室谷さん、今日は「令和8年度 ZEB実証事業(三次公募)」を教えてもらいます。まず、ZEBって何なんですか?
佐藤さん、ZEBはネット・ゼロ・エネルギー・ビルの略です。年間の1次エネルギー消費量が正味でゼロ以下となることを目指した建築物のことですね。
正味でゼロ以下! 建物でそこまで目指せるんですね。
そうなんです。しかもこの事業は、ただZEBを作るだけでは終わりません。設計ノウハウが確立されていない民間の大規模建築物を対象にして、設計ノウハウや運用実績を蓄積・公開・活用するところまでが目的なんです。
ええ。だから「実証事業」なんですよ。単なる設備補助ではなく、知見をためて世の中に還元する色合いが強いんです。
「三次公募」って書いてありますけど、三回目に分けて募集しているってことですよね?
名称が三次公募ですので、そういう位置づけの募集ですね。今回は令和8年9月18日から10月9日まで受け付けます。
締切が10月9日か。けっこうタイトじゃないですか?
そうなんです。しかも締切は10月9日の17時ちょうど。よくある深夜締切ではないので、そこは要注意ですよ。
えっ、それは危ない! 夕方までに全部終わらせないといけないんですね。
はい。申請書類は環境共創イニシアチブのホームページからダウンロードします。あらかじめすべての必須書類を揃えてから申請する必要があります。
この制度の特徴を、ざっくり図で見せてもらえますか?
はい。目的・対象・支援の中身の3点でまとめました。
ZEB実証事業の特徴民間の大規模建築物が対象
新築は延べ面積10,000㎡以上、既存建築物は2,000㎡以上
WEBPRO未評価技術の実証
先進的な技術等の組み合わせによるZEB化と未評価技術の導入を支援
ノウハウの蓄積・公開・活用
設計ノウハウや運用実績の蓄積・公開・活用を図ることが目的
なるほど。大規模建築物のZEB化と、未評価技術の実証の二本立てなんですね。
そうですね。jGrantsの利用目的でも「研究開発・実証事業を行いたい」「設備整備・IT導入をしたい」「エコ・SDGs活動支援がほしい」が挙がっています。性格としては実証色が強いです。
いちばん気になるお金の話を! いくらもらえるんですか?
補助上限は70,000万円です。jGrantsの掲載情報では700,000,000円と明記されています。
なな…70,000万円!? それはすごい規模ですね!
そうですね。大規模建築物のZEB化ですから、金額もそれなりの規模になります。
でも、補助率はどうなってるんですか? 全額が出るわけじゃないですよね。
そこがポイントで、jGrantsの掲載情報には補助率の記載がありません。ですので補助率については公募要領で要確認です。
補助率が分からないと、自己負担がいくらになるか見積もれないですよね。
その通りです。ですからまず公募要領をダウンロードして、補助率と対象経費の範囲を確認する。これが最初の一歩になります。
環境共創イニシアチブのホームページと、jGrantsの詳細ページに公募要領や交付要綱、申請様式のPDFが掲載されています。申請書類も環境共創イニシアチブのホームページからダウンロードします。
はい。そして、公募要領で要確認とお伝えした項目は、自己判断せずに問い合わせるのが安全です。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 補助上限額 | 70,000万円(700,000,000円) |
| 補助率 | 記載なし(公募要領で要確認) |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数の上限 | 制約なし |
| 代理申請 | 不可 |
| 募集期間 | 2026年9月18日〜2026年10月9日17時 |
そうですね。jGrantsの「当サイトの代理申請」欄は不可になっています。申請は事業者自身で行う必要があります。
新築は延べ面積10,000㎡以上、既存建築物は増築・改築・設備改修などを含めて延べ面積2,000㎡以上です。
かなり大きい建物ですね。普通のビルだと届かないかも。
そうですね。民間の大規模建築物が対象です。ただ、既存建築物は2,000㎡以上なので、新築よりはハードルが下がります。
なるほど。既存テナントビルの改修も対象なんですよね?
