室谷さん、今回のテーマ、名前がすごくストレートですよね。「宗像市がんばる中小企業者応援補助金」!もう、がっつり応援するぞって感じがします(笑)。
そうなんですよ(笑)。福岡県宗像市が、市内の商工業者を元気にするために用意した補助金です。新事業や販路開拓、生産性向上、人材不足への対応、インバウンド観光客への対応などに使う経費の一部を補助してくれます。
市が「稼ぐ力を強化したい」っていうのは、公式ページにも書いてありましたね。つまり、事業者がチャレンジしやすくするお金ってイメージですか?
まさにその通りです。宗像市の中で事業者が頑張れば、雇用も生まれるし、地域全体も活気づく。だから「市内事業者の事業活動にかかる経費の一部を補助します」という形なんですよね。
対象になるのは中小企業者と特定非営利活動法人ですよね。個人事業主も入るんですか?
入りますよ。ただし、宗像市内に事業所や店舗があることや、個人事業者は市内に住んでいることなど、いくつかの要件を満たす必要があります。細かい条件はこのあと見ていきましょう。
名前がストレートなだけに、中身も真っすぐ支援してくれそうですね。まずは全体像を教えてください。
大きく3つの枠があります。「新事業・販路開拓枠」「生産性向上枠」「人への投資枠」です。
新事業・販路開拓枠は、新しいことを始めたい人向けってことですか?
そうですね。既存事業とは業種が異なる新事業への挑戦、国内・海外への販路開拓、宗像市外で開催される展示会等への出展などが対象です。「今までと違う分野に飛び込みたい」という事業者にぴったりです。
生産性向上枠は、どちらかというと設備投資っぽい感じですか?
はい。事業自動化(無人化)や省力化を実現するための設備・デジタル技術の導入が対象です。それに加えて、独立行政法人中小企業基盤整備機構が行う「中小企業省力化投資補助金」のカタログに登録された製品の導入に係る事業も対象になっています。
え、特定の補助金のカタログ製品まで対象なんだ。意外と具体的ですね。
そこがこの制度の面白いところです。省力化に役立つ製品を国がカタログ化しているので、そこから選んで導入する事業も補助対象として認められています。
人材不足を解決するための事業や、インバウンド観光客の対応に係る事業です。例えば外国人観光客向けの設備やサービスを整えるといった取り組みがイメージされますね。
基本の補助上限額は50万円です。補助率は補助対象経費の2分の1以内。つまり、かかった経費の半分までを補助してくれる計算ですね。
全額じゃないんですね。100万円かかったら50万円もらえるってこと?
そうです。ただし、市内事業者に発注した場合の経費は補助率が3分の2以内にアップします。同じ経費でも、地元業者に頼むとより多くの補助を受けられる仕組みです。
その代わり、補助対象経費に消費税は含まれません。1,000円未満の端数がある場合は切り捨てられます。
なるほど。細かいルールも整理しておかないとですね。表にしてもらえますか?
| 項目 | 内容 |
|---|
| 補助上限額 | 基本 50万円 |
| 経営革新計画の承認を受ける事業 | 100万円 |
| 事業継続力強化計画策定済事業者 | 限度額に追加で10万円上乗せ |
| 補助率 | 補助対象経費の2分の1以内(市内発注は3分の2以内) |
| 注意 | 消費税は対象外。1,000円未満端数切り捨て |
表の中に「経営革新計画」とありました。これがあると上限が上がるんですか?
はい。新たに経営革新計画の承認を受けて実施する事業の場合、補助上限額が100万円に引き上がります。
50万円が100万円になるのは大きいですね!誰でも承認を受けられるんですか?
