香川県 販路拡大・海外展開 補助金比較2026年版
室谷さん、うちの香川の取引先が「海外に出てみたい」って言ってるんですが、補助金ってどこから手をつければいいか全然わからないって言ってて。
ありますよねー、そういう声。(笑)まず整理しておくと、「国内の販路拡大」と「海外展開」では使える補助金がかなり変わってくるんです。それに加えて、「海外見本市への出展支援」と「海外での特許・商標取得(知財)支援」でも全然違う制度になる。
もっと言えば、香川県独自の補助金と国の補助金、香川県内の市区町村の補助金という3階層があって——これを組み合わせると効率よく活用できます。最初に「自分は国内の販路を広げたいのか、海外に出たいのか、それとも海外で知財権を守りたいのか」を明確にするのが最初のステップですね。
なるほど、そこから始めるんですね。ちなみに香川ってどんな産業が多いんですか?
香川は製造業と食品産業が強くて、うどんや讃岐オリーブ、三木町の機械部品とか、海外に売り出したい製品・技術を持つ企業が多い地域です。あとは造船・電子部品・化学なんかも盛んで、実は海外展開のポテンシャルが高い県なんです。まずは全体像からいきましょうか。
全体像を把握しておきたいですよね。どんな種類の補助金があるんですか?
大きく4つのカテゴリに分けられます。1つ目が国内販路拡大系——展示会出展や広告宣伝費の補助。2つ目が海外展開・越境EC系——海外の見本市出展や越境ECサイト構築への支援。3つ目が海外知財系——外国出願や海外での模倣品・侵害対策。4つ目が業種特化型——伝統工芸品や食品・農業系の海外展開に特化した制度。これらを目的に合わせて使い分けるのがコツです。
4つもあるんですか。それぞれ使える補助金の規模感も全然違いそうですね。
全然違います!国内展示会レベルなら50〜200万円規模、ものづくり補助金のグローバル枠なら最大4,000万円、インフラ系の大型海外展開なら数億円規模まである。どれが自社に合うかは、まず事業規模と目的次第です。
| カテゴリ | 代表的な補助金 | 規模感 | 窓口 |
|---|
| 国内販路拡大 | 小規模事業者持続化補助金 | 〜200万円 | 商工会・商工会議所 |
| 海外見本市出展 | かがわ産業支援財団・香川県助成 | 〜80万円 | かがわ産業支援財団 |
| 海外知財(出願) | 香川県・JETRO外国出願支援 | 〜300万円 | 財団・JETRO |
| 大型海外展開 | ものづくり補助金グローバル枠 | 〜4,000万円 | 認定支援機関 |
なるほど、全体像がつかめました。じゃあ順番に教えてもらえますか?
まずは使いやすい国の補助金から始めて、香川県独自の制度に進んでいきましょう。
最初に国の補助金から教えてください。どれが一番入り口として使いやすいですか?
国内の販路拡大や展示会出展なら、
小規模事業者持続化補助金が王道の入口ですね。上限200万円・補助率2/3で、チラシ制作、展示会出展費、ECサイト構築や多言語サイト制作も補助対象になります。香川では商工会・商工会議所が申請支援の窓口になっていて、締切の1〜2か月前から相談するのがポイントです。
200万円・2/3っていい条件ですね。海外展開もこれで対応できますか?
越境ECや多言語対応サイト、海外向けのパンフレット制作なら持続化補助金の対象になります。ただ「海外の見本市に直接出展したい」という場合はさらに上のクラスが必要で、それがものづくり補助金のグローバル枠です。上限は最大4,000万円で補助率1/2〜2/3、海外向けの機械装置・システム投資から翻訳費・海外旅費まで対象経費がかなり豊富です。
4,000万円は本格的ですね!採択率はどのくらいですか?
直近で25〜30%前後といったところです。単純に「輸出したい」というだけじゃなく、「海外での活動を通じて日本国内の生産性を高める」という計画の完成度が問われるので、中小企業診断士や商工会議所の認定支援機関と一緒に申請書を作ることが実質必須です。香川だと丸亀・高松の商工会議所が対応してくれますよ。
認定支援機関との共同作業が必要なんですね。IT関連の補助金はどうですか?
越境ECサイトの構築や多言語対応のECプラットフォーム導入ならIT導入補助金が使えます。上限150万円(一部450万円)で補助率1/2〜3/4。対象ソフトウェアはIT導入補助金の公式サイトに登録されているものに限られますが、Shopify対応の多言語ECプラグインなどは対象になるケースが多いです。香川県の食品・農産物メーカーが越境ECに参入する際に活用している事例が増えていますよ。
知財関連の補助金はどうですか?海外で商標を先に取っておきたいとか。
それは絶対に早めに動いた方がいいですよ!(笑)海外では日本より先に商標を取られる「冒認商標」の被害が製造業・食品業で後を絶たない。JETRO(日本貿易振興機構)が実施する
JETRO外国出願支援補助金は上限300万円・補助率1/2で、特許・実用新案・意匠・商標の海外出願費用を補助します。翻訳費・現地代理人費用・外国特許庁への手数料が対象です。
さらに、すでに被害にあっている場合は
海外侵害対策支援(防衛型)という別の補助金があって、模倣品製造・販売業者への警告書送付から訴訟費用まで上限500万円・補助率2/3で支援してもらえます。
冒認商標無効・取消係争支援という制度もあって、商標を不正に登録された相手に対する無効審判請求の費用を上限500万円・補助率2/3でカバーしてくれます。
予防(出願)と事後対応(侵害対策)の両方に補助金があるんですね!
