山口県で販路拡大・海外展開を目指すなら、どんな補助金がある?


佐藤
編集長
山口県で海外展開に挑戦したいんですけど、正直どこから手をつければいいか全然わからなくて。

室谷
代表取締役
ですよね〜。販路拡大とか海外展開って、「やりたい」って気持ちはあっても、最初の一歩が一番しんどいんですよね。でも山口県は県独自の助成金が充実してるんですよ、実は。

佐藤
編集長
えっ、山口県独自の?

室谷
代表取締役
そうです。「戦略的海外ビジネス推進助成金」ってやつで、やまぐち産業振興財団と山口県が運営してます。令和8年度から新しい枠も加わって、今年(2026年)は過去最強のラインナップになってるんです。

佐藤
編集長
どんな枠があるんですか?

室谷
代表取締役
全部で4つあって、それぞれ取組段階に応じて使えるようになってます。「チャレンジ枠」が上限50万円で、海外展示会への出展とか現地調査に使える初めの一歩向け。「ステップアップ枠」が上限80万円で、海外規格・認証の取得とかバイヤー招聘・商談用。「牽引企業応援枠」が上限150万円で、他の県内企業の商材もまとめて海外展開するリーダー企業向け。そして2026年から新設の「海外ビジネス強靭化枠」が上限100万円で、米国関税措置の影響を受けてる企業が対象です。

佐藤
編集長
全部補助率は同じですか?

室谷
代表取締役
どれも補助率は1/2以内です。採択予定は合わせて20件程度で、2026年5月8日から6月5日まで公募してます。

佐藤
編集長
6月5日まで! まだ間に合いますね。

室谷
代表取締役
ギリギリですよ(笑)。でも急ぎすぎると事業計画書が薄くなるので、やまぐち産業振興財団に電話して「今から間に合うか?」って相談するのが先ですね。TEL 083-902-3722です。

佐藤
編集長
チャレンジ枠で50万円なら、最初の海外展示会出展に使えそう!

室谷
代表取締役
ちょうどそのためにある枠なんです。JETRO(日本貿易振興機構)の山口事務所とも連携してて、海外バイヤーとのマッチングとかも一緒にサポートしてもらえる体制になってます。補助金単体じゃなくて、支援の生態系ごと使うのがコツですよ。
国の補助金と山口県独自の補助金、どう組み合わせる?

佐藤
編集長
国の補助金も合わせると、かなりのサポートが受けられるんですよね?

室谷
代表取締役
そこが山口県で海外展開を狙う企業の最大の強みなんです。国と県の補助金を時系列で組み合わせると、実質的な自己負担をかなり圧縮できます。

佐藤
編集長
具体的にはどんな組み合わせが?

室谷
代表取締役
一番使いやすいのが、ものづくり補助金との組み合わせです。国の補助金で海外対応の生産設備を整備しながら、山口県の助成金で実際の海外展示会出展費用を賄うパターンです。設備投資に最大4,000万円、展示会費用に最大150万円、みたいな感じで二段構えにできます。

佐藤
編集長
ものづくり補助金って、海外展開にも使えるんですか?

室谷
代表取締役
使えます。現在21次締切が受付中で(ものづくり補助金の詳細はこちら)、最大4,000万円、補助率1/2〜2/3です。海外向け製品の試作開発とか、輸出対応のための生産ライン改善とか、グローバル市場を見据えた革新的な取組みならしっかり通ります。

佐藤
編集長
もう一個おすすめはありますか?

室谷
代表取締役
INPIT外国出願補助金も忘れないでほしいです(詳細はこちら)。海外で特許・商標・意匠を取るときに最大300万円、補助率1/2。山口県の工業製品とか食品メーカーさんが、アジア向けに商標を取る時に使ってるケースが多いですね。これはやまぐち産業振興財団の知財総合支援窓口と連携して使うと申請がスムーズです。

佐藤
編集長
なるほど。販路拡大の国の補助金もありますよね?

室谷
代表取締役
小規模事業者持続化補助金もカバーできます。最大250万円で補助率2/3なので、EC構築とかカタログ多言語化とかに使えます。山口県は製造業と農林水産業が強い県なので、山口の地場産品や工業製品の海外ECチャンネル開設、みたいな用途に申請してる事例が実際あります。

佐藤
編集長
補助金の選び方って、何を基準に考えればいいですか?

