室谷さん、今回のテーマは「令和8年度 非石油由来製品等開発支援事業」ですよね。まず名前が長くて覚えにくいんですが、これはどんな制度なんですか?
最近の中東情勢の影響で、原油の供給不足や国際物流の停滞、原油由来の原材料や石油製品の価格高騰が起きています。これで都内の中小企業者の経営が圧迫されているんですね。そこで、石油に頼らない製品や、原材料の削減、エネルギー量の削減につながる試作品の開発・改良を支援しようというのが、この事業です。
なるほど。つまり「石油代替」や「省エネ」につながる製品やサービスを開発する会社を応援する、ということですか?
まさにその通りです。最終的には東京の産業の活性化につなげることが目的だと、公式の制度詳細に書かれています。読者の中に「自分に関係あるかな?」と思う人がいたら、まずは最後まで話を聞いてほしいですね。
対象になるのは具体的にどんなものなんですか?バイオ燃料みたいなイメージですか?
そこは私から「これが対象です」と断定するのが難しいんです。制度の文言には「石油代替製品や原材料の削減、エネルギー量の削減等に資する製品・サービス等の試作品の開発・改良」とあります。バイオ燃料のようなものもイメージには入るかもしれませんが、製品かサービスかも含めて、まずは公募要領で確認してほしいですね。
あれ、室谷さんが「要確認」と言うと、逆に不安になります(笑)。
実はこの制度、対象になり得る範囲がとても広いんです。対象業種を見ると、農業・林業から製造業、情報通信業、飲食サービス業、医療・福祉まで入っています。だからこそ、自分の事業が本当に趣旨に合うのか、公募要領に当たるのが一番確実です。
なるほど。石油にまつわる課題を解決する開発であれば、業種を問わずチャンスがあるってことですね。
制度の大きな特徴をもう一度まとめると、どういうことになりますか?
3つのポイントに分けられます。1つ目は「石油代替・エネルギー削減に資する試作品開発」を対象にしていること。2つ目が助成限度額2,000万円、助成率4/5という手厚さ。3つ目が対象業種が幅広く、従業員数の制約がないことです。
そうなんです。量産のためではなく、新しい製品やサービスを試作して確かめる段階を支援する。だから「新たな事業を行いたい」という利用目的になっているんです。
この制度の3つのポイント石油に頼らない試作品開発が対象
石油代替製品・原材料削減・エネルギー量削減に資する製品やサービスの試作品の開発・改良を支援
助成限度額2,000万円・助成率4/5
助成対象と認められる経費の4/5以内、千円未満切捨て
対象業種が広く従業員数制約なし
農業・林業から製造業、情報通信、医療・福祉まで幅広い。従業員数の制約は設けられていない
助成限度額は2,000万円です。そして補助率は、助成対象と認められる経費の4/5以内。つまり80%まで助成される計算です。
たとえば、助成対象になると認められた経費が2,500万円かかったとすれば、その4/5で2,000万円。上限ギリギリまで助成を受けられるイメージです。
2,500万円の事業を自己負担500万円で挑める、と。これは夢が広がりますね。
ただし注意点もあります。「助成対象と認められる経費」というのがポイントで、かかった経費がすべて対象になるわけではありません。ここを読み違えると、あとで「この経費は対象外だったの?」となりかねないので、公募要領のチェックは念入りにしてください。
助成率の表記に「千円未満切捨て」とありますね。これはどういう意味ですか?
助成額を計算したとき、1,000円未満の端数を切り捨てるという意味です。たとえば、対象経費が285万6,400円だったとしましょう。4/5を計算すると228万5,120円になりますが、この120円が1,000円未満の端数なので切り捨てて、助成額は228万5,000円になります。
なるほど。大きな違いではないけど、きっちり計算しないといけないんですね。
そうですね。逆に、端数が出なければそのまま全額が助成額になります。計算は慎重に、そして不明点は事務局に相談するのがおすすめです。
計算例、助かりました。それでは次に対象者をチェックしていきましょう!
この制度、対象業種を見てびっくりしたんですが、ほぼ全業種じゃないですか?