- 国内EC・展示会・広告: 小規模事業者持続化補助金(上限200万円・2/3)
- 海外設備投資・システム化: ものづくり補助金グローバル枠(上限4,000万円・1/2〜2/3)
- 越境EC・多言語サイト: IT導入補助金(上限150万円・1/2〜3/4)
- 海外商標・特許取得: JETRO外国出願支援(上限300万円・1/2)
- 模倣品・冒認商標対策: JETRO海外侵害対策支援(上限500万円・2/3)
香川県 海外展開補助金 申請の流れ2026年版
香川県で事業者向けに特に重要なのがかがわ産業支援財団が実施する2つの補助金です。1つが「海外見本市出展支援事業」、もう1つが「中小企業等海外展開支援事業費補助金(海外出願支援事業)」です。
2本立てなんですね!まず海外見本市の方を教えてください。
海外見本市出展支援事業は、香川県内の中小企業が海外で開催される国際見本市等に出展する際の費用を最大80万円・補助率10/10で支援してもらえます。全額補助ということですね。対象経費は会場費・展示工事費・現地通訳費・出展製品等の輸送費といった販路開拓費。申請先はかがわ産業支援財団で、令和6年度は4月15日〜5月15日が受付期間でした。毎年度募集されているので、令和8年度(2026年度)の公募情報はかがわ産業支援財団のウェブサイトを定期チェックしてください。
そうなんです。上限80万円ですが、初めて海外展示会に出る企業には心理的ハードルが下がる設計になっています。審査では「なぜこの見本市を選んだか」「来場者数や有力バイヤーの招聘実績」が重視されるので、見本市の選定理由をきちんと書けるかが採否を左右します。
香川県が毎年実施している
中小企業等海外展開支援事業費補助金(海外出願支援事業)は、外国での特許・実用新案・意匠・商標の出願費用の1/2を補助する制度です。上限は1企業あたり300万円で、特許なら1件あたり最大150万円、実用新案・意匠・商標は最大60万円が基本設定です。
基本的な仕組みは似ています。違いは香川県内に本社がある企業が対象で、窓口が香川県庁またはかがわ産業支援財団という点です。令和7年度は第3次募集まで実施されました(受付は2025年9月22日〜2025年10月24日)。令和8年度も例年通り複数回の募集が予定されると思われるので、早めに財団に問い合わせておくのがベストです。審査はプレゼンテーションが含まれるので、海外展開の具体的な戦略を練っておく必要があります。
賃上げを実施している企業やワーク・ライフ・バランスに取り組む企業には加点措置があります。日頃の経営改善が直接採択率に影響する設計なので、ここは見逃せないポイントです。あとはGビズIDを事前に取得しておくこと——jGrantsでの電子申請が多くなっているので、GビズIDのプライム取得に2〜3週間かかることを見越して動いてください。
- GビズIDの「プライムアカウント」取得には2〜3週間かかる
- 締切直前の申請では間に合わない場合あり
- 商工会議所の認定支援機関への相談も早めに(1〜2か月前推奨)
香川県は伝統工芸も有名ですよね。讃岐うどんとか、漆器とか。そういう業種向けの補助金もあるんですか?
ありますよ!
伝統的工芸品産業支援補助金は、経済産業大臣が指定した伝統的工芸品の産地振興を目的とした国の補助制度です。上限2,000万円で、後継者育成・原材料確保・需要開拓・意匠開発など5つの計画類型があって、国内外の展示会出展にも使えます。香川からは漆器・石材など指定工芸品があり、産地組合経由で申請できます。
食品系はどうですか?香川って食品製造が盛んですよね。
食品・農産物で海外展開するなら農林水産省系の補助金も視野に入れてください。例えば、輸出規制強化への対応として国内販路を分散する支援事業(上限6.4億円・定額)がありましたし、水産業や農産物の海外販路開拓支援は毎年何らかの制度が公募されています。農産物輸出は香川県農業協同組合(JA香川)との連携で情報収集するのが近道ですね。
そうです。香川は小豆島・丸亀周辺に造船業が集積していて、インフラ系の大型海外展開補助金も対象になります。経済産業省の「技術協力活用型・新興国市場開拓事業」という補助金(上限11億円以上)は、研修・専門家派遣・寄附講座開設事業を通じた新興国市場への参入を支援する制度で、造船や機械系の企業には特に有望です。規模は大きいですが申請難易度も高いので、JETRO高松や四国経済産業局に相談することをおすすめします。
JETROと四国経済産業局——香川の場合はここに相談すればいいんですね?
