室谷さん、こんにちは!今日は「こどもDX推進」ってタイトルにマイナンバーカードと医療が絡む補助金があるって聞いたんですけど、そもそも何のためのお金なんですか?
佐藤さん、良い質問です!これは東京都が実施している補助金で、医療機関や薬局がマイナンバーカードを公費負担医療の受給者証として使えるようにする ためのシステム改修を支援する制度です。正式名称は「令和7年度こどもDX推進に向けた医療機関等におけるマイナンバーカード利活用推進事業補助金」という長~い名前ですが(笑)、中身はピンポイントなんです。
公費負担医療の受給者証って、要するに「これで医者に行けますよ」っていう紙のカードとか証明書のことですよね?それにマイナンバーカードを紐付けるって話?
その通りです!例えばお子さんの医療費助成の受給者証や、難病の医療費助成の受給者証などを、マイナンバーカード一枚で済ませられる ようにするんです。患者さんは紙の受給者証を持ち歩かなくて良くなり、医療機関側もその確認業務が減るという、まさに**DX(デジタルトランスフォーメーション)**の典型ですね。
PMHって言葉が出てきたんですけど、これがカギなんですか?
はい、**PMH(Public Medical Hub)**はデジタル庁が開発した情報連携システムです。自治体と医療機関・薬局をつなぐハブのような役割を果たします。医療費助成のオンライン資格確認を行うために、このPMHに接続する必要があります。この補助金は、そのPMH接続のためのシステム改修費を一部補助してくれるんです。
なるほど!つまり、マイナンバーカードを受給者証として使えるようにするには、まずPMHに接続しないといけないと。で、その接続工事にお金がかかるから、都が支援してくれるってわけですね。
その理解でバッチリです!令和7年度(2025年度)から令和9年度(2027年度)までの複数年度 で募集が行われていて、今まさに申請できるチャンスなんですよ。
へえ~、これは医療機関の方には朗報ですね。患者さんの利便性も上がるし、業務効率も良くなる。いいこと尽くめじゃないですか!
で、気になるのが金額ですよ!どれくらいの補助が出るんですか?
ここはしっかり押さえてください。補助上限額は病院で141,000円、診療所と薬局で18,000円 です。そして補助率は4分の1 。つまり、かかった費用のうち1/4を国が補助してくれる計算です。
えっ、病院と診療所でこんなに差があるんですか?141,000円と18,000円って、約8倍違いますよ!
そうなんです!その理由は、病院のシステム改修の規模が診療所に比べて格段に大きいから。例えば病院では複数の診療科や何十台もの端末 があるので、システム改修の範囲も広くなります。一方、診療所や薬局は比較的小規模なので、上限が低く設定されているんですね。
施設区分 補助上限額 補助率 病院 141,000円 1/4 診療所 18,000円 1/4 薬局 18,000円 1/4
なるほど。ちなみにこの補助金って、複数申請できる って聞いたんですけど、本当ですか?
はい、複数申請は可能 です。ただし、同一の経費に対して複数の補助金を重複して受けることはできません。あくまで別々の経費に対する申請ならOKということです。例えば、今回のPMH接続改修とは別に、IT導入補助金で別のシステムを導入するのは併用できる可能性がありますが、同一のシステム改修費に二重に補助金を当てるのは禁止 です。
あ、なるほど。そこはちゃんと線引きしないとですね。
じゃあ、具体的にどんな事業者が対象になるんですか?
まず大前提として、東京都内に所在する医療機関・薬局 であること。病院、診療所、薬局、すべて対象です。そしてもう一つ重要なのが、国(基金)の交付決定を受けていること 。つまり、国からも同種の助成金を受けている必要があるんです。
え、国からももらわないと東京都の補助金は使えないってことですか?
そうなんです。この補助金は東京都が上乗せ補助 として行っているものなので、まず国(社会保険診療報酬支払基金)の「医療機関等におけるマイナンバーカード利活用推進事業」の助成金の交付決定が必要です。国と都、両方の手続きを並行して進める のがポイントですね。
個人経営のクリニックや、小さな薬局でも大丈夫ですか?
もちろん問題ありません。この補助金には従業員数の制約はありません 。個人事業主でも法人でも、東京都内に所在する保険医療機関・保険薬局であれば誰でも申請できます。ただし、令和6年度に厚生労働省の類似補助金(難病・小児慢性特定疾病・自立支援医療のオンライン資格確認のための補助金)をもらっている場合は対象外 になるので注意してください。
あ、それって除外要件ですね。過去に別の補助金をもらっているとダメなケースがあると。
そうです。具体的には厚生労働省補助で都保健医療局又は福祉局から交付を受けた場合 、今回の補助金は受けられません。過去に同じようなシステム改修をすでに行っていると、二重に支援する必要がないからです。
まだ国の交付決定を受けていないんだけど、これから申請するって場合でも大丈夫ですか?
