令和2年度「無線システム普及支援事業費等補助金」 (電波遮へい対策事業のうち医療施設を対象とするもの)第二次公募
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
医療施設に特化した電波改善事業
本事業は多くの電波遮へい対策事業の中で、医療施設を対象とするものに限定されています。病院の地下フロア、分厚い壁で囲まれたICU・手術室周辺、放射線遮へい構造の区域など、医療施設特有の電波環境の課題を解決するための整備を支援します。医療現場では緊急連絡手段の確保が命に関わるため、通信環境の改善は安全性の向上に直結します。
移動通信用中継施設の設置費用を補助
補助の対象は移動通信用中継施設(レピーター、屋内基地局等)の設置に関する費用です。電波が届かない区域に中継装置を設置し、既存の携帯電話基地局からの電波を施設内部に引き込む仕組みを整備します。設計費、機器購入費、設置工事費などが補助対象となり、施設側の費用負担を軽減します。
一般社団法人等が整備主体
本事業の特徴として、整備を行う主体が一般社団法人等とされている点があります。携帯電話事業者(MNO)や通信インフラの整備を担う法人が申請主体となり、医療施設の要望に基づいて中継施設を設置する形式です。医療機関自体が直接申請するのではなく、通信環境整備の専門事業者を通じた申請となります。
災害時・遠隔医療への基盤整備
医療施設内の通信環境改善は、平常時の利便性向上にとどまらず、災害時の緊急通信確保や遠隔医療の基盤としても重要な意味を持ちます。大規模災害時に医療施設が通信拠点として機能するためには、施設内のあらゆる場所で安定した通信が可能であることが不可欠です。
ポイント
対象者・申請資格
申請主体の要件
- 一般社団法人等(移動通信用中継施設の整備を行う法人)
- 携帯電話事業者(MNO)またはその関連団体
- 通信インフラの整備・運用を業とする法人
対象施設の要件
- 医療法に基づく医療施設(病院、診療所等)
- 施設内に携帯電話等の電波が遮へいされる区域が存在すること
- 電波遮へいにより無線通信の利用が困難であること
対象設備の要件
- 移動通信用中継施設(レピーター、屋内小型基地局等)
- 代替伝送路の開設に必要な無線通信用施設および設備
- 設置に必要な付帯設備(配線、電源設備等)
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:電波環境の実態調査
医療施設内の電波状況を調査し、携帯電話等の通信が困難な区域(電波遮へい区域)を特定します。電界強度の測定結果をもとに、中継施設の設置が必要な範囲を明確化します。
ステップ2:整備計画の策定
電波遮へい区域の解消に必要な中継施設の種類・台数・設置場所を計画します。医療機器への影響を考慮した周波数帯や出力の設定も重要な検討事項です。
ステップ3:医療施設との合意形成
整備を行う医療施設と設置場所・工事スケジュール・施設利用への影響等について合意を得ます。手術室やICU近辺での工事は医療業務への配慮が必須です。
ステップ4:申請書類の作成・提出
交付要綱に定められた様式で申請書を作成し、電波環境調査結果、整備計画、見積書等とともに総務省に提出します。提出先は総合通信基盤局電波部電波環境課です。
ステップ5:交付決定後の施工・検査
交付決定を受けた後に施工を開始します。設置完了後は電波環境の改善状況を確認する検査を行い、実績報告書を提出します。
ポイント
審査と成功のコツ
電波遮へいの客観的データ提示
医療安全との関連性の強調
医療機器への影響評価
災害時の通信確保への貢献
ポイント
対象経費
対象となる経費
中継施設設備費(3件)
- レピーター装置の購入費
- 屋内小型基地局の購入費
- アンテナ装置の購入費
伝送路設備費(3件)
- 光ファイバーケーブルの敷設費
- 同軸ケーブルの敷設費
- 伝送用機器の購入費
電源設備費(2件)
- 中継施設用電源装置の購入費
- 無停電電源装置(UPS)の導入費
設置工事費(3件)
- 中継施設の設置工事費
- 配線工事費
- アンテナ設置工事費
設計・調査費(3件)
- 電波環境調査費
- 設備設計費
- 電磁環境評価費
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 医療機器の購入・更新費用
- 医療施設の建物の改修・新築費用
- 通信回線の月額利用料・通信費
- 人件費・旅費等の間接経費
- 土地の取得費用
- 交付決定前に着手した工事の費用
- 他の国庫補助金と重複する経費
よくある質問
Q医療機関が直接この補助金を申請できますか?
原則として、申請主体は移動通信用中継施設の整備を行う一般社団法人等であり、医療機関が直接申請する形式ではありません。医療機関が通信環境の改善を希望する場合は、まず利用している携帯電話事業者(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク等)に相談し、本補助事業を活用した電波改善の可能性について協議してください。通信事業者側から整備事業者を通じて申請が行われます。
Qどのような医療施設が対象ですか?
