導入) | 60万円 | 1/2以内 |
| 市場対応型製品開発支援事業(一般) | 300万円 | 1/2以内 |
| 市場対応型製品開発支援事業(特定産業分野) | 500万円 | 1/2以内 |
| 市場対応型製品開発支援事業(共同研究開発) | 500万円 | 1/2以内 |
製品開発系は300万〜500万円と大きいですね。テレワーク導入は60万円か。
金額は製品開発より小さいですが、審査が書面のみなので申請しやすいんですよ。製品開発系はプレゼン審査もあることがあって、ハードルが高い。テレワーク導入は申請書類をちゃんと揃えれば審査に進めるので、初めて補助金に挑戦する企業にも向いています。
初めての補助金チャレンジにも使えるってことですね!
- 補助上限額 60万円(補助率は対象経費の1/2以内)
- 審査方法 書面審査のみ(プレゼン審査なし)
- メニュー間の併用不可 他の8メニューとの同時申請は禁止
どんな会社が申請できるのか、もう少し詳しく教えてもらえますか?
まず大前提として、道内に主たる事務所または事業所を持つ中小企業者等であること。業種別の基準はこんな感じです。
| 業種 | 資本金の上限 | 従業員数の上限 |
|---|
| 製造業・建設業・運輸業 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| サービス業・小売業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
| ソフトウェア業・情報処理サービス業 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 旅館業 | 5,000万円以下 | 200人以下 |
| ゴム製品製造業 | 3億円以下 | 900人以下 |
へえ、業種ごとに違うんですね。ソフトウェア業は製造業と同じ基準なんだ。
そうです。あと、中小企業団体(事業協同組合、企業組合、協業組合等)も申請できます。もう一つ重要なのが、道外に本社がある会社の道内事業所も申請できるんですよ。
えっ、本社が東京にある会社でも北海道の支店がテレワーク導入するなら申請できるんですか?
できます! ただし条件があって、支店登記がなされていること、道内事業所に独自の経理処理があること、補助金の使途が道内事業所の事業に係ること、などをすべて満たす必要があります。
- 道外に本社を持つ場合は支店登記が必須
- 道内事業所での独立した経理処理が必要
- 補助金の使途は道内事業所の事業のみ
- 他の国・道の補助金と重複して同一経費に使うことは禁止
60万円の中でどんな経費が使えるのか、もう少し具体的に教えてください。
テレワーク導入の対象経費は3種類あります。機器購入費、システム構築費、コンサルタント料です。
ウェブ会議用機器、パソコンの遠隔操作機器、パソコン本体、ウェブカメラ、Wi-Fiルーターなどが対象です。ただし、役員が使用する機器は対象外なので注意してください。
そうなんです。あくまで従業員がテレワークするための機器という位置づけだから。あと、10万円未満の機器類は全額補助対象経費として取り扱えますが、10万円以上の機器は法定耐用年数に基づいた按分計算が必要です。
テレワークシステムの構築に係る費用全般と、関連ソフトウェアの利用料です。クラウドサービスの利用料なんかも含まれますよ。ただし、ソフトウェア利用料は補助事業期間に応じた日割り計算になります。
テレワーク導入支援や就業規則の作成・改定に係る社会保険労務士等専門家への相談費と手数料です。コンサルタント料は日額20万円まで、就業規則の作成・改定費用は20万円までという上限があります。顧問料は対象外です。
| 経費の種類 | 対象となるもの | 上限・条件 |
|---|
| 機器購入費 | PC、ウェブカメラ、Wi-Fiルーター等 | 役員使用分は対象外 |
| システム構築費 | テレワークシステム構築費、ソフトウェア利用料 | 利用料は日割り計算 |
| コンサルタント料 | 社労士等への相談・就業規則作成費 | 日額20万円まで |
申請すれば誰でもテレワーカーになれるわけじゃなくて、条件があるんですよね?
そうです。ここが結構重要なポイントで、テレワーカーとなる従業員は道内在住者でないとダメなんです。
道内在住者限定! つまり、東京在住の人を採用してリモートで働かせるのは対象外ということ?
そのとおりです。あくまで道内に住んでいる人がテレワークする、というのが条件。あと、補助事業期間中に週平均1回以上テレワークを実施することも必要です。
週1回以上か。週5日フルリモートじゃなくてもいいんですね。
はい。週1日でも在宅かサテライトオフィスで働けばOKです。ただし、申請時に「何人をテレワーカーとして就業させる予定か」を設定して、それが達成できなかった場合は補助対象経費から控除されます。
じゃあ、掲げた目標人数に届かなかったらどうなるんですか?
未達分の人員に相当する経費が補助対象から除かれます。もし一人もテレワークしなかったら補助金ゼロになります。だから申請前に「確実に何人テレワークさせられるか」をしっかり計画してから申請することが大切です。
- テレワーカーは道内在住者のみ対象
- 補助事業期間中に週平均1回以上テレワークを実施すること
- 申請時に設定した予定人数を達成できない場合は補助額を削減
- テレワーカーがゼロの場合は補助金不支給
実際の申請手続きはどうするんですか? Jグランツ(jGrants)からは申請できないって聞いたんですが。
そうなんです。
jGrantsでの申請は受け付けていません。北海道中小企業総合支援センターの専用申請フォームから電子申請するのが基本です。
テレワーク導入補助金 申請から入金までの流れ
「精算払い」ってことは、先に自分でお金を払って、後から補助金が戻ってくるんですよね?
