どんな補助金?「資源国」と「脱炭素」を結ぶ橋渡し支援

佐藤

佐藤

編集長

室谷さん、今回のテーマがまたすごい名前でして。「令和8年度_資源国脱炭素化・エネルギー転換技術等支援事業費補助金_第3回公募」……これ、ひと息で読める人います?(笑)
室谷

室谷

代表取締役

(笑)確かに。タイトルだけで3回は息継ぎが要りますよね。でも、ぐっとかみ砕くと「石油や天然ガスを産んでいる資源国で、日本の脱炭素技術を移転したり調査研究したりする事業を助成する」制度なんです。
佐藤

佐藤

編集長

資源国で脱炭素化?なんか意外な組み合わせだなあ。向こうは化石燃料で儲けてるわけですよね?
室谷

室谷

代表取締役

そこが面白いところで、資源国は化石燃料産業が経済の柱だからこそ、設備をいきなり脱炭素化するのは簡単じゃない。そこで日本が持つ水素、アンモニア、バイオ燃料といった先端技術を持ち込み、調査・研究から実証まで進める後押しをするのが、この補助金の役目です。
佐藤

佐藤

編集長

なるほど……。つまり日本企業の輸出支援だけじゃないんですね。
室谷

室谷

代表取締役

交付要綱を読むと、目的は「脱炭素化・低炭素化に資する燃料の新たな市場創出」と「安定的かつ低廉な供給の確保」とあります。向こうの脱炭素を手伝いながら、日本のエネルギー確保にもつなげる。二枚舌ならぬ二枚目的な制度なんですよ。
佐藤

佐藤

編集長

ほんとだ、国同士のつき合いみたいなスケール感ですね!

対象になる事業のイメージを掴もう

佐藤

佐藤

編集長

具体的には、どんな事業が思い浮かびます?プラント建設とか、やっぱり大手メーカー向けですか?
室谷

室谷

代表取締役

対象業種を見ると、製造業や建設業、電気・ガス・熱供給・水道業、鉱業、運輸業、郵便業、卸売業・小売業、学術研究・専門技術サービス業が並んでいます。さらには「分類不能の産業」という項目まであるんですよ(笑)。
佐藤

佐藤

編集長

分類不能って、もはやなんでもありの気配がしますね(笑)。従業員数とかは制限あるんですか?
室谷

室谷

代表取締役

ここがポイントで、従業員数の制約はありません。中小企業だから無理、という線引きは少なくとも公式情報にはないんです。
佐藤

佐藤

編集長

それは心強い。対象地域は?
室谷

室谷

代表取締役

対象地域は全国です。ただし事業のフィールドは海外の資源国になりますから、海外拠点との関係や渡航の実効性が問われてきます。この辺りは後で詳しく話しましょう。
制度の特徴をひと目で確認
資源国の脱炭素化を支援
化石燃料産業の基盤施設・設備の脱炭素化や低炭素化、水素・アンモニア・バイオ燃料など燃料分野の先端技術移転が対象
民間団体等が応募可能
日本に拠点があることが基本。コンソーシアム形式や日本法人と現地法人の共同申請も可能
補助上限は120,000万円
Jグランツ上では補助上限額1,200,000,000円と表示。補助率は定額、2/3、1/2のいずれか
業種の制約がゆるめ
建設業や製造業だけでなく鉱業、運輸業、卸売・小売、学術研究など幅広い業種が対象。従業員数制約なし

新規事業や海外展開にも使える?

