岡崎ものづくり支援補助金(依頼試験事業)
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
外部試験機関の活用によるR&D加速
本補助金の核心は、大学や試験研究機関が持つ高度な分析装置・試験設備・専門知識を、中小製造業者が低コストで活用できる点にあります。自社で数千万円の分析装置を購入することは現実的でなくても、外部機関への依頼試験なら数十万円で同等の分析結果を得られます。補助金でその費用がさらに半減するため、R&D投資のハードルが大幅に下がります。
試験費だけでなく相談料もカバー
対象経費に試験費だけでなく相談料も含まれている点が特徴的です。依頼試験では「何をどう試験すべきか」の設計段階が成果を左右しますが、研究機関の専門家に試験設計の相談から依頼できるため、技術的知見が不足している中小企業でも質の高い試験を実施できます。
共同研究事業との合算上限に注意
依頼試験事業と共同研究事業は合計で50万円が上限というルールがあります。両事業を併用する場合は配分の戦略的な検討が必要です。逆に言えば、依頼試験事業単独であれば50万円をフルに活用できるため、単独申請のほうが補助額を最大化できるケースもあります。
ルーチン検査は対象外という重要な線引き
通常の商慣習に伴う品質保全・確認のための検査は補助対象外と明記されています。これは「日常的な品質管理のための検査」ではなく「新たな技術課題の解決や製品開発に資する試験」を支援するという制度趣旨を反映しています。申請時にはこの線引きを意識した事業計画の策定が重要です。
ポイント
対象者・申請資格
業種要件
- 日本標準産業分類の大分類E(製造業)に該当する事業者であること
- 製造業以外の業種では申請不可
所在地要件
- 岡崎市内に事業所を有していること
- 市内での事業期間が6か月以上であること
試験内容要件
- 大学または試験研究機関等に試験を依頼すること
- 新製品開発、技術改良、新技術の検証等に資する試験であること
- 通常の商慣習に伴う品質保全・確認のための検査でないこと
委託先要件
- 大学(国公立・私立を問わず)
- 公設試験研究機関(産業技術総合研究所、各都道府県の工業技術センター等)
- 民間の試験研究機関
予算要件
- 共同研究事業との合計で50万円が上限
- 共同研究事業を併用する場合は配分を事前に計画すること
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:試験内容の検討と委託先の選定
新製品開発や技術課題の解決に必要な試験内容を整理し、適切な委託先を選定します。公設試験機関(愛知県産業技術研究所等)は比較的安価で利用でき、大学は最先端の分析装置を保有している場合があります。複数の機関に問い合わせて費用と納期を比較することを推奨します。
ステップ2:試験計画と見積もりの取得
委託先と試験内容を確定し、試験費と相談料の見積もりを取得します。共同研究事業も申請する予定がある場合は、合計50万円の上限を踏まえた配分を検討してください。見積書には試験項目ごとの内訳を明記してもらいましょう。
ステップ3:申請書類の作成・提出
所定の申請書に試験計画書、委託先の見積書、事業所確認書類等を添えて提出します。試験目的が「品質保全・確認」ではなく「新製品開発・技術改良」であることを明確に記載することが審査通過のポイントです。
ステップ4:交付決定後の試験実施
交付決定通知を受けた後に、試験の依頼と費用の支払いを行います。交付決定前に依頼・支払いした費用は補助対象外です。試験機関の予約状況によってはスケジュールが厳しくなる場合があるため、早めの調整が重要です。
ステップ5:実績報告・補助金受領
試験完了後、実績報告書に試験報告書、請求書・領収書等の証拠書類を添えて提出します。試験報告書は試験機関から受領したものをそのまま添付できます。振込手数料は対象外のため除外してください。
ポイント
審査と成功のコツ
試験目的を「開発・改良」として明確に位置づける
公設試験機関の活用を検討する
相談料を有効活用して試験設計を最適化する
共同研究事業との戦略的な使い分け
試験結果を次の事業展開に活かす
ポイント
対象経費
対象となる経費
試験費(5件)
- 材料の強度・硬度・耐久性試験
- 化学分析・成分分析
- 寸法精度・表面粗さ測定
- 環境試験(温度・湿度・振動等)
- 電気特性・電磁適合性試験
相談料(3件)
- 試験設計に関する技術相談料
- 試験結果の分析・解釈に関する相談料
- 製品開発に関する専門家アドバイス費用
試験関連付帯費用(3件)
- 試験サンプルの前処理費用
- 試験報告書の作成費用
- 特殊な試験条件の設定費用
対象外の経費
対象外の経費一覧(6件)
- 通常の商慣習に伴う品質保全・確認のための検査費用
- 振込手数料
- 交付決定前に支払った試験費用
- 試験サンプルの製作費(自社で作成するもの)
- 試験機関への往復交通費
- 共同研究事業との合計が50万円を超える部分
よくある質問
Q「通常の商慣習に伴う品質保全・確認のための検査」とは具体的にどのようなものですか?
