えっ、京都市に初めて進出したら補助金がもらえるって本当ですか?
ほんとなんですよ!「京都市企業立地促進制度補助金 市内初進出支援制度」っていう制度で、京都市外にある企業が初めて市内にオフィスを設けると、最大7,000万円規模の補助が受けられます。
7,000万円!すごいですね。どんなお金が出るんですか?
大きく2種類あって、ひとつが賃料の補助(年最大1,000万円)、もうひとつが雇用の補助(年最大2,500万円)です。どちらも最大2年度分もらえるので、合計で賃料2,000万円+雇用5,000万円=最大7,000万円になるんです。
2年間もらえるんですね!
補助金額シミュレーション比較表
賃料の補助と雇用の補助、それぞれどうやって計算するんですか?
まず賃料の補助は、オフィスの賃料×1/2で計算します。つまり毎月の家賃の半分を2年間出してもらえる。年間の賃料が2,000万円かかる大きなオフィスだったとしても、上限が年1,000万円なんです。
そして雇用の補助は、「京都市内に住んでいる正社員1人あたり年間10万円」というシンプルな計算式です。ポイントは「市内居住」っていうところ。京都市内に住んでいる従業員じゃないとカウントされないんです。
市内居住が条件なんですね。それって、従業員に京都に引っ越してもらわないといけないってことですか?
そうなんです。だから進出と同時に従業員の京都移住を計画するか、現地採用を早期に始めることが重要になります。さらに「申請日から遡って6か月以上、継続して雇用・居住していること」という要件もあるので、開業してすぐ申請できるわけじゃないんですよね。
そうです。ここがけっこう重要なポイントで、開業してすぐじゃなく、6か月後に申請するイメージで計画を立てる必要があります。
- 賃料補助: 年間賃料 × 1/2(上限 年1,000万円 / 2年合計 最大2,000万円)
- 雇用補助: 市内居住の正社員・役員数 × 10万円/年(上限 年2,500万円 / 2年合計 最大5,000万円)
- 対象となる雇用者は「申請日から6か月以上継続して京都市内に在住かつ常時雇用されている正社員・役員」に限る
さっき「最大8倍」って聞いたんですが、どういうことなんですか?
これがこの制度の面白いところで!雇用補助の基本額(10万円/人)に最大3つの条件が掛け算で乗っかる仕組みなんです。
3つあって、①本市の産業政策に特に寄与する産業分野の企業(×2)、②海外企業(×2)、③京町家に入居する企業(×2)です。それぞれに該当するごとに補助額が2倍になっていくので、3つ全部当てはまれば2×2×2で8倍、1人あたり80万円になります。
ええっ、1人80万円!10名いたら年間800万円ですか!?
そうなんです。2年度合計だと1,600万円。中小企業にとっては相当大きな金額になりますよ。
京都市が具体的に8分野を定めていて、①ものづくり、②ICT、③スポーツ、④環境・エネルギー、⑤ヘルスケア・ライフサイエンス、⑥コンテンツ・アート(マンガ・アニメ・ゲーム等)、⑦海外企業支援(アクセラレータ・VC・コンサルティング等)、⑧社会課題解決が対象です。IT企業やスタートアップにとってはかなり狙いやすい分野ですね。
ICTやスタートアップが入っているのはいいですね!
「海外企業」の定義も意外と広くて、外国の法令に基づいて設立された外国企業だけでなく、国内企業でも発行株式の3分の1超を外国企業・外国人が保有する外資系企業も含まれます。
京町家は「建築基準法の施行の際に現に存した、または施行時に工事中だった木造建築物」と定義されています。単に古い建物や和風の物件ではありません。該当物件かどうかは企業誘致推進室への事前確認が必須です。
| 加算条件 | 倍率 | 対象 |
|---|
| 産業政策寄与分野の企業 | ×2 | ものづくり / ICT / スポーツ / 環境・エネルギー / ヘルスケア / コンテンツ・アート / 海外企業支援 / 社会課題解決 |
| 海外企業 | ×2 | 外国企業 / 発行株式の3分の1超を外国企業・外国人が保有する外資系企業 |
| 京町家に入居 | ×2 | 建築基準法施行時に存在した木造建築物 |
| 3条件全て該当 | ×8(最大) | 最大1人あたり80万円/年 |
「市内初進出」であることが大前提です。具体的には「すでに京都市外に事業所を設置しており、かつ過去2年間、市内に事業所を設置していない企業」が対象です。業種は全業種対象なので、製造業から情報通信業、サービス業まであらゆる業種が使えます。
そうです。だから例えば1年前まで京都に支店があったという企業は申請できません。あと「常時雇用者」というのも重要で、パート・アルバイトは対象外で、期間の定めのない雇用契約を締結している正社員に限られます。
正社員だけなんですね。じゃあ、どんな「オフィス等」が対象なんですか?
