室谷さん、「不育症」って最近よく聞くんですが、そもそもどんな状態のことを指すんですか?
不育症というのは、妊娠はできるんだけど流産や死産を繰り返してしまう状態のことです。2回以上の流産・死産の既往がある方、あるいは1回以上の妊娠10週以降の流死産の既往がある方が対象になるケースが多いですね。原因がわかれば適切な治療で出産できる確率がかなり上がると言われていて、早めに専門の検査を受けることが大切なんです。
妊娠できるのに流産してしまう、というのはつらいですね。で、長野県がこの不育症の治療に対して助成金を出してくれるということ?
そうなんです。長野県では「不育症治療支援事業」という制度で、検査・治療にかかった費用の一部、1回につき最大5万円を助成してくれます。ヘパリン療法やアスピリン療法、ステロイド療法など、保険が効く治療も効かない治療も対象になる、かなり幅の広い助成制度なんですよ!
えっ、保険適用外も対象になるんですか!それは大きいですね。
そうなんです。不育症の治療って、保険が効かない部分が結構あって、費用の心配が先に立つ方も多いんです。でもこの制度を使えば、指定医療機関の縛りもないので、信頼できる先生のところで治療を続けながら助成が受けられます。
長野県不育症治療支援事業の申請フロー図
自分が対象かどうか、どうやって確認すればいいですか?
大きく3つの条件があります。まず1つ目、流産・死産の既往歴の要件ですね。「2回以上の流産・死産の既往」または「早期新生児死亡の既往」、あるいは「1回以上の妊娠10週以降の流死産の既往」のどれかに当てはまる必要があります。
1回でも妊娠10週以降の流産だったら対象になるんですね。知らなかった!
これ、意外と知られてないんですよ!で、2つ目の条件が、医師が必要と認めて不育症の検査または治療を行ったこと。自己判断ではなく、医師の診断のもとで治療を受けることが大事です。治療については医師による不育症の診断も必要です。
3つ目が居住地の要件です。助成の申請時に夫婦の一方または双方が長野県内に住所を有していれば大丈夫。事実婚のカップルも対象に含まれるので、婚姻届を出していない方も申請できますよ!
- 既往歴: 2回以上の流産・死産の既往、または1回以上の妊娠10週以降の流死産の既往
- 医師の判断: 医師が必要と認め、不育症の検査または治療を受けたこと
- 診断: 治療の場合は医師による不育症の診断があること
- 居住地: 申請時に夫婦の一方または双方が長野県内に住所を有すること
- 婚姻形態: 法律婚・事実婚ともに対象
ところで、助成の対象になる検査や治療って具体的にどんなものですか?
検査については、不育症の診断に係る検査が対象です。ただし、先進医療として告示されている不育症検査は別の制度(不育症検査費用助成事業)の対象になるので、この制度では除外されています。治療については、ヘパリン療法、アスピリン療法、ステロイド療法、そして知事が特に必要と認めたものが対象です。
助成回数の比較図(検査・治療別)
1回5万円が上限ということでしたが、何回まで助成してもらえるんですか?
検査と治療で異なります。検査は一組の夫婦につき1回までです。治療については、初めて助成を受けた際の治療期間の初日における妻の年齢で変わってきます。
40歳未満なら通算6回まで、40歳以上なら通算3回まで助成が受けられます。治療1回につき5万円が上限なので、最大で40歳未満なら30万円、40歳以上なら15万円まで助成を受けられる計算になります。
| 種別 | 助成回数 | 1回の上限額 | 通算最大額 |
|---|
| 検査 | 夫婦1組につき1回 | 5万円 | 5万円 |
| 治療(妻が40歳未満) | 通算6回 | 5万円 | 30万円 |
| 治療(妻が40歳以上) | 通算3回 | 5万円 | 15万円 |
けっこう大きな助成ですね!ちなみに、指定の病院じゃないとダメとかありますか?
指定医療機関の制限はありません!国内の医療機関であれば、保険適用・保険適用外を問わずどこの病院でも対象になります。かかりつけの先生のところで治療を続けながら申請できるのは大きなメリットですね。
治療途中で中止せざるを得なくなった場合はどうなるんですか?