出荷前の製品検査、受入材料の規格適合確認検査、定期的な品質モニタリング、顧客要求に基づく品質証明検査など、日常の製造・販売活動で通常行われる品質管理業務としての検査が該当します。これらは事業運営上の必要経費であり、新たな技術開発や製品改良とは性質が異なるため補助対象外とされています。一方、新素材の採用可否判断のための特性評価や、新工法の品質検証など、開発・改良を目的とする試験は補助対象です。判断に迷う場合は事務局に相談してください。
Q共同研究事業と依頼試験事業の合計50万円上限とは、どういう意味ですか?
岡崎ものづくり支援補助金の「共同研究事業」と「依頼試験事業」は、それぞれ単独では上限50万円ですが、両方を同一年度に申請する場合は合計で50万円が上限となります。例えば、共同研究事業で30万円の補助を受ける場合、依頼試験事業では20万円までしか補助を受けられません。依頼試験事業のみを申請する場合は50万円の上限をフルに活用できます。両事業を併用する場合は、事前に配分を戦略的に検討してから申請してください。
Qどのような試験研究機関に依頼できますか?
大学(国公立・私立を問わず)、公設試験研究機関(愛知県産業技術研究所、産業技術総合研究所等)、民間の試験研究機関が対象です。愛知県内の機関に限定されているわけではなく、全国の大学や研究機関に依頼可能です。公設試験機関は中小企業向けの料金体系で利用しやすく、大学は最先端の装置を保有しているケースが多いです。委託先の選定にあたっては、保有設備と専門性、費用、納期を総合的に比較検討してください。
Q試験結果が思わしくなかった場合、補助金の返還は必要ですか?
いいえ、試験結果が期待通りでなくても補助金の返還は原則不要です。本補助金は試験を実施すること自体に対する費用補助であり、特定の試験結果を求めるものではありません。研究開発において「うまくいかない」という結果も重要な知見です。ただし、適正に試験が実施されたことを証明する試験報告書や支払い証拠書類は必要です。虚偽の申請や目的外使用があった場合は返還を求められますのでご注意ください。
Q自社の品質管理室で行う試験は補助対象になりますか?
本補助金は「大学又は試験研究機関等での依頼試験」の費用を補助する制度であり、自社内で実施する試験は対象外です。外部機関に試験を委託(依頼)することが要件です。自社で実施できない試験を外部の専門機関に依頼することで、高度な分析装置や専門的な試験ノウハウを活用できるというのが本制度の趣旨です。自社の品質管理設備では対応できない高精度な試験や特殊な試験条件が必要な場合に活用してください。
Q相談料とは具体的にどのような費用ですか?
相談料とは、依頼試験に関連して試験研究機関の専門家に技術的な相談を行う際の費用です。具体的には、試験方法の選定に関する相談、試験条件の設計に関するアドバイス、試験結果の解釈・分析に関する技術指導などが該当します。特に初めて外部機関に試験を依頼する場合、「何をどのような条件で試験すべきか」の設計段階が試験結果の質を大きく左右するため、専門家への相談を積極的に活用することをお勧めします。
Q複数の試験機関に分けて依頼することは可能ですか?
