室谷さん、今度は愛媛県今治市の補助金ですね!「今治市雇用促進奨励金」って聞いたんですけど、どんな制度なんですか?
おっ、いいところに目をつけましたね!これは今治市に事業所を新しく作ったり移転したりする企業向けの、雇用を増やすともらえる奨励金です!ざっくり言うと、新しく雇った従業員1人につき最大50万円がもらえるんですよ!
えっ、1人50万円!?それはすごい!上限はあるんですか?
上限は1億円です!(笑)しかもこの制度、企業立地促進奨励金と賃貸借型企業立地奨励金という、2つの大きな奨励金に紐づいていて、それぞれで金額が違うんです。
なるほど、2パターンあるんですね。どっちも新しく従業員を雇うともらえるってことですか?
その通りです!まず大前提として、この奨励金をもらうには、その前段階として「企業立地促進奨励金」または「賃貸借型企業立地奨励金」の指定を今治市から受けている必要があります。その上で、今治市に新しく住む従業員を雇った場合に、さらに追加でお金がもらえる仕組みなんです。
なるほど。じゃあ、まず大きな枠組みの奨励金の指定を受けないといけないんですね。複合的な制度なんですね。
そうそう、二段構えって感じです。でも、ちゃんと要件を満たせばかなり手厚い支援が受けられますよ!
この制度、他と比べて特にユニークな点ってありますか?
まず、従業員を増やせば増やすほどもらえるという点ですね。しかも「短時間労働者(パート・アルバイト)」の場合は2人で新規雇用1人とみなされるので、パートさんを雇う場合もカウントできるんです。
お、パートさんも対象になるんですね!それは嬉しい。でも、新しく雇う従業員には何か条件があるんですか?
あります!「新規雇用従業員」の要件が結構細かいんです。操業開始の1年前から操業開始後6ヶ月までの間に雇用されて、申請時点で今治市に住んでいて、連続して1年以上雇用されていることが必要です。
えっ、1年も経ってから申請するんですか?結構長いですね。
そうなんです。あくまで「定着した雇用」を促進したいという市の意図が感じられますよね。すぐに辞めちゃう人には出せない、というか。でも、1年頑張れば、その後まとまったお金が入ってくると思えば!
確かに、長く働いてくれる人を雇うインセンティブになりますね。
じゃあ、具体的にいくらもらえるのか、詳しく教えてください!
はい!まず、企業立地促進奨励金の指定を受けた企業の場合、新規雇用従業員1人につき50万円です。そして賃貸借型企業立地奨励金の指定を受けた企業の場合、1人につき30万円です。
50万と30万、結構差がありますね。この違いは何なんですか?
企業立地促進奨励金は、工場や事務所を自社で建てたり買ったりして進出するケース向けで、投資額も大きいので手厚くなっています。一方、賃貸借型はオフィスを賃貸で借りて進出するケース向けで、こっちは補助額が少し低めですが、その代わり賃借料の補助など別のメリットもあります。
はい、上限はどちらも1億円です!ただし、50万円×何人か、30万円×何人かで計算するので、たとえば企業立地促進で50万円×200人でようやく1億円。たくさん雇わないと上限には届かないですけどね(笑)
200人!中小企業にはなかなかハードル高いですね(笑)でも、10人雇えば500万円、20人雇えば1,000万円。確かにまとまったお金になります。
そうなんです。今治市に新しく工場を建てて、地元からたくさん人を雇う企業にとっては、すごく大きな後押しになりますよ。
さっき短時間労働者(パート・アルバイト)は2人で1人分って言ってましたけど、具体的にはどう計算するんですか?
例えば、企業立地促進奨励金のケースで、パートさんを4人雇ったとします。そうすると、2人で1人換算なので、4人÷2=2人分。つまり50万円×2=100万円もらえる計算です。
なるほど。フルタイムじゃなくても、人数をしっかり雇えばちゃんとカウントされるんですね。
はい。しかも「新規雇用従業員」の要件を満たしていれば、パートでも対象になります。ただし、雇用期間が1年以上継続していることが条件ですから、短期バイトはダメですよ。
わかりました。じゃあ、計算の具体例を表で見せてもらえますか?