はい。既存テナントビルのZEB化を見据えた部分的な改修も含まれます。中長期のZEB化改修計画を持っているテナントビルが対象です。
公募区分がA・B・Cとあるんですが、何が違うんですか?
AはZEB化事業、Bは既存テナント事業、Cは未評価技術単独事業です。図で比べてみましょう。
3つの公募区分の比較| 項目 | A ZEB化事業 | B 既存テナント事業 | C 未評価技術単独事業 |
|---|
| 対象 | 新築又は既存建築物のZEB化 | 中長期のZEB化改修計画を有するテナントビル | 新築又は既存建築物 |
| 導入するもの | 高性能建材・高性能設備機器等+WEBPRO未評価技術 | 高性能建材・高性能設備機器等 | WEBPRO未評価技術を1項目以上 |
| 事業の中身 | ZEB化と実証を同時に行う | 一次的な設備改修を行う | 未評価技術の導入実証を行う |
Cは技術だけを単独で導入する、という区分なんですね。
そうなんです。ただしCには除外される技術があります。①の二酸化炭素濃度による外気量制御、⑥の照明のゾーニング制御、⑭の超高効率変圧器。この3つはCでは対象外です。
はい。Cで申請する場合は、この3つを除いた未評価技術から1項目以上導入する必要があります。
まず建物が新築か既存か。そしてZEB化を目指すのか、未評価技術だけを導入するのか。ここで区分が変わってきます。
そうですね。Bは延べ面積の過半がテナント貸出対象である既存建築物が対象です。自社ビルか貸しビルかで区分が変わります。
建築主等、つまり所有者の方ですね。それからESCO事業者、リース事業者、アグリゲーター等が対象です。
シェアード・セービングス方式で省エネ改修を提供する事業者のことですね。エネルギー削減分で投資を回収する仕組みです。
なるほど。リース会社やアグリゲーターも入れるんですね。
はい。所有者以外の関係者も申請できるのがポイントです。
対象業種はかなり幅広く挙げられています。漁業、建設業、製造業、電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業、複合サービス事業、サービス業、農業・林業、鉱業・採石業・砂利採取業、運輸業・郵便業、卸売業・小売業、金融業・保険業、不動産業・物品賃貸業、学術研究・専門・技術サービス業、宿泊業・飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業、教育・学習支援業、医療・福祉などです。
分類不能の産業も含まれています。ただ、業種というよりは建物の規模と公募区分の要件のほうが実質的なハードルになります。
従業員数の制約はなしとされています。そこは安心ですね。
対象者は建築主等、ESCO事業者、リース事業者、アグリゲーター等と記載されています。法人や個人を限定する記載はありません。
そうですね。新築10,000㎡以上、既存2,000㎡以上というのが実質的な壁です。ここを満たすかどうかが最初のチェックポイントになります。
事業の中身としては、ZEBの構成要素となる高性能建材や高性能設備機器等の導入と、WEBPRO未評価技術の導入です。
そこは公募要領で要確認です。jGrantsの掲載情報では、高性能建材、高性能設備機器等という表現までが確認できる範囲なんです。
そうですね。対象経費は公募要領で必ず確認してください。
提示されている情報の範囲でまとめました。ここは正直に、確認が必要な項目も挙げています。
対象と考えられるもの・確認が必要なもの- 高性能建材の導入
- 高性能設備機器等の導入
- WEBPRO未評価技術の導入(Cは1項目以上、除外3技術を除く)
- 既存テナントビルの一次的な設備改修(B)
×デメリット
- 具体的な対象経費の範囲は公募要領で要確認
- 補助率は記載がなく公募要領で要確認
- 区分ごとの細かい要件は公募要領で要確認
そうなんです(笑)。ただ、これは正直なところでして、jGrantsの掲載情報だけでは対象経費の細目まで分からないんですよ。公募要領を見るのが最短ルートです。
新築じゃなくて、設備改修だけでも対象になるんですか?
