どんな制度?背景と特徴をチェック!

佐藤
編集長
室谷さん、今日はまたすごい補助金が出てきましたね。上限が12億8,000万円ですって!「情報通信拠点機能強化支援事業費補助金」……もう名前からして強そうですけど、いったいどんな制度なんですか?

室谷
代表取締役
佐藤さん、まさにその通り。名前だけでも防災色がバリバリ出てます(笑)。この補助金は、総務省がやっている事業で、簡単に言うと「災害時に通信が途絶えないように、通信会社が応急復旧機材を買うお金を国が一部負担してくれる」っていう制度なんです。

佐藤
編集長
なるほど。通信会社が対象なんですね。でもなんで今こんな大きな制度ができたんですか?

室谷
代表取締役
きっかけは令和6年の能登半島地震です。あの時、携帯電話や固定電話が使えなくなって、避難所や役場が情報を受け取れない状態が続きましたよね。国として「これはやばい」と。で、将来の南海トラフ地震とかにも備えて、通信事業者が持つ応急復旧機材、例えば移動電源車とか可搬型基地局をバンバン整備させようというのが目的です。
この補助金の最大の特徴

佐藤
編集長
でも通信会社って普通に、事業用の設備投資は自分たちでやってますよね?そこにわざわざ国が補助金を出すってことは、何か特別な要件があるんですか?

室谷
代表取締役
大事なポイントです。この補助金が対象にするのは、災害時における防災拠点の通信確保に直結する機材だけなんです。具体的には、市町村役場や災害拠点病院といった、災害時に絶対に通信が止まってはいけない施設をカバーするための機材。だから、普段の通信サービスを拡充するための設備投資は対象外です。あくまで「非常時用の備え」に絞られている。

佐藤
編集長
ああ、だから補助率も事業費の3分の1で、上限が12億8,000万円とケタ違いなんですね。でも、3分の1ってことは自己負担が残り3分の2。かなり大きい投資ですけど、それでも事業者にとってはメリットが大きい?

室谷
代表取締役
その通り。移動電源車1台でも数千万円しますし、可搬型基地局を何十台も揃えようとすると数十億円の投資になります。そこを国が3分の1持ってくれるのは、事業者にとって相当な後押し。しかも複数回申請できるんじゃなくて、1度だけの申請なんですけど、上限額が大きいから、まとめて整備計画を立てやすい。

佐藤
編集長
申請は1回だけ。じゃあ、計画的にやらないといけませんね。
いくらもらえる?補助額と補助率を徹底解説
補助上限は12.8億円、補助率は3分の1

佐藤
編集長
まず基本のお金の話を教えてください。補助率は3分の1で、上限は12億8,000万円。これは間違いないですか?

室谷
代表取締役
はい、どちらも確定情報です。公式のjGrantsページにも補助上限額 1,280,000,000 円、補助率 事業費の3分の1ってはっきり書いてあります。つまり、もし総事業費が38億4,000万円かかる計画を立てたら、上限いっぱいの12億8,000万円が補助される計算です。

佐藤
編集長
38億円の事業って、普通の中小企業じゃ無理ですけど、通信大手ならあり得る規模ですね。でも、補助金をもらうためには、ちゃんと事業計画を立てて、総務省の審査を通らないといけないんですよね?

室谷
代表取締役
そうです。しかも、この補助金は予算の範囲内で調整される可能性がある。応募多数なら補助金額が減額されることもあるので、早めの申請が有利です。
計算例を見てみよう

室谷
代表取締役
例えば、移動電源車を5台と可搬型基地局を10台、合わせて総事業費が9億円だとします。この場合、補助額は9億円 × 1/3 = 3億円。上限12億8,000万円の範囲内なので、満額出る可能性が高い。

