室谷さん、大阪市に「家族介護慰労金」っていう制度があるって聞いたんですけど、これどういうものなんですか?
ああ、これは知ってる人が少ない制度なんですよね!介護保険の要介護4または5の方を自宅で介護している家族に、年額10万円が支給されるんです。
えっ、10万円!それはありがたいですね。でも「要介護4か5」って、かなり重い状態ですよね?
そうです。要介護4・5って、ほとんどの日常生活動作に介助が必要な重度の状態で。そういう方を在宅で介護しているご家族の精神的・経済的な負担を少しでも和らげようという目的で作られた制度なんです。
なるほど!制度の背景がわかりました。では具体的に誰が対象なのか、詳しく教えてもらえますか?
家族介護慰労金の対象者チェックリスト図解
実際どんな人が対象になるんですか?条件があれこれありそうで難しそうで…
そうですね、5つの要件を全部満たす必要があります。ひとつずつ見ていきましょう。まず最初のポイントは居住要件です。介護される方(要介護者)と介護する方(介護者)の両方が、1年以上継続して大阪市内に住んでいることが必要です。
そうなんです。次が居住形態の要件です。介護する方は、要介護者と「同居」または「同一敷地内・隣地に居住」して介護を行っていること。少し離れて住んでいる場合は「要介護者と1年以上同居し、現に介護を行っている」ことでも可能です。
なるほど。完全に同居してなくても隣に住んでいれば大丈夫なんですね!
はい。3つ目の要件は介護認定の要件で、要介護者が1年以上継続して要介護4または5に該当していること。そして4つ目が一番のポイントで、介護保険サービスを1年以上利用していないことです。
介護保険サービスを使っていない!?それかなり厳しい条件じゃないですか?
ここが重要なんですが、ショートステイは年間7日以内なら利用していても大丈夫なんです!それと、入院期間は除いてカウントするので、病気で入院していた時期は「介護保険サービス未利用期間」の計算から外れます。
ショートステイを年7日以内使ってても対象になれるのはありがたいですね。最後の要件は?
5つ目は所得要件です。介護保険サービスを利用していない期間に、要介護者と介護者の世帯が「市民税非課税」であること。世帯全員が非課税でないといけないので、この要件を確認するのが大切です。
- 要介護者・介護者ともに1年以上大阪市内に居住していること
- 介護者が要介護者と同居または隣地・同一敷地内に居住して介護していること
- 要介護者が1年以上「要介護4または5」に該当していること
- 要介護者が1年以上、介護保険サービスを継続して利用していないこと(年7日以内のショートステイは可)
- 介護保険サービス未利用期間に世帯全員が市民税非課税であること
5つ全部クリアしないといけないんですね。でもこれって介護保険サービスをほとんど使わずに在宅で頑張っているご家族が対象ということですよね?
まさに!ヘルパーを使わずに、デイサービスも使わずに、家族だけで重度の介護をしている方々の苦労を評価する制度なんです。なので条件が厳しいのは当然で、むしろそういう方々にぜひ知っていただきたい制度です。
複数の介護者がいる場合は、他の介護者の同意を得た「代表者1人」だけが申請できます。10万円も1要介護者につき年額1回分の支給です。
シンプルです!年額10万円、口座振込で受け取れます。支給決定後に請求書が届くので、必要事項を記入して提出すると指定の金融機関口座に振り込まれます。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 給付額 | 年額100,000円 |
| 支給方法 | 口座振込 |
| 支給対象 | 要介護者1人につき1件 |
| 申請者 | 介護者が複数の場合は代表者1人 |
年1回、10万円がまとめて振り込まれるんですね!申請してからどれくらいで振り込まれるんですか?
申請書類の審査に1週間、そのあと地域包括支援センターの職員が自宅に訪問調査に来て3週間以内に報告が行われます。それから支給の可否が決まって請求書が届くので、申請から振込まで1〜2ヶ月程度はみておくといいですね。
なるほど。自宅訪問調査があるんですか。それは少し緊張しますね。
でもそんなに身構えなくて大丈夫!介護の実態を確認するための調査なので、日頃の介護の状況を正直に話せばいいだけです。介護状況申告書に食事・排泄・入浴などの介護内容を記録する欄があって、それに基づいて確認が行われます。
家族介護慰労金の対象か?判断フロー図解
「自分は対象になるかな?」って迷う方も多そうですよね。ケースを挙げてもらえますか?
