室谷さん、今日は静岡県の事業者さん向けの補助金を詳しく聞きたいんですけど、まずこれ、いくらもらえるんですか?キャッチコピーに「最大1,500万円」って書いてあって、すごいインパクト!
そうなんですよ、佐藤さん。補助額は1,500万円以内です。しかも、2年合計で2,250万円以内に拡大できる可能性があるんです!これはでかいですよね。
2年合計2,250万円!? ちょっと待ってください、単純に1年目で1,500万、2年目で750万ってことですか?
いやいや、そうじゃなくて。制度の仕組みとしては、助成期間は1年以内なんです。ただし、「2年計画継続申請可」って書いてあって、1年目の成果を踏まえて2年目も同じテーマで申請できるんですよ。つまり、トータルで 1年目1,500万円+2年目750万円=2,250万円 まで狙える。ただ、2年目も審査はあるので、確実に通るわけじゃないですけどね。
なるほど、2年計画で最大2,250万円までチャンスがあると。じゃあ補助率は?よくある「2分の1」とか「3分の2」とか、どうなんですか?
補助率は2分の1です。つまり、かかった開発費の半分を補助してくれる。例えば総事業費3,000万円なら、補助額は1,500万円。自己負担が1,500万円って感じですね。一般的な研究開発助成としては標準的かな。
自己負担半分か…でも、開発費って人件費とか設備費とか色々かかるじゃないですか。対象になる経費の範囲も大事ですよね。それも後で詳しく聞きたいです!
気になるのが予算枠ですよね。ただ、今回の提示情報には「総予算額」や「採択予定件数」の記載がないんです。なので、公募要領を必ず確認してください。jGrantsのページに募集要項のPDFがリンクされてますから、そこをチェックするのが確実です。
うわ、それは大事な情報ですね。「枠が少ないから早めに相談しろ」ってことかもしれませんね。特に今回は2次募集ですから、1次で枠が埋まってたらどうしよう…。
そこはやっぱり、早めに動くのが吉。この制度、事前相談が必須なんですよ。しかも、相談日の3営業日前までに申請書と事業計画書をメールで送らなきゃいけない。つまり、申請期限(7月29日)よりずっと前に動き出す必要があるんです。
えっ、事前相談必須なんですか!?それは見落としがちですね。後でスケジュールのところで詳しく解説しましょう。
さて、この補助金の目的は何ですか?「事業化推進助成」って名前からして、なんとなくわかりますけど。
目的はズバリ、新たな成長産業分野に関する研究成果を事業化につなげるための研究開発を助成すること。具体的には、次世代自動車、新エネルギー、医療・福祉機器、ロボット、航空宇宙、光、環境技術関連、CNF(セルロースナノファイバー)の8分野です。
おお、いわゆる先端技術分野ですね。静岡県が特に力を入れている分野って感じがします。でも、うちは食品メーカーだけど、こういう分野には関係ないんじゃ…。
いやいや、意外とチャンスはあるんですよ。例えば、食品工場の廃棄物を活用した新エネルギー開発とか、食品加工技術を応用した医療機器開発とか、既存の事業を成長分野に結びつけることも可能。大事なのは「事業終了後1年以内に対象製品の販売が見込める」ことです。つまり、出口戦略が明確である必要があります。
業種の制限はありますか?よく「製造業だけ」とか「情報通信業だけ」ってパターンありますよね。
今回の制度、実はかなり幅広いですよ。提示された業種を見ると、漁業、建設業、製造業、電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業、複合サービス事業、サービス業、公務、分類不能の産業、農業・林業、鉱業、運輸業・郵便業、卸売業・小売業、金融業・保険業、不動産業、学術研究・専門・技術サービス業、宿泊業・飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業、教育・学習支援業、医療・福祉まで。もうほぼ全業種ですね。
え、全部入ってる!(笑)農業でも漁業でも建設業でも、研究開発と事業化につながるテーマならOKってことですか。これはすごい。
ただし、あくまで「成長産業分野」に関連する研究開発でなければなりません。農業でも、例えばスマート農業ロボットの開発とか、新エネルギーを使った施設園芸とか、そういうテーマじゃないと厳しいでしょう。単なる新製品開発ではなく、上記8分野のいずれかに該当することが条件です。
加点制度についても知りたいです。提出書類の中に「スタートアップ加点確認書」とか「産総研連携確認書」ってありましたね。
そう、加点要素が3つあります。①スタートアップ加点、②プロジェクト間連携確認、③国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)との連携。それぞれ該当する場合に確認書を提出することで、審査で有利になる可能性があります。
この加点はどのくらいのウェイトなんでしょう?提示情報には書いてないですけど。
そこは公募要領で要確認ですね。採択基準は公開されているはずなので、必ずチェックしましょう。特に産総研と連携している企業は、積極的にアピールした方がいい。
では、具体的にどうやって申請すればいいのか、流れを教えてください。まず最初のハードルは何ですか?
