室谷さん、今日はすごく面白いテーマを持ってきましたよ!「カーボンニュートラルコンビナート構築促進補助金」って知ってます?
おお、これはまたマニアックなのを(笑)。でも、そうなんですよ、最近この制度が結構話題になってるんです。特に山口県におられる事業者さんから問い合わせが増えてますね。
コンビナートって石油化学コンビナートですよね?あんな巨大施設に補助金が出るんですか?
そうなんです。まさに「コンビナート企業」が対象で、しかも補助上限が 10,000万円 という大型補助金。令和8年度(2026年度)の募集なんですけど、実は期間がもうすぐなんですよ!
募集期間は 2026年7月24日から8月28日まで。つまり約1ヶ月ちょっとしかないんです。これは急がないと!
そもそもなぜ山口県がこんな補助金を出すんでしょう?
目的としてはっきり書いてあるんですが、山口県内のコンビナートの国際競争力を維持・強化しつつ、「2050年カーボンニュートラル」 を実現するためなんです。
2050年までに二酸化炭素排出を実質ゼロにするっていう、あの目標ですね。コンビナートは排出量が多いから、取り組みが必須だと。
そう。それでコンビナートの二酸化炭素排出削減や、次世代燃料・素材の供給基地化につながる事業を支援する。つまり、単なる環境対策ではなくて、産業拠点としての競争力を高める狙いがあるんです。
「カーボンニュートラルコンビナート」の構築を促進すると。なるほど、これは国の大きな流れに乗った制度ですね。
この補助金、対象地域はどうなってるんですか?全国で使えるんですか?
いや、そこが大きなポイントです。対象地域は山口県だけ。しかも特定の地域に限定されています。
えっ、山口県限定?! それはすごいですね。どういうことですか?
具体的には、岩国・大竹地域、周南地域、そして宇部・山陽小野田地域。この3つのコンビナートエリアが対象です。つまり、山口県のコンビナート企業がグループを作って申請する制度なんです。
そうですね。山口県内で実施される事業に限られます。ただし、研究開発を研究所や学術機関で行う必要があるものは、県外で行ってもOKとされています。
対象業種は製造業と電気・ガス・熱供給・水道業の2つです。コンビナート企業って、化学メーカーだけでなく、電力会社やガス会社も含まれるんですよね。
ああ、確かにコンビナートにはコージェネレーション施設とかありますもんね。
そうです。それに、コンビナート企業を含む複数の構成員による事業グループも申請できます。単独企業でもグループでもOK。ただし…
代表申請者は県内コンビナート企業に限るという条件があります。つまり、グループで申請する場合も、リーダーは山口県のコンビナート企業でなければならない。
こういう補助金って、どんな法律に基づいてるんですか?
根拠法令は「山口県補助金等交付規則」、「カーボンニュートラルコンビナート構築促進補助金交付要綱」、そして「カーボンニュートラルコンビナート構築促進補助金実施要領」の3つです。
県の規則と、要綱と、実施要領。三重構造なんですね。
そう。制度の大枠は要綱で決まっていて、細かい運用ルールは実施要領に書かれています。申請するときは実施要領をしっかり読む必要があります。
なるほど。じゃあ、この要綱や要領はどこで見られますか?
山口県のホームページに公開されています。後でお伝えする問い合わせ先のところで案内しますね。
基本は 補助上限10,000万円、補助率1/2以内。つまり最大で1億円、ただし費用の半分までってことです。
1億円ってすごいですね!中小企業向けの補助金だと上限が数百万円が多いですから、桁が違います。
でもね、この補助金は研究開発・実証事業が対象なので、それなりの規模の事業を想定しているんです。それに、条件によってはさらにアップします!
補助額の比較表| 条件 | 基本パターン | 連携強化パターン |
|---|
| 補助上限 | 10,000万円 | 15,000,000円(1500万円) |
| 補助率 | 1/2以内 | 1/2以内(変わらず) |
| 最長事業期間 | 記載なし | 4年間 |
| 条件 | - | 事業期間中にコンビナート企業2社以上による連携事業となった場合 |
あれ?連携強化パターンの上限が10,000万円から15,000,000円に下がってますよね?
