佐藤

佐藤

編集長

編集長の佐藤です。今回は大阪府で活動するNPO法人や市民活動団体の皆さんに向けて、使える補助金・助成金を教えてください。やはり「NPO向け」と銘打った制度は限られていると聞きますが、実際どうなのでしょう?
室谷

室谷

代表取締役

おっしゃる通り、NPO法人だけを対象とした国の補助金は多くありません。しかし、活動内容次第で十分に活用できる制度はたくさんあります。大阪府では、国の公募型補助金に加えて、大阪府共同募金会の配分金や、大阪府が実施する助成制度など、多層な支援があります。本日は、まず国の主要な補助金をいくつかピックアップし、最後に大阪府内の相談窓口をご紹介します。

知的財産の保護・活用を支援する補助金

佐藤

佐藤

編集長

NPOが特許や商標を取得するケースはあまりイメージできないのですが、活用事例はあるのでしょうか?
室谷

室谷

代表取締役

実は、技術開発型のNPOや、地域ブランドの商標を取得したい団体には非常に有効です。例えば、INPIT外国出願補助金(令和8年度・第2回)は、外国での特許・実用新案・意匠・商標の出願費用の2分の1(上限300万円)を補助します。海外展開を視野に入れたNPOであれば、知的財産の国際的な保護は事業戦略の要です。また、同制度の令和8年度・第1回もあり、締切は2025年12月22日。こちらも上限300万円、補助率1/2です。

さらに、一般社団法人発明推進協会が実施する中小企業等海外展開支援事業費補助金も、中小企業や大学等と同様に、NPOでも申請可能です。出願手続きの経費の1/2(特許1案件あたり上限150万円、1法人あたり300万円)が補助されます。過去にINPITの補助金を利用した案件については、審査請求中間応答の費用も別途補助対象になります。

環境・脱炭素分野の補助金

佐藤

佐藤

編集長

環境問題に取り組むNPOは多いですが、脱炭素関連の補助金は規模が大きいですね。
室谷

室谷

代表取締役

そうですね。環境省の補助金はNPOも対象となるものが多く、予算規模も大きいです。例えば、二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(非住宅建築物ストックの省CO2改修調査支援事業)は、既存の非住宅建築物のZEB化に向けた事前調査を支援します。上限100万円、補助率1/2で、NPOが所有する事務所や施設の調査に活用できます。

また、国立公園利用施設の脱炭素化推進支援事業は、国立公園内の宿泊施設やビジターセンターなど、NPOが管理する施設の省CO2機器導入に使えます。上限7,500万円、補助率1/3。さらに、空き家等における省CO2改修支援事業は、空き家をNPOの活動拠点として利活用する際の改修費用を補助。上限1,000万円、補助率1/3です。
佐藤

佐藤

編集長

かなり大型のものもありますね。
室谷

室谷

代表取締役

はい。LCCO2削減型の先導的な新築ZEB支援事業は、上限5億円という大型補助で、ZEBランクに応じて補助率1/3〜3/5。NPOが新たにZEB建築を建てる場合に検討価値があります。また、水インフラにおける脱炭素化推進事業テナントビルの省CO2改修支援事業も、NPOが関与する施設で活用可能です。

資源循環・リサイクル分野の補助金

佐藤

佐藤

編集長

リサイクル活動を行っているNPOにもチャンスがありそうですね。
室谷

室谷

代表取締役

その通りです。環境省の令和6年度補正予算では、金属破砕・選別設備導入事業リチウム蓄電池リサイクル設備導入事業太陽光パネルリサイクル設備導入事業再生可能資源由来素材の省CO2型製造設備導入事業省CO2型プラスチック高度リサイクル設備導入事業という5つの大型補助金が用意されています。いずれも上限17億円で、中小企業は1/2補助、大企業等は1/3補助。NPOがリサイクル事業に参入する際、設備投資の負担を大幅に軽減できます。

農林水産・エネルギー分野の補助金

佐藤

佐藤

編集長

農林水産分野の補助金はNPOでも使えるのでしょうか?
室谷

室谷

代表取締役

対象事業内容によりますが、例えば農林水産物・食品輸出促進緊急対策事業は品目団体向けですが、NPOが輸出促進団体として関与できる可能性があります。また、アフリカ向け日本企業ビジネス展開緊急促進事業は、NPOが国際協力の一環としてアフリカでの事業展開を行う際に活用できます。補助率10/10(全額補助)、上限4,000万円と手厚いです。

エネルギー関連では、フュージョンエネルギー発電実証推進事業補助金は巨大な国家プロジェクトですが、執行団体公募のためNPOが直接申請するのは難しいかもしれません。一方、スマート保安実証支援事業費補助金は技術実証支援で補助率10/10、上限1億円。NPOがインフラDXの実証事業を行う場合にチャンスがあります。

人材育成・地方創生分野の補助金

佐藤

佐藤

編集長

地域で若者を育てるNPOにとって朗報な制度はありますか?
室谷

室谷

代表取締役

はい、総務省の地方の若手人材発掘育成支援事業費補助金「AKATSUKIプロジェクト」は、地方でIT・起業家人材を育成するプログラムを支援します。上限3,000万円、人件費等は2/3補助、開発支援費は10/10。NPOが地域で起業家育成プログラムを運営する際に最適です。設立直後のNPOでも申請可能ですが、プロジェクトマネージャーの配置など要件を満たす必要があります。

大阪府内の相談窓口と共同募金会

佐藤

佐藤

編集長

最後に、大阪府のNPO向けの情報収集方法を教えてください。
室谷

室谷

代表取締役

まず、大阪府の「現在公募中の助成制度」を定期的にチェックしましょう。府独自の助成金や、国から委託された事業の情報が掲載されます。また、大阪ボランティア協会NPO法人大阪NPOセンターは、相談会やセミナーを開催しており、申請書類の書き方などもサポートしてくれます。

さらに、大阪府共同募金会の配分金は、NPOにとって重要な資金源です。毎年公募があり、福祉・子育て分野の活動に対して助成されます。金額の目安は事業内容によりますが、申請方法は共同募金会のホームページで確認できます。任意団体(法人格なし)でも申請できる場合がありますので、まずは問い合わせてみてください。
佐藤

佐藤

編集長

任意団体でも使える補助金はありますか?
室谷

室谷

代表取締役

国の補助金は法人格が求められるケースが多いですが、大阪府や市区町村の助成金、共同募金会の配分金は任意団体でも対象となることがあります。また、NPO法人でなくとも、AKATSUKIプロジェクトでは特定の要件を満たせば申請可能です。詳細は各制度の公募要領をご確認ください。
佐藤

佐藤

編集長

なるほど。最後に、補助金申請のコツを教えてください。
室谷

室谷

代表取締役

まず、自団体の活動目的と補助金の目的が合致しているかを確認すること。数字やエビデンスを揃え、事業の必要性と実現可能性を明確に伝えることが重要です。大阪府内の相談窓口を活用し、事前に練り上げた計画で臨んでください。
佐藤

佐藤

編集長

ありがとうございました。今回紹介した制度はすべてリンク付きで掲載しています。皆さんもぜひチャレンジしてみてください。