対象は「調査、企画、研究開発またはその他管理業務を行う事務所、工場または研修所」です。コールセンターや単純な倉庫業務だけでは対象にならない可能性があります。賃貸の場合は契約期間が1年以上であることも条件です。
コールセンターはダメなんですね。きちんとした事業活動が必要と。
- 申請できる: 京都市外に事業所あり + 過去2年間の市内事業所ゼロ + 全業種
- 雇用対象者: 京都市内居住 + 期間の定めのない正社員 + 6か月以上継続雇用・居住
- 対象施設: 事務所・工場・研修所(調査・企画・研究開発・管理業務を行う場所)
- 賃貸の場合: 契約期間1年以上
- 申請できない: 暴力団関係者 / 性風俗関連事業者 / 市町村税滞納者
賃料補助については、オフィス等の賃料・利用料が対象です。雇用補助については、市内居住の常時雇用者・役員の雇用に対して「1人あたり10万円」という定額補助なので、特定の経費を申請するというより「雇用人数×10万円」という形で計算されます。
なるほど、雇用補助は実費じゃなくて定額なんですね。
そうです。だから請求書を集めて経費精算するような手間はありません。一方で対象外のものをしっかり把握しておくことも大切で、オフィスの内装工事費・設備購入費・採用広告費・従業員の引越し費用・市外居住者の雇用費用などは補助の対象外です。
| 対象経費 | 対象外経費 |
|---|
| オフィス等の賃料・利用料(賃料補助) | 内装工事費・設備購入費 |
| 市内居住正社員・役員の雇用(定額補助) | 採用広告費・人材紹介料 |
| 加算条件該当時の倍額補助 | 従業員の引越し費用 |
| - | 市外居住者の雇用費用 |
| - | パート・アルバイトの雇用費用 |
申請はどうやってするんですか?Jグランツから電子申請できるんですか?
ここが要注意で、この補助金はJグランツでの電子申請に対応していません!京都市への直接申請が必要です。
書類を京都市長宛に提出します。タイミングも重要で、「オフィス等の営業を開始する日の30日前まで」に指定申請書を出す必要があります。開業後に申請しても受け付けてもらえないので要注意です!
申請ステップフロー図
開業前に申請、開業後6か月以上で交付申請という2段構えなんですね。
そうです。最初の指定申請を忘れると一切補助が受けられないので、京都進出の計画段階で企業誘致推進室に相談するのが一番確実です。
この補助金で損しないためのポイントってありますか?
まず「加算条件を最大化する」という視点が大事です。特に京町家オフィスは自分たちで選択できるファクターなので、進出地点から意識するといいですね。京町家はリノベーションされたオフィスも増えていて、企業ブランディング的にも「京都らしさ」をアピールできます。
京町家に入るだけで2倍になるなら、積極的に選ぶ手ですね!
それと「雇用者の京都移住計画」を早期に動かすことが本当に重要です。6か月の要件があるので、開業から半年後に申請する計算になる。そこから逆算して採用・移住スケジュールを組む必要があります。
そして2年度目をしっかり取りにいく体制づくりも大事です。1年目の補助で基盤を固めて、2年目はさらに雇用を拡大する。合計で最大7,000万円という上限をフルに活用する戦略を立てるといいですね。
- ①加算条件の確認: 産業政策分野・海外企業・京町家の3条件を事前チェック。1つで2倍、3つ全部で8倍
- ②早期の雇用・移住計画: 6か月要件を逆算し、開業と同時に市内居住の採用・移住を進める
- ③2年度分の受給設計: 1年目の実績をベースに2年目の雇用拡大計画を立て、補助額を最大化
DBの情報だと平均的な準備期間はざっくり45日くらいです。でも事前相談から始めれば、もう少し余裕を持って動けますよ。まずは京都市企業誘致推進室に問い合わせて、自社が加算条件に該当するか確認してみることをお勧めします。
京都市には他にも似たような補助金があるって聞いたんですが。
ざっくり説明すると、
お試し立地支援制度はシェアオフィスや短期入居で「京都を試してみたい」段階向けで最大50万円。こちらを経験してから本格進出するパターンもありますよ。
| 制度名 | 対象 | 上限額 | 特徴 |
|---|
| お試し立地支援制度 | 短期・試行的進出 | 最大50万円 | 京都を試してみたい企業向け |
| 市内初進出支援制度(本制度) | 全業種・初進出 | 最大7,000万円 | 賃料50%補助+雇用定額補助 |
| 本社・工場等新増設等支援制度 | 製造業・ソフトウェア業・情報処理業 | 最大1億円 | 雇用1人あたり年20万円(本制度の2倍) |
製造業やソフトウェア業なら「本社・工場等新増設等支援制度」の方が雇用補助が2倍多いんですね!
