補助金比較インフォグラフィック(岐阜県製造業向け)
室谷さん、岐阜県の製造業って全国的にも有名ですよね。補助金ってどんな感じで攻めればいいんですか?
強いですよほんとに。就業構造基本調査によると、岐阜県の製造業就業者の割合は全産業の25.0%で全国6位。自動車部品・プラスチック・刃物・窯業と、産業の層が厚い。
「ものづくり県」って呼ばれてる理由がありますね。で、補助金はどこから手をつければ?
まず大きな軸は3つです。設備投資系(ものづくり補助金・省エネ補助金)、DX・IT化系(IT導入補助金・ぎふ地域DX推進補助金)、人材・雇用系(働き方改革推進支援助成金・人材開発支援助成金)。岐阜の製造業なら設備投資が最初の入口になることが多いですね。
国の制度だけで常時20〜30件、岐阜県独自や市区町村レベルを含めると年間50件は超えます。このページに56件以上まとまってるので、絞り込みながら探せますよ。
まず設備投資系から教えてください。岐阜の製造業で一番よく使われてるのって何ですか?
ダントツでものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)ですね。機械設備・システム構築費を対象に、製造業が最も多く採択されてる補助金です。
21次締切では補助上限が最大4,000万円、補助率は中小企業1/2・小規模事業者2/3です。詳しくは
ものづくり補助金(21次締切)のページで確認できます。岐阜の採択事例だと、自動車部品の自動化ライン導入、プラスチック成形の高精度化、DX対応の生産管理システム導入が目立ちますね。
過去の公募実績では40〜50%程度と言われていますが、回次によって変動します。事業計画書の完成度で差がつくので、認定支援機関(商工会議所や中小企業診断士)と一緒に作り込むのがポイントです。
事業計画書が大事なんですね。次はどんな補助金がありますか?
全国規模の事業なので総額は大きいですが、個別企業への補助上限は設備の種別や規模によって変わります。コンプレッサー・空調・ボイラー・冷凍機など工場の省エネ設備を入れ替えるときに有効です。岐阜の製造業は工場が多いぶん、光熱費削減と補助金を同時に実現できるケースが多いですよ。
省エネ診断の受診が前提になることが多いです。岐阜県産業経済振興センター(058-277-1090)でも省エネ相談を受け付けてるので、事前相談から始めると動きやすいですよ。
最近GXとか脱炭素とかよく聞くんですけど、岐阜の製造業に関係ある補助金はありますか?
めちゃくちゃ関係あります!岐阜はトヨタ系のサプライヤーが多い西濃・中濃エリアがあって、EV化・カーボンニュートラルへの対応は急務になってます。
まず「SHIFT事業」(脱炭素技術等による工場・事業場の省CO2化加速事業)ですね。まず自社のCO2排出量を診断して、削減計画を立てて、省CO2型設備に更新するという一連の流れをサポートしてくれます。令和7年度補正では最大5億円規模の設備更新支援もあって、詳しくは
SHIFT事業のページを確認してみてください。
できます。標準事業なら中小企業が対象で、CO2削減計画策定支援(小規模なら100〜200万円)から始めて段階的に活用できます。岐阜の部品メーカーがEV対応でカーボンニュートラル宣言する際にも、この事業が後押しになってますよ。
なるほど。EV化対応の話がでましたけど、自動車サプライチェーン向けの補助金ってありますか?
あります。「エネルギー使用合理化技術開発等事業費補助金(サプライチェーンデータ連携基盤の構築に向けた実証・普及事業)」は、自動車産業のLCA(ライフサイクルアセスメント)データ連携を支援する補助金で、最大1.5億円です。詳しくは
サプライチェーンデータ連携基盤の構築支援補助金のページへ。
製品の製造から廃棄まで全体のCO2排出量を見える化する手法です。今後EUや自動車メーカーからサプライヤーに対して、このデータ提出が求められるようになってきてます。先手を打てる企業が有利ですよ。
DX系はどうですか?岐阜県ならではの制度ってありますか?
ありますよ!「ぎふ地域DX推進補助金」は岐阜県の独自制度で、令和7年度は補助上限1,000万円、補助率1/2です。詳しくは
ぎふ地域DX推進補助金のページへ。
岐阜県内に本社機能があって、市町村と連携してデジタル技術で地域課題を解決する事業が対象です。製造業だと、地域医療や公共交通と連携したデータ活用、IoTを使った工場の省エネ見える化なんかが通りやすいですね。
市町村との連携が必要なんですね。それが条件になってるのはなぜですか?