あ、ここ読み間違えやすいんですが、基本の10,000万円と連携の15,000,000円、単位が違うんです!基本の10,000万円は「1億円」、連携の15,000,000円は「1500万円」。つまり連携するとむしろ上限が下がる…?いや、ちょっと待ってください(笑)。
それっておかしくないですか?連携すると補助額が減るって…
すみません、正確に確認しますね。公式情報では基本パターンが「上限10,000万円 / 補助率1/2以内」で、連携事業となった場合の特例が「補助上限15,000,000円、最長事業期間4年間」。これだけを見ると確かに連携のほうが上限が低いように見えます。
おそらく、基本の10,000万円は単年度の上限で、連携事業は4年間のトータル上限が1500万円ということかもしれません。ただ、これについては公募要領で確認する必要がありますね。
つまり、数字だけ見て判断するのは危険だと。ちゃんと実施要領を読めと。
その通りです。この補助金に限らず、公募要領は必ず確認してください!
補助率が1/2以内ということは、例えば2億円かかる事業なら最大1億円が補助される、と。
そういう計算ですね。ただし、あくまで「以内」なので、審査の結果で補助率が下がることもあります。予算の範囲内で決まるので、実際の交付額は申請額より少なくなる可能性があります。
もらえると思ったら半分しかもらえなかった、なんてことも?
あり得ますね。だから事業計画は多少余裕を持って、自己資金も確保しておく必要があります。
補助金って後払いが多いですから、資金繰りも重要ですよね。
まさに。この制度もおそらく後払いが基本だと思います。実施要領で確認してください。
申請できるのはどんな企業ですか?具体的に教えてください。
まず、コンビナート企業であることが大前提。ここで言うコンビナート企業とは、岩国・大竹地域、周南地域、宇部・山陽小野田地域における「コンビナート企業連携検討会議」を構成する企業のことです。
ああ、地域会議ってやつですね。この会議に入ってないとダメ?
原則としてそうです。でも、コンビナート企業を含む複数の構成員による事業グループでも申請できます。つまり、コンビナート企業が代表者になれば、他の企業や研究機関もグループに入れます。
事業グループの構成員として「個人を除く」と明記されているので、個人事業主は入れませんね。法人のみです。
法人であれば対象になりますが、代表申請者は県内コンビナート企業に限られます。つまり、スタートアップが単独で申請するのは難しい。コンビナート企業と組んでグループ申請する形になりますね。
グループ申請の場合、代表申請者が全部取り仕切るんですか?
そうです。補助金の交付申請から、補助金の配分まで全部代表申請者が行います。だから、グループ内の役割分担とお金の配分は事前にしっかり決めておく必要があります。
もめそうですね(笑)。特に、大学とか研究機関が入ると、間接経費とか問題になりそうです。
おっしゃる通り。共同研究の経験がある企業ならわかると思いますが、補助金の配分は結構デリケートな問題です。代表申請者がしっかり管理できる体制が必要です。
基本は記載がないんですが、連携事業になって期間が延びるケースだと最長4年間とされています。単独の場合は1年とか2年とか、事業内容によって決まるんでしょうね。
4年間も続くプロジェクトだと、途中で担当者が変わったりするリスクもありますね。
そうなんです。補助金の実績報告とか、結構事務作業が発生するので、継続して対応できる体制が必要です。
使途としては 研究開発・実証事業 と明記されています。つまり、新しい技術の研究や、実際に実証試験を行う事業が対象です。
例えば、水素の製造技術の研究とか、CO2の回収・貯留技術の実証とか?
そういうイメージですね。特にコンビナートの二酸化炭素排出削減や、次世代燃料・素材の供給基地化につながる事業が該当します。
でも「研究開発のみの事業は対象外」と書いてありますよね?
