室谷さん、今日のテーマは「カーボンニュートラルコンビナート構築促進補助金」って、めちゃくちゃ長い名前ですけど、何か略称あるんですか?
ありますよ! jGrantsのページにキャッチコピーが載ってまして、「コンビ補助金」って呼ばれてます。コンビニみたいで覚えやすいでしょう?(笑)
コンビ補助金! 確かに親しみやすいですね。でも中身は本格的ですよね? どんな目的なんですか?
目的は、山口県内のコンビナートの国際競争力を維持・強化しつつ、2050年カーボンニュートラルを実現することです。具体的には、二酸化炭素排出削減や次世代燃料・素材の供給基地化につながる連携事業を支援するんです。
なるほど。なのでコンビナートがキーワードなんですね。これ、国ではなく山口県の補助金ですか?
そうです。実施主体は山口県で、根拠法令も山口県補助金等交付規則です。なので対象地域は当然、山口県内に限られます。コンビナート企業が集まる岩国・大竹地域、周南地域、宇部・山陽小野田地域がメインですね。
そこにある「コンビナート企業連携検討会議」を構成する企業が対象になるって感じですか?
その通りです。応募資格のところで詳しく説明しますが、この会議に参加している企業がベースになります。
ところでこの補助金、一つの制度だけど複数の枠があるって聞きました。どんな種類があるんですか?
大きく分けて「設備投資事業」と「研究開発・実証試験事業」の2つに分かれています。さらにそれぞれに細かい枠があって、合計5つの枠があります。ちょっと表で見てみましょう。
わあ、一度にいろいろあって混乱しそうです(笑)。でも室谷さんが解説してくれるなら大丈夫!
| 事業区分 | 枠名称 | 補助率 | 補助限度額 | 標準事業期間(最長) | 採択件数目安 |
|---|
| 設備投資事業 | フィジビリティスタディ枠 | 2/3以内 | 50,000千円 | ~令和9年3月(最長2年) | 1件程度 |
| 設備投資事業 | 設備・施設整備枠 | 1/3以内 | 500,000千円 | ~令和9年3月(最長5年) | 1件程度 |
| 研究開発・実証試験事業 | 連携創出支援枠 | 1/2以内 | 100,000千円(※連携時は150,000千円) | ~令和9年3月(最長3年、連携時最長4年) | 2件程度 |
| 研究開発・実証試験事業 | 研究開発・実証試験枠 | 2/3以内 | 300,000千円 | ~令和9年3月(最長4年) | 1件程度 |
| 研究開発・実証試験事業 | 設備・施設整備枠 | 1/3以内 | 500,000千円 | ~令和9年3月(最長5年) | 1件 |
うわ、すごいバリエーション! 特に研究開発・実証試験枠は補助率3分の2以内で上限300,000千円(30,000万円)! これは魅力的ですね。
そうですね。連携創出支援枠は補助率2分の1と低めですが、将来の連携に向けた先導的な研究開発が対象で、事業期間中に連携事業になれば補助限度額が150,000千円にアップする仕組みもあります。
なるほど、段階を踏んでステップアップできるんですね。今日はどの枠をメインに解説するんですか?
基本情報でも示されている「研究開発・実証試験枠」を中心に進めます。ただ、他の枠も知っておくと選択肢が広がるので、適宜比較しながら話しますよ。
コンビ補助金の特徴山口県独自の補助金
国ではなく山口県が実施。対象地域は県内コンビナート地域に限定。
複数社連携が必須
コンビナート企業2社以上を含む事業グループが対象。単独企業では申請不可。
5つの枠から選択可能
設備投資と研究開発の2区分、計5枠。事業フェーズに合わせて選べる。
長期事業に対応
研究開発・実証試験枠は最長4年まで延長可能。大規模プロジェクトも安心。
まずは一番気になるお金の話から行きましょう! 研究開発・実証試験枠の補助額と補助率の詳細を教えてください。
はい。補助率は 3分の2以内、補助限度額は 300,000千円(30,000万円) です。これは事業期間全体での上限です。ちなみに事業期間は、標準で交付決定日から令和9年3月まで。長期にわたる場合は最長4年間(令和12年3月まで)延長可能です。
3分の2ってことは、事業費の3分の2が補助されるってことですよね? 例えば総事業費が45,000万円だったら、補助金が30,000万円で、自己負担は15,000万円。すごく手厚いですね!
