室谷さん、またまた補助金の話ですか!今日は「事業承継・M&A補助金」の専門家活用枠…しかも小規模売り手支援類型ってやつですね。名前だけで難しそう…。
佐藤さん、確かに名前長いですけど(笑)、中身はシンプルなんですよ。「中小企業生産性革命推進事業」の一部で、事業承継やM&Aを後押しする補助金です。今回の15次公募では、専門家活用枠の中に「小規模売り手支援類型」っていう新顔が登場してるんです。
小規模売り手…ということは、売る側の小規模事業者さん向けってこと?
その通り!M&Aで自分の会社を譲りたいと考えている小規模事業者さんが、専門家(ファイナンシャルアドバイザーとか仲介業者)に支払う費用の一部を補助してくれます。補助率はなんと3分の2、上限450万円!これはでかいですよ。
マジですか!専門家に頼むと高くつくイメージがあるけど、それなら手が届くかも。でもなぜ「小規模」限定なんです?
小規模事業者さんほど、M&Aの費用がハードルになりやすいからですね。国もそこを重点的に支援しようと、この類型を新設したんだと思います。対象者は「小規模事業者等」に限られますが、具体的には後で詳しく説明しますね。
なるほど!じゃあまず基本情報を押さえましょうか。募集期間はいつまで?
令和8年6月19日から7月24日まで。約1ヶ月の短期決戦です。しかも、Jグランツでの電子申請のみ。GビズIDの取得が必要で、それに2~3週間かかるから、今すぐ準備しないと間に合いません!
えっ、もう6月も終わりかけじゃないですか!焦るなあ。
そうなんですよ。だから今回の記事でポイントをしっかり理解して、すぐ動き出してください。
室谷さん、この補助金のユニークな点って他にもあります?
まず「専門家活用枠」って名前の通り、使えるお金の用途が明確にM&Aの専門家費用に絞られてること。あと、申請が期日間際に集中する傾向があって、事務局の指摘を受ける余裕を持たせるために、7月16日(5営業日前)までの提出が推奨されてます。
5営業日前か…実質の締切はもっと早いってことですね。これは要注意。
そう!さらに、申請内容の作成を第三者にお願いする場合は、行政書士(または行政書士法人)に限られるというルールも。勝手にコンサルに頼むと書類が受理されないから気をつけて。
具体的なルールが細かいですね。でも、しっかり守ればチャンスありそう!
ええ、この補助金を上手に活用すれば、M&Aの大きな壁だった費用負担をグッと減らせます。さあ、ここからはさらに詳しく掘り下げていきましょう。
まず一番気になるお金の話。上限450万円、補助率2/3って、どんな計算になるんですか?
例えば、専門家に支払う費用が総額675万円だとしましょう。2/3の補助で450万円が補助され、自己負担は225万円で済みます。これだけの補助があれば、小規模事業者でもM&Aに踏み切りやすくなりますね。
675万円の費用が必要ってことですか?M&Aってそんなにかかるの?
一般的には会社の規模や複雑さによりますが、FA報酬やデューデリジェンス費用などを考えると、数百万円単位になるケースは珍しくありません。だからこそ、この補助金の意義が大きいんです。
なるほど。補助率2/3は固定ですか?他の類型と比べてどうなんですか?
この類型は補助率2/3固定で、しかも小規模事業者限定の最高率です。同じ専門家活用枠でも、買い手支援類型だと1/3~2/3(赤字等により変動)、売り手支援類型だと1/2~2/3なんですよ。だから小規模売り手支援類型はかなり手厚い。
同じ枠の中でも違うんだ!じゃあ、上限額も違います?
はい、買い手支援類型は600~800万円(DD費用加算で200万円プラス)、売り手支援類型も600~800万円ですが、小規模売り手支援類型は450万円と少し低め。でも補助率が高いので、実質的な自己負担額は他の類型と比べても見劣りしませんよ。
ところで、450万円の上限って、全ての専門家費用に使えるんですか?
使途は「M&Aに係る専門家活用の費用」と限定されています。主な対象経費は、ファイナンシャルアドバイザー(FA)やM&A仲介費用、デューデリジェンス(DD)費用、セカンドオピニオン費用、表明保証保険料などです。
FAや仲介費用って、M&A支援機関登録制度に登録された業者に限るって書いてありましたよね?
