室谷さん、「不育症」って言葉は知っているんですが、不妊症とどう違うのかがよくわからなくて。
えっ、そうですか!実は全然別の状態なんですよ。不妊症は「妊娠できない」状態ですが、不育症は「妊娠はできるのに、2回以上の流産や死産を繰り返してしまう」状態のことです。医師には「習慣流産」と呼ばれることもあります。
ほんとに?妊娠できているのに、という状態があるんですね。
そうなんです!日本では不育症の方は約30〜40人に1組のカップルとも言われていて、決して珍しくない状態です。原因としては子宮の形態異常、ホルモンバランスの乱れ、染色体の問題、血液凝固の異常などがあります。
実はリスク因子を特定する「検査」が非常に重要なんです。検査で何が原因かを突き止めることで、適切な治療や出産につながります。東京都はその検査費用を助成する「不育症検査助成事業」を設けているんです!
不育症検査助成 対象者チェックフロー
東京都が2019年(平成31年)4月1日からスタートした助成制度で、不育症の検査にかかった費用の一部を助成してくれます。検査費用の一部を最大5万円まで、夫婦1組につき1回分もらえます。
なんと所得制限は一切ありません! 収入に関係なく要件を満たせば申請できます。これは嬉しいですよね。
じゃあ先進医療の検査を受けた場合はどうなりますか?
実はさらに手厚い制度があります!厚生労働省が「先進医療」として告示した不育症検査(流死産検体を用いた遺伝子検査や抗ネオセルフβ2グリコプロテインI複合体抗体検査など)については、検査費用の7割、最大6万円まで助成されて、回数制限もなく年齢制限もなし、というより厚い条件になります。
えっ、通常と先進医療で条件が変わるんですか!それは絶対押さえておかないとですね。
不育症検査助成 通常検査 vs 先進医療の違い
| 検査の種類 | 助成上限額 | 妻の年齢制限 | 助成回数制限 |
|---|
| 通常の不育症検査 | 最大5万円 | 43歳未満(検査開始日時点) | 夫婦1組につき1回のみ |
| 先進医療(告示済み不育症検査) | 検査費用の7割(最大6万円) | 制限なし | 制限なし |
先進医療のほうが上限が高くて条件もゆるいんですね。
そうなんです!先進医療に分類される検査を受ける予定がある方は、通常の枠より有利な条件で申請できます。ただ注意点があって、先進医療の内容は厚生労働省の通知で変わる場合があります。受診前に医療機関に確認するのが確実です。
先進医療として告示されている主な不育症検査(2025年時点)
- 流死産検体を用いた遺伝子検査
- 抗ネオセルフβ2グリコプロテインI複合体抗体検査
※先進医療の内容は変更される場合があります。受診予定の医療機関に必ず事前確認してください。
以下の要件を全部満たす必要があります。一つでも外れると申請できないので、しっかり確認してほしいんです。
まず1つ目は、検査開始日に夫婦(法律婚または事実婚)であること。2つ目は、通常の検査の場合は検査開始日における妻の年齢が43歳未満であること(先進医療は年齢制限なし)。3つ目は、検査開始日から申請日までの間、夫婦いずれかが継続して東京都内に住民登録をしていること。そして4つ目が、2回以上の流産もしくは死産の既往があること、または医師に不育症と判断されたこと、です。
事実婚の場合は、原則として夫婦が継続して都内に同一世帯として住民登録をしていること(住民票の続柄に「未届」などの記載があること)が必要です。同一世帯でない場合は、申立書の提出が必要になります。あと、検査開始日から申請日までの間、他に法律上の配偶者がいないことも条件です。
はい!ただし既に子どもがいる場合でも申請はできます。ただ通常の検査は夫婦1組につき1回限りなので、過去に当事業の助成を受けたことがある場合は再申請はできません。先進医療はその制限がないので、何度でも申請可能です。
43歳の年齢制限は、申請日ではなく「検査開始日」が基準です。検査を始めた段階で43歳未満であれば、申請時点で43歳を超えていても問題ありません。検査を早めに開始することが重要です。
対象となる検査は決まっています。子宮形態検査、内分泌検査、夫婦染色体検査、抗リン脂質抗体検査、血栓性素因スクリーニング(凝固因子検査)、絨毛染色体検査、そして先進医療として告示された不育症検査です。
これは超重要な点で、不育症の「治療費」は助成対象外です!あくまでも「検査費用」のみが対象です。不妊検査や一般的な不妊治療、特定不妊治療にかかる費用、証明書作成の文書料なども対象外になります。
本当に!あと、助成対象期間は夫または妻の検査開始日のうち「どちらか早い日」を起算として1年間です。その1年間に受けた対象検査の費用が助成対象になります。
はい、先進医療の場合は「別添1(医療機関にて記載)」も必要になります。医療機関に依頼することになりますので、受診時に忘れずに準備してもらいましょう。
