室谷さん、今回の補助金、名前がちょっとかわいいですね。「やまがた未来くるエネルギー補助金」って。どんな制度なんですか?
そうなんです(笑)。正式には「山形県再生可能エネルギー等設備導入促進事業」って堅い名前ですが、愛称が「やまがた未来くる」。読んで字のごとく、山形県内で再生可能エネルギー設備を導入する人に経費の一部を補助してくれる制度です。
つまり、太陽光パネルとか蓄電池、そういうやつですね!でも、それだけじゃないんですよね?
その通り!蓄電池(非FIT型・卒FIT型)、木質バイオマス燃焼機器(ストーブ)、地中熱利用装置(空調・融雪)の4種類が対象。しかも、個人でも法人でも、事業所でも家庭でも使えるんです。すごく汎用性が高いですよ。
へえー!ところで、予算はどれくらいあるんですか?あっ、公募要領で確認ってやつですね。でも、募集件数は書いてありますね。
よく気づきましたね。蓄電池非FIT型が80件、卒FIT型が50件、木質バイオマス180件、地中熱空調3件、融雪33件と明記されています。先着順なので、早い者勝ちですよ!
でも、なんで山形県がこんなに力を入れてるんですか?やっぱり温暖化対策?
その通り。温室効果ガス排出量の削減が大きな目的です。家庭や事業所で再エネ設備を増やして、電気を作って使ってもらおうというわけ。国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金も活用しているので、県としても本気度が高いんです。
なるほど。それで「未来くる」って名前なんだ。環境に優しい未来がやってくるってわけですね!
じゃあ、うちの編集部も山形県にあるし、個人事業主の佐藤でもいけるんですか?
いけますよ!対象者は2パターンあります。1つ目は「山形県内に住所を有する個人」。つまり、あなたみたいに山形県に住んでいればOK。2つ目は「山形県内に事業所を有する法人(地方公共団体除く)または個人事業主」。編集部が山形にあれば、法人でも個人事業主でも申し込めます。
じゃあ、私も自宅に蓄電池を入れたいなと思えば、個人として申請できるんですね。でも、賃貸アパートに住んでるんですけど…。
その場合、所有者の承諾書が必要です。補助事業者が自ら使用する住宅・事業所に設置するものなので、大家さんの書面での同意が要ります。
ああ、なるほど。じゃあ持ち家じゃないとダメかと思ったけど、承諾があれば大丈夫なんですね。
そうなんです。ただし、設備は県内の事業者から購入して、県内施工業者が工事をするという条件があります。地元経済を回そうという意図ですね。
業種によって使えないってことはありますか?ウチの編集部は情報通信業だけど…。
大丈夫です!全業種対象です。農業、林業、漁業、建設、製造、卸売、小売、金融、保険、不動産、宿泊、飲食、サービス業、医療、福祉…もう本当に何でもあり。リストを見ると、なんと「分類不能の産業」まで入ってます(笑)。
それって、「業種がよくわからないです」って言ってもいいってことですか?(笑)
まあ、そういうケースもあるでしょうね。とにかく山形県内に事業所があれば、個人でも法人でも門戸が開かれています。
ここが一番気になる!具体的にいくらもらえるんですか?まずは蓄電池から。
はい。蓄電池には2種類あります。まず非FIT型は、太陽光発電を新規で同時導入するケース。補助額は 1kWhあたり7万円 または 対象経費の3分の1 のどちらか低い方。上限は 40万円 です。
7万円/kWhって、結構厚いですね。例えば、10kWhの蓄電池を入れたら70万円?いや、経費との比較か。
そうです。例えば、蓄電池+太陽光の工事費が150万円で、蓄電池容量が10kWhの場合、7万円×10=70万円、150万円の1/3=50万円。低い方なので補助額は50万円…ではなく、上限が40万円なので、40万円になります。
卒FIT型って、もう太陽光を持ってる人向けですよね?
その通り。既設の太陽光発電と組み合わせて蓄電池を導入し、パワコンも更新するケース。補助額は 1kWhあたり3万円 または 対象経費の6分の1 の低い方。上限は 20万円 です。
非FITよりは低いけど、それでも20万円は大きい。でも、パワコン更新が条件なんですね。
そうです。古いパワコンを新しいものに交換することで、効率アップも期待できます。
薪ストーブってあこがれるんですよね!でも、いくら補助が?
ここが面白いんです。2パターンあって、やまがた省エネ健康住宅認定証を取得する場合は 補助率1/2、上限24万円。認定証なしの場合は 補助率1/3、上限16万円 です。
交付申請書提出時点で住宅の工事が完了していないことが条件です。つまり、新築やリフォーム中に申請するなら、認定証取得を目指す価値ありですね。
でも、ストーブ本体が20万円以上の経費じゃないと補助対象にならないんですよね?
