埼玉県で「肝炎ウイルス検査の精密検査費用を助成してもらえる」って聞いたんですが、どんな制度なんですか?
これは埼玉県が実施している「肝炎初回精密検査費用助成・定期検査費用助成」ですね!大きく2つの柱があって、肝炎ウイルス検査で陽性と判定された方向けの「初回精密検査費用助成」と、慢性肝炎・肝硬変・肝がんの患者さん向けの「定期検査費用助成」に分かれています。
えっ、2種類あるんですか!どんな方が対象なのか、もう少し教えてもらえますか?
簡単に言うと、初回精密検査の対象は「肝炎ウイルス検査を受けて陽性と判定されたばかりの方」、定期検査は「すでに慢性肝炎・肝硬変・肝がんと診断されている患者さん」ですね。それぞれ要件が異なるので、順番に解説していきますよ。
肝炎検査費用助成 対象者フロー図
まず初回精密検査の助成から教えてください。どんな方が対象ですか?
初回精密検査費用の助成は、以下の要件を全て満たす方が対象です。埼玉県内に住所があること、公的医療保険に加入していること、そして肝炎ウイルス検査で陽性と判定されたことが大前提です。
どんな検査で陽性になった場合が対象になるんですか?
対象になる検査の種類はかなり多くて、県の委託医療機関での検査、保健所の検査、市町村の健康増進事業の肝炎ウイルス健診、職域検査、妊婦健診での検査、そして手術前の肝炎ウイルス検査——これら全部が対象になります!
それは広いですね!妊婦健診や手術前の検査でも対象なんですね。
そうなんです。ただし、申請期間に注意が必要です。一般の検査で陽性になった場合は「検査結果通知書の発行日から1年以内」ですが、妊婦健診の場合は「4年以内」、手術前検査の場合は「2年以内」と、検査の種類によって期限が違います。
なるほど、いつまでに申請すればいいかは検査の種類によって変わるわけですね。県指定の医療機関で受診するのも条件なんですか?
はい!
県が指定した医療機関での受診が必須です。日本肝臓学会の肝臓専門医または埼玉県肝炎医療研修会の修了医が所属する医療機関が対象で、一覧は埼玉県の
公式ページで確認できます。
フォローアップへの同意も必要と聞きましたが、それはどういうことですか?
フォローアップというのは、県や市町村が肝炎ウイルス陽性者に対して、定期的に受診状況を確認する連絡をする事業のことです。助成を受けるにはこのフォローアップに同意することが条件になっています。手続き時に同意書を提出する形になりますよ。
- 埼玉県内に住所があること
- 公的医療保険(後期高齢者含む)の被保険者または被扶養者であること
- 肝炎ウイルス検査(委託・保健所・健診・職域・妊婦健診・手術前)で陽性と判定された方
- 県または市町村のフォローアップに同意した方
- 県指定医療機関で初回精密検査を受けた方
じゃあ定期検査費用の助成はどんな方が対象なんですか?
定期検査の助成は、すでに慢性肝炎・肝硬変・肝がんと診断されている患者さんが対象です。重要なのが所得要件で、住民税非課税世帯か、市町村民税の所得割課税年額が235,000円未満の世帯に属していることが条件になっています。
所得制限があるんですね。もし肝炎治療の医療費助成を受けている方は?
そこが大事なポイントで、「B型・C型ウイルス肝炎治療医療費助成(肝炎治療特別促進事業)」を現在受給中の方は、この定期検査の助成は対象外になります。どちらか一方を選ぶ形になりますね。
助成額は世帯の課税状況によって変わります。住民税非課税世帯の方は検査費用の全額が助成されます。課税世帯(所得割235,000円未満)の場合は、慢性肝炎の方は検査費用から2,000円を引いた額、肝硬変・肝がんの方は3,000円を引いた額が助成されます。
全額ゼロというわけではないけど、かなり助かりますね!年に何回まで受けられますか?