承認を受けるには計画書を提出して、審査を受ける必要があります。申請書類の中に「経営革新計画の承認に係る書類一式」という項目があって、該当者のみ提出します。
あと「事業継続力強化計画」を策定済みだと、10万円上乗せされるんですよね。
その通りです。限度額に追加で10万円上乗せになります。こちらも該当者は認定書の写しを添付する必要があります。
つまり、条件を満たせば基本の50万円よりも合計で多く受け取れる可能性があるってことですね。
そうですが、ここは注意したいところで、数字を勝手に合算するのは危険です。正確な上限の考え方は、必ず公募要領で確認してくださいね。
補助率の「2分の1」と「3分の2」の違い、もう少し具体的に教えてください。
例えば補助対象経費が60万円だった場合、通常の補助率は2分の1なので30万円です。これを市内事業者に発注した経費として申請できれば、3分の2なので40万円まで補助対象になります。
ああ、同じ60万円でも、市内発注だと自己負担がずいぶん減りますね。
ただし、補助上限は50万円です。経費が大きくなっても、基本の上限を超える分は補助されません。事業継続力強化計画や経営革新計画の条件がある場合は、その限度額に応じて計算されます。
つまり「率」と「上限」の両方を意識しておく必要があるんですね。
その通りです。事業計画を立てるときに、どの経費を市内発注にするかも戦略になります。
業種ごとに資本金と従業員数の基準が定められています。製造業、建設業、運輸業、その他の業種は、資本金3億円以下かつ従業員300人以下です。
卸売業は資本金1億円以下かつ従業員100人以下、小売業は資本金5千万円以下かつ従業員50人以下、サービス業は資本金5千万円以下かつ従業員100人以下という基準です。
なるほど。自分の会社がどこに当てはまるか、確認が大事ですね。
ちなみに、jGrantsのページには「従業員数の上限300名以下」と表示されていますが、詳細は市のホームページに掲載されている業種別の表を確認するのが確実です。
宗像市の公式ページの募集要領に中小企業者の定義表が載っています。資本金と従業員数の両方を見て判断してください。
可能です。ただし、宗像市内に事業所または店舗を有し、市内で事業を行っていることに加えて、個人事業者は市内居住者であることが要件です。
えっ、個人事業主は宗像市に住んでいる必要があるんですか?
そうです。法人の場合は市内に事業所があればよいので、市外に住んでいてもOKです。個人事業主の場合は住民票が宗像市にあるかどうかもチェックされます。
あと、事業を始めてから1年経っていないと申請できないって本当ですか?
はい。事業を開始した日以後、1年を経過していることという要件があります。つまり、開業したばかりの事業者は対象外になります。
新規開業を応援する制度かと思いきや、実はある程度実績がないとダメなんですね。
そうなんです。「がんばる中小企業者」とはいえ、ある程度事業を続けていることが前提になっています。開業届や確定申告書などで事業開始日を証明する必要があります。
まず、市税等に滞納がある方は対象外です。あと、政治団体、宗教法人、暴力団等と関連する者、風営法第2条第5項や第13項に該当する者なども対象外となります。
募集要領に明記されています。自分は大丈夫だろうと思っていても、該当してしまうと申請すらできませんから、事前に確認しましょう。
複数事業者が連携して展示会に出る場合のルールはありますか?
あります。この場合、市内事業者1者を代表事業者として補助の対象とし、連携する事業者の半数以上の事業者が市内に事業所または店舗を持つことが要件です。さらに、すべての事業者が市税等に滞納がないことも求められます。
想像以上に細かいですね。申請前に要件を全部チェックしないと怖いです。
補助対象になる経費には、どんなものがあるんですか?
大きく8つの項目があります。広報費、工事請負費、委託料、備品購入費、ソフトウェア等利用料、展示会等出展費、人材活用に係る経費、その他市長が必要と認める経費です。
いっぺんに言われると覚えられない(笑)。ひとつずつ詳しく聞かせてください。まず広報費から。
広報費の上限は10万円です。中身は広告印刷費や広告掲載費などですね。チラシを作ったり、広告を出したりする費用が対象になります。
工事請負費は上限なしです。例としては看板設置や店舗改装など。ただし、工事の設計図・図面も必要書類に含まれています。
委託料は上限30万円です。マーケティング調査、F/S調査、広告デザインの委託、専門家への委託などが対象になります。外注して専門的な仕事を任せるケースですね。
備品購入費は上限なしですが、汎用性が高いものや消耗品は対象外です。あくまで事業のために導入する設備・備品に限る、という考え方です。
ソフトウェア等利用料は上限20万円です。特定業務用ソフトウェアや情報システムに係る利用料が対象になります。
展示会等出展費は上限なしです。出展料(小間料)、会場設営費、備品費、搬送費、通訳・翻訳費、旅費・宿泊費(現地に赴く1人分)などが含まれます。
上限20万円で、専門家派遣、副業人材の活用、求人掲載などが対象です。まさに「人への投資枠」に合った経費ですね。
経費の発生時期について教えてください。いつからいつまでに対象になるんですか?
