室谷さん、今日は「DX型CO2削減対策実行支援事業」ってなんか長い名前の補助金について教えてくださいよ!「SHIFT事業」って聞いたことあるんですけど、それの一部なんですよね?
そうなんです。正式名称は「【令和8年度】DX型CO2削減対策実行支援事業」で、環境省がやってる「脱炭素技術等による工場・事業場の省CO2化加速事業(SHIFT事業)」っていう大きな枠組みの中の1つなんですよ。
なるほど!で、このDX型って何が特徴なんですか?普通の設備補助とは違うんですか?
ええ、ガラッと違いますね。この事業は、DXシステムを使って工場や事業場の運用を改善してCO2を削減しようっていうのが目的なんです。つまり、ITツールとかデータ分析を使って、無駄なエネルギー消費を見える化したり、効率的な運転計画を立てたりするんですよ。
ああ、そういうことか!じゃあ、いわゆる「省エネ診断」みたいなイメージですか?
ちょっと違うかな。診断だけじゃなくて、実際にDXシステムを導入して、運用改善や効果的な改修設計までやる取組を支援するんです。補助率が4分の3とかなり手厚いんですよ!
補助率4分の3ってすごいですね!でも、なんで環境省がこんなにDXに力を入れてるんですか?
良い質問です。実は、日本のCO2排出量の約3割は産業部門から出ているんですよ。工場や事業場でもっと効率的にエネルギーを使えば、大きな削減が期待できる。でも、中小企業がいきなり高額な設備に投資するのは難しいじゃないですか。
確かに。うちも工場持ってるけど、設備更新って結構な額になるし、効果が見えにくいと二の足を踏んじゃいますね。
そこで今回は、DXを使って「今ある設備の運用をちょっと工夫するだけ」で削減できる部分に光を当ててるんです。例えば、エアコンの運転スケジュールをデータに基づいて最適化するとか、電力使用量をリアルタイムで見える化するとか。そういう小さな改善でも積み重ねれば大きな効果が出る、と。
なるほどね。データを使って「見える化」するだけでも、改善点がクリアになるってことか。しかも補助率4分の3で200万円まで出るなら、かなり挑戦しやすそうですね!
さっき「SHIFT事業」にはもう一つタイプがあるって言いましたよね?「省CO2型システムへの改修支援事業」ってやつですけど、どう違うんですか?
はい。そちらは「設備そのものを大幅に変える」タイプで、たとえば電化・燃料転換・熱回収といった大掛かりな改修が対象です。補助率は3分の1で、補助上限はCO2削減量に応じて1億円か5億円と、めちゃくちゃ大きいんですよ!
えっ、5億円!? すごい規模ですね。でも、そんな大きくなくてもいいや、という中小企業にはこっちのDX型のほうが手軽ってことですね。
その通り!DX型は補助上限が200万円と規模は小さいけど、補助率が高いから実質負担は50万円で済むわけです。さらに、期間も2カ年以内と比較的短期で取り組めるのも魅力です。
DX型CO2削減対策実行支援事業の3つの特徴補助率3/4・上限200万円
自己負担は4分の1で済む
DXシステムで運用改善
データを見える化し、効率的な運転を実現
幅広い業種・法人が対象
中小企業から大学・医療法人までOK
よし、わかってきた!じゃあ次は具体的な数字を深掘りしましょうか。
室谷さん、まずはお財布に直結する「いくら」の話を詳しく教えてください!
はい、基本はシンプルです。補助率は4分の3、補助上限は200万円です。つまり、かかった費用の75%を補助金で賄えて、残りの25%を自己負担すればいいわけですね。
じゃあ、もし100万円のDXシステムを導入したら、75万円が補助金で、自腹は25万円ってことか。自己負担が4分の1ってかなり楽ですね!
そうなんです。たとえば、総事業費が266万6,667円までなら、補助金は上限200万円になります。それ以上かかっても、補助は200万円が限界ですからね。
具体的に計算してみましょうか。総事業費が150万円の場合、補助額はいくらになりますか?