その通り!「補助対象経費が20万円を超えるもの」という要件があります。20万円以下のストーブは対象外なので注意。
地中熱って、なんかすごそうですけど、補助額が一番大きいですね!
そうなんです!空調装置は 補助率1/3、上限85万円。家庭用だけですが、高額な設備なので助かります。COP3.0以上が条件。
エネルギー消費効率のこと。3.0以上だと、1kWの電力で3kW以上の冷暖房ができるって意味。省エネ性能が高い証拠です。
融雪装置は、雪国ならではですね!家庭向けと事業者向けで違うんですか?
はい。家庭向けは 補助率1/3、上限42万円。事業者向けは 補助率1/6、上限52万円。事業者の方が補助率は低いけど上限額は高い。事業所の駐車場や通路の融雪に使えます。散水方式は対象外なので注意。
なるほど。事業者向けは今年度から新設されたんですね!
さっき非FIT型は太陽光と同時導入って言いましたけど、細かい条件ありますよね?
はい、結構細かい。まず、国のZEH化等支援事業の登録製品で、国内メーカー(国外メーカーの日本法人除く)であること。しかも、太陽光の出力は10kW未満、余剰電力は「山形県県民みんなで地産地消電力買取プラン」に登録された小売電気事業者に売電する必要があります。
えっ、売電先まで指定されてるんですか!地元のエネルギー会社を応援するってことですね。
そうです。そのプランに登録している事業者を自分で調べて、申請しないといけません。また、工事は令和7年4月1日以降に着手し、令和9年1月31日までに完成。電力受給開始日も令和8年2月1日から令和9年1月31日の間じゃないとダメ。
タイミングがシビアですね。事前に計画をしっかり立てないと。
卒FIT型は、太陽光がもうある家庭向け。でもパワコン更新って結構お金かかりません?
確かに。でも、補助が出るからトータルではメリットがあります。条件として、交付申請書の提出日時点で太陽光発電設備が既設であること。そして、蓄電池の導入と同時にパワコンを更新すること。工事着手は交付決定後から。これも完了期限は令和9年1月31日。
蓄電池だけ更新ってわけにはいかないんですね。パワコンも一緒に新しくすると、効率も上がるし一石二鳥か。
木質バイオマスは、ペレットストーブは対象外なんですか?
注意!薪またはチップを燃料とするストーブに限定されています。ペレットストーブは記載がないので、公募要領で確認が必要。また、EN(ヨーロピアン・ノーム)やEPA(米国環境保護庁)の承認、または二次燃焼機能を備えた同等の環境性能が必要。
海外の認証が必要なんですね。国内メーカーでも取ってるところはあるんですか?
ありますよ。ただし、購入は県内事業者から、工事は県内施工業者が行うこと。自ら工事する場合はOKですが、設置はプロに任せるのが無難です。
空調はCOP3.0以上、融雪もCOP3.0以上または同等の水準。ただし、融雪装置で散水方式は対象外。事業所に設置できるのは融雪装置のみ(家庭用は空調も融雪もOK)。住宅用空調は家庭のみ。
事業所に空調装置を入れたい場合は、この補助金は使えないってことですか?
残念ながら、事業所用の空調装置は対象外です。融雪装置なら事業所でもOK。
申請方法が設備によって違うって聞きました。まず、非FIT型から教えてください。
非FIT型はステップが少し複雑。最初に事前申込書を提出します。受付期限は令和8年11月30日。先着順なので、早めが肝心。事前申込が受理されると「申込受理決定通知」が来ます。その後、工事を完了し、電力会社との電力受給開始後に**交付申請書(兼事業実績報告書)**を提出します。
つまり、工事が終わってから申請書を出すんですね。順番が逆みたいで混乱しそう。
そうなんです。しかも、提出期限は3つのうち最も早い日。申込受理決定通知日から30日以内、事業完了日から30日以内、令和9年1月31日のいずれか早い方。工事が完了してからバタバタしないように、事前に書類を準備しておくのがコツ。
卒FIT型、木質バイオマス、地中熱は、まず交付申請書を提出し、交付決定を受けてから工事に着手します。工事完了後に事業実績報告書を提出。こんな流れです。
非FIT型だけ特殊なんですね。先に工事を進めていいってこと?