原則として、交付決定日から事業完了までに発生した経費だけが対象です。交付決定前に取り組んだ事業は対象外です。
じゃあ「とりあえず動き始めてから申請しよう」はダメなんですね。
ダメです。申請を考えているなら、交付決定まで待ってから経費を使い始めるのが基本です。
でも、展示会出展費だけは例外があるって聞きました。
よくご存じで!展示会等出展費については、令和8年4月1日から令和9年3月31日の間に開催される展示会等への出展が必要となる経費で、令和9年3月31日までに支払いが完了するものは対象になります。支払いが令和8年4月1日以前でも、展示会の開催日が期間内であれば対象です。すでに出展済みの場合でも対象になるケースがあります。
ただし、あくまで展示会出展費の話です。他の経費は交付決定前の発生日だと対象外なので、しっかりスケジュールを組みましょう。
できません。他の補助金で交付決定を受けた、または受ける予定の経費は、この補助金の対象外です。同じ事業に対して複数の公的支援を重ねることはできないと考えてください。
補助金の交付は事業者ごとに1年度中、1回のみです。つまり、同じ年度内に2回申請して2回受けることはできません。
展示会については、同じ展示会への出展に係る補助金の交付は、年度に関わらず1事業者1回のみです。つまり、今年出展して補助を受けた同じ展示会に来年度また出展しても、補助対象にはなりません。
その代わり、本当に必要な事業に集中的に使ってほしいという市のメッセージでもあります。
令和8年6月1日から令和8年12月25日までです。西暦だと2026年6月1日から12月25日までですね。
ただし、ここが一番大事なポイントですが、受付は先着順です。予算上限に到達したら、期間内でも受付終了になります。
えっ、先着順なんですか!? それは知りませんでした。じゃあ、ぎりぎりまで待つと間に合わないですね。
その通りです。しかも申請を受け付けた後、きちんと審査があります。不採択になれば補助金は交付されません。
早く出すだけじゃなく、中身も良くないといけないんですね。
そういう意味では、募集要領を早めに取り寄せて、事業計画を丁寧に練ることが近道です。
まず交付申請書、事業計画書、支出計画書、誓約書、関係部署との協議確認書が必要です。さらに、市税に滞納がないことの証明書(申請日から3か月以内に取得したもの)と、事業を開始して1年を経過していることが分かる書類を添えます。
書類の数が多いですね。開業したばかりだと、1年経過の証明ができないわけですね。
そうです。開業届、法人設立届出書、確定申告書、営業許可証などの写しが該当します。そのほか、事業に係る経費が記載された見積書の写し、工事の設計図・図面、導入する設備・備品の性能や用途が分かる資料も必要です。
経営革新計画や事業継続力強化計画を持っている場合は?
該当者のみ、経営革新計画の承認に係る書類一式、または事業継続力強化計画の認定書の写しを提出します。個人事業主の場合は、本人確認ができる書類の写し(免許証、保険証、マイナンバーカードの番号は黒塗りにする)も必要です。
すべてをそろえるのは大変そうですね。特に「関係部署との協議確認書」は何ですか?
全事業者が対象の書類です。様式に記載の順番に沿って関係機関で確認していく必要があるので、時間がかかることを想定しておいてください。ギリギリに動き出すと間に合わない可能性があります。
メールと窓口の2つです。メールの場合は、宗像市産業政策課商工観光係のアドレスsangyouseisaku@city.munakata.lg.jpに送ります。
宗像市産業政策課(北館2階)で受け付けています。直接、書類を持参する形ですね。
電子申請やGビズIDを使う手続きではないんですか?
今回の制度は、jGrantsのページに情報は掲載されていますが、申請自体はメールまたは窓口です。電子申請とは違うので、そこで迷わないようにしてください。
なるほど。じゃあ、オンラインでポチッと送るのではなく、メール添付か窓口提出なんですね。
はい。メールか窓口かは、どちらでも受け付けてもらえますが、事前に必要書類をすべてそろえた上で提出するのが鉄則です。
補助金申請の流れ- 1
募集要領をチェック
公式HPから募集要領とチラシを確認
- 2
必要書類を準備
申請書、事業計画書、見積書などを集める
- 3
メールまたは窓口で提出
sangyouseisaku@city.munakata.lg.jp か宗像市役所北館2階
- 4
- 5
事業を実施
交付決定日から令和9年2月28日までに完了
- 6
実績報告
実績報告書や領収書などを提出して補助金請求
まず受付が先着順です。予算上限に達したら受付終了になるので、早く出せば出すほど有利な部分があります。
それに加えて、申請後に審査があります。審査の結果、不採択になれば補助金は交付されませんから、書類の中身も同じくらい大事です。
事業計画が補助対象事業のどの枠に合っているか、経費の内訳が適切か、市税等の滞納がないか、といった点が確認されます。細かな採点基準は公募要領を確認してください。
要するに、早さと正確さの両方が求められるんですね。
そう言えます。先着順とはいえ、慌てて書類を出したら不備があってやり直し、では元も子もありません。正確な書類を、できるだけ早く出すのが理想です。
まず、自分がどの枠で申請するのかを明確にすることです。新事業・販路開拓枠、生産性向上枠、人への投資枠のどれに該当するのかを事業計画書に落とし込みましょう。
補助対象経費には項目ごとの上限があります。広報費は10万円、委託料は30万円、ソフトウェア等利用料は20万円、人材活用に係る経費は20万円です。この上限を把握していないと、計画書が現実的になりません。
はい、事業に係る経費が記載された見積書の写しが必要です。工事があるなら設計図・図面、設備や備品を導入するなら性能や用途、効果や成果が分かる資料も添えましょう。
「関係部署との協議確認書」も全事業者対象ですよね。あれはどう準備すればいいですか?