佐藤

佐藤

編集長

公式の利用目的を見ると「新たな事業を行いたい」「販路拡大・海外展開をしたい」「研究開発・実証事業を行いたい」なんて書いてありますね。
室谷

室谷

代表取締役

そうなんです。海外の資源国に工場や拠点を持つメーカーであれば、現地での実証事業を新たに始めるといった形で使えます。私どもみたいにITやコンサルだけをやっている会社でも、事業内容次第では可能性があります。
佐藤

佐藤

編集長

じゃあ、これから海外展開しようと思ってる会社でも、事業計画しだいでは狙える?
室谷

室谷

代表取締役

あくまで「資源国における化石燃料産業等の基盤施設・設備の脱炭素化・低炭素化」や「脱炭素化・低炭素化に資する燃料分野」の話に結びつけることが大前提です。そこから先のビジネスモデルをどう描くかが、最初の大きな分かれ目になりますね。
佐藤

佐藤

編集長

うーん、ちゃんと「資源国」と「エネルギー転換」がキーワードなんだ。じゃあ次は、気になるお金の話をお願いします!

いくらもらえるの?補助上限と補助率をチェック

佐藤

佐藤

編集長

室谷さん、まず補助金額の上限が120,000万円って出てきたんですけど、ゼロが多すぎて頭がクラクラします(笑)。
室谷

室谷

代表取締役

(笑)120,000万円、つまりゼロを数えると億どころじゃない桁ですよね。Jグランツの公式ページでは、補助上限額は1,200,000,000円と表記されています。とにかく「ゼロが9個」の世界だと思ってください。
佐藤

佐藤

編集長

ゼロが9個……。普通の補助金の感覚が吹き飛びますよ。
室谷

室谷

代表取締役

ただ、ここは注意が必要で、上限はあくまで上限です。「予算の範囲内での採択」という但し書きが必ず付いてきます。全員が上限額をもらえるわけではない。そこは冷静に受け止めましょう。
佐藤

佐藤

編集長

もちろんです。でも、これだけ大きいと「本当にうちが対象?」って思いますよね。

補助率は「定額・3分の2・2分の1」

佐藤

佐藤

編集長

補助率はどう決まるんですか?公式には「定額、2/3、1/2」とありますが、好きなものを選べるわけじゃないですよね?
室谷

室谷

代表取締役

(笑)さすがに自販機みたいに選べるものではありません。事業を実施するために直接必要な経費について、予算の範囲内で「定額」または「3分の2」、「2分の1」のいずれかが適用されます。
佐藤

佐藤

編集長

定額だと、経費の全額が補助される可能性もある?それって自己負担ゼロ?
室谷

室谷

代表取締役

理屈の上では、補助対象経費の全額にあたる定額補助もあり得ます。一方で、2/3や1/2なら自己負担が発生します。どの率が適用されるかは事業内容次第で、まだ公募要領の確認が必要です。
佐藤

佐藤

編集長

なるほど。ここは「公募要領で要確認」ってことですね。
室谷

室谷

代表取締役

しかも、最終的な実施内容や交付決定額は、採択後に経済産業省と調整して決まります。だから応募段階では「計画」で申し込んで、採択後に詰めていくイメージを持っておくと安心ですよ。

予算額は約12億円、採択件数は?

佐藤

佐藤

編集長

予算って、どのくらい確保されてるんでしょう?
室谷

室谷

代表取締役

公式情報では、予算額は約12億円(令和8年度政府予算)。ちなみに令和8年度は2026年度のことですから、今回の第3回公募は2026年9月1日から9月25日までの受付になります。
佐藤

佐藤

編集長

ということは、この1回の公募で12億円の取り合いってこと?
室谷

室谷

代表取締役

そこがちょっとミソで、採択予定件数は「特に上限等は設けませんが、予算の範囲内での採択」と書かれています。つまり、予算が許せば複数件採択される可能性がある。逆に言えば、予算を使い切る前に締め切られる可能性もゼロではないので、出遅れは禁物です。
佐藤

佐藤

編集長

なるほどなあ。これはさっさと動くに限りますね!
項目内容
補助上限額120,000万円(Jグランツ表記:1,200,000,000円)
補助率定額、2/3、1/2のいずれか
予算額約12億円(令和8年度政府予算)
採択予定件数特に上限は設けない(予算の範囲内)
募集期間2026年9月1日〜2026年9月25日
申請方法Jグランツから電子申請

