今日は「東日本大震災みやぎこども育英基金奨学金」についてうかがいます。名前を聞いただけで、なんだかとても大事な制度だなって感じがするんですが…どういう経緯で生まれたんですか?
これは東日本大震災で保護者を亡くした、または行方不明になったお子さんたちを支援するための給付型奨学金です。財源は「みやぎこども育英募金」といって、国内外の多くの方々から寄せられた善意の寄附金なんですよ。
そうです!完全に給付型なので返済は一切不要です。2011年の震災からずっと続いていて、未就学児から大学院生まで幅広い年齢層が対象になっています。宮城県の奨学金の中でもかなり手厚い制度ですよ。
未就学児から大学院生って、ものすごく幅広いですね!
震災当時に胎児だった方まで対象になっているんです。お腹の中にいた段階で保護者を失った方も支援する、という考え方で設計されています。しかも平成31年4月からは大学院生も追加で対象に加わりました。対象の幅はさらに広がっています。
じゃあ、具体的にどんな人が対象になるのか、詳しく教えていただけますか?
東日本大震災みやぎこども育英基金奨学金 対象者チェックリスト図
自分や家族が対象かどうか、どう確認すればいいですか?
次の4つの条件を全て満たす必要があります。順番に確認してみましょう。
- 条件1: 東日本大震災で、生計を一にしていた保護者(父・母またはこれに類する者)が死亡または行方不明になっていること
- 条件2: その保護者が、震災時(2011年3月11日)に宮城県内に住所を有していたこと
- 条件3: 学校等に在籍し、満27歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある者、または未就学児であること
- 条件4: 他の都道府県から同種の給付型奨学金の給付を受けていないこと
「生計を一にしていた保護者」というのは、父親か母親のどちらかでも亡くなっていれば対象ですか?
父母どちらでも対象です。また、「これに類する者」という記載があるので、実態として養育していた祖父母なども含まれる場合があります。詳細は宮城県に確認するとよいですね。
「満27歳に達する日以後の最初の3月31日まで」って、ちょっとわかりにくいですが…
たとえば26歳の誕生日を迎えた方でも、翌年3月31日まで在学していれば受給できます。大学院の修士課程は2年なので、タイミング次第では大学院修了まで受け取れる設計になっています!
ほんとに!じゃあ震災時に胎児だった方も本当に対象なんですか?
明確に対象と規定されています。震災時に胎児だった方も要件を満たせば遡及して給付される仕組みです。「気づいていなかった」という方も今からでも申請できます。
原則として他団体の貸与型・給付型奨学金との併給が可能です。ただし、岩手県・福島県の同種の震災遺児孤児奨学金との併給は認められません。日本学生支援機構(JASSO)の奨学金などとは併用できますよ。
それはありがたいですね。では、支給額について詳しく教えてください!
東日本大震災みやぎこども育英基金奨学金 月額金・一時金の金額表
月額金と卒業時一時金の2種類があります。以下の表を見てください。
| 区分 | 月額金 | 卒業時一時金 |
|---|
| 未就学児 | 月1万円 | 小学校入学時10万円 |
| 小学生 | 月3万円 | 小学校卒業時15万円 |
| 中学生 | 月4万円 | 中学校卒業時20万円 |
| 高校生等 | 月5万円 | 高等学校等卒業時60万円 |
| 大学生等(自宅通学) | 月6万円 | 大学入学時36万円(※) |
| 大学生等(自宅外通学) | 月10万円 | 大学入学時36万円(※) |
なお、表内の(※)は「高等学校等の卒業時一時金を受給していない場合に給付」という条件があります。
自宅外通学の大学生は月10万円!これはかなり大きいですね。
そうなんです!大学生が一人暮らしをして通学する場合は月10万円が受け取れます。高校卒業時には60万円の一時金も出るので、進学の際の費用として大きな支えになりますね。
未就学児のころから受け取っていた場合、合計するとかなりの金額になりそうですよね。
試算してみると、たとえば小学1年生から大学院修了(27歳の年度末)まで受け取り続けた場合、月額金だけで数百万円になります。一時金も合わせると相当な金額の支援を受けられる設計になっています。一人の子どもの成長を長期間にわたって支える制度なんです。
月額金は年2回まとめて口座振込されます。上半期分と下半期分に分けてお振り込みがあります。振込先口座は申請時に登録した申請者名義の口座です。
大きく分けて3つの場面があります。「新規申請」「継続のための現況届」「卒業時一時金の申請」です。
給付申請者名義の振込口座のコピー(通帳またはキャッシュカードの写し)
震災に起因する理由によって保護者が死亡または行方不明になったことを証する書類
自宅外から通学していることを証する書類(大学生等で該当者のみ)
そこは要注意です!電子申請フォームはログインフォーム(logoform.jp)で用意されていますが、添付書類は必ず郵送してください。書類が届いて初めて申請完了になりますので、早めに郵送することをおすすめします。
毎年4月1日から4月末日までに「現況届(様式第2号)」を提出する必要があります。これを忘れるとその年度の月額金が給付されませんので、必ず毎年4月に手続きをしてください。
はい、卒業する年度の1月4日から1月末日の間に申請します。卒業(見込み)証明書を添付して電子申請または郵送で提出してください。卒業前の早めの時期に動くのが大切です。
- 郵送先住所: 〒980-8423 宮城県仙台市青葉区本町3丁目8-1
- 宛先: 宮城県教育庁総務課
- 電子申請(月額金新規): 申請フォーム
- 電子申請(一時金): 申請フォーム
- 電子申請(現況届): 申請フォーム
受給中に転校したり休学したりした場合はどうなりますか?