150万円 × 4分の3 = 112万5,000円です。もちろん、この額は上限の200万円以内なので、全額支給されます。
なるほど。じゃあ、逆に総事業費が300万円の場合は?
300万円 × 4分の3 = 225万円になりますが、上限200万円を超えるので、補助額は200万円です。自己負担は100万円ですね。
わかりやすい!つまり、自己負担を最小にするなら、総事業費を266万6,667円以内に抑えるのがベストってわけですね。
その通りです。ただし、この補助金は**後払い(精算払い)**になるので、最初に全額を立て替える必要があります。その点は注意が必要です。
後払いってことは、自己資金が要るってことですよね?あと、消費税の扱いはどうなんでしょう?
一般的な補助金と同様、基本的には精算払い(後払い)です。事業を実施して実績報告をした後、補助金が振り込まれます。消費税については、課税事業者の場合、補助対象経費に含まれる消費税は補助金の対象外になるケースが多いですね。ただし、この制度の詳細なルールは公募要領で必ず確認してください。
了解です。じゃあ、しっかり公募要領を読めってことですね。次は誰が申請できるか見ていきましょう!
ここは大事なところですね。対象者はどんな人・法人なんでしょうか?
応募資格は結構細かく書いてあります。まず、中小企業基本法第2条に定義される中小企業者が対象ですね。ただし、個人(個人事業主)は除くと明記されているので注意が必要です。
えっ、個人事業主はダメなんですか?それは意外だなあ。でも、中小企業ということは、株式会社や合同会社、個人事業主以外の形態ならOKってこと?
そうですね。具体的には、独立行政法人、地方独立行政法人、国立大学法人・公立大学法人・学校法人、社会福祉法人、医療法人、協同組合、一般社団法人・財団法人、公益社団法人・財団法人、その他環境大臣が認める者、そして地方公共団体(共同申請の場合に限る)まで、実に幅広いです。
ちょっと待ってくださいよ。個人事業主が除外されてるのはなぜですか?うちのクライアントにも個人事業主がいるんですけど…。
制度上はっきり「個人、個人事業主を除く」と書かれています。理由としては、補助金の適正執行の観点から、法人格を持っている方が管理面で安定しているという判断かもしれませんね。ただ、あくまで制度の要件ですので、もし個人事業主の方でどうしても申請したい場合は、法人成りを検討するか、同じ事業を行う法人と共同申請するなどの方法が必要になります。
次に業種ですよね。基本情報では「漁業」「建設業」「製造業」…とずらっと並んでますが、ほぼ全業種ですか?
ええ、非常に広いです。具体的には、農業・林業・漁業、鉱業・採石業・砂利採取業、建設業、製造業、電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業、運輸業・郵便業、卸売業・小売業、金融業・保険業、不動産業・物品賃貸業、学術研究・専門・技術サービス業、宿泊業・飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業、教育・学習支援業、医療・福祉、複合サービス事業、サービス業(他に分類されないもの)、分類不能の産業まで、本当にほとんどの業種が対象です。
ほとんど全部じゃないですか!でも、一部除外されるケースもあるんですよね?
はい。風俗営業等を営む事業場や、旅館業で店舗型性風俗特殊営業を営む事業場は申請できません。あとは、応募資格として「直近2期の決算で連続の債務超過がないこと」も要件なので、経営が苦しい会社は要注意です。
jGrantsの情報では「従業員数の制約なし」とされています。中小企業基本法の定義に合致すれば、規模は問わないようです。ただし、中小企業の定義は細かい業種ごとに資本金や従業員数の基準がありますので、公募要領でご自身の会社が該当するか確認してください。
なるほど。じゃあ、大企業はダメだけど、中小企業なら規模に関係なくチャンスがあるってことですね。
対象者と対象外の比較- 中小企業(個人事業主除く)
- 独立行政法人
- 大学・学校法人
- 社会福祉法人・医療法人
- 協同組合
- 一般社団法人等
- 個人事業主
- 風俗営業事業場
- 債務超過2期連続
- 旅館業で性風俗営業
じゃあ、具体的にどんなものに使えるんですか?DXシステムって言っても幅広いですよね。
そうですね。この補助金の使途は「設備整備・IT導入」とされています。つまり、DXシステムの導入に関連する機械装置の購入費や、ソフトウェアの導入費、システム構築のための外注費などが対象になると考えられます。
えっと、具体的にはどんなイメージですか?例えば、工場のエネルギー管理システム(EMS)を導入するのはOK?
