室谷さん、静岡市の中山間地域に移住したい人向けの補助金があると聞いたんですが、これってどんな制度なんですか?
「中山間地域移住者用住宅改修事業補助金」ですね。静岡市が中山間地域、通称「オクシズ」と呼ばれるエリアへの移住を促進するための制度で、空き家を移住者のために改修する費用を最大200万円まで補助してくれるんですよ!
しかも条件によっては補助率が工事費の10分の9にもなる地区があって、かなり手厚い支援内容です。空き家バンクを通じて取得した物件が対象なので、移住前の物件探しから一体的に活用できる仕組みになっています。
空き家バンクと連動してるんですね。この補助金、令和8年度(2026年度)からも受付しているんですか?
はい、令和8年度(2026年度)も受付を開始しています。公式サイトにも「令和8年度の受付開始しました」と掲載されていますよ。ただし予算がなくなり次第終了なので、早めに動いたほうがいいですね!
補助額の比較図
そもそも「オクシズ」って初めて聞きました。どんなエリアですか?
静岡市の山間部エリアの総称です。葵区の井川・梅ケ島・大河内・玉川・大川・清沢・松野・足久保・中藁科・南藁科・服織西・賤機北・賤機中・北沼上と、清水区の両河内・小島・庵原・由比が対象地域として指定されています。
かなり広いエリアですね。それぞれの地区に具体的な町名も決まっているんですか?
そうなんです。たとえば井川地区なら「口坂本、井川、岩崎、上坂本、田代及び小河内」という形で、町名単位で細かく定められています。自分の移住予定地が対象かどうかは、住宅政策課に問い合わせて確認するのがいちばん確実ですね。
なるほど。具体的な住所で確認するわけですね。補助率が特に高い地区があるとさっきおっしゃっていましたが、それはどこですか?
井川・梅ケ島・大河内・玉川・大川・清沢・両河内の7地区は補助率が10分の9以内で、上限も200万円になります。これらは特に定住促進が必要と認められた地区で、通常地区より補助率が高くなっています。
対象者について詳しく教えてください。誰でも申請できるわけじゃないですよね?
基本的な対象者は空き家情報バンクに登録されている住宅を所有、または借り受けている方です。移住者がその住宅に入居するための改修費を補助する制度なので、所有者自身が改修して移住者に貸し出す場合も対象になります。
そうです。ただし除外条件があって、3親等内の親族間の貸借は対象外になっています。たとえば親の家を子どもが借りて改修する、という形は補助を受けられません。あと固定資産税か市民税を滞納している方も対象外です。
申請年度の4月1日時点で締結している賃貸借または売買契約が必要です。借り受ける場合は所有者が改修に同意していること、そして移住者が10年以上居住する見込みがあることも要件になっています。
- 空き家バンク登録住宅を所有 または 借り受けている
- 賃貸借 または 売買契約を締結済み
- 借り受ける場合は所有者の同意あり
- 移住者が10年以上の居住見込み
- 3親等内の親族間貸借ではない
- 固定資産税・市民税の滞納なし
残念ながら、DIYは対象外です。必ず工事業者に依頼した改修工事でないと補助が受けられません。見積書を業者から取得して、契約・施工まで業者を通じて行う必要があります。
肝心の補助額ですが、具体的にはいくらになりますか?
基本は補助対象経費の3分の2以内、上限100万円です。でも以下の3パターンに当てはまる世帯は上限が200万円に引き上げられます。
| 世帯区分 | 補助率 | 上限額 |
|---|
| 通常世帯 | 2/3以内 | 100万円 |
| 子育て世帯(15歳未満の子がいる) | 2/3以内 | 200万円 |
| 若年世帯(夫婦のいずれかが40歳未満) | 2/3以内 | 200万円 |
| 市外からの移住世帯 | 2/3以内 | 200万円 |
| 井川・梅ケ島など7地区(世帯不問) | 9/10以内 | 200万円 |
市外から移住する場合も上限が倍になるんですね!それは大きいですね。
そうなんです。静岡市外から移住する方は、世帯の年齢や子どもの有無に関わらず上限200万円が適用されます。たとえば東京から移住して300万円の改修工事をした場合、200万円が補助される計算になります。
300万円の工事で200万円補助されたら、実質100万円の負担で大幅リノベーションできますね!
ざっくり言えばそうですね。ただし「補助対象経費」として認められる工事の種類に限定されますし、予算の範囲内での交付になる点はご注意を。
補助対象経費っていうのは、どんな工事が含まれますか?
水道・ガス・電気の改修費、台所・トイレ・風呂の改修費、内装・外装・屋根・開口部の改修費、一部改築・増築・減築などの工事費が対象です。市長が必要と認める経費も含まれるので、迷ったら事前相談で確認するのがベストです。
国または地方公共団体が交付する補助金と対象経費が重複する場合は補助対象外です。ただし対象経費が異なる補助金であれば、別途の補助と組み合わせられる可能性もあります。事前相談で確認しましょう。
申請フロー図
申請はどうやってするんですか?手順を教えてください。
最重要ポイントは「工事契約の前に申請する」ことです。これを逆の順序でやってしまうと補助が受けられなくなるので、まずここだけ覚えてください!