いくつか見てみましょう。まず、デイサービスを週1回利用している場合は対象外になります。「すべての介護保険サービスを利用していない」という要件に引っかかってしまいます。
えっ、デイサービスも使ったらダメなんですか!それは厳しいですね。
そうなんですよ。ただし、ショートステイ(短期入所)だけは年7日以内なら許容されます。週1回でも月1回でも、デイサービスや訪問介護を使ったら残念ながら要件を満たさなくなってしまいます。
入院期間は「介護保険サービス未利用期間」から除外してカウントします。例えば、2ヶ月入院して残り10ヶ月は在宅で介護保険サービスを使わなかった、という場合は、入院を除いた期間を合計して1年以上あれば対象になりえます。
なるほど!入院を挟んでいても合計で1年以上あればOKなんですね。
そうです。それからよくある誤解なんですが、介護者の所得だけでなく、要介護者も含む「世帯全員」が市民税非課税であることが要件です。介護しているお子さんが課税対象でも、世帯分離していれば別世帯になるので確認が必要です。
- デイサービス、訪問介護などの介護保険サービスを1日でも利用した場合
- ショートステイを年間8日以上利用した場合
- 世帯の誰か一人でも市民税が課税されている場合(課税者が同一世帯にいる場合)
- 要介護者または介護者が1年以上大阪市外に居住している場合
- 要介護者が施設入所した場合
世帯分離って重要なポイントなんですね。実際に申請する前に確認することが多そうです。
そうですね。わからないことは直接大阪市に問い合わせるのが一番です。次のセクションで申請の流れを詳しく説明しますね。
大阪市福祉局 高齢者施策部 地域包括ケア推進課(電話
06-6208-8060)に連絡し、申請書類の送付を依頼する
自宅に申請書類が送付される(家族介護慰労金支給申請書・家族介護状況申告書など)
必要事項を記入し、必要書類を添えて大阪市福祉局に郵送または持参する
地域包括支援センターの職員が自宅を訪問し、介護状況の確認調査が行われる(3週間以内)
支給の可否が決定され、「家族介護慰労金支給決定・却下通知書」が申請者に届く
支給決定の通知と一緒に「支給請求書」が届くので記入して提出する
まず電話して書類を送ってもらうところから始まるんですね!
そうです。窓口に直接行かなくても、まずは電話一本でOK!電話番号は 06-6208-8060、大阪市福祉局 高齢者施策部 地域包括ケア推進課です。
申請期限みたいなものはあるの?いつでも申請できますか?
年間を通じていつでも申請を受け付けています。ただし「介護保険サービスを1年以上利用していない期間」が対象になるので、要件を満たした時点でなるべく早めに申請することをおすすめします。
大阪市からの申請書類(申請書・申告書)に加えて、介護保険被保険者証の写しや市民税非課税証明書などが必要になる可能性があります。詳細な必要書類は申請窓口に確認してください。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 申請窓口 | 大阪市福祉局 高齢者施策部 地域包括ケア推進課 |
| 住所 | 〒530-8201 大阪市北区中之島1丁目3番20号 大阪市役所2階 |
| 電話 | 06-6208-8060 |
| FAX | 06-6202-6964 |
| 受付時間 | 月〜金曜 9時00分〜17時30分(土日祝・年末年始除く) |
申請前にこういう制度があることを知らないと損ですよね。
ほんとそうなんですよ!介護サービスを使わずに頑張っている家族こそ行政の支援が届きにくかったりするので、こういう慰労金制度はぜひ積極的に活用してほしいですね。
まず一番聞かれるのは「ショートステイを使ったらダメ?」という質問です。これは先ほど話した通り、年7日以内のショートステイなら使っていても申請可能です!
少ないですね(笑)。次によく聞かれるのは「要介護3ではダメ?」という質問です。残念ながら、この制度は要介護4または5のみが対象で、要介護3は対象外です。
厳しいですね。申請してから却下されることってありますか?
あります。よくある却下理由は「介護保険サービスを少しでも利用していた」「世帯に課税者がいた」「居住期間が1年未満だった」などです。申請前に担当窓口に電話して要件を確認してから申請するのが一番確実です!
- 介護保険サービス(デイ・ヘルパー等)を全く利用していないか(ショートステイ年7日以内はOK)
- 要介護者・介護者を含む世帯全員が市民税非課税か
- 1年以上継続して大阪市内に居住しているか
ありがとうございます!大阪市内以外の自治体にも似たような制度ってあるんですか?
多くの自治体で「家族介護慰労金」や「在宅介護慰労金」という名称で同様の制度があります。ただし支給額や要件は自治体によって異なるので、大阪市以外にお住まいの方はお住まいの自治体に確認してみてください。
家族介護慰労金以外にも、介護や高齢者向けの支援制度ってあるんですか?
いくつかあります!大阪市では介護している家族をサポートするための制度が複数用意されています。
こんなにあるんですね!それぞれの制度を組み合わせることはできるんですか?
家族介護慰労金はあくまで「介護している家族」への慰労金なので、要介護者本人が受ける日常生活用具の給付や住宅改修費の給付とは別の制度として受給できます。ただし所得要件の確認は個別に必要です。
- 「家族介護慰労金の申請手続きをします」と電話してくる業者には要注意
- 市区町村や役所は、ATMの操作を依頼することは絶対にありません
- 電話で口座番号・暗証番号・マイナンバーを聞くことはありません
- 不審な連絡があった場合は、大阪市の代表番号(06-6208-8181)または最寄りの警察に相談してください
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 家族介護慰労金(大阪市) |
| 対象者 | 要介護4または5の方を在宅で1年以上介護する市民税非課税世帯の家族 |
| 給付額 | 年額100,000円 |
| 申請期間 | 随時(年間通じて受付) |
| 申請先 | 大阪市福祉局 高齢者施策部 地域包括ケア推進課 |
| 電話 | 06-6208-8060 |
| 公式情報 | 大阪市家族介護慰労金支給事業実施要綱(PDF) |
ありがとうございました!介護保険サービスを使わずに頑張っている家族にこそ受け取ってほしい制度ですね。
そうです!知らないまま終わってしまうのが一番もったいない。まずは 06-6208-8060 に電話して「家族介護慰労金について聞きたい」と伝えてみてください!
大阪市内の方で要介護4・5のご家族を介護している方は、ぜひチェックしてみてください!