室谷
代表取締役
「今自分がどのフェーズにいるか」で選ぶのが一番迷わないですよ。まだ一度も海外に出たことがなければ山口県のチャレンジ枠。海外取引実績はあるが認証が取れていないならステップアップ枠。設備投資が必要ならものづくり補助金。知財保護が必要なら外国出願補助金、という具合に当てはめると判断しやすいです。
山口県の産業特性と海外展開の注目分野

佐藤
編集長
山口県って、海外展開に向いてる産業は何ですか?

室谷
代表取締役
山口県の産業構造って面白くて、セメント・化学・製紙といった重厚長大産業の拠点でもあるし、水産業や農業も盛んなんですよ。海外展開の文脈だと、食品・農林水産物の輸出と、製造業の東南アジア展開が活発ですね。

佐藤
編集長
食品輸出ってどんなものが?

室谷
代表取締役
フグ・ウニ・タコなんかの水産物、あとはお酒ですね。山口は獺祭(旭酒造)という世界的に有名な日本酒蔵がある県でもあって、酒類の輸出支援として国税庁の「酒類業振興支援事業費補助金」という枠もあります。海外展開支援枠で最大1,000万円(補助率1/2)。酒蔵や食品メーカーはこの枠も絶対チェックしてほしいです。

佐藤
編集長
製造業の方はどうですか?

室谷
代表取締役
宇部市・周南市・下松市あたりには化学・機械メーカーが集積してて、ASEAN向けの工場建設支援や技術移転の案件が多いです。この場合は経済産業省の大型補助金(インフラ海外展開とか)も活用できるケースがあります。ただ、これは規模が大きくなるので、まずは商工会議所やジェトロの無料相談で整理してからがいいですね。

佐藤
編集長
ジェトロの山口事務所って、どんな支援をしてくれるんですか?

室谷
代表取締役
ジェトロ山口は山口市にあって、海外市場調査の無料支援から始まって、海外バイヤーとの商談アレンジ、現地法規制の情報提供まで手厚くやってます。特に「ジェトロ新輸出大国コンソーシアム」というプログラムは、海外展開に不慣れな中小企業向けで、専門家が伴走支援してくれるんです。これは無料で使えます。

佐藤
編集長
無料なんですか、それは使わない手はない!

室谷
代表取締役
補助金の申請書って、ジェトロや産業振興財団と相談しながら書くと採択率が上がるんですよ。自分一人で書いたやつより、専門家の目が入ったやつの方が明らかに通りやすい。それくらい「書き方」で差が出ます。
山口県の主要補助金まとめ比較
| 補助金名 | 補助上限 | 補助率 | 対象 | 管轄 |
|---|---|---|---|---|
| 戦略的海外ビジネス推進助成金(チャレンジ枠) | 50万円 | 1/2以内 | 山口県内中小企業 | 山口県・やまぐち産業振興財団 |
| 戦略的海外ビジネス推進助成金(ステップアップ枠) | 80万円 | 1/2以内 | 山口県内中小企業 | 山口県・やまぐち産業振興財団 |
| 戦略的海外ビジネス推進助成金(牽引企業応援枠) | 150万円 | 1/2以内 | 山口県内中小企業 | 山口県・やまぐち産業振興財団 |
| 戦略的海外ビジネス推進助成金(海外ビジネス強靭化枠) | 100万円 | 1/2以内 | 関税影響を受ける山口県内中小企業 | 山口県・やまぐち産業振興財団 |
| ものづくり補助金(21次締切) | 4,000万円 | 1/2〜2/3 | 中小企業・小規模事業者 | 経済産業省 |
| INPIT外国出願補助金 | 300万円 | 1/2 | 中小企業者等 | INPIT |
| 小規模事業者持続化補助金 | 250万円 | 2/3 | 小規模事業者 | 中小企業庁 |
| 酒類業振興支援事業費補助金(海外展開支援枠) | 1,000万円 | 1/2〜2/3 | 酒類事業者 | 国税庁 |

佐藤
編集長
こうして比較すると、選びやすいですね。

室谷
代表取締役
国の補助金は規模が大きい分、採択率が厳しかったり、事業計画書のボリュームが求められたりします。山口県の助成金は採択予定20件程度と少ないですが、その分審査がコンパクトで中小企業でも挑戦しやすいです。まず県の助成金でトライして、実績を作ってから国の大型補助金を狙う、という二段構えがおすすめです。
申請に向けた準備と注意点


佐藤
編集長
申請前に何を準備しておけばいいですか?