はい、異なる試験項目を複数の機関に分けて依頼することは可能です。例えば、材料の強度試験を公設試験機関に、化学分析を大学の研究室に依頼するといった組み合わせが考えられます。ただし、すべての委託先からの見積書と、事業完了後の証拠書類(試験報告書、請求書、領収書等)が必要です。また、すべての試験費用の合計額(共同研究事業併用の場合はその合算)が50万円上限以内に収まるよう計画してください。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
依頼試験事業と最も密接に関連するのが、同じ岡崎ものづくり支援補助金の共同研究事業です。両事業は合計で50万円が上限と明記されており、併用する場合は配分の事前計画が不可欠です。例えば、共同研究事業で大学と進めている研究テーマに関連する試験を依頼試験事業で行うケースでは、研究費30万円+試験費20万円のように配分を決めてから申請する必要があります。 知的財産権取得事業との組み合わせも効果的です。依頼試験で得られたデータが新規性や進歩性の根拠となり、特許出願の明細書に技術的裏付けとして記載できます。試験データに基づく特許出願は権利範囲が明確になりやすく、質の高い知的財産の形成につながります。 さらに、依頼試験の結果を活用して開発した製品を、見本市等出展事業で展示会に出展するという一連の流れも構築できます。試験データに裏付けられた製品スペックは展示会での訴求力を高めます。 国のものづくり補助金で新製品開発を行う際に、試験工程を本補助金で賄うことも考えられますが、同一経費への二重補助は不可のため、経費の明確な区分が必要です。
詳細説明
岡崎ものづくり支援補助金(依頼試験事業)とは
本制度は、愛知県岡崎市内の製造業者が大学や試験研究機関等に試験を委託する際の費用を補助するものです。補助率は対象経費の1/2以内、上限額は50万円ですが、共同研究事業との合計で50万円が上限となります。試験費と相談料が対象経費で、振込手数料は除外されます。
依頼試験の意義と活用場面
中小製造業者にとって、高度な分析装置や専門的な試験設備を自社で保有することは大きな投資負担です。依頼試験を活用することで、以下のような場面で外部の専門機関の力を借りることができます。
- 新素材の特性評価:新たに採用を検討している素材の強度、耐熱性、耐食性等を定量的に評価する
- 新工法の品質検証:新しい加工方法で製造した製品の寸法精度や表面品質を従来工法と比較検証する
- 製品の信頼性試験:振動試験、温度サイクル試験等により製品の長期信頼性を確認する
- 成分分析:材料や製品の化学成分を高精度に分析し、品質管理や製品改良に活用する
対象外となる試験の具体例
通常の商慣習に伴う品質保全・確認のための検査は補助対象外です。具体的には以下のような試験が対象外に該当します。
- 出荷前の製品検査(ロット検査・抜き取り検査等)
- 受入検査(購入材料の規格適合確認)
- 定期的な品質モニタリング検査
- 顧客から要求された品質証明のための検査
一方、同じ強度試験でも「新素材の採用可否を判断するための特性評価」であれば開発目的であり補助対象となります。この線引きは試験の目的によって判断されるため、申請書での説明が重要です。
委託先の選び方
依頼試験の委託先は大きく3種類あり、それぞれ特徴が異なります。
- 公設試験研究機関:愛知県産業技術研究所(あいち産業科学技術総合センター)等。中小企業支援が主要ミッションで、比較的安価。技術相談も充実しており、初めての依頼試験に最適
- 大学:名古屋大学、豊橋技術科学大学、愛知工業大学等。最先端の分析装置や特殊な試験設備を保有。研究者との技術交流を通じて新たな知見が得られることも多い
- 民間試験機関:専門分野に特化した高い技術力と迅速な対応が強み。費用は高めだが、納期が短い場合や特殊な試験が必要な場合に有効
共同研究事業との関係
岡崎ものづくり支援補助金の共同研究事業と依頼試験事業は、合計で50万円が上限と定められています。この点について注意すべきポイントを整理します。
- 依頼試験のみ申請する場合:上限50万円をフルに活用可能
- 共同研究と併用する場合:例えば共同研究30万円+依頼試験20万円のように配分を決める必要がある
- 配分の考え方:単発の試験は依頼試験事業、継続的な研究テーマは共同研究事業に振り分けるのが合理的
申請のポイント
- 開発目的の明記:「品質検査」ではなく「新製品開発に必要な技術データ取得」等、開発・改良目的であることを具体的に記載する
- 委託先の選定理由:なぜその機関に依頼するのか(保有設備、専門性、過去の実績等)を説明する
- 期待される成果:試験結果をどのように製品開発にフィードバックするか、具体的な活用計画を示す
- スケジュール管理:交付決定後に試験を依頼する必要があるため、試験機関の予約状況を事前に確認しておく
関連する許認可・届出
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