佐藤
編集長
え、3億円もらえるの!?すごい。自己負担は6億円ですけど、それでも大きく節約になりますね。

室谷
代表取締役
ただし、補助対象経費として認められるのは、機材の購入費や工事費など決まったものだけです。人件費や消耗品は含まれません。そこは後で詳しく見ていきます。
補助金の上限と補助率のまとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助率 | 事業費の3分の1 |
| 補助上限額 | 12億8,000万円(1,280,000,000円) |
| 補助下限額 | 設定なし(ただし事業費が少なすぎると効果が疑問視される可能性あり) |
| 複数申請 | 不可(1事業者につき1回のみ) |
| 併用ルール | 他の国庫補助金との重複受給は不可。自治体独自の補助との併用は要確認 |
誰が申請できる?対象者を徹底解説
事業者の種類は2つ

佐藤
編集長
誰でも申請できるわけじゃないんですよね?具体的に教えてください。

室谷
代表取締役
対象者は、携帯電話事業者または固定通信事業者です。さらに、都道府県庁や市区町村役場に通信サービスを提供していることが条件。つまり、自治体と契約して通信サービスを提供している事業者だけが対象です。

佐藤
編集長
じゃあ、例えば地域の小さなケーブルテレビ会社で、市役所に光回線を提供しているようなケースは対象になりますか?

室谷
代表取締役
なる可能性はあります。ただし、交付要綱第6条で細かく要件が定められています。具体的には、固定通信サービスの場合、都道府県庁または市区町村役場に設置されている端末設備と接続されている端末系伝送路設備及び交換設備を設置していること。携帯電話の場合は、防災上必要な通信を確保するために使用される移動端末設備と接続されている端末系伝送路設備を設置していること。なので、単にサービスを提供しているだけではなく、物理的に設備を設置していることが求められます。
従業員数や資本金の制限は?

佐藤
編集長
この補助金、従業員数の制約は「なし」って書いてありました。中小企業でも大企業でも、同じ条件なんですか?

室谷
代表取締役
その通り。従業員数の制約はありません。資本金の要件も特に設けられていません。要は、自治体に通信サービスを提供している事業者であれば、規模を問わず申請できます。ただし、実際のところ、移動電源車や可搬型基地局を購入するには大きな資金が必要なので、自然と大手になるとは思いますが。
複数申請は不可

佐藤
編集長
1つの会社で何回も申請できるんですか?

室谷
代表取締役
複数申請は不可です。1度だけの申請になります。だからこそ、最初の申請でしっかりとした整備計画を立てる必要があります。もし、今年度は基地局だけ、来年度は電源車だけ、なんて分けて申請はできません。
どんな機材が買える?対象経費と注意点
対象になる機材一覧

佐藤
編集長
じゃあ具体的に、どんな機材が補助金で買えるんですか?

室谷
代表取締役
大きく分けて、応急復旧機材と付帯設備・工事費があります。応急復旧機材としては、こんな感じです。
- 移動電源車:通信ビルや基地局に電力を供給する発動発電機を搭載した車両
- 可搬型基地局:持ち運び可能なLTEや5Gの基地局(ドローン一体型も対象)
- 車載型基地局:基地局機能を車両に搭載したもの
- 衛星エントランス回線機器:衛星経由で伝送路を構築する可搬型地球局
- 可搬型発電機:運搬可能な発電機と給油タンク等

佐藤
編集長
おお、まさに災害現場で活躍するような装備ばかりですね。これらを購入する費用だけでなく、設置工事費も対象になるんですか?

室谷
代表取締役
はい。付帯設備として、機材の輸送・設置に必要な改造や保管管理設備、工事費として、機材設置に係る工事や配備拠点の整備工事も対象になります。ただし、あくまで災害対応に直結するものに限られます。例えば、普通の倉庫を建てるのはダメですが、機材を保管するための専用ラックや電源設備は対象になる可能性があります。
対象外になる経費に要注意!