室谷
代表取締役
まずGビズIDの取得は絶対に先にやってください。これ、申請の直前になって「GビズIDがない!」ってなるパターンが本当に多くて(笑)。発行まで2週間くらいかかるので、今すぐ申請してほしいです。

佐藤
編集長
そんなにかかるんですか!

室谷
代表取締役
GビズIDはオンラインで申請して、書類郵送で審査があるので。中小企業庁の補助金は基本的にGビズIDが必要なので、これは最優先です。
1GビズIDを取得(公式で申請、審査に約2週間)
2公募要領をダウンロードして対象要件・対象経費を確認
3やまぐち産業振興財団または山口県よろず支援拠点に相談
4事業計画書・申請書類を作成(専門家の添削を受ける)
5期限内に申請書類を提出
6採択通知後に事業を開始(採択前の事業着手は原則NG)
7事業完了後に実績報告書を提出し補助金を受領

佐藤
編集長
採択前に事業を始めてはいけないんですね。

室谷
代表取締役
これも鉄則です。「先にやっちゃって後で申請しよう」は補助金では通用しない。交付決定の通知が来てから動くのが基本ルールです。
申請前に必ず確認! よくある失敗ポイント
- GビズIDの事前取得を怠る(発行に約2週間かかる)
- 公募期間を過ぎて申請しようとする(1日でも遅れると受理されない)
- 採択前に補助対象の経費を支出する(返還対象になる可能性あり)
- 対象外経費(汎用品の購入、飲食費など)を計上してしまう
- 事業計画書に「革新性」「差別化」の説明が薄い

佐藤
編集長
他に申請で差がつくポイントはありますか?

室谷
代表取締役
事業計画書に「なぜ山口から海外展開するのか」という地域性・必然性を書くこと。「山口県の〇〇産品が持つ独自の品質が、アジア市場でのプレミアムニーズに応えられる」とか、地域特産品との結びつきを具体的に書けると評価が上がります。全国共通の申請書コピペでは通りません。

佐藤
編集長
地域の特性と補助金申請書を結びつけるわけですね。

室谷
代表取締役
まさに。山口県は農林水産業・化学工業・機械製造の3つが強い県なので、その文脈で「山口だからこそ」の価値を語れる企業は海外展開補助金の採択率が高い傾向があります。
山口県の海外展開に強い支援機関リスト
- やまぐち産業振興財団(海外展開総合支援)— yipf.or.jp TEL 083-902-3722
- 山口県よろず支援拠点(無料経営相談)— y-yorozu.jp
- ジェトロ山口(海外市場調査・バイヤー紹介)— 山口市での無料相談可
- INPIT山口県知財総合支援窓口(外国出願・商標登録支援)— 相談窓口

佐藤
編集長
相談窓口がこれだけそろってるなら、一人で抱え込まなくていいんですね。

室谷
代表取締役
そうです。特に最初の相談だけで見えてくることがめちゃくちゃ多いです。「うちには使える補助金がない」って思い込んでた経営者さんが、産業振興財団に相談したらすぐに使える枠が見つかった、なんて話はよく聞きます。まず一本電話してみてほしいですね。

佐藤
編集長
山口から世界へ、具体的な一歩が踏み出せそうです!

室谷
代表取締役
山口県は実は海外展開支援が手厚い県なんです。今年は強靭化枠も新設されて関税リスクに対応できるようになりましたし、2026年は山口の中小企業にとって海外展開を始めるチャンスです。ぜひ活用してください。

佐藤
編集長
山口県の補助金情報をもっと調べたいときはどうすれば?

室谷
代表取締役
山口県の補助金一覧で都道府県別に整理されてるのが見やすいですよ。他県との比較には販路拡大・海外展開の補助金一覧も参考になります。また、輸出支援の仕組みを体系的に使いたいなら中堅・中小企業輸出支援エコシステム形成事業費補助金も国の制度として注目度が高いです。