医師の判断でやむを得ず中止した場合も助成の対象になります。中止までにかかった検査・治療費用について申請できますよ。これは公式サイトにも明記されています。
まず、検査または治療が終了した日の翌日から90日以内に申請する必要があります。90日後が閉庁日(土日祝)の場合は、その前日までの開庁日に申請してください。これを過ぎると助成対象外になってしまうので、治療が終わったら早めに動いてください!
居住地を管轄する保健福祉事務所(保健所)に提出します。長野市にお住まいなら長野保健福祉事務所、松本市なら松本保健福祉事務所です。
管轄の保健福祉事務所(保健所)に必要書類を持参または郵送する
複数ありますが、主なものを整理しますね。まず「長野県不育症治療支援事業交付申請書(様式第1号)」、これは申請者と配偶者が記入します。次に「受診等証明書」、これは医療機関が記入する書類で、検査用(様式第2-1号)と治療用(様式第2-2号)があります。
書類は医療機関にも書いてもらわないといけないんですね。
そうです。あとは領収書の原本(医療機関発行のもの)、夫婦それぞれの住民票の写し(申請日から3か月以内に発行されたもの)、夫婦であることを証明できる書類(法律婚なら戸籍謄本)が必要です。事実婚のカップルは戸籍謄本に加えて「事実婚関係に関する申立書(様式第3号)」も必要です。
| 必要書類 | 備考 |
|---|
| 交付申請書(様式第1号) | 申請者・配偶者が記入 |
| 受診等証明書(様式第2-1号または第2-2号) | 医療機関が記入 |
| 領収書の原本 | 確認後返却あり |
| 夫婦それぞれの住民票の写し | 申請日から3か月以内発行分 |
| 夫婦証明書類(戸籍謄本等) | 法律婚の場合 |
| 事実婚申立書(様式第3号) | 事実婚の場合のみ |
ダメなんです!これ注意が必要で、医療機関が発行した「領収書」の原本のみ受け付けています。クレジット明細、請求書、「領収済証明書」は不可とのことです。コピーを取ってから原本を提出してくださいね。
- 領収書は医療機関発行の原本のみ有効。クレジット明細・請求書は不可
- 提出書類は返却できないものが多い(領収書の原本は確認後返却)
- 書類は必ず本人控えのコピーを取ってから提出すること
- 申請期限(治療終了日の翌日から90日以内)を過ぎると助成対象外
長野県の制度を使いながら、さらに上乗せで助成が受けられる市町村もあるんですか?
あるんです!長野県の制度はいわば「県レベルの基本助成」なんですが、市町村が独自に上乗せ助成をしているケースがあります。例えば中野市では「不妊・不育症治療助成事業」として、県助成後の残額の2分の1(上限10万円)を市が追加で補助しています。
基本的にはダブルで受けられるんですが、一点注意があります。市町村の助成を先に受けると、県の助成が受けられなくなる場合があります。順番が大事で、通常は県の助成を先に受けて、残りを市町村に申請する流れが一般的です。お住まいの市町村に事前に確認することをおすすめします!
順番を間違えると損してしまうんですね。事前確認が大事。
そうです。長野県の事業を申請する前に市町村からの助成を受けた場合、県の助成対象外になってしまいます。県の助成を先に申請するのが原則と覚えておいてください。
さっき保健福祉事務所に提出と言っていましたが、長野県って広いですよね。どこに行けばいいか、一覧で教えてもらえますか?