年度(4月から3月)ごとに2回まで助成を受けられます。ただし、同じ年度に初回精密検査の助成も申請した場合は、その年度の定期検査の助成は1回だけになる点は覚えておいてください。
肝炎定期検査費用助成 助成額テーブル
| 世帯区分 | 病態 | 助成額 |
|---|
| 住民税非課税世帯 | 慢性肝炎・肝硬変・肝がん | 検査費用の全額 |
| 課税世帯(所得割235,000円未満) | 慢性肝炎 | 検査費用から2,000円を差し引いた額 |
| 課税世帯(所得割235,000円未満) | 肝硬変・肝がん | 検査費用から3,000円を差し引いた額 |
初診料(再診料)、ウイルス疾患指導料、そして各種検査に関連する費用が対象になります。肝硬変・肝がんの場合は超音波検査に代えてCT撮影やMRI撮影(造影剤を使用した場合の加算も含む)も対象になる点が特徴的ですね。ただし、保険適用外の検査は助成対象外なのでご注意ください。
助成額もわかりました。具体的にどうやって申請するのか教えてもらえますか?
流れとしては、まず県指定医療機関を受診して検査を受け、その費用を一旦自分で支払います。その後、必要書類を揃えてお住まいの管轄の保健所に提出する形です。審査通過後、指定口座に振り込まれます。
県が指定した医療機関を受診し、精密検査または定期検査を受ける
医療費を一旦全額自己負担で支払い、領収書・診療明細書を受け取る
必要書類を揃えて、住所地を管轄する保健所に申請書を提出する
埼玉県による審査のうえ、認められた額が指定口座に振り込まれる
共通で必要なのは、助成申請書、医療機関の領収書と診療明細書、住民票(世帯全員分・マイナンバー記載なし・発行から3か月以内)、口座振込先の確認書類ですね。
初回精密検査の場合は、さらに肝炎ウイルス検査の結果通知書とフォローアップ同意書が必要です。定期検査の場合は、初回の申請時には診断書が必要で、世帯全員の市町村民税の課税証明書も必要になります。ただし過去に定期検査の支払いを受けたことがある場合などは診断書が省略できる場合もあります。
- 助成申請書(様式は保健所窓口で確認)
- 医療機関の領収書および診療明細書
- 診断書(初回・病態変化時のみ)
- 住民票(世帯全員分、マイナンバー記載なし、3か月以内)
- 世帯全員の市町村民税課税証明書
- 振込先口座がわかるもの(預金通帳のコピー等)
書類が結構多いですね。マイナンバーを使うと少し省略できると聞きましたが?
そうです!マイナンバーを利用した情報連携に同意すると、住民票や課税証明書の提出を省略できる場合があります。ただし通常より事務処理に時間がかかることと、連携で確認できなかった場合は省略できないこともある点は頭に入れておいてください。
申請窓口は住所地を管轄する保健所です。埼玉県内の各保健所(さいたま市・川越市・川口市・越谷市については各市保健所)に問い合わせてください。問い合わせ先は埼玉県保健医療部疾病対策課でもOKです。
| 項目 | 問い合わせ先 |
|---|
| 申請窓口 | お住まいの住所を管轄する保健所 |
| 問い合わせ | 埼玉県保健医療部疾病対策課 |
| さいたま市・川越市・川口市・越谷市の方 | 各市保健所(様式が異なります) |
初回精密検査は先ほどお話したとおり、検査の種類によって1年・2年・4年以内と異なります。定期検査の場合は「検査を受診した年度末(3月31日)まで」が申請期限です。年度をまたいでしまうと申請できなくなるのでご注意ください!
2回分の定期検査をまとめて申請することはできますか?