一番最初のハードルは、事前相談の予約です。期限は令和8年7月24日(金)まで。しかも、相談日の3営業日前までに交付申請書と事業計画書をメールで送らなきゃいけない。つまり、相談の日程を決めて、それより前に書類を準備しろってことです。
うわ、それは結構タイトですね。相談が7月24日までだから、遅くとも7月21日ごろには書類を送らなきゃいけない。しかも相談日は混み合うらしいから、余裕をもって早めに予約する必要があると。
その通り。そして、事前相談が必須ということは、相談なしでの申請は無効と考えた方がいいでしょう。絶対に外せない手順です。
Jグランツ(jGrants) という国の電子申請システムを使います。これも大きなポイント。申請はJグランツのみ受け付け。つまり、GビズIDのアカウントが必要です。
まず、まだGビズIDを持っていない事業者は、早急に取得しましょう。申請期限の7月29日までにアカウントを作って、ログインできる状態にしておかないと、そもそも申請画面にたどり着けません。GビズIDの取得には数週間かかることもあるので、今すぐ動くべきです。
えっ、そんなにかかるんですか?私はてっきりその場で発行されると思ってた。
いや、書類審査があるので最低でも2週間、場合によっては1ヶ月近くかかることも。7月初旬には申請しておかないと、募集期間に間に合わない可能性があります。
次に事前相談。財団の研究開発支援チームにメールで連絡して、相談日を予約。その際、相談日の3営業日前までに交付申請書と事業計画書を送付します。相談では、事業内容や経費の適正さを判断してもらう。ここで不適切と判断されると、その後の申請が難しくなる可能性も。
重要な関門ですね。書類をちゃんと作らないとダメってことか。
- 交付申請書(様式第1号)
- 事業計画書(様式第2号)
- 反社会的勢力でないことの表明・確約に関する同意書
- 会社案内
- 直近期の県税納税証明書
- 直近3カ年の決算報告書(貸借対照表、損益計算書など)
- 研究概要表
- 資本等一覧表
- 確認書
- パートナーシップ構築宣言書の写し(該当者のみ)
- スタートアップ加点確認書(該当者のみ)
- プロジェクト間連携確認書(該当者のみ)
- 産総研連携確認書(該当者のみ)
結構多いですね。特に決算書類は直近3年分必要だし、県税納税証明書も取り寄せなきゃいけない。
そうなんです。だから、事前相談の段階でこれらの書類をほぼ揃えておく必要がある。特に決算書類は、経理担当者にすぐに準備してもらいましょう。
申請期間は令和8年7月7日(火)から7月29日(水)正午まで。Jグランツの画面上で必要事項を入力し、PDF等の添付ファイルをアップロードして送信。必着なので、正午までに送信完了させてください。時間に余裕を持って、早めに送信することをおすすめします。
審査が行われ、交付決定日から令和9年2月末日までが助成期間になります。最大1年間の研究開発期間があるので、その間に成果を出して事業化につなげる必要があります。
助成期間が7月~翌年2月って、結構短くないですか?7カ月くらいしかないですね。
そう、実質7カ月程度です。ただし、2年計画で継続申請すればトータルで長期の開発が可能。ただし、1年目の成果が認められないと2年目はありません。最初の7カ月で確実な成果を出すことが求められます。
事業化推進助成(一般型)申請の流れ- 1
GビズIDを取得
アカウント発行まで2~4週間。今すぐ手続きを
- 2
事前相談を予約
期限:7月24日(金)。相談日の3営業日前までに書類送付
- 3
申請書類を準備
13種類。決算書・納税証明書など早めに取り寄せ
- 4
Jグランツで申請
7月7日~7月29日正午。電子申請のみ
- 5
審査・交付決定
助成期間:交付決定日~令和9年2月末日(最大1年)
- 6
研究開発・事業化
事業終了後1年以内に製品販売が見込めること
補助金で一番気になるのは、「どの経費が認められるか」ですよね。例えば、人件費は対象になりますか?