雇用人数別・もらえる額の早見表| 新規雇用人数 | 企業立地促進奨励金該当(1人50万円) | 賃貸借型企業立地奨励金該当(1人30万円) |
|---|
| 2人 | 100万円 | 60万円 |
| 5人 | 250万円 | 150万円 |
| 10人 | 500万円 | 300万円 |
| 20人 | 1,000万円 | 600万円 |
| 50人 | 2,500万円 | 1,500万円 |
| 200人(上限) | 1億円(上限) | 1億円(上限) |
おお、わかりやすい!50人も雇えば、企業立地促進側だと2,500万円ですもんね。大きいですね。
ただ、上限の1億円に達するには、企業立地促進でも200人、賃貸借型だと334人近く雇わないといけないので、なかなか現実的じゃないかもしれませんけどね(笑)でも、中小企業でも10人程度雇うなら500万円は結構な額ですよ。
この奨励金をもらうための第一歩は、やっぱり他の奨励金の指定を受けることですよね。
そうです。まず今治市の企業立地促進奨励金か賃貸借型企業立地奨励金の指定を受けている企業でないと、この雇用促進奨励金はもらえません。なので、立地計画を考えている段階で、まず市に相談して指定を受ける必要があります。
じゃあ、今治市にまだ事業所がない企業が、新しく進出する時に使う制度ってことですね。
そういうことです。既存の事業所で単に人を増やしただけではダメで、新たな立地(新設・増設・移転)に伴う雇用であることが条件です。
増設でもOKなんですね。じゃあ、今治市内にすでに工場があって、隣の敷地に新しい工場を建てて人を増やす場合も対象になりうる?
はい、対象業種や投資額などの要件を満たせば、増設でも企業立地促進奨励金の指定を受けられます。その上で、新しく雇った従業員が今治市に住んで条件を満たせば、雇用促進奨励金がもらえる可能性があります。
なるほど。じゃあ、既存事業所の拡大でもチャンスがあるんですね。
あります!これが結構限定されているんです。まず、企業立地促進奨励金の場合の対象業種は、製造業、電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業(情報サービス業、インターネット付随サービス業、映像・音声・文字情報制作業)、卸売業、学術研究・専門・技術サービス業(学術・開発研究機関、専門サービス業、広告業)、医療・福祉(産科、小児科) です。
医療・福祉でも産科と小児科だけなんですね。結構ピンポイント。
そうなんです。そして、賃貸借型企業立地奨励金の対象業種はさらに狭くて、情報通信業(情報サービス業、インターネット付随サービス業、映像・音声・文字情報制作業) と学術研究・専門・技術サービス業(学術・開発研究機関、専門サービス業、広告業) だけです。
賃貸借型はIT系や研究開発系の企業向けって感じですね。製造業は入っていないんですね。
そうなんです。賃貸借型はオフィスを借りて事業をするイメージなので、工場を持つ製造業は企業立地促進奨励金の方で申請するのがメインになります。
じゃあ、肝心の「新規雇用従業員」として認められる条件をもう一度整理しましょう。
大事なポイントなので、しっかり確認しましょうね。条件は以下の3つです。
- 操業開始の1年前から操業開始後6ヶ月までの間に雇用されていること
- 奨励金の申請時に、引き続き今治市に居住していること
- 連続して1年以上雇用されていること
ちょっとややこしいですね。例えば、工場が稼働(操業開始)する6ヶ月前に人を雇って、その後1年以上働き続けて、申請時点で今治市に住んでいる、という流れですか。
その通りです。操業開始後に人を雇う場合も、操業開始から6ヶ月以内に雇えばOKです。ただし、どちらにせよ、申請する時点で「1年以上継続雇用」かつ「今治市に居住」が必要です。
つまり、工場ができてからすぐに申請できるわけじゃなくて、最低でも1年は待たないといけないんですね。
そういうことです。だから資金繰り計画を立てる時に、このタイムラグを考慮しないといけません。でも、1年後にまとまったお金が入ってくると思えば!
これはもう当たり前かもしれませんが、従業員が住む場所も今治市内でないとダメなんですよね?