誰が応募できる?応募資格をていねいに確認しよう

佐藤

佐藤

編集長

次は応募資格です。私みたいな編集の会社でもいけるんですかね?
室谷

室谷

代表取締役

公式には「民間団体等」と書かれています。まず単独申請か幹事法人になる場合の条件を整理すると、①日本に拠点を有していること、②事業を的確に遂行する組織や人員を有していること、③経営基盤と資金管理能力を有していること、④経済産業省から補助金交付等停止措置や指名停止措置を受けていないこと、⑤EBPMに関する取組に協力すること、の5つです。
佐藤

佐藤

編集長

EBPM?また横文字が出てきましたね(笑)。
室谷

室谷

代表取締役

「Evidence-Based Policy Making」の略で、証拠に基づく政策立案のことです。政策をその場限りのエピソードでつくらず、統計などを正確に分析して効果的な政策を選んでいく。2017年以降、政府の骨太方針にも毎年掲げられている考え方ですね。
佐藤

佐藤

編集長

なるほど。要は「うちはちゃんと事実と数字で説明できますよ」という姿勢が求められるわけだ。
室谷

室谷

代表取締役

そう捉えてもらってOKです。あと、もし書類に虚偽の記載があったり疑義が生じたりしたら、採択後であっても取り消しの権利が留保されていると明記されています。ここは笑い事じゃないので、きっちり正確な申請をしてください。

日本法人と現地法人の共同申請ってどういうこと?

佐藤

佐藤

編集長

海外の資源国が舞台なのに「日本に拠点」が条件なのはなぜですか?
室谷

室谷

代表取締役

面白いのが、この補助金は日本法人と現地法人の共同申請が可能な点です。その場合、補助金は幹事法人または共同申請者のうち日本法人に限って交付され、そこから現地法人にお金を分配する形になります。
佐藤

佐藤

編集長

じゃあ現地法人はどんな要件を満たせばいいんでしょう?
室谷

室谷

代表取締役

現地法人が共同申請者になるには、幹事法人または日本法人の共同申請者の「海外子会社」で日本側出資比率が10%以上であること。または「海外孫会社」で、日本側出資比率50%超の海外子会社が出資比率50%超を保有していること、といった要件が並びます。
佐藤

佐藤

編集長

出資比率の話まで出てきましたね。孫会社って表現がかわいいけど、要件はシビアだ(笑)。
室谷

室谷

代表取締役

しかも、その分配に係る手数料などは補助対象外です。つまり「お金を中継するだけで手数料を乗せよう」みたいな発想はNG。あくまで日本法人が責任を持って現地にお金を流す構造が求められています。
現地法人が共同申請者になれるかのイメージ
申請するのは日本に拠点のある法人ですか?
はい
幹事法人または共同申請者になれる可能性が高い
日本拠点に加え、組織・人員・経営基盤の要件を確認
いいえ(現地法人)
幹事法人または日本法人の海外子会社か確認
海外子会社なら日本側出資比率10%以上が条件
海外孫会社なら50%超の子会社が出資比率50%超を保有が条件

コンソーシアムで挑む場合は「幹事者」を決めよう

佐藤

佐藤

編集長

複数社で一緒にやるコンソーシアム形式って、どう申し込むんですか?
室谷

室谷

代表取締役

コンソーシアム形式の場合は幹事者を決めて、その幹事者が事業提案書を提出する形になります。ただし、幹事者が業務の全てを他の者に再委託することはできません。あくまで幹事者が全体を引っ張る責任を負うんですね。
佐藤

佐藤

編集長

なるほど。じゃあ「幹事者だけ名ばかりで、実務は全部下請け」みたいなのはダメだと。
室谷

室谷

代表取締役

その通りです。幹事法人についても、先ほどの5つの要件を満たす必要があります。連携相手がいるなら、誰が幹事をやるのか、お金の流れをどうするのかを、応募前にしっかり固めておきましょう。
佐藤

佐藤

編集長

ここも「チームの体制を見られてる」感じがしますね。次は、補助金で何に使えるか、経費の話を聞きたいです!