提示された事実だけでは、具体的な経費の内訳までは書かれていないんです。ただ、一般的に研究開発助成の対象経費としては、設備費、消耗品費、委託費、人件費、旅費、その他などがあります。ただし、この制度の詳細は公募要領を必ず確認してください。特に注意すべきは、使途が「研究開発・実証事業」 に限定されている点です。純粋な売上向上のための販促費などは対象外でしょう。
なるほど。では、例えば新しい機械を買う費用は対象になる可能性が高いけど、その機械で製品を量産するための原材料費は対象外、みたいな線引きがありそうですね。
その通り。研究開発段階での試作品作成費用はOKだけど、量産段階の製造原価はNG。事業化のための研究開発に限定されるので、その線引きはしっかり理解しておく必要があります。
対象経費の目安(公募要領で確認必須)- 設備費(研究用機械装置の購入・レンタル)
- 消耗品費(試作品材料、実験薬品など)
- 委託費(外部への解析委託、試作依頼など)
- 人件費(研究開発に直接従事する社員の給与)
- 旅費(学会参加、打ち合わせ交通費)
- その他(特許出願費用、外注加工費など)
×デメリット
- 量産用の原材料費
- 販売促進費(広告宣伝、展示会出展)
- 一般管理費(事務所家賃、光熱費)
- 既存事業の運営費
- 完成製品の改良費用(研究開発段階を過ぎたもの)
これはわかりやすい!特に「委託費」が認められるのは大きいですね。自社ではできない専門的な解析を外注できる。
そうですね。ただし、委託先の選定にも注意が必要です。例えば、公募要領で「委託先は競争見積もりを取れ」とか「特定の条件」があるかもしれません。必ず原文をチェック。
さて、一番気になるのは「どうすれば採択されるか」ですよね。審査のポイントを教えてください。
提示された事実から読み取れる審査のポイントは、以下の3つに集約されます。
- 成長産業分野との合致:次世代自動車、新エネルギー、医療・福祉機器、ロボット、航空宇宙、光、環境技術関連、CNFのいずれかに明確に関連しているか。
- 事業化の実現性:事業終了後1年以内に対象製品の販売が見込めること。単なる研究ではなく、ビジネスとしての出口が具体的である必要がある。
- 事前相談での指導:事前相談で事業内容や経費の適正さをチェックされる。ここで指摘された点を修正して本申請に臨むことで、通りやすくなる。
特に事業化の実現性は厳しく見られそうですね。「研究が好きでずっとやってる」ではダメで、ビジネスプランがしっかりしてないと。
そう。例えば、市場規模、ターゲット顧客、販売チャネル、価格設定、競合優位性などを具体的に事業計画書に書く必要がある。また、2年計画の継続申請を視野に入れるなら、1年目にどこまでやるか、2年目に何をするか、マイルストーンを明確にすると評価が上がるでしょう。
加点要素も重要ですよね。先ほど3つの加点確認書があると言いましたが、具体的にどう活用すれば?
まずスタートアップ加点は、文字通りスタートアップ企業向け。設立間もない企業や、ベンチャーキャピタルからの出資を受けている企業などが該当するでしょう。該当するなら必ず提出。
次にプロジェクト間連携確認書。これは、複数のプロジェクトが連携して研究開発を行う場合に加点される可能性があります。例えば、県内の別の補助金と連携するとか。
そして産総研連携確認書。国立研究開発法人産業技術総合研究所と連携している場合、かなり強いアピールになる。産総研の技術シーズを活用した研究は、信頼性が高いと評価されやすい。
なるほど。特に産総研との連携は、小規模企業にはハードルが高そうですが、もし連携先がいるなら最大限にアピールした方がいいと。
- 2026年7月7日(火):2次募集開始
- 2026年7月24日(金):事前相談期限
- 2026年7月29日(水)正午:申請期限(Jグランツ必着)
- 交付決定日~2027年2月末日:助成期間(最大1年)
- 事業終了後1年以内:対象製品の販売開始
7月7日から7月29日まで、実質3週間弱。しかも事前相談が7月24日までだから、実質的には7月7日~7月24日の間に相談して、その後の1週間で最終調整するスケジュールですね。
厳密には、事前相談をするにはそれより前に書類を準備する必要があるので、7月初旬には動き出す必要があります。GビズIDの取得も含めると、今すぐ始めた方がいい。
公募スケジュール(令和8年度)~6月下旬
準備期間
GビズID取得、研究テーマの具体化、事前相談の予約連絡
7月7日(火)
2次募集開始
Jグランツで申請受付開始。同時に事前相談も本格化
7月24日(金)
事前相談締切
この日までに相談を終える必要あり(3営業日前に書類送付)
7月29日(水)正午
申請期限
Jグランツで申請完了。時間厳守
~2027年2月末
助成期間
研究開発を実施。事業化に向けた成果を出す
2028年2月末まで
製品販売期限
事業終了後1年以内に対象製品の販売開始が必要
最後に、よくある質問をいくつかまとめておきましょう。
Q1. 個人事業主でも申請できますか?
