愛媛県に「奨学金を最大117万円以上返してもらえる制度がある」って聞いたんですけど、これ本当ですか?!
本当ですよ!「愛媛県中核産業人材確保のための奨学金返還支援制度」っていう制度で、日本学生支援機構の奨学金を抱えている大学生・既卒者が愛媛県内の認定企業に正社員就職したら、最大117.6万円も返してもらえるんです。
ざっくり言うと「年間返還額の3分の2を最大7年間、愛媛県と就職先企業がタッグを組んで肩代わりしてくれる制度」です。奨学金の重さで地元就職を迷っている学生さんや、UIJターンを検討している既卒者にとって、かなり現実的な選択肢になりますよ。
なるほど!愛媛県がそこまで本気で人材確保に動いているんですね。制度の背景はどういったものなんですか?
愛媛県は若年層の人口流出が深刻な課題になっているんです。大学卒業後に都市部へ出て行って戻ってこないケースが多い。そこで「奨学金という金銭的な壁を取り除くことで、愛媛に戻るきっかけを作ろう」という発想が生まれました。制度が始まった当初は対象企業が限られていましたが、令和7年度から「ひめボス宣言事業所」も対象に追加されて、現在は165社が登録しています。
助成額の計算方法を示すインフォグラフィック
対象者のところを詳しく聞かせてください。在学生と既卒者で条件が違うみたいですね?
そうなんです。大きく2つのパターンがあります。まず在学生パターンですが、これは「大学や大学院の修士課程に在籍中で、日本学生支援機構の第一種または第二種奨学金を受けていて、まだ正社員として就職していない方」が対象です。ただし、令和9年3月末卒業予定の在学生募集は終了しているので、今から動けるのは主に既卒者ルートになります。
既卒者の方もちゃんと対象になりますよ!条件は3つ。「大学等を卒業・修了から3年以内」「認定申請日の時点で県外に住んでいて、愛媛への移住を予定している」「日本学生支援機構の奨学金を受けている」この3つをすべて満たせばOKです。UIJターンで愛媛に戻ることを考えている方には絶好のタイミングと言えます。
3年以内っていう縛りがポイントですね。卒業して何年も経った人はダメなんですね。
そうですね。ただ「3年以内」というのは就職を予定している時点ではなく、認定申請日の時点からカウントします。申請してから就職活動するのは問題ないので、卒業2年半くらいの方でも動き始める価値はありますよ。
- 在学生: 大学・大学院修士課程に在籍 + 日本学生支援機構奨学金受給中 + 未就職
- 既卒者: 卒業・修了後3年以内 + 認定申請時点で県外在住 + 愛媛への移住予定 + 日本学生支援機構奨学金受給中
- 募集定員(既卒者): 10人(先着順)
在学生の募集は終わってしまっているんですね。既卒者の方はいつまでに申請すればいいんですか?
既卒者向けの現在の募集締切は令和9年(2027年)3月31日(水曜日)です。ただし定員が10人と少ないので、先着順で埋まる可能性があります。「まだ時間ある」と思わずに早めに動くのがベターですよ!
具体的な金額について教えてください。年間いくら助成されるんですか?
助成額の計算式は「年間返還額の3分の2か、16.8万円(年間)のどちらか低い方」です。どちらか低い方を選ぶ仕組みなんですよ。
ちょっとわかりにくいな。具体例で教えてもらえますか?
もちろん!月1万4千円を返済している方の場合で計算してみましょう。年間の返済額は16万8千円。その3分の2は約11万2千円。16.8万円より11.2万円の方が低いので、年間11.2万円が助成されます。
年間返済額は27万6千円。その3分の2は18万4千円。でも上限の16.8万円より高いので、上限の年間16.8万円が助成されます。これを最大7年間続けると、最大117.6万円になる計算です!
| 月額返済額 | 年間返済額 | 3分の2の額 | 助成額(年間) |
|---|
| 1万円 | 12万円 | 8万円 | 8万円 |
| 1万4千円 | 16万8千円 | 11万2千円 | 11万2千円 |
| 2万円 | 24万円 | 16万円 | 16万円 |
| 2万3千円以上 | 27万6千円以上 | 18万4千円以上 | 16万8千円(上限) |
上限が年間16.8万円で、それが7年間続くと117.6万円ですね!