その通り!登録業者でなければ対象外です。必ず確認しましょう。具体的な業者リストはM&A支援機関登録制度のサイトで見られます。
じゃあ、この補助金を使うためには、まず登録業者を探さなきゃいけないんですね。
そうですね。登録業者の中から、自分の事業に合った専門家を選ぶのが第一歩です。
ではシミュレーションを。例えば、FA報酬が300万円、DD費用が100万円、表明保証保険料が50万円、合計450万円の経費がかかったとします。補助額は450万円×2/3=300万円が上限ですね。自己負担は150万円。実際には上限450万円を超えることはありませんが、補助率2/3で計算した額と上限を比べて低い方が支給されます。
上限に引っかからなければ、ざっくり経費の3分の2が戻ってくる。これは魅力的!
まず、申請できるのはどんな人ですか?個人事業主でもOK?
はい、個人事業主も対象です。ただし、条件があります。事業を引き継ぎたい(売り手である)こと。そして「小規模事業者等」の定義に当てはまること。具体的には、従業員数が製造業その他なら20人以下、商業・サービス業なら5人以下、宿泊業・娯楽業なら20人以下の事業者です。
えっ、業種によって基準が違うんですね。うちは小売業だから5人以下か…。
そうなんです。商業(卸売・小売)は5人以下。社員やパート含めて数えますから、注意してください。また、医者(個人開業医)や農家も、従業員の基準を満たせば小規模事業者に含まれます。
ただし、一部対象外となる条件があるので、公募要領の「対象外となる小規模事業者等」を必ず確認してください。例えば、過去に同じ補助金で不履行があったり、反社会的勢力と関係があるとアウトです。
資格要件は他にもたくさんありそうですね。具体的に教えてください。
応募資格は全部で17項目ありますが、重要なポイントを絞ってお伝えします。
まず、日本国内に拠点または居住地があり、国内で事業を営んでいること。当たり前ですが、海外の会社はダメです。法人なら設立登記から3期分の決算が完了している必要があります。
そうですね。個人事業主の場合は、開業届と確定申告書B、青色申告決算書の提出が求められます。開業から5年以上経過していることなど、細かい条件もあります。
あと、「地域経済に貢献している」って要件もありましたね。
はい。地域の雇用を維持・創出したり、域内仕入れが多い、域外販売が多いなど、具体的な貢献例が公募要領に載っています。自分の事業が該当するかを確認しましょう。
その他にも、反社会的勢力との関係がないこと、過去の補助金で不履行がないこと、調査やアンケートに協力できることなど…結構厳しいですね。
でも、きちんとした事業者ならほとんどの要件はクリアできるはず。大事なのは、売り手としてM&Aの最終契約書の当事者(予定含む)であること。これが一番の大前提です。
まだM&Aの話が進んでいなくても、予定があれば申請できるんですか?
「予定含む」とあるので、契約前でも大丈夫です。ただし、補助金の交付が決まったら、ちゃんとM&Aを進める必要があります。
なるほど。じゃあ、まずは専門家に相談しながら、同時にこの補助金の申請もする、という流れですね。
さっき少し出ましたが、もう一度きちんと対象経費を確認しましょう。
はい。この補助金で認められているのは、M&Aに必要な専門家への支払いです。具体的には以下の通り。
対象経費と対象外経費- FA(ファイナンシャルアドバイザー)報酬
- M&A仲介手数料
- デューデリジェンス(DD)費用
- セカンドオピニオン費用
- 表明保証保険料
- M&A支援機関登録制度に登録された業者への支払い
×デメリット
- 設備投資費用
- 店舗・事務所の改築工事費用
- M&A支援機関未登録の業者への支払い
- 自社の通常の事業運営費
- 後日発生するPMI費用
- 申請書類作成を行政書士以外に依頼した費用
設備投資には使えないんですね。この枠はあくまで“専門家活用”に特化していると。
その通り。事業承継促進枠やPMI推進枠では設備投資も対象になりますが、専門家活用枠はM&Aの手続き費用に集中しています。
わかりました。逆に、これは対象外だから気をつけよう、というものはありますか?
M&A支援機関登録制度に登録されていない業者への支払いは一切対象外です。申請前に必ず登録番号を確認してください。あと、行政書士以外の第三者に申請書作成を依頼した場合も、その費用は補助対象外となるだけでなく、申請自体が受理されない可能性があります。
そして、対象経費はあくまで補助事業の実施に直接必要なもの。領収書や契約書の保管も必須です。
申請の流れ(専門家活用枠_小規模売り手支援類型)- 1
1. GビズIDプライムアカウントを取得
代表者名義のアカウント。取得に2~3週間かかるので早めに
- 2
2. 公募要領を入手し、要件を確認
公式Webサイトからダウンロード
- 3
3. M&A支援機関登録業者を選び、見積もりを取得
FAや仲介業者の登録確認
- 4
4. Jグランツにログインし、申請フォームに入力
自社情報を事前登録しておくとスムーズ
- 5
5. 必要書類をアップロードして提出
行政書士証憑・委任契約書など
- 6
6. 事務局から不備の指摘があれば修正(5営業日前推奨)
期日ギリギリだと修正不可のリスク
- 7
7. 採択通知を待つ
Jグランツマイページとメールをこまめにチェック
GビズIDってやっぱり必要なんですね。どんなアカウントですか?