全書類が揃わなくても、期限内に揃っている書類だけでまず申請できます。揃っていない旨のメモを添付し、後でLoGoフォームのマイページから追加添付してください。ただし、全書類が揃った段階から審査が始まります。申請期限に間に合わない可能性がある場合は、必ず事前に東京都へご相談ください。
原則として
電子申請(LoGoフォーム)です。
LoGoフォームの申請ページにアクセスして、必要事項を入力します。電子申請が難しい場合は郵送でも申請できます。
郵送先は「〒163-8001 東京都新宿区西新宿2-8-1 東京都庁第一本庁舎30階 東京都福祉局子供・子育て支援部家庭支援課 助成担当」です。簡易書留や特定記録郵便で送付してください。
これが非常に重要で、検査終了日から6か月以内に申請しなければなりません!いかなる理由があっても、期限を過ぎた申請は一切受け付けてもらえません。例えば2025年1月15日に検査が終わった場合は、2025年7月14日までに申請が必要です。
絶対NGです。複数の医療機関で検査した場合は「最後の医療機関での検査終了日」から6か月以内という点もご注意ください。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 申請期限 | 検査終了日から6か月以内(厳守) |
| 申請方法 | 原則電子申請(LoGoフォーム)または郵送 |
| 書類の補正 | 期限内に一部書類で申請し、後から追加可能 |
申請から実際に振り込まれるまでどれくらいかかりますか?
書類に不備がなければ、申請書受理日からおよそ2か月で承認決定通知書が発送されます。その後、約1か月後に指定口座への振り込みが行われます。つまり申請から振り込みまでおおよそ3か月程度です。
振り込み完了の連絡や通知は来ません!通帳記帳などでご自身で確認する必要があります。承認決定通知書が届いたら、約1か月後を目安に通帳を確認してください。
東京都や行政機関が、電話でATMの操作を求めることは絶対にありません。「助成金を受け取るためにATMを操作してください」「個人情報や口座番号を電話で教えてください」という連絡は詐欺です。不審な連絡を受けた場合は、すぐに警視庁や東京都消費生活相談窓口にご相談ください。
読者の方が気になりそうな疑問をいくつか聞いていいですか?
1つ目、既に子どもがいる場合でも対象になりますか?
はい、既に子どもがいても対象です!ただし通常の検査は夫婦1組につき1回のみです。過去に当事業で助成を受けたことがある場合は再申請はできません(先進医療は回数制限なし)。
保険医療機関であれば都外の医療機関でも申請できます。ただし住民登録の条件(夫婦いずれかが都内に継続して住民登録していること)は必須です。
問題ありません。その場合はそれぞれの医療機関の受診等証明書(第2号様式)が必要になります。
4つ目、申請後に引越して東京都外に転出した場合は?
申請日時点で都内に住民登録があればOKです。申請後の転出は問題ありません。ただし、住所変更があった場合は連絡してください。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 不育症検査助成事業 |
| 実施主体 | 東京都 |
| 対象者 | 東京都内在住の夫婦(法律婚・事実婚)で2回以上の流産・死産既往あり、または医師に不育症と判断された方(妻43歳未満、先進医療は年齢制限なし) |
| 助成金額 | 最大5万円(先進医療は費用の7割・最大6万円) |
| 申請期限 | 検査終了日から6か月以内 |
| 所得制限 | なし |
| 申請先 | 東京都福祉局 子供・子育て支援部 家庭支援課 助成担当 |
| 電話番号 | 03-5320-4362(平日9時〜17時) |
| 申請方法 | LoGoフォームによる電子申請(郵送も可) |
| 公式URL | 東京都福祉局 不育症検査助成事業 |
- STEP1: 都内の保険医療機関で不育症検査を受ける
- STEP2: 医療機関に受診等証明書(第2号様式)の作成を依頼する
- STEP3: 住民票の写し・戸籍謄本を取得(申請日から3か月以内発行分)
- STEP4: 検査終了日から6か月以内にLoGoフォームで電子申請
- STEP5: 約2か月後に承認決定通知書が届く→約1か月後に振り込み
東京都以外でも不育症や不妊関係の支援制度はありますか?
はい、各区市町村でも独自の助成制度があるんです。東京都の制度と合わせて使える場合もあるので、ぜひチェックしてみてください。
ありがとうございます!まとめると、東京都の不育症検査助成は所得制限なし・最大5万円〜6万円が受け取れる制度なんですね。
そうです!検査終了後6か月という期限が絶対的な縛りなので、検査を受けたらすぐに申請準備を始めることが大切です。東京都内在住で不育症で悩んでいる方はぜひ活用してください。
東京都全体の給付金一覧は
こちらからご確認いただけます。