正確にはそうです。そして助成金は自分の口座に振り込まれるのではなく、愛媛県から日本学生支援機構に直接支払われる形です。毎年3月頃に支払いが行われるので、その分が奨学金の返還に充当される仕組みですね。
- 登録企業に就職していても、勤務場所が県外の事業所の場合は助成対象外
- 愛媛県内に主たる事業所がない登録企業への就職も対象外
- 就職先企業が「県内主たる事業所」を持つかどうか確認してから動くこと
就職先の企業に条件があるんですよね?どんな企業が対象なんですか?
対象になるのは愛媛県が認定した「登録企業」です。令和8年5月1日時点で165社が登録されています。業種は大きく分けて4つあります。まず「ものづくり産業分野」として建設業・製造業・卸売業・小売業・土木建築サービス業。次に「IT関連分野」として製造業・情報通信業。そして「観光分野」として宿泊業・飲食サービス業・旅行業。それから令和7年度から追加された「ひめボス宣言事業所」ですね。
女性活躍や仕事と家庭の両立を積極的に推進していることを愛媛県に認証してもらった事業所のことです。業種に関係なく認証を受けていれば対象になるので、以前より使い勝手が良くなりましたよ。
IT系や観光系の企業もあるんですね。愛媛に戻りたい人はかなり選択肢があるんじゃないですか?
そうですね!165社の登録企業リストは愛媛県の公式ページからPDFで確認できます。就職先を探す前に必ずリストを確認して、希望企業が登録済みかチェックしてください。登録企業以外への就職だと助成対象外になってしまいます。
- ものづくり産業: 建設業・製造業・卸売小売業・土木建築サービス業
- IT関連: 製造業・情報通信業
- 観光: 宿泊業・飲食サービス業・旅行業
- ひめボス宣言事業所: 女性活躍・仕事と家庭両立推進の認証企業(業種問わず)
- 令和8年5月1日時点で165社登録済み
愛媛県奨学金返還支援制度の申請から受取までのフロー図
実際の申請方法を教えてください。どこに何を提出すればいいんですか?
まず最初のステップは「助成対象者認定申請」です。就職活動を始める前に、あらかじめ愛媛県から「あなたは助成対象者ですよ」という認定を受けなければなりません。この認定を受けてから就職活動→就職という流れになります。
電子申請フォームから「助成対象者認定申請」を送信(logoform.jp)
毎年10月頃に「交付申請」を電子申請で提出(奨学金返還実績証明書を添付)
翌年3月頃に愛媛県から日本学生支援機構へ助成額を直接支払い
そうです!最大7年間、毎年交付申請→支払いのサイクルを繰り返します。申請を忘れると助成が止まってしまうので、毎年10月頃の手続きを忘れずに管理しておくことが重要です。
認定申請の段階では、奨学生証(または準ずる書類)・卒業修了証明書・本人確認書類(免許証・保険証・パスポートなど1点)が必要です。本人確認書類の住所と現住所が違う場合は、現住所確認書類(住民票・賃貸契約書・公共料金請求書など)も追加で必要になります。
| 書類名 | 備考 |
|---|
| 奨学生証(または準ずる書類) | 日本学生支援機構発行のもの |
| 卒業・修了証明書(または準ずる書類) | 卒業済みの方 |
| 本人確認書類(1点) | 免許証・保険証・パスポート等 |
| 現住所確認書類 | 住所と証明書の住所が異なる場合のみ |
そうなんです。郵送不要で電子データを送るだけなのはありがたいですよね。ただし後日原本提出を求められることもあるので、原本は手元に保管しておいてください。申請フォームはlogoform.jpというサービスを使っています。
申請の前にチェックしておくべき注意点はありますか?