その通りです。自己負担は3分の1で済む計算ですね。ただし、補助上限額が30,000万円なので、それを超える部分は自己負担になります。また、補助率は「以内」なので、採択事業によっては補助率が下がる可能性もあります。詳しくは公募要領を確認してください。
他の枠と比べると、研究開発・実証試験枠が最も補助率が高いんですね。設備投資のフィジビリティスタディ枠も補助率3分の2ですが、上限が50,000千円と小規模です。
そうなんです。研究開発・実証試験枠は、先導的で先進的な研究開発・実証試験を行う事業が対象で、比較的大きな予算が見込まれます。一方、連携創出支援枠は補助率2分の1で上限100,000千円と、やや低め。これは将来の連携に向けた種まき的な位置づけです。
なるほど。やっぱりがっつり研究開発・実証試験枠が狙い目ですね!
さっき長期の場合は最長4年まで延長可能と言いましたけど、どういう場合に延長できるんですか?
事業が長期にわたる場合、申請すれば事業期間を延長できます。研究開発・実証試験枠の場合は、最長で令和12年3月まで、つまり最長4年間です。ただし、延長には審査があると思うので、公募要領で条件を確認してください。
なるほど。長期になればなるほど、計画の具体性が問われそうですね。それと、連携創出支援枠には「事業期間中に連携事業となる場合は補助限度額150,000千円、事業期間最長4年間」という特例がありますね。これも面白いですね。
そう。連携創出支援枠からスタートして、連携事業に発展するとグレードアップできる仕組みです。まさに段階的支援ですね。
研究開発・実証試験事業の各枠比較| 項目 | 連携創出支援枠 | 研究開発・実証試験枠 | 設備・施設整備枠 |
|---|
| 補助率 | 1/2以内 | 2/3以内 | 1/3以内 |
| 補助限度額 | 100,000千円(連携時150,000千円) | 300,000千円 | 500,000千円 |
| 事業期間(標準) | ~令和9年3月 | ~令和9年3月 | ~令和9年3月 |
| 最長事業期間 | 3年(連携時4年) | 4年 | 5年 |
| 採択件数目安 | 2件程度 | 1件程度 | 1件 |
では、具体的に誰が申請できるのか教えてください。個人事業主でもOKですか?
残念ながら、個人事業主は対象外です。応募資格は「コンビナート企業2社以上を含む複数の構成員(個人を除く)による事業グループ」です。つまり、法人のみのグループで、かつコンビナート企業が2社以上含まれている必要があります。
岩国・大竹地域、周南地域、宇部・山陽小野田地域における「コンビナート企業連携検討会議(地域会議)」を構成する企業のことです。この会議に参加している企業が該当します。
じゃあ、例えば宇部興産とか、そういった大きな企業がメンバーなんですね。でも、うちは中小企業だけど、コンビナート企業と組めば申請できるってことですか?
その通りです。グループの代表申請者は県内コンビナート企業に限られますが、他のメンバーはコンビナート企業でなくても構いません。ただし、グループ全体で「コンビナート企業2社以上」を含む必要があります。
対象業種は製造業と電気・ガス・熱供給・水道業とありますが、これはグループ全員が該当しなきゃいけないんですか?
いえ、jGrantsの基本情報では「対象業種: 製造業 / 電気・ガス・熱供給・水道業」とされていますが、これは補助金全体として対象となる事業の業種です。グループの構成員全員がこの業種である必要はなく、事業内容が該当すればOKです。ただし、公募要領で詳細を確認してください。
地理的条件は? 研究開発を県外の研究所でやる場合はダメなんですか?