対象になります。対象者は「静岡県内に事業を遂行する主たる事務所、事業所を有する中小企業等」とあります。中小企業等には個人事業主も含まれます。ただし、次世代自動車分野については中堅企業・みなし大企業も対象とありますが、個人事業主は中小企業等の枠で問題ありません。
Q2. 従業員数の制限はありますか?
従業員数の制約はありません。提示情報では「従業員数の上限:従業員数の制約なし」と明記されています。つまり、個人事業主でも、従業員1名でもOK。大切なのは、研究開発を実行できる体制があるかどうかです。
Q3. 事前相談は絶対に必要ですか?
事前相談は必須と書いてありましたが、本当に絶対ですか?飛ばして直接申請はダメ?
絶対に必須です。公式情報で「申請にあたり、事前相談は必須です。申請する業務内容、経費が適正か判断するために重要です」と明記されています。しかも、相談日の3営業日前までに書類を送付する必要があるので、半端な準備では相談すら受け付けてもらえない可能性があります。
Q4. Jグランツ以外での申請は可能?
書類を郵送したり、窓口に持っていくことはできませんか?
できません。申請はJグランツ(電子申請)のみです。財団のWebサイトにも「申請は、国が提供する電子申請システム(Jグランツ)でのみ受け付けます」とあります。GビズID必須なので、早めに対応しましょう。
Q5. この補助金と他の補助金は併用できますか?
例えば、国の別の補助金と併用して研究開発費を賄うことは可能ですか?
提示情報には併用に関するルールは書かれていません。公募要領で要確認です。一般的には、同一経費に対して重複して補助を受けることはできませんが、異なる経費であれば併用できるケースもあります。ただし、この制度の趣旨は「事業化に向けた研究開発」なので、他の補助金と役割分担を明確にしないと、審査で混乱を招くかもしれません。問い合わせ先に直接確認するのが確実です。
Q6. 助成期間が交付決定日から令和9年2月末までですが、7月に交付決定なら実質7ヶ月しかないのでは?
確かに気になります。研究開発って普通1年くらいかかると思うんですけど。
その通りです。実際の助成期間は交付決定日から令和9年2月末日までで、最長でも1年ですが、交付決定が7月下旬~8月上旬だとすると、実質7~8ヶ月しかありません。ただし、2年計画継続申請が可能なので、1年目で基礎研究、2年目で実用化研究というように分割して申請する戦略が考えられます。ただし、2年目も審査があるので、1年目の成果が重要です。
ここで、この補助金の基本情報を表でまとめておきますね。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 新成長産業戦略的育成事業助成事業(事業化推進助成 一般型) |
| 実施機関 | (公財)静岡県産業振興財団 |
| 補助金額 | 1,500万円以内(2年合計2,250万円以内) |
| 補助率 | 1/2(総事業費の50%) |
| 助成期間 | 1年以内(2年計画継続申請可)交付決定日~令和9年2月末日 |
| 募集期間 | 令和8年7月7日(火)~7月29日(水)正午 |
| 事前相談期限 | 令和8年7月24日(金)まで(必須) |
| 対象地域 | 静岡県 |
| 対象業種 | 農業・林業・漁業・建設業・製造業・情報通信業・運輸業・卸小売・金融・不動産・学術研究・宿泊飲食・生活関連・教育・医療福祉ほか全業種 |
| 対象分野 | 次世代自動車、新エネルギー、医療・福祉機器、ロボット、航空宇宙、光、環境技術関連、CNF |
| 申請方法 | Jグランツ(電子申請)のみ。GビズID必須 |
| 問合せ先 | (公財)静岡県産業振興財団 研究開発支援チーム TEL:054-254-4512 / E-mail@ric-shizuoka.or.jp |
| 公式URL | https://www.jgrants-portal.go.jp/subsidy/a0WJ200000CDcfNMAT |
| 参照Webサイト | https://www.shizuoka-shinseicho.jp/ |
室谷さん、今日は本当にありがとうございました!これで申請のイメージがつかめました。特に事前相談が必須というのは、うっかり見逃しそうなポイントですね。
そうですね。この制度は特に事前相談の質が合否を分けると言っても過言ではありません。相談でしっかり指導を受けて、万全の状態で本申請に臨んでください。静岡県の事業者の皆さん、ぜひチャレンジしてみてください!