室谷さん、名古屋市にスタートアップ企業向けの補助金があるって聞いたんですけど、これ本当にもらえるんですか?
本当ですよ!「名古屋市スタートアップ企業支援補助金」のことですね。名古屋市内で創業する方、または創業後5年以内の中小企業者が対象で、最大100万円の補助が受けられます。
えっ、100万円!それはすごい!どんな人がもらえるんですか?
大きく分けると2種類います。1つ目が「これから名古屋市内で創業する方(新規創業者)」、2つ目が「名古屋市内に本社を置く、創業後5年以内の中小企業者で新しい取り組みにチャレンジする方」です。個人事業主の場合は名古屋市民であることも要件になりますね。
なるほど、創業したばかりの人だけじゃなくて、5年以内ならOKなんですね!
そうです!創業したての人も、5年以内で新しいことに挑戦している会社も対象なので、かなり幅がありますよ。
補助率の比較
具体的にどんな条件を全部満たす必要があるのか、教えてもらえますか?
はい、いくつか条件があります。まず名古屋市内に本社があること(個人事業主は名古屋市民)、「みなし大企業」ではないこと、市税を滞納していないこと、過去にこの補助金をもらっていないこと。それと重要なのが、公的支援機関などの支援を受けていることが申請要件になっている点です。
資本金の大部分を大企業が持っている会社のことですね。たとえば大企業の子会社とかが該当します。一般的な中小企業やスタートアップなら問題ないケースがほとんどです。
なるほど。「公的支援機関などの支援を受けていること」ってのは、どういう機関が対象ですか?
4つのカテゴリがあって、ア: 名古屋市創業支援事業計画における認定連携創業支援事業者などの公的支援機関、イ: 中小企業診断士・弁護士・税理士・公認会計士・社会保険労務士・弁理士・司法書士・行政書士のいずれか、ウ: 認定経営革新等支援機関、エ: 金融機関、のうちどれかひとつでOKです。
そういうことです!創業時に税理士さんや銀行の担当者に相談するのは自然なことなので、多くのスタートアップがこの要件をすでに満たしていると思いますよ。
以下に該当する場合は申請できません
- みなし大企業(大企業の子会社等)
- 名古屋市の市税を滞納している
- 過去に本補助金の交付を受けた(過去1回限り)
- 風俗営業等に関する許可・届出の対象事業者
- 暴力団と密接な関係を有する者
「過去に受けたことがある場合はNG」というのはきびしいですね!
そうですね、一社につき1回限りの制度です。だからこそ最初の申請でしっかり使い切ることが大切です。補助額がわかったところで、実際にいくらもらえるのかの計算方法を見てみましょう。
「最大100万円」って言いますけど、実際に自分がいくらもらえるかはどう計算するんですか?
基本は補助対象経費の1/3です。ただし「なごのキャンパス」または「ナゴヤイノベーターズガレージ」に会員登録などを行った場合は1/2に引き上げられます。上限は両方とも100万円。
名古屋市が運営するスタートアップ拠点で、コワーキングスペースや交流スペースが揃っています。会員になるとさまざまな支援が受けられる場所です。ナゴヤイノベーターズガレージも同様の市の支援拠点ですね。
| 条件 | 補助率 | 例:対象経費150万円の場合 |
|---|
| 通常 | 1/3 | 50万円 |
| なごのキャンパス等会員 | 1/2 | 75万円 |
| 上限(どちらも) | - | 100万円まで |
大きく分けると3つのカテゴリです。「従業員に関する経費」「事業所に関する経費」「広報・外注等に関する経費」。具体的には、開業スタッフの賃金、新規事業所の賃借料や内装工事費、広告費、委託外注費、士業への謝金なども対象になります。
ただし、注意点があって補助金の交付決定後に発注・契約したものが対象です。先に発注してしまうと対象外になるので、採択結果を待ってから動き出すのが鉄則ですよ。
パソコン・タブレット・スマートフォン・カメラなど一部の備品は補助対象外です。また、補助金交付決定前に発注・契約した経費も対象外になります。申請が採択されるまでは大きな発注を控えるのが基本です。
それは知らないと損しますね。申請方法について詳しく教えてもらえますか?
申請の流れ
オンライン申請、郵送、持参の3つの方法があります。オンライン申請が最も便利ですが、どの方法でも書類の作成自体は必要です。
名古屋市の公式ページで募集案内・申請様式をダウンロードする
公的支援機関(税理士・銀行等)に相談して支援を受ける
事業認定申請書・経営計画書・補助事業計画書などを自分で作成する
令和8年度
令和8年5月1日午前9時からオンライン申請フォームがアクセス可能
締切(令和8年6月1日午後5時)までに申請書類を提出する
補助事業期間終了後(令和9年2月まで)に実績報告を提出
そうです。公的支援機関の支援を受けることは要件ですが、申請書類は必ず申請者自身で作成しなければなりません。支援機関に代わりに書いてもらうと採択取り消しになりますので注意!