本当に多いですよね。公式の一覧を確認すると、農業、林業、漁業、鉱業、採石業、砂利採取業、建設業、製造業、電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業、運輸業・郵便業、卸売業・小売業、金融業・保険業、不動産業・物品賃貸業、学術研究、専門・技術サービス業、宿泊業、飲食サービス業、生活関連サービス業、娯楽業、教育、学習支援業、医療、福祉、複合サービス事業、サービス業、公務、分類不能の産業まで入っています。
そうです。石油代替製品の開発と言うと製造業のイメージが強いですが、この事業は「製品・サービス等」としているので、サービス業も対象になり得ます。まずは自分の業種が対象かどうか、一覧を確認してみてください。
jGrantsの公式ページでは「従業員数の制約なし」とされています。
それはありがたい。小さな会社でも人数が多い会社でも、同じ条件で応募できるんですね。
ただし、対象は「都内の中小企業者等」とされています。制度の目的文にも「都内の中小企業者等の経営が圧迫されている」という背景が書かれているので、東京に事業所があることが前提になるでしょう。具体的な定義は公募要領で確認してください。
対象地域が東京都、というのはつまり東京に会社があればいいんですか?
制度の対象地域は東京都ですから、東京で事業を展開していることが前提になると考えてよいでしょう。ただ、本社が東京じゃないとダメなのか、支店や事業所が東京にあればいいのか、といった細かいところは公募要領に記載があるはずです。ここも「要確認」ですね。
そのあたりも含めて、まずは募集要項を読んで、気になれば事務局に電話で聞くのが確実です。勝手に判断して「対象外でした」となるのが一番もったいないですからね。
助成金の使途は「新たな事業を行いたい」とありますが、もう少し具体的には?
この事業が支援するのは、石油代替製品や原材料の削減、エネルギー量の削減等に資する製品・サービス等の「試作品の開発・改良」です。つまり、製品を量産するためではなく、試作品を作って技術的・事業的な可能性を確かめる段階を支援するのが目的です。
試作品の開発・改良、ですね。それに関わる経費が対象になる、と。
ええ。ただ、ここから先の「どの費目が対象になるか」は、公募要領に記載されています。原材料費や外注費などについて具体的な例をここで挙げることは、私のほうでは控えます。なぜなら、この事業の公式情報に費目の明細が示されていないためです。
室谷さんがそこまで言うなら、やっぱり要領を読まないといけないんですね(笑)。
経費の対象・対象外の判断はどうすればいいんですか?
まず公募要領を読む。そして、それでも迷う場合は問い合わせる。これに尽きます。問い合わせ先は公益財団法人東京都中小企業振興公社の企画管理部 助成課 非石油由来製品等開発支援事業事務局です。
TEL 03-3251-7894です。受付時間は平日の9:00〜17:00。電話で直接聞けるのは心強いですね。
締切直前の電話は混みそうなので、早めに確認するのが賢いやり方ですね!
この制度のメリットと注意点- 助成率が4/5と高い(対象経費の80%)
- 助成限度額が2,000万円と大きい
- 対象業種が非常に広く、従業員数の制約がない
×デメリット
- 対象地域が東京都に限定される
- 対象経費の判断は公募要領を確認する必要がある
- 申請はjGrantsからの電子申請が基本になる
申請はjGrants(補助金申請システム)から行います。公式ページには「公募要領」のPDFと、申請書のExcel様式が用意されています。具体的には「R8_非石油由来製品等開発支援事業_申請書.xlsx」と「申請書記入例.xlsx」があります。
そうなんです。まず公募要領を読んで要件を確認し、そのあと申請書の記入例を見ながら作成するのがスムーズです。jGrantsにはログインが必要ですから、利用方法の詳細は公式ページを確認してください。
jGrantsの公式ページには「当サイトの代理申請 可」と記載されています。
お、それは助かりますね。社内にシステムの詳しい人がいなくても、専門家にお願いできる可能性があるんですね。
ただし、代理申請の具体的な手順や条件は、公式ページや公募要領で確認してください。誰にでも頼めるのか、どういう書類が必要なのかは、ここでは断定できません。
書類を書いていて不明点が出たら、どこに聞けばいいですか?
先ほども出た、公益財団法人東京都中小企業振興公社 企画管理部 助成課 非石油由来製品等開発支援事業事務局です。TEL 03-3251-7894、平日9:00〜17:00です。
申請書の書き方でも、事業内容の相談でも、どちらでもいいんですか?
おそらく、制度の適用や申請書の記入に関する質問を受け付けているはずです。ただし、細かい対応範囲までは私から断言できません。まずは電話して聞いてみるのが間違いないでしょう。土日は受け付けていないので、平日のうちに連絡しましょう。
申請の流れ- 1
公募要領を確認
募集要項PDFで要件・対象経費をチェック
- 2
申請書類を用意
申請書Excelと記入例をダウンロード
- 3
- 4
jGrantsから電子申請
補助金申請システムで提出。代理申請も可
- 5
- 6
せっかく応募するなら、採択されやすいポイントを知りたいです。審査はどういう基準なんですか?