良いところに気づきました!そうなんです。研究開発だけでは補助対象外。あくまで研究開発や実証事業を「行いたい」というのが前提で、実証まで含めた事業計画が必要です。
対象経費と対象外経費のイメージ- 研究開発に直接必要な設備費・備品費
- 実証試験にかかる原材料費
- 外部機関に委託する試験分析費
- 事業に直接従事する人件費
- 特許出願・文献調査費
×デメリット
- 研究開発のみの事業は対象外
- 間接経費(一般管理費等)の取扱いは未確認
- 補助対象外になる経費の詳細は公募要領で確認
- 既存設備の単なる更新・修繕は対象外
- 土地取得費は原則対象外の可能性が高い
室谷さん、この「研究開発のみの事業は対象外」って結構厳しい条件ですよね?
そうなんです。机上の研究だけじゃダメで、実証まで含める必要がある。つまり、実際に工場や設備で試すところまで計画に入れないといけません。
でも、実証ってお金がかかりますよね。設備を動かすためのエネルギー代とか。
そこは補助対象経費になる可能性があります。ただし、具体的な費目は公募要領でしっかり確認する必要があります。この制度の実施要領に「対象経費」のリストがあるはずです。
原則としてそうです。ただし、研究開発を研究所や学術機関で行う必要があるものは、県外でもOKとされています。例えば、東京の大学と共同研究する場合とか。
なるほど。でも実証は山口県内のコンビナートでやる必要がある、と。
その理解で正しいと思います。あくまで「コンビナート」の脱炭素化を目的にしているので、実際の効果が山口県のコンビナートで発揮される事業である必要があります。
じゃあ、実際に申請するにはどうすればいいんですか?スケジュール感を教えてください。
まず、この補助金の申請窓口は jGrants(ジェイグランツ) という電子申請システムです。紙での申請はできません。
ああ、国の補助金の電子申請システムですね。GビズIDが必要なやつ。
そうです!まずは GビズID を取得しないと始まりません。これはアカウントを作るのに2週間くらいかかることもあるので、早めに準備しましょう。
募集期間は2026年7月24日から8月28日。もう現在は7月とか8月ですからね!急がないと。
まさに。この対談を読まれている方、今すぐGビズIDの取得を始めてください!
補助金申請の流れ- 1
GビズIDを取得
https://www.jgrants-portal.go.jp/ から事前に発行。2週間程度かかることも
- 2
公募要領を確認
山口県のサイトで実施要領をダウンロード。対象経費や申請書類をチェック
- 3
事業計画書を作成
研究開発・実証事業の内容、予算、スケジュールを具体的に記述
- 4
グループの調整
連携事業の場合は代表企業を決め、役割分担と資金配分を明確に
- 5
jGrantsで申請
2026/7/24〜8/28の期間内に電子申請。必要書類をアップロード
- 6
審査・交付決定
書類審査の後、問題がなければ交付決定通知が来る
- 7
事業実施
交付決定後、計画に沿って事業を実施。実績報告が必要
具体的なリストは公募要領に書いてありますが、一般的には事業計画書、収支予算書、企業の概要がわかる書類(登記簿謄本とか決算書類)が必要です。
研究開発・実証事業の内容、目標とする成果、実施スケジュール、予算配分、期待されるCO2削減効果、事業終了後の展開などです。
もちろんです。「○○トンのCO2を削減」とか「エネルギー消費量をXX%削減」とか、可能な限り定量的に書くのがポイントです。
補助制度や手続に関することは村上さんと岡本さん、連携事業の内容に関することは勢登さんが担当です。事前にメールでアポを取ってから電話するのがスムーズだと思います。
山口市に県庁があるんですね。住所は「〒753-8501 山口県山口市滝町1番1号」。
そうです。直接訪問したい場合は事前連絡が必要でしょうけど、まずは電話かメールで聞いてみるのが良いでしょう。
せっかく申請するなら、通りたいですよね。審査のポイントを教えてください!