岐阜県が「地域全体のDX」を狙ってるからですね。企業単体のIT化じゃなくて、地域社会とセットで考える発想です。少し手間はかかりますが、その分競争率も下がるし、県行政との関係構築にもなるので長期的なメリットがあります。
IT導入補助金は国の制度で、ソフトウェアやITツールの導入に特化してます。製造業なら生産管理システムや在庫管理ツール、受発注システムの導入に使えます。詳しくは
IT導入補助金2023(複数社連携IT導入類型)のページで確認できます。岐阜のサプライチェーンで複数社が連携して申請するケースが増えてますよ。
なるほど、IT導入補助金はソフト、ぎふDX補助金は地域課題解決、使い分けができるんですね。
補助金申請フロー図(製造業向け・岐阜県版)
岐阜県独自の製造業向け補助金って、他にもありますか?
海外展開を考えてる製造業向けに「岐阜県 中小企業等海外展開支援事業費補助金(海外出願支援事業)」があります。海外での特許・商標出願費の補助で、補助率1/2・上限300万円です。詳しくは
岐阜県海外出願支援補助金のページへ。
刃物や工具系のメーカーが欧米向けに展開するケースがあって、「SEKI(関市の刃物)」なんかはブランドとして海外認知度があるんですよ。そういう企業にとって、特許・商標の国際保護は必須です。
関市の刃物は有名ですね。中部経済産業局の制度もありますよね?
あります。「中小企業等知的財産支援地域連携促進事業費補助金」は中部経済産業局の制度で、愛知・岐阜・三重・富山・石川の中小企業の知財支援体制を強化する補助金です。補助上限1,000万円(A型)。詳しくは
知的財産支援補助金のページを見てください。
ほんとに。岐阜のものづくり企業が独自技術を守るために特許出願するケースも増えてます。海外展開補助金と組み合わせると、国内と海外両方の知財を低コストで守れる。
従業員10〜20人くらいの小さな工場でも使えるものってありますか?
5,000万円は大きいですね!共同って何社で申請するんですか?
複数の小規模事業者が連携して申請する形です。岐阜の工場団地にある企業同士でまとめて申請するケースが増えてます。1社単独だと上限は50〜200万円ですが、補助率2/3なので小さい金額でも使い勝手がいいですよ。
事業再構築補助金も使えます。第12回(交付申請等)では最大5億円の制度で、新分野展開や業態転換を計画してる中小メーカーが対象です。詳しくは
事業再構築補助金(第12回)のページを参照してください。岐阜だと、自動車部品を作ってたメーカーが、EV向けの蓄電池関連部品や医療機器部品に転換するケースで活用されてます。
EV化で事業転換を余儀なくされてる会社もありますもんね。
そうなんです。ただ、事業再構築補助金は計画の「転換性」と「売上増加の根拠」が審査のポイント。漠然と「EV対応します」じゃなくて、具体的な顧客・製品・市場規模を示せないと難しいですね。
設備だけじゃなくて、人材系の助成金もありますよね?岐阜の製造業って人手不足がきつそうで。
きつい(笑)。製造業の有効求人倍率って常に高くて、岐阜も例外じゃないです。人材系は厚生労働省の助成金が充実してます。
「働き方改革推進支援助成金」は、残業削減や年休取得の仕組みを整備した事業者に最大1,270万円、補助率3/4という手厚い制度です。詳しくは
働き方改革推進支援助成金のページを確認してください。製造ラインで残業が多くなりがちな工場に使いやすいですよ。
「人材開発支援助成金」は、社員の職業訓練費を助成する制度です。製造業で新しい機械を導入したときの操作訓練や、CAD・CAMのスキルアップ研修の費用を補助してもらえます。
それは使い勝手よさそう。外国人労働者を雇ってる工場も多いですよね?
