室谷さん、「肝炎治療に対する医療費助成」って制度、秋田県にあるんですね!これって何のための制度なんですか?
B型とC型の肝炎、ご存知ですか?慢性的に進行すると肝硬変や肝がんにつながる怖い病気なんですよ。秋田県はその患者さんを早期に治療して、将来の肝がん化を防ごうという目的でこの助成制度を設けています。
ほんとに!日本全国でB型・C型肝炎ウイルスの感染者は推計340万人以上いると言われていますが、自分が感染していることに気づいていない方も多いんです。秋田県はそういう患者さんが治療に踏み切れるよう、医療費の経済的な負担を大幅に軽くしてくれる制度を用意しているんです。
なるほど!治療にかかるお金が大変で後回しにしてしまう人を、県がサポートしてくれるということですね。具体的にどんな治療が対象になるんですか?
対象は3種類の抗ウイルス治療です。インターフェロン治療、核酸アナログ製剤治療(B型肝炎向け)、そしてインターフェロンフリー治療(C型肝炎向けの飲み薬による治療)です。いずれも保険が効く治療ですが、それでも自己負担額はそれなりの金額になるんですよね。
インターフェロンフリー治療のC型肝炎の薬は、治療期間が3〜6か月で、薬代だけで100万円を超えることもあります。健康保険があっても3割負担で30万円超になりますから。でもこの助成があれば、世帯の所得によって月1万円か月2万円の自己負担でおさまるんですよ!
肝炎治療医療費助成 自己負担限度額一覧
具体的にいくらもらえるか(負担が減るか)教えてください。
自己負担の上限額は世帯の市町村民税(所得割)の課税年額によって2段階に分かれています!
| 世帯の市町村民税(所得割)課税年額 | 自己負担限度額(月額) |
|---|
| 235,000円以上 | 20,000円 |
| 235,000円未満 | 10,000円 |
この限度額を超えた分は全部県が出してくれる、ということですか?
そうです!実際の医療費からこの自己負担額を差し引いた残りは、県が指定医療機関・薬局に直接支払ってくれるんですよ。患者さんが立て替えて後で返してもらうという仕組みではなく、窓口で受給者証を提示するだけで自動的に自己負担が上限額に収まります!
受給者証を出すだけでいいんですか!それは便利ですね。
課税年額235,000円っていうのは、ざっくり年収500〜600万円あたりが境目になることが多いです。正確には市区町村の税務窓口か、課税証明書を見て確認してください。
受給者証を医療機関・保険薬局の窓口で提示すると、その月の対象治療費について「自己負担限度額(月1万円または2万円)」を超えた分は自動的に公費負担になります。お金を立て替えて後から請求する手間は一切ありません。
治療の種類によって受給者証の有効期間が違うんです。インターフェロン治療は原則として申請月の初日から1年以内で、条件を満たせば6か月の延長も認められます。核酸アナログ製剤治療は申請月の初日からその年の9月末まで——ここ大事なんですが、自動更新ではありません!有効期限前に必ず更新の手続きが必要です。
インターフェロンフリー治療は原則3か月〜7か月以内で、治療予定期間に合わせた期間になります。C型肝炎のインターフェロンフリー治療は基本的に一定期間で治療が終わるので、有効期間もそれに合わせた設定なんですよ。
受給者証の有効期間は「申請月の初日からその年の9月末まで」です。自動更新されません。10月以降も助成を続けて受けるには、期限前に更新申請が必要です。更新を忘れると自己負担が一時的に増えてしまいます。
室谷さん、次に誰がもらえるか教えてください。秋田県民なら誰でも対象になるんですか?
いえ、対象者にはいくつかの条件があります。まず病気の種類として、B型またはC型肝炎ウイルスによる慢性肝炎・代償性肝硬変・非代償性肝硬変のいずれかであること。そして住民票の住所地が秋田県内にあること。さらに国民健康保険や健康保険など、医療保険に加入していることが必要です。
3つの条件ですね。「秋田県内に住所がある」というのは当然として、「医療保険に加入している」というのはほとんどの人が当てはまりますよね?
そうですね、会社員の方や自営業の方も含めてほぼ全員が何らかの医療保険に入っているはずです。病気の条件の方が重要で、単なるB型・C型肝炎ウイルスのキャリア(保菌者)は対象外です。ちゃんと慢性肝炎か肝硬変の診断を受けていることが必要なんですよ。
診断を受けるのも県指定の医療機関じゃないといけないんですよね?
診断書の作成は県が指定する診断・治療指定医療機関で行う必要があります。特にインターフェロンフリー治療の診断書は、日本肝臓学会の肝臓専門医か、秋田県が指定した日本消化器病学会の専門医しか書けません。まずはかかりつけ医に相談して、指定医療機関を紹介してもらうといいですよ。
自分がB型・C型肝炎かどうかわからない人は、まず検査が必要ですね。
そうなんです!秋田県は無料の肝炎ウイルス検査も実施しています。検査を受けたことがない方はぜひ一度受けてみてください。陽性とわかったら、そこから精密検査・治療という流れになりますから。
以下の3つを全て満たす方が対象です。
(1) B型またはC型肝炎ウイルスによる慢性肝炎・代償性肝硬変・非代償性肝硬変で、県の認定基準を満たすこと
(2) 住民票の住所地が秋田県内にあること
(3) 国民健康保険等の医療保険に加入していること
肝炎治療医療費助成 申請の流れ
実際に申請する方法を教えてください!どこに行けばいいんですか?
申請窓口はお住まいの地域を担当する保健所です。秋田市にお住まいの方は、秋田市内の保健所ではなく秋田県庁の保健・疾病対策課が窓口になるので注意してください!