GビズIDプライムアカウントです。法人なら代表者、個人事業主なら本人が取得します。申請には電子証明書付きのものが必要な場合があるので、事前に確認を。
はい、実際に審査がありますからね。今回の締切7月24日を考えると、今すぐ手続きを始めないと間に合いません。
うわ、もう6月後半ですから…読者の皆さん、急いで!
募集期間は6月19日から7月24日。でも5営業日前推奨って言うから、実質7月16日までに提出したほうがいいんですね。
その通り。過去の公募では、最終日に申請が集中してシステムが混雑したり、不備を修正する時間がなかったりで、不採択になるケースがあったそうです。今回の公募要領にも『期日間際での申請に対し、事務局での複数回の不備指摘、修正差戻しができず、不備の解消がしない場合には不採択となる可能性がある』と明記されています。
理想は公募開始から1週間以内に申請を完了すること。そうすれば、もし不備があっても修正のチャンスがあります。
ちなみに、申請はJグランツだけでいいんですか?郵送とかは?
電子申請(Jグランツ)のみです。紙の提出は受け付けていません。
オンライン完結なら便利だけど、操作に不安がある人もいそう。
中小企業庁のページに操作マニュアルがあるので、それを参照してください。また、もしどうしても不安なら、行政書士に申請代行を依頼することも可能です。ただし、その費用は自費です。
申請するなら、できるだけ採択されやすいようにしたいですよね。審査では何が見られるんですか?
審査基準の詳細は公表されていませんが、公募要領から重要なポイントを読み解けます。
やっぱり書類の不備が致命的なんですね。特に気をつける点は?
一番多いミスは添付書類の不足や記載内容の不一致だそうです。例えば、個人事業主なら確定申告書の写し、法人なら登記簿謄本や決算書。不備があると事務局から連絡が来ますが、修正できるのは期限まで。だから余裕を持って提出することが大事です。
あと、「地域経済に貢献している」という要件もアピールしないといけないですね。
そう。申請書の中で、自分の事業がどう地域に貢献しているか具体的に書きましょう。例えば、地元の従業員を何人雇っている、地域の特産品を使っている、など。公募要領に例が載っています。
「過去の補助金で賃上げ要件未達成は減点」というのも重要ですね。もし過去にものづくり補助金などで賃上げ公約を達成していなかったら、今回の採択に響く可能性があると。
その通り。過去18ヶ月以内に中小企業庁所管の補助金※を申請した内容で、賃上げ要件が未達成の場合、正当な理由がなければ大幅に減点されます。※ものづくり補助金、IT導入補助金、持続化補助金、事業再構築補助金などが該当。
これは意外と盲点かも。自分が過去に受けた補助金の条件をちゃんと守っているか確認しておかないと。
同じ専門家活用枠でも、買い手支援類型や売り手支援類型がありますよね。この小規模売り手支援類型のメリットを教えてください。
最大のメリットは補助率2/3固定で、自己負担が最も少ないことです。小規模事業者に特化しているので、要件も緩和されている面があります。
専門家活用枠 類型比較| 項目 | 小規模売り手支援類型 | 売り手支援類型 | 買い手支援類型 |
|---|
| 補助上限 | 450万円 | 600~800万円(DD加算あり) | 600~800万円(DD加算あり)、2000万円(100億企業要件) |
| 補助率 | 2/3(固定) | 1/2~2/3(赤字等で変動) | 1/3~2/3(100億企業要件で優遇) |
| 対象者 | 小規模事業者等(売り手) | 中小企業・小規模(売り手) | 中小企業・小規模(買い手) |
| その他特徴 | 小規模に特化した手厚い補助 | 赤字の場合補助率アップ | DD費用の加算あり |
見ると、小規模売り手支援類型は上限は低いけど補助率が安定していて、小規模事業者には使いやすそう。
そうなんです。他の類型だと、赤字じゃないと2/3にならない場合があるけど、この類型なら常に2/3。上限450万でも、実際のM&A費用が600万程度なら自己負担200万円で済むので、小規模事業者には十分なケースが多いです。
なるほど。では、他の枠(事業承継促進枠やPMI推進枠)と併用できるんですか?
