室谷さん、今回の補助金って、省エネ診断の費用が全額戻ってくるって本当ですか?
はい、その通りです!補助率はなんと10分の10、つまり自己負担がゼロなんですよ。ただし上限は5万円まで。診断料が5万円を超えたら超えた分は自己負担になりますが、たいていの診断は5万円以内に収まるケースが多いです。
えっ、全額戻ってくるってマジですか!これはすごい。でも診断って、具体的にいくらくらいかかるものなんですか?
そこは公募要領で確認していただくしかないんですが、一般的な相場をお伝えしたいところですが……(笑)。いやいや、提示された事実だけに限定すると、補助対象経費は診断機関に支払った診断料の全額(消費税等を除く) としか書かれていません。なので正確な金額は各診断機関に問い合わせてくださいね。ただ、上限5万円ということで、おそらく多くの診断はこの範囲内に収まる設計になっていると思いますよ。
なるほど。消費税は対象外なんですね。でも実質無料で専門家の診断を受けられるなら、これはもう受けるしかないですね!
この5万円って、1事業所につき1回だけなんですよね?複数の事業所を持ってたらどうなるんですか?
そこが面白いところで、同一事業者が複数の事業所で診断を受けた場合、全ての事業所の診断料を合算して申請できるんですよ。つまり、小樽市内に工場と事務所の両方を持っている事業者なら、それぞれの診断料を合計して、上限5万円まで補助が受けられる。ただし、各診断機関によっては複数事業所の診断を受け付けていない場合もあるので、事前に確認が必要です。
ああ、なるほど。じゃあ「診断を受ける事業所が多いほどお得」ってことですね!でも、同じ診断を同じ事業所で2回受けるのはダメなんですよね?
その通り。過去に同一の内容による本補助金の交付を受けたことがないことという要件があります。つまり、同じ事業所で同じ診断内容なら1回限り。ただし「省エネ最適化診断」を受けた後に「ステップアップ診断」を受けるなど、診断内容が異なれば別途申請できる可能性があります。これは診断機関が提供する一連のサービスとして合算申請も可能なケースがあるので、手引きをよく読んでください。
制度の3大ポイント補助率10/10
診断料の自己負担分を全額補助(上限5万円)。消費税は対象外。
対象業種が幅広い
農業から製造業、サービス業までほぼ全業種カバー。対象外業種は事実上なし。
複数事業所の合算OK
同一事業者が市内の複数事業所で診断を受けた場合、費用を合算して申請可能。
はい、大丈夫です。事業を営む法人その他の団体、個人が対象です。小樽市内に事業所があれば、個人事業主でも会社でもOK。業種もものすごく広くて、農業・林業から漁業、建設業、製造業、情報通信業、卸売業、小売業、飲食サービス業、教育、医療、福祉……もうほとんど全業種と言っていいくらいカバーしてます。
え?飲食店も対象なんですか?それって意外ですよね。普通、省エネって工場とかのイメージですけど。
そうなんですよ。宿泊業、飲食サービス業もちゃんと含まれています。小樽は観光都市ですから、ホテルや飲食店の光熱費削減は大きなテーマですからね。実際、エアコンや冷蔵庫の使い方を見直すだけでも効果が出ますから。
対象地域は「小樽市内に所在する事業所」とありますけど、例えば札幌に住んでいて小樽に事業所がある場合は対象になりますか?
なりますよ!地理条件は「小樽市内に所在する事業所」 だけです。事業者の住所は関係なく、診断を受ける事業所が小樽市内にあればOK。逆に小樽に住んでいても、事業所が小樽市外だったら対象外ですから注意してください。
なるほど。そしてもう一つ、小樽市税を滞納していないこと、反社会的勢力でないこと、過去に同じ補助金を受けていないこと。この3つですね。
そうそう。特に過去に同一内容の補助金を受けていないというのは盲点です。同じ事業所で「省エネ最適化診断」を以前受けたら、もうその診断では申請できません。でも「ステップアップ診断」ならOKかもしれないので、診断内容を確認してみてください。
なんと従業員数の制約はありません。大企業でも中小企業でも、個人事業主でも、すべて対象です。これは本当に珍しいですね。普通、補助金って中小企業限定だったり資本金の制限があったりするんですが、この制度はそういう縛りがない。だから小樽市内に事業所がある事業者は、規模を問わず申請できるんです。
それは大きい!じゃあ大企業の工場でも、小樽にあれば診断料が補助されるんですね。でも大企業は自分で診断できるのでは……?
そこは「ゼロカーボンシティ小樽市」という市の政策ですから、規模に関係なく脱炭素を推進したいということでしょう。大企業が診断を受けて、その結果をもとに設備更新すれば、地域全体のCO2削減につながりますからね。
ここからは具体的な診断の中身に入っていきましょう。対象となる診断機関は3つあるみたいですね。
はい。具体的には一般財団法人省エネルギーセンター、一般社団法人環境共創イニシアチブ、そしてパートナー省エネ支援機関の3つ。それぞれ診断名が違います。
まず省エネルギーセンターの診断って、どういうものですか?