大丈夫です。まず国(社会保険診療報酬支払基金)のポータルサイトから、医療費助成のオンライン資格確認に係る国の助成金の交付決定を受けてください。それが済んでから、東京都の補助金に申請する流れになります。国の手続きが前提条件 なので、忘れずに行いましょう。
補助金の対象になる経費って具体的に何ですか?システム改修と言ってもいろいろありそうで。
はい、ここは細かく確認しましょう。対象経費は大きく分けてシステム改修費 と接続テスト費 の2つです。
対象経費と対象外経費 電子カルテシステムのPMH接続対応改修費 レセプトコンピュータのPMH接続対応改修費 オンライン資格確認端末のソフトウェア更新費 マイナンバーカード読取機能の追加・改修費 PMH接続テストに係る費用 動作確認・検証費用 × デメリット
ハードウェア機器の新規購入費(カードリーダー等は国の助成対象) 通信回線の整備費・月額利用料 システムの保守・運用費用 人件費・研修費 既にオンライン資格確認導入済みの基本システム費用 令和6年度に厚労省補助で交付済みの同種改修費用 消費税等の租税公課
電子カルテの改修って、具体的には何をするんですか?
PMHとデータをやり取りできるように、電子カルテシステムやレセプトコンピュータに機能を追加 するんです。例えば、患者さんのマイナンバーカードをかざすと、その方が持っている公費負担の情報が自動で表示されるようにする。そういった改修費用が対象です。
レセプトコンピュータも対象なんですね。結構幅広い。
はい、ただし注意点として、ハードウェアの新規購入費は対象外 です。例えばカードリーダーを新しく買う費用は、国の助成金の対象になるので、そちらで対応してください。あと、通信回線の整備費や月額利用料、システムの保守運用費も対象外 です。
残念ながらダメです。あくまでシステム改修そのものにかかる費用 と、PMH接続テストの費用 だけが対象です。スタッフを研修に出す費用や、導入後の保守費用は対象になりません。そこはきっちり線引きして、計画的に予算を組みましょう。
実際に申請するまでの流れを教えてください。初心者でも迷わないようにしたいです。
承知しました。大きく5つのステップに分けて説明しますね。
申請の流れ 1 GビズIDの取得
jGrantsで電子申請するために必要。事前に発行しておく
2 国(基金)の交付決定
社会保険診療報酬支払基金のポータルから、国の助成金の交付決定を受ける
3 PMH接続のためのシステム改修
システムベンダーと相談し、改修内容と費用を確認。電子カルテやレセコンの改修
4 申請書類の準備
東京都の特設HPから申請書類を入手。国の交付決定通知書や見積書を準備
5 jGrantsで電子申請&実績報告
GビズIDでログインし、申請書類を添付して提出。改修完了後に実績報告書を提出
最初にGビズIDって聞きましたけど、これって何ですか?
GビズID(ジービズアイディー)は、政府の電子申請システム「jGrants」を利用するためのアカウントです。法人や個人事業主が持つことができるもので、事前に取得しておかないと申請できません。申請には 1~2週間程度 かかることもあるので、余裕を持って準備しましょう。
次に、国(社会保険診療報酬支払基金)の助成金の交付決定 を受けます。これは東京都の補助金とは別の手続きです。すでに令和6年度または令和7年度に国の交付決定を受けているなら、このステップはスキップできます。
国と都、両方の手続きが必要なんですね。二度手間に感じるけど、そこがこの補助金の特徴なんですね。
そして、システムベンダーに相談 して、PMH接続に必要な改修の内容と費用を確認します。電子カルテやレセコンのベンダーがPMHに対応しているかどうか、早めに確認しましょう。
ベンダーによっては対応していないこともあるんですか?
あります。対応可能なベンダーは限られる場合もあるので、早い段階でベンダーと連携 することが重要です。特に、年度末はベンダーも忙しいので、今すぐ動いたほうがいいですよ。
東京都マイナンバーカード利活用推進事業の特設ホームページから申請書類をダウンロードして、必要事項を記入します。併せて国の交付決定通知書の写し やシステム改修の見積書 なども準備してください。
はい、GビズIDでjGrantsポータルにログイン し、申請書類を添付して提出します。その後、審査を経て交付決定。システム改修を完了したら、実績報告書を提出 して、確認後に補助金が振り込まれます。今年度(令和7年度)の申請受付は終了していますが、来年度(令和8年度)も継続予定 なので、今から準備を始めれば間に合いますよ。
なるほど!今からGビズIDを取って、ベンダーと話をしておけば、来年度の募集開始時にスムーズに申請できるわけですね。
採択されるためのコツってありますか?やっぱり競争率が高いんですか?