岐阜の製造業は外国人材の採用が特に多い地域のひとつです。受け入れ体制整備の費用については、岐阜労働局や岐阜県の産業労働部に相談するとサポートを受けられます。
| 補助金・助成金名 | 補助上限 | 補助率 | 主な用途 | DBリンク |
|---|
| ものづくり補助金(21次) | 4,000万円 | 1/2〜2/3 | 設備投資・新製品開発 | 詳細 |
| 省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金 | 規模に応じ | 1/3〜1/2 | 省エネ設備更新 | 詳細 |
| SHIFT事業(脱炭素化) | 5億円 | 1/3 | CO2削減・省エネ設備 | 詳細 |
| 事業再構築補助金(第12回) | 5億円 | 1/2〜2/3 | 事業転換・新分野進出 | 詳細 |
| IT導入補助金2023(複数社連携) | 3,200万円 | 1/2〜3/4 | 生産管理・ITシステム | 詳細 |
| ぎふ地域DX推進補助金(令和7年度) | 1,000万円 | 1/2 | DX・地域課題解決 | 詳細 |
| 小規模事業者持続化補助金(共同・協業型) | 5,000万円 | 2/3 | 販路開拓・改善 | 詳細 |
| サプライチェーンデータ連携基盤構築 | 1.5億円 | 公募参照 | LCA・データ連携 | 詳細 |
| 中小企業等知財支援補助金(中部経産局) | 1,000万円 | 1/2 | 知財支援体制強化 | 詳細 |
| 岐阜県 海外出願支援補助金 | 300万円 | 1/2 | 海外特許・商標出願 | 詳細 |
| 働き方改革推進支援助成金 | 1,270万円 | 3/4 | 労働環境整備 | 詳細 |
この表を見ると、設備投資からDX、人材まで全部カバーできてますね。
そうなんです。しかも国の制度と岐阜県の独自制度を組み合わせると、補助率がさらに手厚くなるケースもあります。省エネ補助金で設備を更新しつつ、ものづくり補助金で新製品開発というダブル活用が特に岐阜の製造業でよくあるパターンですよ。
岐阜県製造業向け補助金を最大活用するための3つのポイント
- GビズIDプライムを今すぐ取得: 多くの国の補助金はjGrantsで申請するため、まずGビズIDが必要。取得に2〜3週間かかるので今すぐ申請を
- 国制度+岐阜県独自制度の組み合わせ: ものづくり補助金(国)+ぎふ地域DX推進補助金(県)など目的別に使い分ける
- EV化・カーボンニュートラルは先手必勝: トヨタ系サプライヤーが多い岐阜では、EV対応・脱炭素投資を計画中の企業が採択されやすい状況が続いている
一番多いのが「採択前に設備を発注してしまう」パターンです。補助金の多くは採択・交付決定の後に発注・購入するのが原則。採択前に動いてしまうと補助対象外になります。
もうひとつが、GビズIDの取得が間に合わないケースです。jGrantsで申請するには必須なんですけど、プライムアカウントの発行まで2〜3週間かかります。公募が始まってから慌てて申請しても間に合わないことがある。
あと、補助金は基本的に後払い(精算方式)です。採択後に設備を購入して、実績報告をしてから補助金が振り込まれます。つまり先に自社資金が必要になる。岐阜県産業経済振興センター(058-277-1090)に相談すると、資金計画と補助金スケジュールを一緒に整理してもらえますよ。
- 補助金は後払い(精算方式)のため、先に自社資金が必要
- 交付決定前に設備を発注・購入すると補助対象外になる
- 公募期間は短い(数週間〜2ヶ月程度)ため、公募前から準備が必要
- GビズIDプライムの取得に2〜3週間かかるため早めに申請を
GビズIDプライムを取得する(経済産業省のGビズIDポータルから申請)
jGrantsで岐阜県の製造業向け補助金を検索・ブックマークする
岐阜県産業経済振興センター(058-277-1090)か商工会議所に相談する
認定支援機関と一緒に事業計画書・申請書類を作成する
採択・交付決定通知を確認してから設備を発注・購入する
事業を実施し、証拠書類(領収書・写真等)を保管する
今日は岐阜県の製造業向け補助金をたくさん教えてもらいましたね。どこから始めるのがいいですか?
まず「ものづくり補助金」と「省エネ補助金」の2本柱は押さえてほしいです。それに加えて、GX対応が課題なら「SHIFT事業」、IT化なら「IT導入補助金」か「ぎふ地域DX推進補助金」、小規模なら「持続化補助金」という感じで目的別に選んでください。
岐阜県独自の制度は国の制度と組み合わせて使える、というのが大きなポイントですね。
そうです。岐阜は「ものづくり県」として国からも重視されてるので、製造業向けの制度が充実してます。EV化・カーボンニュートラル・DXの3つの波に乗れる製造業には、今が補助金をフル活用するチャンスです!
ありがとうございました。岐阜の製造業がもっと元気になりますね。