医療法に基づく医療施設(病院、診療所等)が対象です。施設内に携帯電話等の電波が遮へいされ通信が困難な区域が存在することが要件です。大規模な総合病院だけでなく、構造上電波が入りにくい中小規模の診療所も対象となる可能性があります。ただし、介護老人保健施設や社会福祉施設は医療法上の医療施設には該当しないため、原則として対象外です。
Q携帯電話だけでなくWi-Fiの整備も補助対象ですか?
本事業は「移動通信用中継施設」の整備を目的としており、主に携帯電話(4G/5G等)の電波改善が対象です。Wi-Fi環境の整備は本事業の直接的な補助対象には含まれません。Wi-Fi環境の整備については、厚生労働省の医療情報化支援関連の補助制度や、自治体独自のICT整備支援制度を検討されることをお勧めします。
Q医療機器への影響は大丈夫ですか?
中継施設の設計にあたっては、医療機器への電磁干渉(EMI)を防止するための技術的配慮が施されます。総務省の「医療機関における携帯電話等の使用に関する指針」に準拠した設計を行い、医療機器からの離隔距離の確保や出力の適正化が図られます。近年の医療機器は電磁環境適合性(EMC)規格に基づいて設計されていますが、施設ごとに使用機器に応じたリスク評価を行うことが推奨されます。
Q設置後の維持管理費用も補助されますか?
本事業の補助対象は中継施設の「設置費用」であり、設置後の維持管理費用(保守点検費、電気代、通信回線利用料等)は補助対象外です。維持管理費用の負担については、整備事業者と医療施設の間で事前に取り決めておく必要があります。一般的には、通信事業者が中継施設の運用を担う形となりますが、施設側での電源供給等の負担が生じる場合があります。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本事業は総務省の電波遮へい対策に特化した補助金であり、医療施設のICT環境整備と組み合わせることで相乗効果を発揮できます。厚生労働省の「医療情報化支援基金」や各都道府県の「地域医療構想推進事業」には、ICTを活用した医療提供体制の整備を支援するメニューがあり、院内Wi-Fi環境の構築や電子カルテの導入などと本事業を一体的に計画することが可能です。また、総務省の他の電波遮へい対策事業(トンネル向け、地下街向け等)とは対象施設が異なるため重複しませんが、同一の通信インフラ整備事業者が複数の事業を組み合わせて効率的に整備を進めることは可能です。地方自治体が独自に実施する医療施設のICT化支援事業がある場合は、それらとの併用も検討してください。複数の補助制度を活用する際は、補助対象経費の切り分けを明確にし、重複計上を避けることが必須です。
詳細説明
無線システム普及支援事業費等補助金(医療施設向け電波遮へい対策)の概要
本事業は、総務省総合通信基盤局が所管する医療施設内の携帯電話等の通信環境改善を目的とした補助制度です。病院等の医療施設では、建物の構造(鉄筋コンクリート造、放射線遮へい壁等)により携帯電話の電波が遮へいされ、通信が困難となるケースが少なくありません。
なぜ医療施設の電波環境改善が重要なのか
医療施設における通信環境の確保は、複数の観点から重要性が高まっています。
- 患者・家族の通信ニーズ:入院患者や面会者が家族や職場と連絡を取る手段として、携帯電話は不可欠です。特に長期入院患者にとって通信手段の確保はQOL(生活の質)に直結します。
- 医療従事者の業務効率化:PHSに代わるスマートフォンの業務利用が進む中、院内のあらゆる場所で安定した通信環境が求められています。
- 災害時の緊急通信:大規模災害時に医療施設が災害拠点として機能するためには、施設内で確実に通信できる環境が必要です。
- 遠隔医療の基盤:オンライン診療やリモートモニタリングの普及に伴い、院内の安定した通信環境は医療の質向上に不可欠となっています。
補助対象となる設備
本事業で補助されるのは、移動通信用中継施設(レピーター、屋内小型基地局等)の設置に関する費用です。既存の携帯電話基地局からの電波を、ケーブルや中継装置を通じて施設内部に引き込み、電波遮へい区域を解消します。
申請の仕組み
本事業の特徴として、申請主体は医療機関ではなく、通信インフラの整備を行う一般社団法人等である点が挙げられます。医療機関が通信環境の改善を希望する場合は、携帯電話事業者や通信インフラ整備団体に相談し、本補助事業を活用した整備を依頼する流れとなります。
医療機器への配慮
中継施設の設置にあたっては、医療機器への電磁干渉(EMI)に十分な配慮が必要です。総務省が策定した「医療機関における携帯電話等の使用に関する指針」に基づき、医療機器から適切な離隔距離を確保した設計が求められます。近年の医療機器は耐電磁性が向上していますが、個別の機器ごとのリスク評価は不可欠です。
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