オンライン申請の場合、事業認定申請書(様式第1号)、経営計画書(様式第3号)、補助事業計画書(様式第3-2号)、申請事業の経費明細(様式第3-3号)、提出書類チェックリストが基本です。郵送・持参の場合はさらに企業概要書(様式第2号)が必要です。全て名古屋市の公式ページからダウンロードできますよ。
| 書類名 | オンライン | 郵送・持参 |
|---|
| 事業認定申請書(様式第1号) | 必須 | 必須 |
| 経営計画書(様式第3号) | 必須 | 必須 |
| 補助事業計画書(様式第3-2号) | 必須 | 必須 |
| 申請事業の経費明細(様式第3-3号) | 必須 | 必須 |
| 企業概要書(様式第2号) | 不要 | 必須 |
| 提出書類チェックリスト | 必須 | 必須(別様式) |
不要です!令和4年度から押印廃止になっているので、印鑑の準備は必要ありません。楽になりましたよね。申請期限の話も確認しておきましょう。
令和8年5月1日(金)から令和8年6月1日(月)午後5時必着です。令和8年度は年に1回の募集となっており、採択予定件数は15件程度です。
令和7年度は2回募集があったのに、令和8年度は1回だけなんですね!
そうなんです。令和7年度は第1期(4月〜5月)と第2期(7月)の2回でしたが、令和8年度は1回に変更されました。採択件数も15件程度ということなので、しっかり準備して申し込まないともったいないですよ。
令和7年度の実績を見ると、第1期は応募50件のうち採択26件、第2期は応募101件のうち採択22件でした。第1期はざっくり52%、第2期は22%という感じです。早めの時期の方が採択率が高い傾向がありますね。令和8年度は1回のみなので、念入りな準備が重要です!
| 年度 | 期 | 応募数 | 採択数 | 採択率 |
|---|
| 令和7年度 | 第1期 | 50件 | 26件 | 52% |
| 令和7年度 | 第2期 | 101件 | 22件 | 22% |
なるほど!採択されたあとのスケジュールも教えてもらえますか?
採択通知が来たら、その後に補助事業を開始します。補助事業期間は令和9年2月まで、令和9年3月中に補助金の交付が予定されています。約1年間のプロジェクトになります。お金の話が一通りわかったところで、よくある疑問にも答えておきましょう。
読者の方からよくある質問はどんなものがありますか?
「なごのキャンパスやナゴヤイノベーターズガレージって入会費が高いんじゃないか?」という質問をよく受けますね。補助率が1/3から1/2に上がるなら、入会費を払ってもお得かどうか確認した方がいいです。
確かに!あと「自分は中小企業者に当たるのか?」という疑問もありそうですね。
その通りです。製造業・建設業・運輸業なら従業員300人以下または資本金3億円以下、卸売業なら100人以下または1億円以下、小売業なら50人以下または5000万円以下、サービス業なら100人以下または5000万円以下が中小企業の基準です。詳細は募集案内に記載されているので必ずご確認を。
今年度の補助金を受けながら別の補助金も使えますか?
同一の経費について国や名古屋市の他の補助金と重複受給はNGです。ただし、別の経費ならほかの補助金と組み合わせることはできる場合があります。また、本補助金の事業認定を受けると、名古屋市信用保証協会の「新事業創出資金」や名古屋市小規模事業金融公社の「創業・事業展開支援資金」で融資利率が0.1%引き下げられる優遇措置もありますよ。
融資の優遇もあるんですね!気をつけておきたい詐欺の話もしてもらえますか?
「補助金の申請を代行します」「必ず採択されます」と持ちかけてくる業者には注意が必要です。申請書類は必ず申請者自身が作成する必要があり、代行が発覚した場合は採択が取り消されます。また、個人情報や口座番号を電話で聞いてくることは名古屋市のような公的機関ではありません。公式の問い合わせ先に直接確認してください。
その通りです!怪しいDMや電話は一切無視して、必ず名古屋市経済局の公式窓口に問い合わせてください。
最後に、この補助金の基本情報をまとめてもらえますか?
はい!まとめると、名古屋でスタートアップに挑戦する人・創業5年以内の中小企業者向けの最大100万円の補助金です。なごのキャンパス等の会員になれば補助率が1/2に上がります。令和8年度は5月1日から6月1日の1回のみの募集なので、準備は早めにスタートしてください!
| 項目 | 内容 |
|---|
| 対象者 | 名古屋市内で創業する方・創業後5年以内の中小企業者 |
| 補助限度額 | 100万円 |
| 補助率(通常) | 補助対象経費の1/3 |
| 補助率(なごのキャンパス等会員) | 補助対象経費の1/2 |
| 令和8年度募集期間 | 令和8年5月1日〜令和8年6月1日 |
| 申請方法 | オンライン申請、郵送、持参 |
| 問い合わせ | 名古屋市経済局 中小企業振興課(052-735-2100) |
| 公式URL | 名古屋市公式ページ |
ありがとうございます!名古屋でスタートアップを考えている人にはぜひ活用してほしいですね。
最大100万円の補助が受けられる名古屋市の創業支援制度。なごのキャンパスやナゴヤイノベーターズガレージに会員登録すると補助率が1/3→1/2にアップ。令和8年度は年1回のみの募集(5月1日〜6月1日)なので早めの準備が重要。書類は全て自分で作成する必要あり。