はい、まさにそれです。工場の電力使用量をリアルタイムで見える化し、AIで最適化するようなシステムは典型的な対象でしょう。他にも、空調の運転スケジュールをデータに基づいて自動制御するシステムや、生産ラインの稼働状況を可視化して無駄を減らすツールなども考えられます。
じゃあ、事務所のパソコンを新しく買うだけ、とかはダメですよね?
その通りです。あくまで「CO2削減につながるDXシステム」であることが前提です。汎用的なIT機器の購入だけでは認められません。また、補助対象期間は最長2カ年以内で、その間に実施した経費が対象になります。
経費の計上には証拠書類が必須です。領収書や契約書、納品書など、すべてきちんと保存しておく必要があります。また、補助金の交付決定前に発注・契約したものは対象外になる可能性が高いので、必ず交付決定後に着手してください。
対象経費の目安- DXシステム導入に直接必要な設備・ソフトウェア費
- 運用改善に必要な計測機器費
- 外部コンサルタントによる設計・導入支援費
- クラウドサービス利用料(導入部分のみ)
×デメリット
- 単なるパソコン購入
- 事務用品・消耗品
- 補助決定前の発注・契約
- CO2削減と無関係なIT導入
じゃあ、例えば既存のエアコンを高効率なものに変えるリプレース費用は、このDX型では対象外ですか?
はい、それはDX型ではなくて、先ほどお話しした「省CO2型システムへの改修支援事業」のほうが適切です。このDX型は「DXシステムを用いた運用改善」に特化しているので、単なる設備更新は対象になりません。
なるほど。つまり、「データを取って、分析して、運用を変える」というソフト面にフォーカスしてるんですね。
じゃあ、実際に申請する流れを教えてください!何から始めればいいですか?
まず最初にやるべきは、GビズIDの取得です。この補助金はjGrants(デジタル庁の補助金ポータル)を使って電子申請します。GビズIDがないと申請できません。
GビズIDって、もう持ってる会社も多いですよね?でも初めての人はどうすればいいんですか?
法人の場合は「GビズIDプライム」という上位の認証が必要になるケースが多いです。取得には2週間から1ヶ月ほどかかることもあるので、申請前に必ず準備しておいてください。
債務超過の条件は「直近2期の決算において連続の債務超過がないこと」ですね。これは結構厳しい条件ですか?
純資産が2期連続でマイナスになっていなければOKなので、一般的な中小企業であれば問題ないでしょう。ただし、赤字でも債務超過でなければ大丈夫です。
事業計画書ですね。具体的には、どのようなDXシステムを導入して、どのようにCO2削減を図るのかを記載します。CO2削減の見込み量を定量的に示す必要があります。また、補助金の使途明細や見積書も必要です。
そうです。審査では「モデル的な取組かどうか」や「CO2削減効果の期待度」が評価されるので、具体的な数値目標を立てましょう。
最後にjGrantsで申請ですね。締切はいつですか?