そうです。補助金は前払いじゃなくて精算払いなので、まず自分で機器を購入したりシステムを構築したりして、完了報告書を出した後に補助金が振り込まれます。一時的に手元資金が必要になるので、資金繰りも計画に入れておいてください。
有識者で構成する審査委員会が書類を見て採否を決定します。基本的な審査基準は8項目あります。事業計画の明確度、競合性、実現性、財務力、新規性・独自性、社会性・支援の必要性、重要な課題への取組がメインです。テレワーク導入は「市場性・成長性」の審査項目は除かれます。
テレワーク導入で審査に通るためには、どんな書き方をすればいいですか?
いくつかポイントがあります。まず、「なぜテレワーク導入が新分野・新市場への進出に必要な人材確保につながるのか」を具体的に書くことです。単に「効率化のため」じゃなくて、「道内の優秀な人材を採用するためにテレワーク環境を整備し、新事業展開を加速する」というストーリーが必要です。
なるほど、人材確保と事業展開を結びつけるわけですね。
そうです。あと、実現性を高めるために「何名をテレワーカーとして採用・移行する予定か」「どんなポジションで」「いつから週何回テレワークさせるか」を具体的に書いておくと審査官に伝わりやすい。
- 人材確保と事業計画の連動 テレワーク導入→人材確保→新事業展開というストーリーを明確に
- 数字で示す計画 テレワーカーの予定人数・開始時期・頻度を具体的に記載
- 実現可能な計画 実際に達成できる予定人数を設定(過大申告は後でリスクになる)
最後に、よくある疑問点をいくつか整理してもらえますか?
まず、「サテライトオフィスってどこまで認められますか?」という質問がよくあります。
カフェやインターネットカフェ、公園、移動中の電車内は対象外です。貸事務所や貸会議室、図書館などでも認められますが、事業主が指定した道内に所在する事務所に限られます。自宅(在宅勤務)か、事業主が指定した施設でのサテライトオフィス勤務のどちらかです。
道外に住んでいる人はテレワーカーになれないんですよね?
残念ながら対象外です。テレワーカーは道内在住者限定です。この要件は結構厳しいので、採用予定者の住所確認を事前にしっかりやっておくといいですよ。
できません。「中小企業競争力強化促進事業における事業メニュー間の併用はできません」と明記されています。テレワーク導入で申請したら、同じ年度はマーケティング支援や製品開発支援と同時には申請できません。
申請フォームでの提出が難しい場合はどうすればいいですか?
郵送での申請も可能です。ただし、事前にセンターに連絡してから郵送してください。消印は2026年6月19日有効です。持参での提出は受け付けていないので注意です。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 正式名称 | 中小企業競争力強化促進事業 産業人材確保支援事業(テレワーク導入) |
| 補助上限額 | 60万円 |
| 補助率 | 対象経費の1/2以内 |
| 募集期間 | 2026年5月7日(木)から2026年6月19日(金)17時まで |
| 補助事業期間 | 2026年4月1日から2027年3月15日まで |
| 対象地域 | 北海道 |
| 実施機関 | 公益財団法人北海道中小企業総合支援センター |
| 申請方法 | 専用フォームからの電子申請(または郵送) |
| jGrants申請 | 不可 |
| 払い方 | 精算払い |
北海道でテレワーク導入に使える補助金は他にもありますか?
地域全体のデジタル化を支援する
地域社会DX推進パッケージ事業(補助事業)や、IT導入補助金などが使えます。IT導入補助金はクラウドサービス導入、テレワークシステム、業務アプリなど多様な用途に使えるので、テレワークシステムと組み合わせることも検討できますよ。ただし、今回の北海道の補助金と同一経費への重複申請は禁止されているので、使い分けが必要です。
| 補助金名 | 実施主体 | 特徴 |
|---|
| 中小企業競争力強化促進事業(テレワーク導入) | 北海道(北海道中小企業総合支援センター) | 最大60万円、道内企業限定 |
| テレワークトータルサポート助成金 | 東京都 | 東京都内企業向け |
| テレワーク定着強化奨励金 | 東京都 | テレワーク定着に特化 |
| 地域社会DX推進パッケージ事業 | 国 | 地域全体のDX支援 |
今後テレワーク導入を進めたい北海道の企業が、まず何をすべきか教えてもらえますか?
まずは北海道中小企業総合支援センターのサイトで最新の募集要項を確認してください。今回の2026年度第1回の募集は2026年6月19日が締切です。申請様式のExcelシートをダウンロードして「提出資料チェックシート」で必要書類を確認するところから始めましょう。
そうです。申請書類の準備には時間がかかるので、早めに動き出すことをおすすめします。まず就業規則にテレワークに関する規定が必要かどうかも確認しておくといいですよ。社会保険労務士に相談するコンサルタント料も補助対象なので、専門家の力を借りながら進めることもできます。
テレワーク導入って最初のコストが結構かかるんですよね。PC、ウェブカメラ、セキュリティソフト、クラウドサービスの初期費用… でもこの補助金で最大60万円、実質2分の1の自己負担でスタートできるなら、踏み出しやすいと思います。
他にも北海道の中小企業が使える人材系の補助金はありますか?
ありがとうございました! 北海道の中小企業の方はぜひ検討してみてください。