なります。Bの既存テナント事業は、中長期のZEB化改修計画を有するテナントビルの一次的な設備改修を行う事業です。
そうですね。段階的にZEB化を目指していく、という考え方です。ただし、延べ面積の過半がテナント貸出対象である既存建築物であることが条件です。
公募期間は令和8年9月18日から10月9日17時までです。タイムラインで見てみましょう。
公募スケジュール2026年9月18日
公募開始
令和8年度 ZEB実証事業(三次公募)の受付開始
2026年10月9日
応募締切
17時必着。申請書類は事前にすべて揃えて申請
そうなんです。申請書類の作成には時間がかかるので、公募開始と同時に動き出すのがおすすめです。
環境共創イニシアチブのホームページから申請書類をダウンロードして、あらかじめすべての必須書類を揃えて申請します。公募要領や交付要綱、申請様式はjGrantsの詳細ページにも掲載されています。
図にまとめました。この順番で進めると迷いにくいですよ。
申請の流れ- 1
公募要領をダウンロード
環境共創イニシアチブのホームページから取得し、要件と対象経費を確認
- 2
GビズIDを準備
jGrantsでの申請に必要なIDを事前に取得しておく
- 3
申請書類をダウンロード
環境共創イニシアチブのホームページから申請書類を取得
- 4
必須書類をすべて揃える
あらかじめすべての必須書類を準備する
- 5
jGrantsで申請
2026年10月9日17時までに申請を完了させる
はい。jGrantsで申請する際に必要なIDです。発行には時間がかかることがあるので、早めの準備が安全です。
はい。事業者自身での申請が必要です。代行会社に丸投げ、というわけにはいきません。
書類の不足ですね。あとから追加すればいいや、ということがないように、公募要領でチェックリストを作って揃えるのがおすすめです。
そうなんです。10月9日17時必着なので、当日の夕方に慌てないようにしましょう。問い合わせも受付時間が平日の10時から12時、13時から17時までです。
質問したいことがあっても、締切前日だと間に合わない可能性があると。
具体的な審査基準は公募要領で要確認ですが、要件を満たしていることは大前提です。建物規模、区分、導入する技術、そして書類が揃っているかどうかですね。
そうですね。事業内容によって導入すべきものが変わるので、そこがずれると要件を満たせません。
面積を確認して、区分を決めて、技術を選んで…という順番ですね。
はい。そのうえで公募要領の要件を一つずつチェックしていくのが堅実です。
公募要領に沿って、必須書類の一覧を先に作ることです。それから、この事業は設計ノウハウや運用実績の蓄積・公開・活用が目的ですから、実証として何をどう検証するのかを整理しておくと書きやすいと思います。
そうですね。WEBPRO未評価技術を導入するわけですから、その技術をどう評価するかという視点も必要です。
なるほど。技術の中身を理解しておかないと書けない。
そういうことです。不明点は環境共創イニシアチブのZEB事務局に問い合わせるのが確実です。
一般社団法人環境共創イニシアチブのZEB事務局です。電話は03-5565-4063、受付は平日の10時から12時、13時から17時までです。
制度の詳細は公募要領と、令和8年度ZEB実証事業のホームページで確認してください。
よくある質問を確認させてください。補助率はどこを見ればいいんですか?
公募要領です。jGrantsの掲載情報には補助率の記載がありませんので、必ず公募要領で確認してください。
そうですね。上限は70,000万円ですが、補助率が分からないと自己負担も見えませんから。
締切は令和8年10月9日の17時です。申請はjGrantsで行い、代理申請は不可です。
対象者は建築主等、ESCO事業者、リース事業者、アグリゲーター等と記載されており、法人・個人を限定する記載はありません。建物規模の要件を満たすかが現実的なポイントです。
ありがとうございました! まずは公募要領を読んで、面積と区分を確認するところから始めます。
ぜひ。締切が10月9日17時とタイトなので、早めに動いてくださいね。不明点は環境共創イニシアチブのZEB事務局に早めに問い合わせるのがおすすめです。