そうなんです。製造業・ソフトウェア業・情報処理サービス業は
本社・工場等新増設等支援制度のほうが雇用補助が1人あたり年20万円で有利。ただしこちらは「本社機能を有する事業所・工場・開発拠点の新増設等」が対象なので、オフィス利用だけの場合は今回の市内初進出制度を使うことになります。
なるほど、業種と進出目的によって最適な制度が違うんですね。
市・府・国の3層支援を組み合わせるのも有効です。国の「地方拠点強化税制」は東京23区からの本社機能移転に対して法人税の税額控除が受けられるので、東京からの移転を検討している会社は特に組み合わせを検討する価値があります。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 京都市企業立地促進制度補助金 市内初進出支援制度 |
| 補助上限(賃料) | 年1,000万円(2年合計 最大2,000万円) |
| 補助上限(雇用) | 年2,500万円(2年合計 最大5,000万円) |
| 補助率(賃料) | オフィス賃料の50%(1/2) |
| 補助額(雇用) | 市内居住の正社員・役員1人あたり年10万円 |
| 加算倍率 | 最大8倍(産業政策分野×海外企業×京町家) |
| 申請期限 | オフィス営業開始の30日前まで |
| 支援期間 | 最大2年度 |
| 公募期間 | 2025年3月31日〜2027年3月31日 |
| 対象業種 | 全業種 |
| 実施機関 | 京都市 産業観光局 企業誘致推進室 |
| 電話番号 | 075-222-4239 |
| FAX | 075-222-3331 |
| 申請方法 | 京都市への直接申請(Jグランツ不可) |
京都市 産業観光局 企業誘致推進室
電話 075-222-4239 / FAX 075-222-3331
公式ページからチラシ・様式のダウンロードが可能です。申請を検討する際は、まず電話でご一報ください。
最後にみなさんが気になりそうなことをまとめてもらえますか?
まず「パートや派遣社員も対象になりますか?」という質問が多そうです。
対象になりません。常時雇用者とは「期間の定めのない雇用契約を締結している正社員」のことで、パート・アルバイト・派遣社員は含まれません。
「6か月前から雇用していれば、開業と同時に申請できますか?」という質問はどうですか?
これは微妙なラインで、補助金の指定申請は「オフィス等の営業開始の30日前まで」に必要です。指定申請をせずに開業してしまうと補助が受けられません。交付申請は開業後6か月以上の雇用・居住実績を積んでからになります。
「産業政策に特に寄与する分野かどうか、どうやって判断するんですか?」という声もよく聞きます。
京都市の判断になるので、事前に企業誘致推進室に確認するのが確実です。ICT・ヘルスケア・コンテンツ・アートなどは対象になりやすいですが、「うちは該当する?」という疑問は直接相談してください。
「お試し立地支援制度を利用した後でも申請できますか?」と聞かれたら?
お試し立地支援制度はシェアオフィス等への一時的な入居なので、事業所の設置とは別扱いです。お試しを経て正式にオフィスを構える場合は本制度の対象となる可能性があります。詳細は企業誘致推進室に確認を。
最後に「他の補助金と併用できますか?」という質問です。
京都市内の補助金同士は一般的に重複受給に制限がありますが、国の補助金や税制優遇との組み合わせは可能なケースが多いです。地方拠点強化税制など、国の制度との組み合わせを企業誘致推進室や税理士に相談してみてください。
- Jグランツ非対応: 電子申請ではなく、京都市への直接申請が必要
- 開業前申請が絶対条件: 営業開始30日前までに指定申請書を提出すること(開業後は不可)
- 市内居住要件の管理: 市内居住の正社員6か月以上の実績が交付申請の必須条件
京都進出を考えている企業にとって、かなり手厚い制度ですね!
そうですよ!京都は大学・研究機関が多く、IT・ものづくり・コンテンツ産業のクラスターとしても注目されています。補助金をうまく活用して、京都での新拠点立ち上げをぜひ前向きに検討してみてください。京都府内の補助金情報は
京都府のページでもまとめて確認できますよ。