このセンターでは「省エネ最適化診断」と「ステップアップ診断」の2つが対象です。省エネ最適化診断は、事業所のエネルギー使用状況を専門家が詳細に調査し、無駄を特定して改善提案をしてくれます。さらにその結果を受けて、より深掘りした対策を提案してくれるのがステップアップ診断。いわば「初回診断」と「追加診断」のような関係ですね。
あ、じゃあ両方受ける場合は、まとめて申請できるんですか?
できます!同一の診断機関が提供する一連の診断と支援サービスは、合算して申請可能と明記されています。省エネ最適化診断とステップアップ診断をセットで受けて、その合計額が5万円以内なら、全額補助対象になりますよ。
次に「環境共創イニシアチブ」って聞き慣れない名前ですが……
こちらは「ウォークスルー診断」「IT診断」「伴走支援」の3つが対象です。ウォークスルー診断は、専門家が実際に事業所を訪問して、現場を歩きながら診断する方法。IT診断は、ITツールを使ってリモートで分析する方法。そして伴走支援は、診断後も継続的にサポートしてくれるというもの。
ウォークスルーって、現場を見ながらってことですよね。うちの工場も実際に見てもらえるなら、ピンポイントなアドバイスがもらえそうでいいなあ。
3つ目の「パートナー省エネ支援機関」って、何が違うんですか?
これは経済産業省資源エネルギー庁が推進する「省エネ・地域パートナーシップ制度」に登録されている機関が行う診断です。ただし条件があって、活動地域が「全国」または「北海道」としている機関に限られます。小樽市内の事業所ですから、北海道で活動している機関ならOKということですね。
なるほど。選択肢が3つもあるので、自分の事業所に合った診断を選べそうですね。
対象になる診断・ならない診断- 省エネ最適化診断(省エネルギーセンター)
- ステップアップ診断(省エネルギーセンター)
- ウォークスルー診断(環境共創イニシアチブ)
- IT診断(環境共創イニシアチブ)
- 伴走支援(環境共創イニシアチブ)
- パートナー省エネ機関による診断(活動地域が全国または北海道)
×デメリット
- 消費税及び地方消費税
- 印紙税
- 振込手数料
- 同一内容の診断を過去に受けた場合
- 経済産業省補助金の対象とならない診断(一部)
- 複数の診断機関から同時に受けた場合の他方の費用
申請の流れを教えてください。一番ややこしいところですからね。
そうですね。この補助金の申請は事前申請が必要で、診断を受ける前に市から交付決定をもらわなければいけません。流れを順に追いましょう。
はい。診断機関の申込期間は機関によって異なりますので、各機関のホームページで確認してください。この時点ではまだ市への申請はしません。ただし、申し込んだことを証明する書類(申込書の写しなど)が必要になるので、しっかり保管しておきましょう。
診断の申込みが完了したら、市に申請書を出すんですね。
そうです。令和8年4月15日から令和9年2月26日までが申請期間。ただし予算がなくなり次第終了なので、早めの提出が鉄則です。提出書類は以下の3つ。
- 小樽市省エネルギー診断補助金交付申請書(様式第1号)
- 誓約書兼同意書(様式第2号)
- 省エネ診断等の申込みを証する書類の写し
押印が必要なので、電子申請は不可。郵送または持参で提出してください。郵送の場合は期限日必着ですから、余裕を持って送りましょう。
いいえ、ここが重要です。交付決定通知書を受け取ってから診断を受診してください。市の審査を経て「交付決定」が下りてからでないと、補助金の対象にならない可能性があります。急いで診断を受けてしまうと、後から「対象外」になるリスクがあるので注意。
はい。診断機関が実施する診断を受けます。診断後には結果報告書が発行されるので、これも保管しておきます。
そうです。省エネ診断の報告書を受理してから30日以内、または令和9年3月31日のいずれか早い日までに実績報告書を提出します。必要書類は以下の通り。
- 小樽市省エネルギー診断実績報告書(様式第6号)
- 省エネ診断等の支払いを証する書類の写し(領収書など)
- 省エネ診断等結果報告書の写し
- 実施年月日、実施場所及び診断等を受けた者を証する書類の写し
- 振込先通帳の写し
結構書類が多いですね。でも様式は市のサイトからダウンロードできるんですよね?
はい。Word形式の様式が公開されています。記入例もPDFで用意されているので、それを見ながら書けば迷いませんよ。
申請の流れ(5ステップ)- 1
診断機関に申込み
各機関の受付期間を確認し申込。申込書類は保管。
- 2
補助金交付申請
様式第1号・第2号・申込証拠書類を市に郵送/持参。
- 3
交付決定
市の審査後、交付決定通知書が届く。これを受けてから診断へ。
- 4
診断受診
診断機関による省エネ診断を受ける。結果報告書を受け取る。
- 5
実績報告
様式第6号+領収書写し+結果報告書等を期限までに提出。
ここで気になるのが審査のポイント。落ちるケースってあるんですか?