はい。今治市に居住していることが必須です。隣の松山市に住んでいて通勤する、というケースは対象外です。今治市の雇用を増やして地域を活性化するのが目的なので、そこは厳格です。
地域密着型の制度なんですね。地元に住んで働いてもらうことで、街の活性化につなげたいと。
その通り。今治市としても、企業が進出してきても従業員が市外に住んでしまっては税収や消費が増えないので、あえてこの条件を設けているんですね。
募集期間は2026年3月31日から2027年3月31日までです。ちょうど1年間の受付期間ですね。
結構長いですね。でも、先に企業立地促進奨励金の指定を受けないといけないので、準備が必要です。
そうです。実際に工場を建てたりオフィスを借りたりする計画と並行して、市との協議を進める必要があります。焦らず計画的に進めたいですね。
雇用促進奨励金の申請自体は、新規雇用従業員が1年以上雇用され、かつ今治市に居住していることが確認できた段階で行います。つまり、操業開始から1年半〜2年後くらいが目安ですね。
結構先ですね。でも、企業立地促進奨励金や賃貸借型企業立地奨励金の指定は、立地前に受けておく必要があるので、まずはそちらを早めに動かないと。
そうそう。だから、進出を決めたらすぐに今治市産業振興課に相談することをおすすめします。電話番号は0898-36-1540です。
では、具体的な申請の流れを教えてください!何から始めればいいですか?
まずは大きく分けて、事前準備→企業立地関係の指定申請→雇用→雇用促進奨励金の申請という流れです。図で見てみましょう。
今治市雇用促進奨励金 申請の流れ- 1
今治市産業振興課に事前相談
立地計画を説明し、対象業種や要件を確認
- 2
企業立地促進奨励金または賃貸借型企業立地奨励金の指定申請
市長に申請し、適用事業者の指定を受ける
- 3
事業所の新設・増設・移転
工場やオフィスを整備し操業開始
- 4
新規雇用従業員の採用
操業開始前1年~開始後6ヶ月以内に雇用。今治市に居住させる
- 5
1年以上の継続雇用を確認
申請時点で連続1年以上雇用かつ居住継続中であること
- 6
雇用促進奨励金の申請
市に申請書類を提出。審査を経て交付決定
なるほど、長い道のりですね(笑)特に5番目の「1年以上待つ」というのがポイントですね。
そう、ここが肝です。でも、1年間しっかり雇用して定着させれば、その後まとまったお金が入ってくると思えば、我慢できるんじゃないでしょうか。
具体的な書類一覧は、今治市の公式ページやjGrantsのページで公募要領を確認する必要があります。ただ、一般的には、雇用した従業員の住民票や雇用契約書、労働者名簿、出勤簿などが必要になるでしょう。
ここで詳細な公募要領や申請様式がダウンロードできるんですね。
そうです。ただし、この補助金は電子申請ではなく、窓口申請の可能性が高いです。市の担当課と直接やり取りすることになります。
やっぱり疑問があれば市に直接聞くのが一番ですよね。
ありがとうございます!事前相談が大事だとよくわかりました。
この制度は、要件を満たしていれば基本的に支給される「条件支給型」だと思います。ただし、あくまで公募要領で確認が必要ですが、以下のようなポイントがチェックされるでしょう。
- 新規雇用従業員が本当に今治市に居住しているか
- 雇用期間が1年以上継続しているか
- 短時間労働者の場合は2人で1人換算が正しいか
- 操業開始の前後1年以内に雇用されているか
書類の不備が一番怖いですね。特に居住証明や雇用期間の証明はしっかり準備しないと。
そうですね。住民票の写しや雇用契約書の日付など、細かい部分まで正確に揃えることが大事です。
じゃあ、この制度を上手く活用するためのアドバイスをお願いします!