どんなお金に使える?経費の対象と注意点

佐藤

佐藤

編集長

補助金をもらっても、使途が限られてたら意味がないですからね。経費の対象ってどこまで広いんですか?
室谷

室谷

代表取締役

公式の表現は「事業を実施するために直接必要な経費について」というものです。この「直接必要な経費」というのが、すべての補助金に共通する一番大事なフレーズです。
佐藤

佐藤

編集長

直接必要……たとえば、海外の資源国まで打ち合わせに行く交通費は入りそうだなあ、と直感的に思いますけど。
室谷

室谷

代表取締役

一般的なイメージで言えば、旅費や現地での調査費、設備の導入費などが思い浮かびます。ただ、この事業は公募要領と交付要綱で細かく線引きされていますから、私の「たぶん入る」ではなく「公募要領の別紙(積算基礎)で確認する」が正解です。
佐藤

佐藤

編集長

積算基礎?また新しい言葉が。
室谷

室谷

代表取締役

Jグランツのページに「公募要領別紙(積算基礎)」というExcelが添付されています。申請時に経費を積算するための様式ですね。あれを見れば、どういう費目をどう積算するのかの枠組みが分かります。
佐藤

佐藤

編集長

ああ、なんとなく分かりました。申請書だけ見ててもダメで、積算のExcelまで開かないと全体像が見えないってことですね。

共同申請時の「分配手数料」は対象外

佐藤

佐藤

編集長

さっき出てきた「現地法人への分配」って、お金に手数料が乗るケースがあるんですよね?あれは補助対象にならないんでしたっけ?
室谷

室谷

代表取締役

鋭いです。公式に「当該分配に係る手数料等は補助対象外」と明記されています。日本法人から現地法人へ補助金を渡すときの為替手数料や送金手数料などは、自分たちで持てということです。
佐藤

佐藤

編集長

そこは厳しいんですね。逆に、どんな経費が対象になるかは、結局どこで判断されるんですか?
室谷

室谷

代表取締役

第一義的には公募要領と交付要綱です。しかも「最終的な実施内容、交付決定額は、経済産業省と調整した上で決定する」とありますから、申請後に行政側と相談しながら経費の線引きが確定していく流れになります。
佐藤

佐藤

編集長

なるほど。申請書を出したら終わりじゃなくて、採択後に「この経費はOK、これはNG」と詰めていくわけか。
室谷

室谷

代表取締役

そういう意味で、最初の積算段階で「この経費はなぜ必要か」を説明できるようにしておくのが、採択後のスムーズさにつながります。あとで「やっぱりこれも必要でした」では、すんなり通らないと思ってください。
この補助金のうれしい点・注意点
メリット
  • 返済不要の補助金(定額の場合は自己負担ゼロも理論上あり得る)
  • 上限120,000万円と金額規模が大きく、本格的な実証・海外展開に使える
  • コンソーシアムや現地法人との共同申請が可能
  • 従業員数や業種の制約が比較的ゆるい
×デメリット
  • 採択は予算の範囲内が前提で、上限額が必ずもらえるわけではない
  • 補助率は定額・2/3・1/2のどれになるか事業内容次第
  • 分配に係る手数料など対象外の経費がある
  • 最終的な交付決定額は経済産業省との調整で決まる

どうやって申し込む?申請の流れと準備の手順

佐藤

佐藤

編集長

実際に応募するときの流れを教えてください。やっぱり書類がいっぱいあるんですよね?
室谷

室谷

代表取締役

ええ、ただ電子申請で完結するのが救いです。まず大前提として、申請は補助金申請システム「Jグランツ」で受け付けます。Jグランツを使うには「GビズID」の取得が必要です。
佐藤