様式に記載の順番に沿って、関係機関に確認してもらう必要があります。事務手続きに時間がかかるため、早めに動き始めるのがポイントです。
いいえ、事業が完了したら実績報告書や支出報告書、領収書の写しなどを提出します。事業の成果が分かる写真なども必要です。
写真まで提出するんですね。具体的にはどんな写真ですか?
広報費ならチラシ等の現物、工事請負費なら工事前と工事後の写真の両方、備品購入費なら購入した備品の近影写真と設置したことがわかる遠景写真の2枚です。委託料なら委託契約書と成果物が分かるものを提出します。
領収書に加えて、クレジット利用明細書と銀行口座からの引き落としが確認できる書類の提出が必要です。しかも領収書は原本を提出しても返却されないので、必ず写しを出してください。
あと、30万円以上の財産を取得した場合は何か必要でしたっけ?
取得財産等管理台帳の提出が必要です。30万円以上の財産を補助金で取得した場合に、この書類を添えます。
交付決定後に申請を取り下げる場合や、申請時の計画と変更になる場合は、事前に変更申請書などを提出します。勝手に事業内容を変えてしまうと、補助金の対象外になるかもしれません。
ここまでの話で、まだ分からない点をいくつか質問させてください。補助金は返済不要ですか?
基本的には返済不要の補助金です。ただし、実績報告を怠ったり、要件を満たしていない事業だと判断されたりすると、交付自体が受けられないことがあります。「もらえるお金」とはいえ、手続きは真面目に行いましょう。
市内に住んでいない個人事業主はどうしてもダメですか?
個人事業主については、市内居住者であることが明記された要件です。一方、法人の場合は市内に事業所や店舗があればいいので、代表者が市外に住んでいても申請できます。
ギリギリ締切に合わせて提出しようと思っているんですが、大丈夫ですか?
先着順なので、ギリギリだと予算上限で受付終了している可能性が高いです。メール提出があるからといって油断せず、書類がそろい次第、早めに出すのが正解です。
消費税は対象外と言っていましたが、端数の扱いはどうなりますか?
補助対象経費に消費税は含めません。さらに、補助対象経費に1,000円未満の端数がある場合は、その端数を切り捨てます。
補助金スケジュール令和8年6月1日
受付開始
先着順で受付開始
令和8年12月25日
受付締切
予算に達し次第終了
交付決定日~令和9年2月28日
事業実施期間
この間に経費を発生させる
事業完了後
実績報告
報告書類を提出して補助金請求
もちろんです。まず制度名は「宗像市がんばる中小企業者応援補助金」、実施機関は宗像市です。補助上限額は基本50万円で、経営革新計画承認事業は100万円、事業継続力強化計画策定済み事業者は限度額に10万円上乗せされます。
補助率は補助対象経費の2分の1以内、市内発注は3分の2以内です。募集期間は令和8年6月1日から令和8年12月25日まで。対象地域は福岡県宗像市です。
メールまたは窓口です。メールはsangyouseisaku@city.munakata.lg.jp、窓口は宗像市産業政策課(北館2階)です。公式の案内ページはjGrantsのURLから確認できます。
もっと詳しく知りたい場合、どこに聞けばいいですか?
宗像市産業政策課商工観光係です。住所は〒811-3492 宗像市東郷1丁目1番1号(北館2階)、電話番号は0940-36-0037、メールはsangyouseisaku@city.munakata.lg.jpです。
宗像市の公式ページhttps://www.city.munakata.lg.jp/kiji0034119/index.htmlに募集要領やチラシが掲載されています。ただし、このページでは申請受付はしていないので、詳細は「申請方法」の欄を必ず確認してください。
分かりました。この補助金は先着順なのが本当に大きなポイントですね。書類を早く正確にそろえて、ぜひ活用したいと思います。室谷さん、ありがとうございました!
こちらこそ!「がんばる中小企業者」の名前の通り、チャレンジする事業者を市が応援してくれる制度です。申請を検討している方は、まず募集要領を読むところから始めてくださいね。