室谷
代表取締役
ここが結構大事なんですけど、対象外経費も明確に定められています。
- 通常の事業運営に使用する一般設備
- 既存設備の維持管理・修繕費
- 人件費・旅費・事務経費
- 土地の取得費
- 消耗品費
- リース・レンタルに係る費用(ただし、購入価格の1割程度増以内のリース契約は認められるケースあり)
- 他の補助金で賄われる経費

佐藤
編集長
リースは原則ダメだけど、一部認められることもあるんですね。でも、人件費が対象外なのはきついですね。

室谷
代表取締役
そう、この補助金はあくまで「モノを買うお金」に対する補助です。導入にかかる人件費や、運用のためのランニングコストは対象外。そこは自社負担になります。また、車両用のオプション装備も原則対象外。ただし、復旧作業に真に必要なものや車両と一体になっているものは認められる場合があるので、事前に総務省に相談した方がいいです。
メリット
- 移動電源車・可搬型基地局・車載型基地局・衛星通信機器の購入費
- 機材の輸送・設置に必要な付帯設備(改造費など)
- 通信機材の保管・管理設備
- 機材設置に係る工事費
- リース契約(購入価格の1割程度増以内で条件あり)
×デメリット
- 通常の事業運営に使用する一般設備
- 既存設備の維持管理・修繕費
- 人件費・旅費・事務経費
- 土地の取得費
- 消耗品費
- リース・レンタル(原則)
- 他の補助金で賄われる経費
- 消費税
- ソフトウェア
- ランニングコスト(電波利用料など)
- 車両用オプション装備(原則)
申請の流れは?ステップで紹介!
全体の流れ

佐藤
編集長
では、実際に申請する場合、どんな手順で進めればいいんですか?

室谷
代表取締役
大きく5つのステップです。まず事前相談、次に整備計画の策定、書類作成、提出、そして交付決定後に購入・実績報告、という流れ。ここで重要なのは、初めに総務省に事前相談すること。これを飛ばすと、要件を満たしているか確認できずに書類不備で落ちる可能性があります。

佐藤
編集長
事前相談って、電話でいいんですか?

室谷
代表取締役
はい。連絡先は総務省 安全・信頼性対策課、電話03-5253-5858です。課長補佐や係長の名前も報道資料に出ています。ここで自分の会社が対象になるか、計画の概要を話して了承を得ておくとスムーズです。
- 1Step1: 要件確認と事前相談自社が携帯電話事業者または固定通信事業者で、自治体に通信サービスを提供しているか確認。総務省安全・信頼性対策課(03-5253-5858)に事前相談。
- 2Step2: 整備計画の策定購入予定の応急復旧機材の種類・数量・配備先を具体化。事業費の見積もりを取得し、防災拠点の通信確保にどう貢献するか明確に。
- 3Step3: 申請書類の作成交付要綱に基づき、事業計画書・経費内訳書・見積書等を作成。補助対象経費の積算根拠を明確に。
- 4Step4: 申請書の提出第一次締切から第三次締切の間に提出。早い締切ほど優先的に交付決定。電子メールまたはJグランツから。
- 5Step5: 交付決定~事業実施~実績報告交付決定後、計画に従い機材購入・配備。事業完了後、実績報告書を提出し補助金確定。
締切はいつ? 公募スケジュール

佐藤
編集長
締切っていつですか?複数回あるって聞きましたが。

室谷
代表取締役
この補助金には第一次から第三次まで複数の締切が設定されています。令和7年度補正の公募では、以下の通りです。
- 公募開始日: 令和7年5月9日
- 第一次締切: 令和7年5月30日 12時(必着)
- 第二次締切: 令和7年6月30日 12時(必着)
- 第三次締切: 令和7年7月31日 12時(必着)
ただし、基本情報の募集期間は2025年5月9日〜2026年7月31日となっており、回次によって締切が異なる可能性があります。必ず最新の公募要領で確認してください。

佐藤
編集長
あれ?基本情報の期間とずれてますね。どちらを信じればいいんですか?