佐藤

編集長

GビズIDって、よく聞くけど取得に時間かかるんですよね?確か……
室谷

室谷

代表取締役

そうなんですよ。役所の手続きで使う共通IDなので、取得に日数を要する場合があります。公募期間の2026年9月1日から9月25日は約3週間しかないので、GビズIDを持っていない会社は「今すぐ取得を始める」のが基本です。
佐藤

佐藤

編集長

なるほど、待ってたら間に合わないパターンですね。
室谷

室谷

代表取締役

また、Jグランツのページには「当サイトの代理申請は不可」とあります。コンサルに頼むにしても、最終的に申請ボタンを押すのは御社自身だということを想定しておいてください。
補助金申請の大まかな流れ
  1. 1
    GビズIDを取得
    Jグランツ利用に必須。取得に日数がかかるため公募開始前に準備するのがおすすめ
  2. 2
    公募要領と交付要綱を確認
    Jグランツの公式ページからPDFを入手し、要件と対象経費を精読
  3. 3
    事業計画と積算基礎を作成
    事業提案書のほか、別紙(積算基礎)Excelで経費を積算。日本の資源国での活動と脱炭素化への貢献を具体的に説明
  4. 4
    Jグランツから電子申請
    必要書類を添付して提出。締切は2026年9月25日。記載の虚偽があると採択後でも取り消し対象に
  5. 5
    審査と採択
    予算の範囲内で採択。件数の上限は特に設けられていない
  6. 6
    交付決定後に事業実施
    最終的な実施内容・交付決定額は経済産業省と調整して決定

提出前に確認したい「書類の正確さ」

佐藤

佐藤

編集長

申請書類には何を書くのが大事ですか?
室谷

室谷

代表取締役

一番見られているのは、この事業が「資源国における化石燃料産業等の脱炭素化・低炭素化」や「水素、アンモニア、バイオ燃料など燃料分野の脱炭素化」にどう結びつくのかという点です。そして、その事業を遂行できる組織・人員・経営基盤が本当にあるのかもチェックされます。
佐藤

佐藤

編集長

「やります!」だけじゃ通らないわけですね。実績や体制で示せ、と。
室谷

室谷

代表取締役

その通りです。しかも、書類の数字が後で帳尻合わせになるような申請は危険です。公式も「応募に当たって提出された申請書や関連書類に記載の事項に虚偽が認められたり、疑義が生じたりした場合は、採択後であっても、経済産業省はその内容について確認を行い、採択の取り消しを行う権利を留保している」と明言していますからね。
佐藤

佐藤

編集長

そこまで明記されてると、びっくりするほど怖いですね(笑)。正確さが命だ。

問い合わせはどこにすればいい?

佐藤

佐藤

編集長

分からないことを聞く窓口は、どこなんでしょう?
室谷

室谷

代表取締役

事務局は「資源権益・安定供給の確保に向けた資源国との関係強化支援事業」事務局、株式会社野村総合研究所です。所在地は東京都千代田区大手町。メールアドレスも公式情報に載っています。
佐藤

佐藤

編集長

経済産業省側の担当もいるんですか?
室谷

室谷

代表取締役

経済産業省の資源エネルギー庁 資源・燃料部 資源開発課に、松尾さんと鳥原さんという担当がいます。こちらもメールアドレスが公開されています。公募期間中は問い合わせが集中するので、早めに質問をまとめておくのがコツですよ。

採択されるコツは?審査のポイントを押さえよう

佐藤

佐藤

編集長

ここが一番気になるところです。採択される事業には、どんな共通点があるんでしょうか?
室谷

室谷

代表取締役

まず外せないのが「制度の目的との合致度」ですね。この補助金のゴールは、脱炭素化・低炭素化に資する燃料の新たな市場創出を実現し、安定的かつ低廉な供給の確保を図ることです。つまり「日本のためになるか」と「資源国の脱炭素化に効くか」の両方が必要です。
佐藤

佐藤

編集長

片方だけじゃダメだと。国際協力の物語と、日本のエネルギー安全保障の話が両方要るわけですね。
室谷

室谷

代表取締役

さらに、資源国というのは「現に我が国に石油・ガス等の資源の輸出を行っている国」や「今後、資源の生産や輸出を行う可能性を有する国」と説明されています。この定義に当てはまる国が事業の舞台になっているかも、重要な視点です。

EBPMへの協力姿勢も見られている?