もちろん、要件を満たしていなければ不交付になります。特に気をつけたいのは以下の3点です。
1つ目は「過去に同じ補助金を受けていないこと」ですね。
そうです。同一事業所で同一内容の診断に限り、過去に受けたことがあると対象外。でも「異なる診断内容」ならOKです。例えば以前「省エネ最適化診断」を受けた事業所が、今回は「ステップアップ診断」を受けるのは問題ありません。ただし、申請の際に「過去の受診歴」を申告する項目があるので、正直に書いてくださいね。
経費の範囲も重要ですね。消費税は対象外とありました。
そうです。消費税及び地方消費税、印紙税、振込手数料は補助対象経費から除かれます。つまり診断料が税込5万5千円だった場合、税抜5万円が対象で、消費税分は自己負担になります。ただし上限5万円なので、税抜5万円までなら全額補助、それを超えると超えた分は自己負担です。
あと、「経済産業省補助金の対象事業のみ」という条件がありましたね。
はい。省エネルギーセンターと環境共創イニシアチブが実施する診断は、経済産業省の補助金の対象事業であることが条件になっています。つまり、国庫補助を受けている診断プログラムでなければ、この市の補助金の対象にならないということです。診断機関に申し込む際に「この診断は経産省補助事業に該当しますか」と確認しておくと安心です。
スケジュールを整理しておきましょう。申請期間は令和8年4月15日から令和9年2月26日まで。でも診断機関の申込期間は別なんですよね。
そう。診断機関の申込期間は各機関で異なります。省エネルギーセンターのサイトで確認するなど、早めに動き出さないと、せっかくのチャンスを逃してしまいます。特に、年度末に近づくと診断機関も混み合うので、夏くらいまでに申し込むのがおすすめです。
| 時期 | やること |
|---|
| 令和8年4月~5月 | 診断機関の情報収集、申込期間を確認 |
| 令和8年6月~8月 | 診断機関に申込み、同時に市へ交付申請 |
| 令和8年7月~9月 | 交付決定後、診断受診 |
| 令和8年9月~令和9年3月 | 実績報告書を提出(診断報告書受理から30日以内) |
| 令和9年3月31日 | 実績報告最終期限 |
なるほど。診断を受ける前に申請が必要なので、逆算して動かないとですね。
はい。まず多いのが「消費税は補助対象ですか?」という質問。答えはノーです。消費税は対象外なので、税込支払額ではなく税抜きの診断料が補助対象になります。
じゃあ、領収書の金額のまま申請すると減額されるってことですか?
その通り。実績報告のときは、税抜きの診断料を計算して申請してください。あと、「複数の診断機関から同時に診断を受けた場合」も注意。どちらか一方しか補助対象になりません。両方の診断料を合算して申請することはできません。
えっ、そうなんですね。じゃあ診断機関は1つに絞ったほうがいいと。
そうですね。ただし、同一の診断機関が提供する一連のサービス(例:省エネ最適化診断+ステップアップ診断)は合算OK。そこは間違えないように。
この診断補助金の後に、設備更新の補助金もあるんですよね?
はい、関連事業として中小企業等省エネ推進補助金が用意されています。これは省エネ診断を実施した市内中小企業等が、エネルギー消費量を10パーセント以上低減する設備更新を行う場合に、その費用を補助するというもの。
診断を受けた後に設備を更新する人にとっては、まさにセットで活用したい制度ですね。
そうなんです。「まず診断で現状を把握し、その結果に基づいて設備更新に補助金を活用する」という流れが理想的。ただし中小企業等省エネ推進補助金の詳細は、別途市のホームページで確認してくださいね。この記事では詳しく触れられませんが、診断補助金の申請書類を提出する際に、担当者から案内があるかもしれません。
そうですね。この補助金の最大の魅力は補助率10/10、上限5万円で自己負担ゼロという点です。しかも対象業種がほぼ全業種、従業員数制限なし、小樽市内に事業所があれば個人事業主でもOK。これだけ条件が緩い補助金はなかなかありません。
ただし、申請には事前の交付決定が必要で、診断を受けてから実績報告まで30日以内という期限がある。そこは注意ですね。
そうです。もう一つ注意点は、予算額を超えると期間内でも受付終了になること。申請期間は令和9年2月26日までですが、早めに動かないと予算切れのリスクがあります。省エネ診断の申込期間も各機関で異なるので、ぜひ今すぐ小樽市環境課のページをチェックしてください。
そうですね。担当の方が丁寧に教えてくれると思います。この補助金をきっかけに、事業所のエネルギーコスト削減と脱炭素経営をスタートさせましょう!