この補助金は補助金額が定額制 なので、基本的に要件を満たしていれば受給できます。ただし、いくつか注意点があります。
採択のポイント
①システムベンダーとの事前連携が命!PMH対応の可否を早めに確認。
②国の手続きと東京都の手続きを並行して進め、漏れなく両方の支援を受ける。
③除外要件の事前確認:令和6年度に類似の厚労省補助金を受給していないか、院内でチェック。
④来年度申請に備えて、GビズID取得やベンダーとの打合せを今から始めておく。
やっぱりベンダーとの連携が大事なんですね。具体的にはどんなことを話し合えばいいですか?
PMH接続の改修内容 とスケジュール 、そして費用の見積もり です。ベンダーによって対応可能な時期や費用が異なるので、早めに相談 して見積もりを取っておいてください。特に年度末はベンダーのリソースが逼迫するので、今から動くのがベストです。
国と都、両方の手続きって、どうやって整合性を取ればいいんですか?
まず国の交付決定を取得し、その後に東京都の申請を行うという順序を守ること。そして国の補助金でカバーされない部分を東京都が補助する という関係なので、経費の重複がないように注意してください。
先ほども触れましたが、令和6年度に「難病、小児慢性特定疾病及び自立支援医療(精神通院医療)医療費助成に係るオンライン資格確認のための医療機関システム改修等事業」の補助金をもらっている場合は対象外 です。院内の経理担当者や事務長に、過去に受給した補助金の有無を確認しておきましょう。
今年度の申請受付は終わっているんですよね。じゃあ今できる準備って何ですか?
GビズIDの取得 は今からでもできます。また、システムベンダーと事前の打ち合わせ をして、改修の概要を決めておくこと。さらに院内の意思決定 (「この補助金を受ける」という決裁)を取っておけば、来年度の募集開始時にすぐ動けますよ。
公式の募集期間は令和7年7月25日から令和9年3月31日 までです。ただし、東京都デジタルサービス局のホームページによると、今年度の申請受付は終了しています。来年度(令和8年度)も事業は継続予定で、詳細は東京都デジタルサービス局のホームページで案内されます 。
つまり、今は準備期間で、来年度の募集が始まったらすぐに申請できるように備えておけ、と。
はい。まず「国と東京都の補助金は別々に申請する必要があるのか」という質問。答えははい、別々です 。国の交付決定を受けた上で、都の補助金に申請してください。次に「病院と診療所で補助上限が違うのはなぜか」。これは病院のシステム改修規模が大きいから で、上限額が141,000円と高く設定されています。
なるほど。あと「ハードウェアは買えないんですか?」というのも聞かれそうです。
その通りです。カードリーダーなどのハードウェアは国の助成対象 なので、そちらで対応してください。また「来年度も申請できるのか」という質問には、はい、継続予定です とお答えできます。ただし、具体的な日程はまだ未定なので、東京都のホームページを定期的にチェックしましょう。
1 東京都が実施する医療機関・薬局向けの補助金で、PMH接続のためのシステム改修費を支援 2 補助上限は病院141,000円、診療所・薬局18,000円、補助率1/4 3 対象は東京都内の医療機関・薬局で、国の交付決定が前提 4 システム改修費と接続テスト費が対象。ハードウェア購入は対象外 5 申請にはGビズIDと国の交付決定が必要。来年度も継続予定で、今から準備を始めよう
項目 内容 制度名 令和7年度こどもDX推進に向けた医療機関等におけるマイナンバーカード利活用推進事業補助金 実施機関 東京都(令和8年度からは保健医療局) 補助上限額 病院:141,000円、診療所・薬局:18,000円 補助率 1/4 募集期間 2025-07-25 〜 2027-03-31 対象地域 東京都 対象業種 医療、福祉 従業員数制約 なし 申請受付 有(jGrantsで電子申請) 複数申請 可(同一経費への重複は不可) 公式URL https://www.jgrants-portal.go.jp/subsidy/a0WJ200000CDRArMAP 問い合わせ先 東京都マイナンバーカード利活用推進事業事務局 TEL:0120-905-122(土日祝日・年末年始を除く9時~17時)
室谷さん、今日は本当に詳しく教えていただいてありがとうございました!医療機関の皆さん、この補助金を活用すれば、患者さんにもスタッフにも優しい仕組みが作れそうですね。
そうですね!こどもDXの推進は東京都の重要施策の一つです。今すぐGビズIDを取得して、システムベンダーと話を始めてください 。準備を早く始めた方が、来年度の募集開始時に余裕を持って対応できますよ!
わかりました!皆さん、ぜひこのチャンスを逃さずに、マイナンバーカード利活用の準備を進めてくださいね。室谷さん、本日はありがとうございました!
ありがとうございました!それでは、また次回お会いしましょう!