佐藤

佐藤

編集長

あらためて、EBPMへの協力って具体的に何をするんですか?
室谷

室谷

代表取締役

公式には、政策の企画を「その場限りのエピソードに頼るのではなく、政策目的を明確化したうえで合理的根拠(エビデンス)に基づくものとする」と説明されています。事業者側に求められるのは、申請書でも「感覚」ではなく「データと根拠」で事業効果を語ることです。
佐藤

佐藤

編集長

つまり、プレゼンで「現地の人が喜びます!」と熱意だけ伝えてもダメで、「この技術でCO2がどのくらい減る」といった数字を出せ、と。
室谷

室谷

代表取締役

その理解で合っています。政策をやる側も、限られた予算や資源をどこに配分するのが効果的か、統計を正確に分析して判断したい。だから申請する側も、証拠に基づいて事業を設計しているかどうかを見られる。これは結構大事な審査視点です。

「予算の範囲内」だからこそ差がつく

佐藤

佐藤

編集長

採択件数が「特に上限なし」っていうのも、逆に読みにくいですね。上限があれば「何件中何件」と読めるけど。
室谷

室谷

代表取締役

そう、ここは独特です。「予算の範囲内で」としか書かれていないので、応募件数が少なければ通りやすいかもしれないし、優秀な事業が多ければ競争も激しくなる。だからこそ、少しでも説得力の高い申請を目指すしかありません。
佐藤

佐藤

編集長

とにかく「要件を満たすだけ」ではなく「予算を渡したくなる事業」を描くのが大事だと。
室谷

室谷

代表取締役

ええ。事業を実施するために直接必要な経費を過不足なく積算し、「このお金で資源国にこれだけの変化が生まれる」と説明できることが、採択への近道です。熱意は書類では伝わらないので、数字とストーリーで魅せる。そこを意識しましょう。

スケジュールと問い合わせ先を整理しよう

佐藤

佐藤

編集長

最後に、タイムラインを確認させてください。公募開始は2026年9月1日、締切が2026年9月25日。実質3週間強ですよね?
室谷

室谷

代表取締役

そうです。この「第3回公募」に限って言えば、9月1日から9月25日まで。ただし、GビズIDの取得や事業計画づくりを考えると、8月中から準備していないと相当タイトです。
佐藤

佐藤

編集長

まさに「夏休みの宿題を最終日にやる」パターンは危険だ。
室谷

室谷

代表取締役

(笑)しかもこの宿題、提出したら終わりじゃなくて、採択後に経済産業省との調整が待っています。余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
第3回公募のスケジュール感
  1. 2026年8月
    準備期間
    GビズIDの取得、公募要領・交付要綱のダウンロード、事業計画の立案を開始
  2. 2026年9月1日
    公募開始
    Jグランツで受け付け開始。積算基礎Excelなどを確認
  3. 2026年9月25日
    応募締切
    期限までにJグランツから申請書類を提出
  4. 公募期間後
    審査・採択
    予算の範囲内で採択。最終的な実施内容と交付決定額は経済産業省と調整

公式の問い合わせ先をチェック

佐藤

佐藤

編集長

問い合わせ先、もう一度整理してもらえますか?
室谷

室谷

代表取締役

事務局と経済産業省の2系統があります。事務局は大手町フィナンシャルシティグランキューブ内の「資源権益・安定供給の確保に向けた資源国との関係強化支援事業」事務局、株式会社野村総合研究所です。
佐藤