公表されている審査基準はないんですが、この制度の目的から逆算して考えると、いくつかポイントが見えてきます。
特に連携事業になると、補助上限が変わったり、事業期間が延びたりするのは大きいですね。
そう。連携することで、より大きなインパクトを出せる可能性があります。ただし、連携の実績や役割分担が不明確だと、逆にマイナス評価になるかも。
連携って言っても、ただグループを作ればいいわけじゃないですよね。
ええ。事業期間中にコンビナート企業2社以上による連携事業と明確に定義されています。それぞれの企業が具体的な役割とリソースを出し合う、本格的な連携が必要です。
まず、研究開発と実証がセットになっていること。研究だけだと対象外なので、必ず実証フェーズを含めましょう。
そうですね。新しい設備を導入して試験運転するとか、既存の設備を改良して効果を測定するとか。あくまで「実証」なので、本格的な商業生産ではないことに注意が必要です。
補助率が1/2以内なので、トータルの事業費の半分は自己負担になります。例えば1億円の事業なら、補助金が5000万円、自己負担が5000万円というバランス。
でも基本の上限が10,000万円ですから、事業費2億円までなら全額補助対象になる可能性があると。
その計算ですね。ただし、補助率が1/2「以内」なので、実際には40%とかになる可能性もあります。余裕を持った資金計画を立ててください。
代表申請者が全ての事務手続きを行うので、グループ内の合意形成が重要です。特に、補助金の配分方法は明確に決めておかないと、後でトラブルになります。
直接知ってるわけじゃないですが、共同研究の補助金ではよく聞く話です。お金の配分でもめるケース。だから、最初にルールを決めて、書面に残しておくことをおすすめします。
ここからは、よくある質問をまとめておきましょう。まず、申請は1社でできますか?
できます。コンビナート企業単独でも申請可能です。ただし、その場合は連携事業の特例(補助上限15,000,000円、最長4年間)は適用されないので、基本の上限10,000万円での申請になります。
逆に、グループの場合は代表者が県内コンビナート企業でなければならない。これは厳守ですね。
はい。代表申請者に関する条件は「県内コンビナート企業に限る」と明記されています。この条件を満たさない申請は受理されません。
研究開発費って具体的にどんなものが対象になりますか?
設備費、備品費、原材料費、外部委託費、人件費などが考えられます。ただ、現時点で公式に公開されている経費の詳細リストは限られているので、必ず実施要領で確認してください。
この制度について間接経費の取扱いは明記されていません。国プロだと間接経費枠が設定されていることが多いんですが、県の補助金だとまた違うルールかもしれない。確認が必要です。
基本的には補助金の交付決定後からです。交付決定前に事業を開始すると、その経費は補助対象外になる可能性が高いので注意してください。
そう。特に大型の設備発注とか、外注費とかは気をつけてください。交付決定日より前の契約は対象外になるケースが多いです。
この点について、公式情報では明記されていません。基本的に国の補助金や他の県の補助金との併用は、重複する経費に対しては認められないことが多いです。
そうです。ただ、事業の異なる部分で別の補助金を使うことは可能な場合もあります。例えば、この補助金で研究開発を行い、別の補助金で設備導入を行う、といった使い分け。
はい。各補助金のルールに従って、適切に経費を分ける必要があります。複数の補助金を併用する場合は、必ず各担当者に確認を取ってください。
担当者によって所管が分かれています。補助制度や手続に関することは村上さんか岡本さん、連携事業の内容に関することは勢登さん。話したい内容に合わせて担当者を選びましょう。
メールの場合は件名をわかりやすくしたほうがいいですよね。
そうですね。「【カーボンニュートラルコンビナート補助金問い合わせ】〇〇株式会社 〇〇」といった感じで。あと、電話の場合は公募期間中は混み合う可能性があるので、早めの連絡をおすすめします。
室谷さん、今日は本当に詳しく教えていただいてありがとうございました!特に「研究開発のみは対象外」と「代表申請者は県内コンビナート企業に限る」という2点は、うっかり見落としそうなポイントですね。
そうですね。この補助金、要件が結構特殊なので、ちゃんと調べないと応募資格があるかどうかもわからない。対象となる企業は限られていますが、該当するならぜひ活用してほしいです。
でも募集期間が2026年7月24日から8月28日までで、もうすぐですよ!これを見てる方、急いで準備しましょう!
特にGビズIDは取得に時間がかかるので、今すぐ動き出してください。まずは山口県のサイトで実施要領をチェック。そして、わからないことは担当者に直接聞くのが一番です。
カーボンニュートラルは大きな流れです。この補助金を活用して、山口県のコンビナートが世界に誇る脱炭素拠点になることを期待しています。皆さんの挑戦を応援しています!