まず、早めの市への相談が何より大事です。企業立地促進奨励金の指定を受けるには事業計画の提出が必要ですから、立地を検討し始めた段階で産業振興課に連絡しましょう。
なるほど。それと、従業員の居住地を今治市内に確保するのが課題ですね。社宅や賃貸住宅の手配も計画的に。
そうなんです。従業員が今治市に住む意思があるかどうかも、採用時にしっかり伝えておかないと、後から「市外に住みたい」と言われたら対象外になりますからね。
採用の段階から制度を説明して、協力してもらう必要があると。
あと、短時間労働者を活用するなら、人数管理をしっかりすること。2人で1人換算なので、雇用人数を正確にカウントしないと申請額が変わってしまいます。
他の補助金と併用できますか?例えば、国のものとか。
この制度は今治市独自のものなので、国や県の補助金とは併用可能な場合が多いです。ただし、同じ経費に対して二重取りはできませんので、注意が必要です。
なるほど。例えば、国の「ものづくり補助金」で設備投資して、さらにこの雇用促進奨励金をもらう、みたいなことは可能ですか?
設備投資と雇用は別の経費ですから、理論上は可能でしょう。ただし、必ず市に確認してください。あと、企業立地促進奨励金自体が固定資産税の減免などとリンクしているので、そちらも含めて総合的に検討する必要があります。
わかりました。市の担当者としっかり相談しながら進めるのがベストですね。
最後に、よくある質問をいくつかお願いします!まず、個人事業主でもこの制度は使えるんですか?
基本的には「企業」が対象です。ただし、個人事業主でも事業所を新設して従業員を雇う場合、企業立地促進奨励金の指定が受けられれば、雇用促進奨励金も申請できる可能性があります。詳細は市に確認してください。
増設で工場を大きくした場合、既に働いている従業員は対象になりませんよね?
その通りです。あくまで新規雇用された従業員のみが対象です。操業開始前1年以内から操業開始後6ヶ月以内に新しく雇った人だけです。
せっかく今治市に住んで働いていた従業員が、途中で松山市に引っ越したらどうなりますか?
残念ながら、申請時点で今治市に居住していなければ対象外になります。ですので、採用時に「市内在住が条件」であることをしっかり伝えておくことが大事です。
短時間労働者って、具体的に週何時間以上とか決まりはあるんですか?
今治市の制度では「短時間労働者は2人で新規雇用従業員1人とみなす」としか書かれていません。いわゆるパート・アルバイトで、正社員より勤務時間が短い人を指すと思われますが、正確な定義は公募要領で確認してください。
申請してから実際にお金が入るまでどのくらいかかりますか?
自治体の補助金は審査に数ヶ月かかることが多いです。早くて2〜3ヶ月、遅いと半年以上かかるケースもあります。資金計画に余裕を持っておきましょう。
最後に、この制度の基本情報を表でまとめてもらえますか?
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 今治市雇用促進奨励金(企業立地優遇制度) |
| 実施機関 | 今治市(産業部産業政策局産業振興課) |
| 補助上限額 | 1億円 |
| 補助率・単価 | 企業立地促進奨励金該当:新規雇用従業員1人につき50万円 |
| 賃貸借型企業立地奨励金該当:新規雇用従業員1人につき30万円 |
| 募集期間 | 2026年3月31日 ~ 2027年3月31日 |
| 対象地域 | 愛媛県今治市内 |
| 対象業種 | 製造業、電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業、卸売業、学術研究・専門・技術サービス業、医療・福祉(産科・小児科)など(詳細は上記参照) |
| 使途 | 資金繰り改善(雇用促進による事業拡大) |
| 問合せ先 | 今治市 産業部 産業政策局 産業振興課 TEL:0898-36-1540 |
| 公式URL | https://www.jgrants-portal.go.jp/subsidy/a0WJ200000CDb89MAD |
ありがとうございます!これでよくわかりました。今治市に進出を考えている企業にとっては、かなり魅力的な制度ですね。
そうですね!特に製造業やIT系の企業で、今治市に新しく拠点を作って地元から人を雇いたいという場合、強力な味方になります。ただし、先に企業立地促進奨励金などの指定が必要で、しかも1年以上雇用してから申請するというタイムラグがあるので、計画はしっかり立ててくださいね。
はい、事前相談と計画が大事だとわかりました。室谷さん、今日はありがとうございました!
こちらこそ!ぜひ今治市の制度を活用して、事業を拡大してください!