佐藤

編集長

メールアドレスは長そうですけど(笑)、公式に載ってるのをメモしますね。
室谷

室谷

代表取締役

経済産業省側は、資源エネルギー庁 資源・燃料部 資源開発課、担当は松尾さんと鳥原さんです。こちらもメールアドレスが公開されています。制度の解釈で迷ったら、自己判断せずに聞くのがいちばんです。
問い合わせ先担当・連絡先
事務局「資源権益・安定供給の確保に向けた資源国との関係強化支援事業」事務局(株式会社野村総合研究所)/resource-interests-r8-decarbonization-ext@nri.co.jp
経済産業省資源エネルギー庁 資源・燃料部 資源開発課(担当:松尾、鳥原)/matsuo-yudai@meti.go.jp、torihara-tomoya@meti.go.jp
公式ページhttps://www.jgrants-portal.go.jp/subsidy/a0WJ200000CDeO1MAL
参照ニュースhttps://www.nri.com/jp/news/public_offer/resource_subsidy_fy2026_3.html

申請前に解消したい「よくある疑問」

佐藤

佐藤

編集長

ここまでで大分すっきりしましたが、最後に「これってどうなの?」という疑問をいくつか解消しておきたいです。まず、個人事業主でも応募できますか?
室谷

室谷

代表取締役

公式には「民間団体等」としか書かれていません。日本に拠点があることや組織・人員といった要件はあるので、個人事業主の場合は「民間団体等」に含まれるかの確認がまず必要です。ここは公募要領を見るか、事務局に直接確認するのが確実です。
佐藤

佐藤

編集長

曖昧なまま進めないのが大事ですね。2つ目、補助金は先にもらえるんですか?後払いですか?
室谷

室谷

代表取締役

一般的な補助金の流れで考えると、原則は事業実施後に実績を報告して補助金を受け取る「後払い」のイメージです。ただ、この事業の場合は交付決定額の確定も経済産業省との調整後になります。資金繰りの計画は「補助金が先に入る」前提にしないほうが安全です。
佐藤

佐藤

編集長

なるほど。3つ目、第3回公募ってことは、第1回や第2回があったんですよね?回によって条件が違いますか?
室谷

室谷

代表取締役

公式の公募一覧を見ると、令和8年度に入って何度か公募が行われています。ただ、回によって要件がどう違うかは私の知識で断定できません。必ず「今回の公募要領」を読んで、最新の条件で申請してください。
佐藤

佐藤

編集長

過去の情報に引きずられない、と。4つ目、複数の事業で応募することはできますか?
室谷

室谷

代表取締役

その点についても、公式の基本情報には明確な制限の記載はありません。ただし、予算の範囲内での採択ですから、1社で何件も通るかは別の話。採択されれば、その後の調整や報告の負担も大きくなります。まずは1本、精度の高い提案を目指すのが現実的だと思いますよ。
佐藤

佐藤

編集長

最後に、これはもう一度強調しておきたいんですけど、締切は本当に9月25日で間違いないですよね?
室谷

室谷

代表取締役

基本情報に記載された募集期間は、2026年9月1日〜2026年9月25日です。ただ、応募はJグランツ経由なので、システム上の時刻まで含めて公募要領で最終確認してください。紙の書類をポストに投函する感覚より、もっと締切がシビアに扱われると思ったほうがいいですよ。
佐藤

佐藤

編集長

テレビの収録も締切に追われる身としては、心に刻んでおきます(笑)。室谷さん、今日は本当にありがとうございました!最後に読者へのメッセージをお願いします。
室谷

室谷

代表取締役

この補助金は名前こそ難しいですが、資源国と日本の未来をつなぐ可能性を秘めた制度です。上限は120,000万円と大きいからこそ、準備の精度が採否を分けます。まずはJグランツの公式ページで公募要領を開いてみてください。第1歩はそこからです!