はい、年度内であれば1回ずつ申請しても、2回分を一度にまとめて申請してもどちらでも構いません。ただし、2回分まとめて申請する場合でも住民票や課税証明書は各1通で大丈夫です。
原則は同一日に全ての検査を受けることですが、複数日にまたがっても4か月以内であれば1回の検査として扱われます。これは初回精密検査でも定期検査でも同じルールです。
- 診療明細書や診断書の「発行費用」は助成対象外
- 保険適用外の検査は助成されない
- 定期検査の申請期限は検査を受けた年度末(3月31日)まで
- 肝炎治療特別促進事業の受給中は定期検査の助成対象外
| 項目 | 初回精密検査 | 定期検査 |
|---|
| 対象者 | 肝炎ウイルス検査陽性者(埼玉県民・保険加入) | 慢性肝炎・肝硬変・肝がん患者(所得要件あり) |
| 助成額 | 自己負担分全額 | 非課税世帯は全額 / 課税世帯は自己負担2,000〜3,000円 |
| 助成回数 | 1回 | 年2回まで(初回精密検査申請年度は1回) |
| 申請期限 | 検査結果通知書発行日から1〜4年以内 | 受診した年度末(3月31日)まで |
| 申請窓口 | 住所地管轄の保健所 | 住所地管轄の保健所 |
| 公式ページ | 埼玉県公式 | 同左 |
どちらの助成も「県指定医療機関での受診」と「フォローアップへの同意」が共通の条件なんですね。
そのとおりです!まず受診前に、お近くの保健所か埼玉県のホームページで「県指定医療機関」を確認しておくことをおすすめします。
最後にQ&Aも聞かせてください。「自分は対象かどうかよくわからない」という方が多そうで……。
そうですね、よく混乱されるポイントをまとめましょう!
まず、職場の健康診断で陽性になった場合も対象ですか?
はい、職域の肝炎ウイルス検査での陽性判定も対象になります。検査結果通知書が発行された日から1年以内に申請してください。
保健所での肝炎ウイルス検査は無料ですよね?その後の精密検査にお金がかかるということですか?
そういうことです!保健所や委託医療機関での肝炎ウイルス検査そのものは無料ですが、陽性だったとき「精密検査」が必要になって、その費用が医療機関での窓口負担(3割など)として発生します。その負担分を埼玉県が助成してくれる制度ですね。
なるほど!定期検査の「所得要件」は世帯全員の合算なんですか?
原則として同一世帯全員の市町村民税の合算で判断します。ただし、申請者と配偶者が税法上・医療保険上いずれも扶養関係にない場合は、一定の条件で合算から除外できる「合算対象除外申請」という仕組みもあります。詳細は保健所に確認してみてください。
「肝炎治療特別促進事業」を受けていると定期検査の助成は受けられないと言っていましたが、将来その事業が終了した場合はどうなりますか?
肝炎治療特別促進事業の受給が終了すれば、要件を満たした上で定期検査費用の助成を申請できるようになります。自分の受給状況を保健所で確認してみてください!
- 保健所や埼玉県が電話でATM操作を求めることはありません
- 個人の金融情報(暗証番号・カード番号)を電話で聞くことは絶対にありません
- 「助成金を受け取るために手数料が必要」といった話は詐欺です
- 不審な連絡を受けた場合は、すぐに保健所や警察に相談してください
肝炎治療費の助成として、他にも関連する制度がありますか?
埼玉県民の方が利用できる肝炎関連制度としては、他にB型・C型ウイルス肝炎の治療費そのものを助成する「肝炎治療特別促進事業」があります。また全国的に利用できる制度として、特定のB型肝炎感染に関する給付制度もあります。
| 制度名 | 概要 | リンク |
|---|
| 肝炎の初回精密検査費用・定期検査費用助成制度(神奈川県) | 埼玉県と同様の制度 | 詳細を見る |
| 特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等(秋田県) | B型肝炎ウイルスの集団予防接種等での感染者への給付 | 詳細を見る |
| B型肝炎訴訟給付金(茨城県) | B型肝炎ウイルス感染訴訟に関連する給付 | 詳細を見る |
| がん患者アピアランスケア用品購入費助成(埼玉県) | がん治療中の外見ケア用品購入費の助成 | 詳細を見る |
| 狭山市難病患者見舞金(埼玉県) | 難病患者への見舞金支給 | 詳細を見る |
そうですね!肝炎に関しては、検査費用助成・治療費助成・給付金制度と複数の支援制度が用意されています。ご自身の状況に合った制度を組み合わせて活用してください。埼玉県の給付金・補助金については
埼玉県の補助金・給付金一覧でも確認できますよ。