担当者が不在のことも多いので、いきなり窓口に行くのではなく必ず事前連絡してから相談に行ってください。相談なしで申請書類だけ持ち込んでも、不備があると二度手間になりますしね。
交付決定が出るまで1〜2週間かかるということは、工事の計画はゆとりを持って立てないといけませんね。
そうなんです。「年内に工事を終わらせたい」という場合は、遅くとも11月中には申請書類を出せるように逆算して準備することをおすすめします。申請受付は12月下旬までですが、実績報告書は3月中旬までに提出しなければなりません。
けっこう多いので、事前にリストを作って準備することをおすすめします。主な必要書類を見てみましょう。
| 書類名 | 備考 |
|---|
| 交付申請書 | 住宅政策課の様式 |
| 事業計画書 | 住宅政策課の様式 |
| 補助対象経費内訳書 | 住宅政策課の様式 |
| 位置図・配置図・平面図 | 改修対象住宅のもの |
| 見積書の写し | 工事業者から取得 |
| 改修前の写真 | 改修箇所を撮影 |
| 売買・賃貸借契約書の写し | 締結済みのもの |
| 登記事項証明書等 | 所有者・建築年月日が確認できるもの |
| 誓約書 | 住宅政策課の様式 |
| 固定資産税・市民税の納税証明書 | 滞納なしを証明 |
| 世帯全員の住民票 | 最新のもの |
| 暴力団排除に関する誓約書兼同意書 | 住宅政策課の様式 |
これ、納税証明書や登記事項証明書は取り寄せに時間がかかりますよね。
特に登記事項証明書は法務局への申請が必要で、郵送で取り寄せる場合は1〜2週間かかることもあります。早めに動いておくことが大事ですよ!
- 住宅政策課の様式は市のサイトからダウンロード可
- 登記事項証明書は早めに法務局へ申請
- 納税証明書は市区町村の窓口で即日取得できることが多い
- 改修前の写真は工事着工前に十分に撮影しておく
ここまで聞いてきて、ほかに読者の方が疑問に思いそうなことってありますか?
「複数の改修を一括申請できるか?」というのはよく聞かれますね。これは1件の住宅に対して1回の申請になります。あと「改修工事が終わってから申請できないの?」という勘違いも多いので、繰り返しになりますが工事前申請は絶対条件です!
「マジですか」って驚く人も多そうですね!ほかには?
「若年世帯の40歳未満というのは、夫婦両方が40歳未満じゃないとダメ?」という質問もあります。これは夫婦のうちいずれかが40歳未満であればOKです。パートナーシップ関係にある方も対象で、婚姻届の有無は問いません。
それは知らなかったです!事実婚やパートナーシップの方も対象なんですね。
そうなんです。静岡市は多様な家族のあり方を認めて対象を広くしています。申請できる世帯区分がわからない場合は、事前相談で確認するのがいちばん確実です。
静岡市から補助金の申請手続きのためにATMの操作を依頼することはありません。また電話で口座番号やパスワード、個人情報を聞き出すことはありません。不審な連絡があった場合は住宅政策課に直接確認してください。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 中山間地域移住者用住宅改修事業補助金 |
| 実施主体 | 静岡市 |
| 対象地域 | 静岡市の中山間地域(オクシズ地域) |
| 補助額(通常) | 補助対象経費の2/3以内、上限100万円 |
| 補助額(優遇世帯) | 補助対象経費の2/3以内、上限200万円 |
| 補助額(7地区) | 補助対象経費の9/10以内、上限200万円 |
| 申請期間 | 4月下旬〜12月下旬(予算なくなり次第終了) |
| 申請窓口 | 静岡市住宅政策課 |
| 公式ページ | 静岡市公式サイト |
今回の補助金に関連した制度ってほかにもありますか?
静岡市には移住・住宅関連でいくつかの制度がそろっています。
静岡市移住者住宅確保応援補助金は賃貸住宅の家賃補助を行う制度です。また
静岡市空き家改修事業補助金交付制度は空き家の活用促進を目的とした改修補助で、今回の制度と組み合わせて活用できる場合もあります。どちらもオクシズ移住を検討する方にとって知っておくと役立つ制度ですね。
複数の制度をうまく活用できれば、移住のコストをかなり抑えられそうですね。
そうですね。まず静岡市の移住支援窓口や住宅政策課に相談して、自分が利用できる制度を整理するのが第一歩です。令和8年度(2026年度)は4月下旬から受付スタートなので、移住を具体的に検討しているなら今すぐ行動を始めてみてください!