そうです。国の補助金はJETROまたは四国経済産業局、県独自の補助金はかがわ産業支援財団——この3窓口を覚えておくだけで、香川の海外展開支援の大半はカバーできます。
ここで一度整理してもらえますか?どの補助金がどんな目的に向いているか、一覧で見たいです。
| 補助金名 | 補助額上限 | 補助率 | 主な対象者 | 目的 |
|---|
| 持続化補助金 | 200万円 | 2/3 | 小規模事業者 | 国内販路・越境EC |
| IT導入補助金 | 150万円〜 | 1/2〜3/4 | 中小企業 | 越境ECシステム |
| ものづくり補助金(グローバル枠) | 4,000万円 | 1/2〜2/3 | 中小企業 | 海外向け設備・システム |
| 香川県海外見本市出展支援 | 80万円 | 10/10 | 香川県内中小企業 | 海外展示会出展 |
| 香川県海外出願支援 | 300万円 | 1/2 | 香川県内中小企業 | 海外特許・商標出願 |
| JETRO外国出願支援 | 300万円 | 1/2 | 全国中小企業 | 海外特許・商標出願 |
| JETRO海外侵害対策(防衛型) | 500万円 | 2/3 | 全国中小企業 | 模倣品対策 |
| JETRO冒認商標係争支援 | 500万円 | 2/3 | 全国中小企業 | 冒認商標取消 |
| 伝統的工芸品産業支援補助金 | 2,000万円 | 公募要領参照 | 指定工芸品産地 | 需要開拓・海外展示 |
わかりやすい!香川県の海外見本市支援が全額補助(10/10)なのは飛び抜けてますね。
そこが香川の強みですよね。県内企業を海外に出す支援を手厚くしている。特に初めて海外展示会に出る企業にとっては、全額補助で「まず試してみる」ができるのが大きい。
重複申請はできるんですか?例えば持続化補助金とものづくり補助金を同時に申請するとか。
同一の費用や同一の事業内容に対して重複申請はできません。ただ、異なる費用・異なる事業内容であれば複数の補助金を使い分けることは可能です。例えば「持続化補助金でECサイトを構築しながら、別の機械設備投資ではものづくり補助金を申請する」というパターンは問題ない。各補助金の要件をよく読んで、補助対象経費が重複しないよう設計することが大事です。
大きく3つポイントがあります。まず、申請書の「事業計画の明確さ」。特にグローバル枠やものづくり補助金では「なぜ海外展開が必要か」「どうやって日本国内の生産性を高めるか」という経営的な文脈が問われます。曖昧な計画は採択されません。
認定支援機関(商工会議所・中小企業診断士等)に相談する(締切2〜3か月前)
GビズIDプライムアカウントを取得する(2〜3週間かかる)
これが意外と見落とされるポイントで!(笑)補助金は後払いが原則なので、事業を先に実施してから経費を報告・精算するプロセスが必要です。つまり一時的に自己資金を立て替える必要があるので、資金繰り計画も合わせて立てておくことが重要です。特に中小企業には「補助金が入金される前に資金が尽きる」という事態が起こりがちなので、早めに金融機関と相談しておくこと。
もう1つ重要なのが加点項目の活用です。賃上げ宣言や女性活躍推進、ワーク・ライフ・バランスへの取り組みは多くの補助金で審査上の加点になります。該当する認定・宣言を持っている場合は申請書に必ず明記して、証明書類を添付すること。これだけで採択率が数%変わります。
- 賃上げ宣言: 賃金引上げ計画の宣言・実施(多くの補助金で加点対象)
- 女性活躍推進: えるぼし認定・くるみん認定(取得している場合は必ず申請書に明記)
- DX・IT化への取り組み: デジタル化推進の実績・計画(事業再構築・ものづくり系で特に有効)
まとめると、やっぱり早めに動くことが大事ってことですよね?
そうです!かがわ産業支援財団の相談窓口やJETRO高松に早めに電話してみる——まずその一歩が一番大事。補助金は「知っている人が得する」世界なので、情報収集だけでも早めに始めてほしいですね。
香川県で販路拡大・海外展開に取り組む事業者にとって大事なのは、まず「何をしたいか」で使う補助金が変わるということ。国内EC・展示会なら
持続化補助金、海外見本市ならかがわ産業支援財団の海外見本市出展支援(全額補助・上限80万円)、海外での知財保護なら
香川県海外出願支援またはJETROの外国出願補助金を検討してください。
複数の制度を組み合わせて戦略的に使う、というのが大事なんですね。
そうです。補助金を使うことで、海外展開のコストを大幅に下げられます。香川の事業者さんはものづくりの技術力や食品の品質では十分なポテンシャルを持っています。あとは「知っているか、動けているか」だけの差なので、ぜひ早めに相談窓口を叩いてほしいですね。
- 公益財団法人 かがわ産業支援財団 — 県独自の海外展開支援・助成金の相談
- JETRO高松 — 国の外国出願支援・海外展開全般の相談
- 四国経済産業局 — 大型補助金・インフラ系海外展開の相談
- 高松商工会議所 — 認定支援機関として持続化補助金・ものづくり補助金の申請支援
他の都道府県との比較や、香川の全補助金一覧はどこで見られますか?