専門家活用枠は、廃業・再チャレンジ枠と併用申請できます。ただし、事業承継促進枠やPMI推進枠との併用はできません(同一事業に対して)。廃業・再チャレンジ枠を併用する場合、補助上限が150万円(専門家活用枠小規模売り手支援類型の場合)に減額される可能性があります。詳細は公募要領を確認してください。
複雑ですね…。自分に合った組み合わせを考える必要がありそうです。
公募スケジュール(15次公募)2026年5月22日
公募要領公表
中小企業庁サイトで公開
2026年6月19日
申請受付開始
Jグランツで本申請可能
2026年7月16日
5営業日前期限(推奨)
この日までに提出すると不備修正のチャンスあり
2026年7月24日 17時
申請締切(絶対)
この時刻までにJグランツで提出完了必須
2026年8月~9月
審査期間
事務局による書類審査
2026年10月頃
採択結果通知
Jグランツマイページで確認
締切は7月24日17時。でも推奨は7月16日。実質2週間もないですね。
しかも、GビズIDの取得に2~3週間かかるので、今日から動き出さないと間に合いません。読者の方で「まだ申請するか検討中」という方も、まずGビズIDだけでも取得しておくことをおすすめします。
確かに。IDがあれば、今回使わなくても今後他の補助金で使えますからね。
もし不採択だった場合、次の公募に再チャレンジできるんですか?
16次公募の予定は未定ですが、過去には継続して公募されています。不採択の理由を確認して、改善点を洗い出せば次回に活かせます。
でも、その時には事業計画が変わっている可能性もありますよね。
そうですね。M&Aはタイミングが大事なので、この15次公募に照準を合わせて準備するのがベストです。
不安な点があれば、問い合わせ窓口に聞いたり、よろず支援拠点や事業承継・引継ぎ支援センターに相談するといいんですか?
その通り。公募要領にも、これらの機関の利用状況をアンケートする項目があります。補助金の採択には影響しないと明記されていますが、活用するのは賢い選択です。
事業承継・M&A補助金事務局(専門家活用/廃業・再チャレンジ)の電話番号は 050-3145-3812。受付時間は平日9時30分~12時、13時~17時。土日祝は休みです。
そうしましょう。私がよく聞かれる質問をピックアップします。
では、QA形式で。
Q: 補助金の交付決定前にM&Aを進めてもいいですか?
原則として、補助事業は交付決定日以降に着手する必要があります。ただし、事前着手を認める制度(交付決定日より前の経費も対象にできる)がある場合もあります。必ず公募要領で確認してください。この情報には記載がないので、事務局に問い合わせるのが確実です。
Q: 補助金の申請は自分でできますか?それとも専門家に頼まないとダメですか?
自分で申請できます。ただし、申請書類の作成を有償で他人に依頼する場合は行政書士に限られます。FAや仲介業者に申請代行まで依頼するのはNGです。
Q: 小規模事業者等の定義で、従業員数はいつ時点で判断されますか?
申請時点の従業員数で判断されます。パートやアルバイトも含むので注意してください。正確な定義は公募要領「小規模事業者等の定義」を参照。
Q: FAがまだ決まっていません。申請できますか?
申請時点でFAが決まっていなくても、予定があれば申請可能です。ただし、補助対象経費として計上するには、FAとの契約が必要です。採択後に契約する場合も、事前に公募要領を確認しましょう。
Q: この補助金と他の補助金(例えば事業再構築補助金)と併用できますか?
原則として、同一の経費に対して複数の補助金を受けることはできません(二重取り禁止)。ただし、異なる経費であれば併用可能な場合があります。詳細は事務局に確認を。
Q: 採択されたら必ずM&Aを完了しなければなりませんか?
補助金の目的はM&Aの促進ですので、事業を完了させる必要があります。万が一中止する場合は、補助金を返還しなければならない可能性があります。
今日はかなり深くまで聞けました!最後に要点をまとめますね。
佐藤さん、上手くまとめてくれましたね。この補助金は小規模事業者にとって大きなチャンスです。ぜひ有効活用してください。
ありがとうございました!読者の皆さんも、今すぐGビズIDの取得から始めてくださいね!
それでは、また次回の補助金情報でお会いしましょう!
はい、次はどんな補助金が出てくるか楽しみにしています!