もちろんです。市町村ごとに管轄の保健福祉事務所が違うので、確認してみてください。
| 保健福祉事務所 | 電話番号 | 管轄市町村 |
|---|
| 佐久保健福祉事務所 | 0267-63-3164 | 佐久市、小諸市、北佐久郡、南佐久郡 |
| 上田保健福祉事務所 | 0268-25-7149 | 上田市、東御市、小県郡 |
| 諏訪保健福祉事務所 | 0266-57-2926 | 岡谷市、諏訪市、茅野市、諏訪郡 |
| 伊那保健福祉事務所 | 0265-76-6836 | 伊那市、駒ヶ根市、上伊那郡 |
| 飯田保健福祉事務所 | 0265-53-0443 | 飯田市、下伊那郡 |
| 木曽保健福祉事務所 | 0264-25-2232 | 木曽郡 |
| 松本保健福祉事務所 | 0263-40-1950 | 松本市、塩尻市、安曇野市、東筑摩郡 |
| 大町保健福祉事務所 | 0261-23-6529 | 大町市、北安曇郡 |
| 長野保健福祉事務所 | 026-225-9045 | 長野市、須坂市、千曲市、埴科郡、上高井郡、上水内郡 |
| 北信保健福祉事務所 | 0269-62-6311 | 中野市、飯山市、下高井郡、下水内郡 |
こんなに事務所があるんですね。ところで、電話で相談できるところもありますか?
はい!長野県の不妊・不育専門相談センター(電話 0263-35-1012)に相談できます。制度の内容や申請手続きについて、専門家に相談できますよ。
- 長野県健康福祉部疾病・感染症対策課: 電話 026-235-7141
- 不妊・不育専門相談センター: 電話 0263-35-1012
ぜひ!まず「令和6年度(2024年度)に検査を受けて、令和7年度(2025年度)に治療が終わった場合はどうなるの?」という質問が多いです。
特例措置があって、令和6年4月1日以降に不育症の診断に係る検査を実施し、年度をまたいで治療を終了した場合、令和6年度に受けた検査費用については令和8年3月31日(2026年3月31日)まで申請できます。通常の90日ルールの特例ですね。
それは安心ですね。もう1つ聞いていいですか?不育症の検査費用助成事業との違いって何ですか?
良い質問です!長野県には2つの別の制度があります。不育症検査費用助成事業は先進医療として告示されている不育症検査が対象。そして今回紹介している不育症治療支援事業は、それ以外の不育症検査とヘパリン療法などの治療が対象です。うまく両方を使い分けることで、幅広い検査・治療費用の助成が受けられます。
組み合わせて使えるんですね!ちなみに、他の長野県の妊活関連の助成制度も教えてもらえますか?
長野県はこの分野に力を入れているんです。市町村レベルでも、例えば
不妊・不育症治療助成事業(中野市)のように、県と市が連携して上乗せ支援をしている自治体もあります。ご自身の市町村でも独自の支援がないか確認してみてください。
- 長野県や保健福祉事務所が電話で個人情報(口座番号・暗証番号)を聞くことはありません
- ATMや銀行の窓口で「給付金のため」などと言って操作を求められても応じないでください
- 公式の申請はすべて書面で保健福祉事務所の窓口に提出する方式です
- 不審な電話があった場合はすぐに長野県または警察に連絡してください
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 長野県不育症治療支援事業 |
| 対象者 | 2回以上の流産・死産の既往がある夫婦(事実婚含む)、夫婦の一方が長野県内在住 |
| 助成上限額 | 1回につき5万円 |
| 助成回数(検査) | 夫婦1組につき1回 |
| 助成回数(治療/40歳未満) | 通算6回まで |
| 助成回数(治療/40歳以上) | 通算3回まで |
| 対象費用 | 不育症の診断に係る検査、ヘパリン療法、アスピリン療法、ステロイド療法(保険適用・適用外問わず) |
| 申請期限 | 治療終了日の翌日から90日以内 |
| 申請先 | 居住地管轄の保健福祉事務所(保健所) |
| 公式サイト | 妊活ながの — 不育症治療支援事業 |
わかりやすくまとめてもらえました!長野県の不育症治療支援事業、しっかり活用したいですね。
そうですね!治療が終わったらまず90日のカウントダウンが始まります。早めに書類を揃えて、管轄の保健福祉事務所に相談してください。専門の相談員もいますので、わからないことがあれば電話で聞いてみるのが一番ですよ。長野県にお住まいの方は、
長野県の給付金一覧ページでほかにも受けられる給付金がないか確認してみてください!