非FIT型は、すでに工事に着手または完了している案件でも事前申込の対象とされています。ただし、工事着手は令和7年4月1日以降であることが条件。なので、事前に準備を進めておいてから申し込むことも可能です。
いいえ、持参または郵送(配達日の証明ができるもの)のみ。受付窓口は特定非営利活動法人環境ネットやまがたという県の委託先です。住所は山形市上桜田3-2-37、電話は023-679-3377。平日の午前9時から午後5時まで。郵送の場合は簡易書留などが安心。
意外とアナログ!しかも、Jグランツでは受け付けてないんですね。
そうです。公式サイトにも「Jグランツで本補助金の申請受付を行っておりません」と明記されています。なので、必ず環境ネットやまがたに書類を送ってください。
補助金申請の流れ(設備別)- 1
事前申込(非FIT型のみ)
蓄電池+太陽光同時導入の場合、先に事前申込書を提出。受理通知後、工事着手
- 2
交付申請(卒FIT・バイオマス・地中熱)
交付申請書を提出し、交付決定後に工事着手
- 3
工事の実施
県内施工業者が施工。完了期限は令和9年1月31日
- 4
実績報告
工事完了後、事業実績報告書を提出。現地調査(抽出)あり
- 5
何度も「先着順」って出てきますけど、いつから申し込み始めるのがベストですか?
募集開始は令和8年4月16日(木曜日)。この日から受付開始です。人気の設備はすぐに枠が埋まる可能性が高い。特に、非FIT型蓄電池は80件しかないので、開始直後に申し込むのが鉄則。
じゃあ、4月16日に窓口に書類を持っていくしかないですね!でも、まだ太陽光の見積もりが…。
事前申込だけなら、見積もり段階でも大丈夫です。ただし、その後の交付申請で詳細な書類が必要になるので、並行して準備を進めましょう。
いくつかあります。例えば、過去にこの補助金で同じ設備の補助を受けたものは対象外。中古品もダメ。国等の補助制度の対象になり得るものも対象外(蓄電池の場合)。賃貸契約で用意するものも対象外。
そうです。山形県の他の補助金との併給は禁止。ただし、国や市町村の補助金はどうか?ここは公募要領で確認が必要。また、共同購入事業の対象となったものも対象外なので、注意。
今年度から抽出検査に変更されました。つまり、全件ではなく、一部の案件だけ現地調査が行われます。ただし、調査が入る場合は平日に日程調整が必要。調査を前提に準備はしておいてください。
抽出とはいえ、書類審査は厳格に行われます。不整合があれば追加調査もあるでしょう。結局、きちんと書類を揃えることが大事です。
令和8年度 やまがた未来くるエネルギー補助金 スケジュール2026年4月16日
募集開始
事前申込・交付申請の受付開始
2026年11月30日
受付締切
事前申込(非FIT型)・交付申請(全タイプ)の必着期限
2027年1月31日
事業完了期限
すべての工事・電力受給開始までの期限
2027年1月31日
実績報告期限
事業完了後30日以内か、この日までの早い方
結構タイトですね。特に、非FIT型は事前申込から実績報告までが短い。
そうなんです。事前申込が受理されてから実績報告まで最短で30日しかないケースもある。工事を計画的に進めないと間に合わないです。
郵送の場合は「配達日の証明ができるもの」って書いてありますね。具体的には?
簡易書留や特定記録などが該当します。普通郵便だと、いつ届いたか証明できないので受け付けてもらえない可能性があります。持参する場合は、平日の午前9時から午後5時までに環境ネットやまがたへ。
山形市上桜田ですね。僕は鶴岡市なので、郵送の方が楽かな。でも、書類に不備があった時も考慮して、余裕を持って送りたい。
そうですね。締切ギリギリだと、再提出の余裕がなくなります。最低でも締切の1週間前には発送するのが安心です。
最後に、この補助金の基本情報を表にまとめてもらえますか?
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | やまがた未来くるエネルギー補助金(山形県再生可能エネルギー等設備導入促進事業) |
| 実施機関 | 山形県(委託先:特定非営利活動法人環境ネットやまがた) |
| 対象地域 | 山形県 |
| 募集期間 | 令和8年4月16日 ~ 令和8年11月30日(先着順) |
| 補助対象設備 | 蓄電池(非FIT型・卒FIT型)、木質バイオマス燃焼機器、地中熱利用装置 |
| 補助上限額 | 蓄電池非FIT:40万円、卒FIT:20万円、バイオマス:24万円(省エネ住宅)/16万円(一般)、地中熱空調:85万円、地中熱融雪(家庭):42万円、(事業者):52万円 |
| 対象者 | 山形県内に住所を有する個人、または事業所を有する法人・個人事業主 |
| 業種制限 | なし(全業種対象) |
| 申請方法 | 持参または郵送(配達日の証明が必要) |
| 問い合わせ先 | 環境ネットやまがた(023-679-3377) |
完璧です!これだけ情報があれば、申請する人も迷わないでしょう。
最後に、よくある質問をいくつか想定して答えてもらえますか?
室谷さん、今日は本当に詳しく解説していただいてありがとうございました!申請を考えている人にとって、これほど具体的な情報はないと思います。
いえいえ、こちらこそ。山形県の事業者さん・個人の皆さん、ぜひこの補助金を活用して、未来くるエネルギーを導入してくださいね!