令和8年8月26日(水)正午までです。ただし、注意してほしいのは、この日時は令和8年度の公募の締切で、令和7年度補正予算の公募(令和8年6月10日締切)とは別物です。現時点(令和8年3月時点)で、令和8年度公募はまだ始まっていませんが、仮に記事を書くタイミングが令和8年6月以降なら、この締切が最新です。ただし、募集期間は令和8年6月12日から令和8年8月26日までとされています。
えっ、公募開始日が令和8年6月12日で締切が8月26日ってことは、約2ヶ月半くらいの期間ですね。結構余裕があるけど、資料準備を考えると早めに動かないとですね。
さて、ここが一番気になるところです。どうやったら採択されやすいんですか?
公募要領に明記されているわけではないですが、事業の目的から考えると、以下のポイントが重要だと思います。まず、CO2削減効果が明確で、かつ即効性があること。この補助金は「即効性のある省CO2化」をうたっています。
即効性って、どのくらい早く効果が出ることを指すんですか?
例えば、データを見える化してすぐに運用改善できるものとか、1年以内に効果が確認できるような計画が評価されるでしょう。逆に、3年後にやっと効果が出るような長期計画よりは、短期で結果を出せる提案のほうが有利だと思います。
もう一つ、「モデル的な取組」ってキーワードがありますよね?
そうなんです。この事業は、支援した取組の知見を広く公表して、他の事業者にも横展開することを目的としています。だから、あなたの取組が「他の工場でも真似できる」ような内容だと加点されるでしょう。
なるほど、つまり「この成功事例を参考にして、他の企業もCO2削減に取り組める」というストーリーが大事なんですね。
- DXシステムの導入計画の具体性: どんなツールを使うのか、誰が運用するのか。
- CO2削減量の算定根拠: 適切な算定方法に基づいているか。
- 事業の持続性: 補助期間終了後も継続して使う計画か。
- 予算の妥当性: 過大な見積りになっていないか。
じゃあ、スケジュールを整理しましょう。令和8年度の公募はいつからいつまでですか?
令和8年6月12日(金)から令和8年8月26日(水)正午までです。これはjGrantsに記載されている最新のものです。ただし、公募説明会は令和8年3月26日(木)に開催されていて、対象は令和7年度補正予算のものだったので、令和8年度の公募説明会が別途あるかは確認が必要ですね。
では、令和8年6月12日から申請受付開始、書類を準備して8月26日までに送る。これが基本的な流れですね。
そうです。採択結果の発表時期は明記されていませんが、締切から数ヶ月後になるでしょう。その後、交付決定を受けてから事業を開始し、終了後に実績報告を行い、補助金が支払われます。事業期間は最長2カ年以内です。
絶対に行ったほうがいいですね。令和8年3月26日(木)には対面+オンラインのハイブリッド形式で開催されました。質疑応答の時間もあるので、疑問点をその場で解消できます。今後の説明会情報は執行団体のホームページでチェックしましょう。
令和8年度DX型CO2削減対策実行支援事業 スケジュール2026年3月19日
令和7年度補正予算 公募開始
DX型は6月10日締切
2026年3月26日
公募説明会(令和7年度補正)
対面+オンライン
2026年6月12日
令和8年度 公募開始
jGrantsで受付開始
2026年8月26日
公募締切
正午まで
2026年秋~
審査・採択発表
交付決定後、事業開始
ここまでだいぶ詳しくなりました!最後に、申請前に確認しておきたいことをまとめますか。
そうですね。まず、この補助金は
返済不要の給付金です。ただし、後払いなので自己資金の準備が必要です。また、消費税の扱いなど細かいルールは必ず公募要領をご確認ください。わからないことがあれば執行団体の一般社団法人温室効果ガス審査協会に問い合わせましょう。問合せ方法は、協会のウェブサイトから質問票をダウンロードして、
shift@gaj.or.jp にメールする形です。
連絡先はしっかり控えておきます。それじゃあ、今日のポイントを整理しましょう!
ありがとうございました!これを読んだ事業者の皆さん、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
はい、CO2削減とコスト削減の一石二鳥を狙いましょう!疑問があれば公募要領か執行団体に問い合わせてくださいね。