審査基準そのものは、募集要項に記載されています。私から「これが絶対に必要」と断定するのは避けますが、制度の目的に照らして「石油代替やエネルギー削減に本当に資するのか」という視点が重要になることは間違いないでしょう。
制度の趣旨と自分の事業計画が合っているか、ですね。
加えて、試作品の開発・改良というステージを助成する事業なので、「新たな事業を行いたい」という利用目的と合致しているかも見られるでしょう。ただし、具体的な採点項目は公募要領で必ず確認してください。
まず「申請書記入例.xlsx」を活用することですね。記入例があれば、どの欄にどういう情報を書けばいいのかがわかります。ここでオリジナリティを出そうとして変に凝るより、記入例のフォーマットに沿って丁寧に書くのが一番です。
あとは、事業計画と経費計画の数字に整合性があるか。ここがズレていると、事業の実現性を疑われかねません。計算は二重にチェックしてください。
応募までにやっておいたほうがいいことはありますか?
まず公募要領を読む。そして、自分の事業が対象になり得るか、経費の線引きはどうか、を事務局に確認する。その上で申請書類を作る、という流れが確実です。
ええ、締切直前よりずっと早いタイミングで、です。募集期間は令和8年7月31日から10月9日までですが、書類作成には思いのほか時間がかかります。私の経験から言っても、準備は早ければ早いほどいい。締切ぎりぎりの提出は避けたいですね。
余裕を持って動きます。事務局の雰囲気も電話でわかるかもしれませんし(笑)。
令和8年7月31日(金)から令和8年10月9日(金)17時00分までです。日付で言うと、2026年7月31日から2026年10月9日になります。
2ヶ月ちょっとですね。ただし、公募要領を読み込んで、事業計画を固めて、経費の見積もりをして、申請書を作ることを考えると、あっという間です。のんびりしていると締切が来てしまいます。
記事を読んだ時点で募集期間中なら、まだ間に合いますか?
募集期間内であれば応募自体は可能です。ただし「間に合うかどうか」は、あなたがどれだけ準備を進められるかにかかっています。まずは公式ページを開いて、公募要領をダウンロードするところから始めましょう。
そうですね。あと、応募前に事務局へ問い合わせる時間も考えて、最低でも締切の2週間前には書類を完成させたいところです。
ここまでの話を整理すると、どういう制度でしたっけ?
では、基本情報を一覧にまとめましょう。頭の整理にどうぞ。
助成限度額が2,000万円、補助率が4/5というのが特に重要ですね。
そして忘れてはいけないのが、申請はjGrantsから行うこと。公式ページに募集要項と申請様式が載っているので、まずはそこを確認してください。
もちろんです。この制度は、石油に頼らない製品やサービス、あるいはエネルギー削減につながる試作品の開発・改良を助成する事業で、助成限度額2,000万円、補助率4/5。対象は東京都内の中小企業者等で、業種の範囲がとても広いのが特徴です。
申請の流れとしては、公募要領を確認して、申請書を作成して、jGrantsから提出する、と。
その通りです。不明点は公益財団法人東京都中小企業振興公社の助成課に問い合わせましょう。締切は令和8年10月9日17時。しっかり準備して、良い申請にしてください!
最後に、よくある質問をいくつか確認しておきたいです。個人事業主でも申請できるんですか?
jGrantsの公式ページには対象業種の一覧はあるものの、個人事業主か法人かという区分は明記されていません。制度の目的文には「都内の中小企業者等」とあります。個人事業主が対象に含まれるかどうかは、公募要領で確認するのが確実です。
他の補助金と併用したい場合はどうすればいいですか?
併給の可否についての記載は、この記事で確認できた範囲にはありませんでした。同じ経費に対して複数の助成を受けることが可能かどうかは、公募要領で必ず確認してください。
jGrantsの公式ページに「R8_非石油由来製品等開発支援事業_申請書.xlsx」と「申請書記入例.xlsx」が掲載されています。また、募集要項PDFも同じページにあります。
支払いのタイミングについて、この記事で確認できた範囲には明記がありませんでした。事業の実施後に実績報告を行い、助成額が確定する流れが一般的ではありますが、この制度の正確な時期は公募要領で確認してください。