基本として山口県内で実施される事業が対象です。ただし、「研究開発を研究所・学術機関等で行う必要があるものを除く」とあります。つまり、やむを得ず県外の研究機関を利用する場合は認められる可能性があります。ただ、基本的には県内で完結させるのが無難でしょう。
なるほど。コンビナート企業が県内に拠点を持っていることが前提ですね。
申請資格チェックフローあなたのグループはコンビナート企業2社以上を含む事業グループですか?
はい代表申請者は県内コンビナート企業ですか?
事業は山口県内で実施しますか?
研究開発のみの事業ではありませんか?
全てYesなら申請可能
いいえ単独企業や個人事業主は対象外
コンビナート企業との連携を検討
または別の補助金を探す
研究開発・実証試験枠で対象になる事業はどんなものですか? 具体的なイメージが欲しいです。
公募要領には「先導的、先進的な研究開発・実証試験を行う事業」とあります。二酸化炭素排出削減や次世代燃料・素材の供給基地化につながる事業が想定されています。例えば、アンモニアや水素の利活用、CCUS(二酸化炭素回収・有効利用・貯留)技術、素材のリサイクル技術などが考えられますね。
なるほど。コンビナートの脱炭素に直結するテーマですね。でも、研究開発だけだとダメなんですよね?
そうなんです。ここが重要ポイントで、「研究開発のみの事業は補助対象外」 と明記されています。実証試験も含めて、事業化につながる内容でなければいけません。単なる基礎研究や机上の検討だけでは認められないので注意してください。
わかりました。研究開発+実証試験のセットが必要なんですね。
まず、事業グループに個人が含まれている場合は対象外です。構成員は個人を除く法人のみです。また、補助対象経費については公募要領で詳細が定められていますので、必ず確認してください。一般的な補助金と同様に、設備費や人件費、外注費などが該当すると思われますが、具体的な費目は提示された資料には明記されていないため、公募要領の該当部分を熟読しましょう。
なるほど。公募要領のPDFはjGrantsや県のホームページからダウンロードできるんですよね?
はい。提供された情報によると、jGrantsのページに「00_公募要領.pdf」や「01_交付要綱.pdf」などが掲載されています。また、県のページからもダウンロード可能です。申請前に必ず目を通してください。
対象事業と対象外事業のイメージ- コンビナートのCO2排出削減につながる研究開発・実証試験
- 次世代燃料(水素・アンモニア等)の供給基地化事業
- 素材のリサイクルやカーボンリサイクル技術
- 複数社連携によるシナジー効果が見込める事業
×デメリット
- 研究開発のみの事業(実証試験がない)
- 単独企業で行う事業(グループ要件を満たさない)
- 個人事業主が含まれるグループ
- 山口県外で実施される事業(例外あり)
申請の流れを具体的に教えてください。まず何から始めればいいですか?
公募要領ってすごいページ数ありそうで怖いんですけど(笑)。
確かに分厚いですが、補助金のルールが全部書いてあるので、必ず目を通してください。特に「対象経費」と「審査基準」はしっかり確認しましょう。
jGrantsのページに提出様式が一覧で掲載されています。主なものを挙げると:
- 【提出様式】(様式)計画書表紙、(別紙1)事業計画書
- 【提出様式】(別紙2)事業収支計画書
- 【提出様式】(別紙2-2)共同事業費説明書
- 【提出様式】(別紙3)応募要件の確認書
- 【提出様式】(別紙4)暴力団排除に関する誓約書
これらのWordやExcelファイルをダウンロードして記入します。
結構ありますね。特に事業計画書は重要そうですね。グループ会社の役割分担や連携の具体性を書かないといけなそうです。
そうですね。コンビナート企業2社以上が連携する事業なので、それぞれの役割や協力体制を明確に示す必要があります。
公募期間は 令和8年7月24日(金曜日)から8月28日(金曜日)まで。提出期限は 8月28日17時15分必着 です。絶対に遅れないようにしましょう。
約1ヶ月間ですね。書類準備に時間がかかるので、早めに取り掛かりましょう!