室谷
代表取締役
そこは公募要領で要確認です。総務省の公式ページに掲載されている交付要綱や公募要領を必ずチェックしてください。特に、令和8年度の別回次が設定される可能性もあります。私たちは令和7年度補正の情報をお伝えしていますが、申請を検討するなら、総務省に直接問い合わせるのが確実です。
審査で重要なポイントと攻略法

佐藤
編集長
採択されるために、特に気をつけるべきポイントは何ですか?

室谷
代表取締役
採択のコツは大きく4つ。事前相談の積極活用、防災拠点のカバレッジ分析、過去の災害事例の定量化、そして費用対効果の明確化です。
事前相談は絶対にやるべし

室谷
代表取締役
まず、総務省の担当課に早い段階から相談すること。これが最大のポイント。書類不備を防げるだけでなく、担当官との信頼関係ができると、審査で好印象になります。「この会社は真面目に計画を練っているな」と。

佐藤
編集長
なるほど。担当者と顔がつながっていると、後々の変更相談もしやすくなりそうですね。
防災拠点のカバレッジを具体的に示す

室谷
代表取締役
次に、自社の通信エリア内にある市町村役場や災害拠点病院をリストアップし、どこが脆弱かを具体的なデータで示すこと。例えば、「A市役所は基地局が1つしかなく、災害時にダウンすると携帯が使えなくなる。そこで可搬型基地局を配備することでカバー率をXX%向上できる」といった具体的なストーリーが必要です。
過去の災害事例を定量的に

室谷
代表取締役
過去の大規模災害で、自社の通信設備がどのような被害を受け、復旧にどれだけ時間がかかったかを示すのも有効。例えば、「能登半島地震では、移動電源車が不足してX時間復旧が遅れた。今回XX台追加することで、復旧時間をY時間短縮できる」というように、数字で裏付けると説得力が増します。
よくある質問と注意点

佐藤
編集長
まだまだ聞きたいことがあるんですが、よくある質問をいくつか教えてください。

室谷
代表取締役
はい。まず、申請はEメールとJグランツのどちらでも可能です。ただし、Jグランツを使う場合は事前にアカウント登録が必要。また、複数申請はできないので、1社1件だけ。それと、事業は単年度で完了しなければならず、翌年度への繰越は原則認められません。やむを得ない事情がある場合は、速やかに総務大臣に報告して指示を仰ぐ必要があります。

佐藤
編集長
やむを得ない事情って、例えば機材の納入が遅れるとかですか?

室谷
代表取締役
そうですね。ただし、自社都合の遅れは認められないので、しっかりスケジュール管理が必要です。また、この補助金は他の国庫補助金との重複受給は不可ですが、自治体独自の補助制度や金融機関の融資と組み合わせることは可能な場合があります。その際は必ず総務省に確認を。
基本情報まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 情報通信拠点機能強化支援事業費補助金 |
| 実施機関 | 総務省 総合通信基盤局 電気通信事業部 安全・信頼性対策課 |
| 補助上限額 | 12億8,000万円(1,280,000,000円) |
| 補助率 | 事業費の3分の1 |
| 対象地域 | 全国 |
| 対象業種 | 情報通信業 |
| 従業員数制約 | なし |
| 複数申請 | 不可 |
| 申請受付 | 可(EメールまたはJグランツ) |
| 問合せ | 03-5253-5858(安全・信頼性対策課) |
| 公式URL | https://www.jgrants-portal.go.jp/subsidy/a0WJ200000CDNujMAH |

佐藤
編集長
どうもありがとうございました!とにかく、準備が大事そうですね。申請を検討している事業者の皆さんは、ぜひ総務省に相談してみてください。

室谷
代表取締役
そうですね。能登半島地震の教訓を活かすためにも、この補助金を上手に使って、災害に強い通信インフラを整えてほしいです。