1主治医に相談し、県指定医療機関で診断書を作成してもらう
2必要書類を全て揃える(申請書・診断書・住民票謄本・課税額確認書類・保険証写しなど)
3お住まいの地域の保健所(秋田市は秋田県庁保健・疾病対策課)へ書類を提出する
4秋田県が書類を審査する(審査の結果不認定になる場合もあります)
6県が指定する診断・治療指定医療機関で受給者証を提示して治療を受ける
できます!ただし、郵便で送る場合は事前に電話連絡が必要です。窓口の受付時間は月曜〜金曜の午前8時30分〜午後5時15分(土日祝日を除く)です。書類に不備があると審査が遅れてしまうので、心配な方は事前に電話で確認してから行くのがおすすめですよ。
| 書類 | 注意点 |
|---|
| 申請書 | 保健所・県庁・県HPからダウンロード可 |
| 診断書 | 発行後3か月以内のもの。県指定医療機関で作成 |
| 意見書 | インターフェロンフリー再治療の場合のみ必要 |
| 医療保険加入確認書類 | 保険証写し、資格確認書など |
| 住民票謄本 | 世帯全員の記載(発行後3か月以内) |
| 課税額確認書類 | 世帯全員分の市町村民税課税証明書等 |
住民票は世帯全員分が必要なんですね!自分だけじゃないんですね。
そうです!自己負担額の区分が「世帯の課税年額合計」で決まるので、同居している家族全員分の課税状況を確認する必要があるんです。住民票謄本も世帯全員の名前が入ったものが必要です。個人番号(マイナンバー)の記載がないものを取得してください。
「発行後3か月以内」という期限があるものが多いんですね。書類を揃える順番とタイミングに気をつけないといけませんね。
その通りです!診断書を発行してもらったら、できるだけ早く他の書類も揃えて申請するのがベストです。主治医との相談から申請まで、ざっくり1〜2か月くらいを見込んでおくといいですよ。
| 名称 | 電話番号 | FAX |
|---|
| 秋田県庁 保健・疾病対策課(秋田市の方) | 018-860-1427 | 018-860-3821 |
| 大館保健所 | 0186-52-3952 | 0186-52-3911 |
| 北秋田保健所 | 0186-62-1165 | 0186-62-1180 |
| 能代保健所 | 0185-52-4333 | 0185-53-4114 |
| 秋田中央保健所 | 018-855-5170 | 018-855-5160 |
| 由利本荘保健所 | 0184-22-4122 | 0184-22-6291 |
| 大仙保健所 | 0187-63-3403 | 0187-62-5288 |
| 横手保健所 | 0182-32-4005 | 0182-32-3389 |
| 湯沢保健所 | 0183-73-6155 | 0183-73-6156 |
秋田市の方だけ市の保健所ではなく県庁が窓口なんですね!
そうなんです。ここは間違えやすいポイントで、秋田市内に住んでいても「秋田市保健所」ではなく「秋田県庁保健・疾病対策課」が申請窓口なんです。秋田市保健所ではこの制度の受付をしていないので注意してください!
秋田県や保健所が、ATMの操作を求めたり、電話でクレジットカード番号や口座情報を聞いたりすることはありません。「受給者証の手数料が必要」「振込手数料がかかる」などの連絡が来た場合は詐欺の可能性があります。不審に思ったら保健所または警察(110番)に相談してください。
この制度のポイントをまとめてもらえますか?次のセクションで関連制度も教えてほしいです。
わかりました!まずこの制度の基本情報をテーブルでまとめますね。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 肝炎治療に対する医療費助成(秋田県肝炎治療特別促進事業) |
| 対象者 | 秋田県内在住で医療保険加入中のB型・C型肝炎患者 |
| 対象治療 | インターフェロン治療・核酸アナログ製剤治療・インターフェロンフリー治療 |
| 自己負担上限(月額) | 課税年額235,000円以上: 20,000円 / 235,000円未満: 10,000円 |
| 申請窓口 | 地域の保健所(秋田市は秋田県庁保健・疾病対策課) |
| 受付時間 | 月〜金 午前8時30分〜午後5時15分(祝日除く) |
| 申請 | 随時受付 |
| 公式サイト | 秋田県公式「肝炎治療に対する医療費助成について」 |
肝炎関係や医療費に関連した他の制度もあるんでしょうか?
| 制度名 | 内容 | リンク |
|---|
| 特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等 | 集団予防接種でB型肝炎に感染した方への給付金(50万円〜3,600万円) | 詳細を見る |
| B型・C型肝炎患者医療給付事業 | 他都道府県の類似制度(所得に応じた自己負担限度額の設定) | 詳細を見る |
| 肝炎治療に関する医療費助成(他府県) | 他府県の肝炎治療医療費助成の詳細 | 詳細を見る |
| B型・C型ウイルス肝炎治療医療費助成制度 | 市区町村レベルの類似制度 | 詳細を見る |
「特定B型肝炎ウイルス感染者給付金」って全然違う制度なんですか?
全然違います!こちらは昭和40〜60年代に国が行った集団予防接種(ツベルクリン接種など)の際に、注射器の使い回しでB型肝炎に感染してしまった方への補償給付金です。病態によって50万円から最大3,600万円という大きな金額が支払われます。該当する方は弁護士に相談することをおすすめします。
そういう背景があったんですか!全然知りませんでした。医療費が負担な方は、今日紹介してもらったような制度をしっかり使っていきたいですね。
そうですね!肝炎は早期治療が本当に大事です。C型肝炎は今のインターフェロンフリー治療であれば、90%以上の確率でウイルスを排除できるところまで医療が進んでいます。この助成制度を使って、ぜひ治療に踏み出してほしいと思います!