異動届(様式第5号)を速やかに提出する必要があります。異動届が必要なケースをまとめると次のとおりです。
| 状況 | 必要な手続き |
|---|
| 転校・退学・休学する場合 | 異動届 + 学校長発行の書類 |
| 給付を辞退する場合 | 異動届のみ |
| 受給者が死亡した場合 | 異動届 + 死亡届の写し等 |
| 氏名・住所・連絡先の変更 | 異動届 + 住民票等 |
| 振込口座の変更 | 異動届 + 新口座の写し |
| 他県の同種奨学金を受給する場合 | 異動届 + 給付決定通知書の写し |
「もらっているのだから黙っていても大丈夫」と思ってしまう方もいますが、適切な届け出をしないと後々問題になることもあります。変更があったらすぐに届け出る、これが基本です。
確かにそうですね。じゃあよくある疑問をまとめて教えていただけますか?
「自分は対象か?」とか「他の奨学金と重ねられるか」とか、みなさんが気になりそうなことを聞きたいです。
よく受ける質問をまとめてみましょう。まず「震災時に宮城県外に住んでいた子どもも対象か?」という質問ですが、これは保護者が震災時に宮城県内に住んでいたかどうかがポイントです。子ども自身がどこに住んでいたかではありません。
えっ、それはポイントを押さえておかないといけないですね!
たとえば子どもが仙台市の大学の寮に住んでいて保護者は他県という場合は対象外ですが、逆に子どもが他県で暮らしていても保護者が宮城県内に住所があれば対象になる可能性があります。
「27歳を過ぎたら受け取れなくなる」ということでしたが、もう少し具体的に説明してもらえますか?
「満27歳に達する日以後の最初の3月31日まで」というのは、つまり27歳の誕生日が来た後の最初の3月末日が上限です。たとえば2月生まれの方なら27歳になった翌3月31日まで、8月生まれなら翌年の3月31日まで受け取れます。
では今まで申請していなかった方は、過去に遡って受け取れますか?
はい!対象要件を満たしていた期間について遡及して給付されます。「知らなかった」という方も諦めないでください。まず宮城県教育庁総務課に相談することをおすすめします。
- 奨学金や給付金の手続きでATMを操作するよう求められることは絶対にありません
- 電話で口座番号や暗証番号を聞くことは行政機関では行いません
- 「代行申請するので手数料が必要」という業者には注意してください
- 不審な連絡があった場合は宮城県教育庁総務課(022-211-3612)に直接確認してください
詐欺の被害に遭わないように注意が必要なんですね。続いて、関連する制度も教えてください。
他にも宮城県内で利用できる奨学金や給付金はありますか?
奨学給付金(就学支援)とは目的が異なる制度なので、原則として重ねて受け取ることができます。また、ひとり親や遺児の方向けには
宮城県遺児等サポート奨学金という制度もあります。震災遺児の場合は両方の要件を満たせるケースもあります。
たくさんあるんですね!最後に基本情報をまとめてください。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 東日本大震災みやぎこども育英基金奨学金 |
| 対象者 | 震災で保護者が死亡・行方不明、宮城県在住(保護者が)、27歳年度末まで |
| 給付種別 | 給付型(返済不要) |
| 月額金(小学生) | 月3万円 |
| 月額金(高校生) | 月5万円 |
| 月額金(大学生・自宅外) | 月10万円 |
| 卒業時一時金(高校) | 60万円 |
| 申請受付 | 月額金は随時、現況届は毎年4月、一時金は1月4日から1月末 |
| 問い合わせ | 宮城県教育庁総務課 |
| 公式ページ | 宮城県公式サイト |
これは本当に手厚い制度ですね。対象の方はぜひ申請してほしいです。
そうですね。震災からの年月が経ち、「もう対象外かな」と思っている方も、まずは問い合わせてみることをおすすめします。満27歳年度末まで受け取れますし、過去分の遡及給付もあります。特に震災時に小さかった方、胎児だった方は、今まさに高校・大学の段階で受け取れる可能性があります。一度宮城県教育庁総務課に連絡してみてください!
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