いくつかあります。まず一番大事なのが「就職前に認定申請を済ませること」です。就職してから申請しようとしても、雇入れ日までに認定を受けていないと助成対象外になります。先に申請、後で就職という順番を守ってください!
「他の自治体等による奨学金返還支援制度と併用できない」というルールもあります。複数の制度をかけ持ちしている場合は愛媛県の制度が使えないので注意が必要です。ただし「えひめ人口減少対策総合交付金を財源とする制度」は例外として認められているので、同じ愛媛県内の市町の制度との関係は個別に確認が必要です。
はい、就職先の登録企業が助成額の2分の1を基金に出捐(積み立て)することが条件です。つまり、助成の半分は企業負担なんです。愛媛県と企業が折半でサポートしてくれる制度なんですよ。これは採用する企業側にも「この人材に投資する」という覚悟が問われる仕組みですね。
- 愛媛県や日本学生支援機構が、電話でATM操作を依頼することは絶対にありません
- 「奨学金の返還に使うからお金を振り込め」という連絡は詐欺です
- 公式の手続きは電子申請フォームのみ。不審な連絡があれば産業人材課(TEL 089-912-2505)に確認してください
UIJターンで愛媛に戻りたい既卒者からよくある疑問はどんなものですか?
一番多いのが「認定申請のタイミングはいつでもいい?」という質問です。答えは「就職するより前」が絶対条件。内定が出た後でも間に合いますが、雇入れ日(入社日)までに認定が済んでいないとアウトです。なるべく就活開始前に申請しておくのが安全ですね。
「卒業してから3年を過ぎてしまった」という人は完全にダメ?
残念ながら既卒者枠は「認定申請日時点で卒業・修了から3年以内」が条件です。3年を過ぎてしまうと対象外になります。ただ、在学中に申請・認定を受けておいて、卒業後に就職するというルートはOKです。
既卒者の場合は「卒業・修了から3年以内であればOK」なので、社会人経験1〜2年目の転職でも対象になる可能性があります。ただし認定申請時点で県外在住であること、愛媛への移住を予定していること、の2条件が必要です。今愛媛に住んでいる方は対象外です。
中途採用でも対象になるんですね!これは広まってほしい情報ですね!
そうなんです。意外と知られていないんですよ。奨学金を抱えながら転職・移住を検討している若手社会人にとって、最大117.6万円の支援はかなり大きいですよ。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 対象者 | 日本学生支援機構奨学金受給の在学生・既卒者(卒業後3年以内) |
| 助成額(年間) | 年間返還額の3分の2か16.8万円のいずれか低い方 |
| 助成期間 | 最大7年間 |
| 最大助成総額 | 117.6万円 |
| 対象企業 | 愛媛県登録企業165社(ものづくり・IT・観光・ひめボス宣言事業所) |
| 申請方法 | 電子申請フォーム(logoform.jp) |
| 既卒者募集締切 | 令和9年(2027年)3月31日 |
| 問い合わせ | 愛媛県 産業人材課 TEL 089-912-2505 |
| 公式ページ | 愛媛県庁公式ページ |
愛媛県 産業人材課
TEL 089-912-2505(代表)
公式ページ
最後に、この制度を活かすための一番大事なポイントを教えてください!
3つあります。まず「就職前に認定申請」。これを忘れると全部アウトです。次に「登録企業かどうかを先に確認」。希望企業が165社のリストに入っているか必ずチェックしてください。最後に「毎年10月の交付申請を忘れない」。申請し忘れると最大7年間のメリットが途中で消えてしまいます。この3点を押さえれば、最大117.6万円の奨学金返還支援が受けられますよ!
わかりました!UIJターンを検討している方にぜひ知ってほしい制度ですね!
愛媛県や県内市町には、奨学金返還支援以外にも移住・就職・子育てに役立つ制度が充実しています。