補助金申請の流れ- 1
公募要領を入手
jGrantsまたは県HPからPDFをダウンロード
- 2
必要書類を準備
事業計画書、収支計画書、確認書などを作成
- 3
メールまたはJグランツで提出
8月28日17時15分必着。表題に注意
- 4
- 5
事業を実施
交付決定日から事業開始。実績報告は3月頃
- 6
補助金を受領
実績報告後、完了検査を経て4月頃に支払い
審査ではどんなところが見られるんですか? ここは外せないというポイントを教えてください。
審査基準の詳細は公募要領に記載されていますので、必ず確認してください。ただし、この補助金の目的から考えて、以下の点は重要だと思います。まず、事業の連携性です。コンビナート企業2社以上が本当に連携して事業を進める体制が整っているか。グループ各社の役割が明確で、相乗効果が期待できるかどうかが評価されます。
なるほど。単なる寄せ集めではダメで、真の連携が必要なんですね。
そうですね。次に、カーボンニュートラルへの貢献度。二酸化炭素排出削減の具体的な数値目標や、次世代燃料・素材の供給基地化への道筋が明確に示されているか。そして、事業の実現可能性。技術的な課題とその解決策、スケジュールの妥当性なども見られるでしょう。
公募期間が1ヶ月ちょっとと短いですよね。準備期間も含めるとかなりタイトです。
そうなんです。令和8年7月24日公募開始、8月28日締切。書類作成には少なくとも2週間は見ておきたいところです。特に事業計画書はグループ企業との調整が必要なので、早めに関係者を集めて打ち合わせを始めましょう。
交付決定は9月頃で、事業開始はその後ですよね? スケジュール感を教えてください。
- 7月24日~8月28日:公募期間
- 9月頃:補助金審査委員会、交付決定
- 交付決定日~令和9年3月:事業期間(長期の場合は最長4年)
- 令和9年3月頃:実績報告・完了検査
- 令和9年4月頃:補助金支払
実績報告は3月で、支払いは4月ですか。年度をまたぐんですね。これを見越した資金計画が必要そうです。
公募から補助金支払までのスケジュール2026/7/24
公募開始
公募要領公開、受付開始
2026/8/28
公募締切
17時15分必着。厳守
2026/9月頃
審査・交付決定
補助金審査委員会で採択可否決定
2027/3月頃
実績報告・完了検査
事業終了後、実績報告書提出と検査
2027/4月頃
補助金支払
検査合格後、補助金が入金
最後に、よくある質問をいくつか教えてください。そして困ったときの問い合わせ先も。
はい。まず、この補助金は他の補助金と併用できるのか? という質問。これについては提示された資料に明記がないので、公募要領で確認してください。また、補助金の支払いは後払いなので、事業資金の立て替えが必要です。その点も注意が必要です。
山口県産業労働部産業脱炭素化推進室です。担当は補助制度・手続に関することは村上さん、岡本さん。連携事業の内容に関することは勢登さん。電話番号は
083-933-2474、メールは
a161001@pref.yamaguchi.lg.jp です。質問があれば遠慮なく問い合わせましょう。
ありがとうございます! さあ、これで「コンビ補助金」の全体像がつかめましたね。申請を検討している事業者の皆さん、ぜひチャレンジしてください!
室谷さん、今日は本当に詳しく解説していただいてありがとうございました! これを聞けば、申請の心構えがばっちりできましたね!
いえいえ。皆さんがこの補助金を活用して、山口県のコンビナートからカーボンニュートラルを実現できるよう応援しています。不明な点は必ず公募要領と県の担当者に確認してくださいね!
ありがとうございました! また次回もよろしくお願いします!