室谷さん、鳥取県に「省エネ・再エネ推進事業補助金」っていう企業向けの補助金があるって聞いたんですけど、これってどんな制度ですか?
これ、鳥取県内の事業者にとってかなり使える制度なんですよ!正式名称は「鳥取県企業の省エネ・再エネ推進事業補助金」で、省エネ設備の更新から太陽光発電の導入、EVの商用車や充電設備まで4つのメニューをカバーしてるんです。
そうなんです。しかも最大200万円の補助が出るメニューもあって、国や市町村の補助金との併用も可能なので、うまく組み合わせれば自己負担をかなり抑えられます。
それはすごいですね。2050年のゼロカーボン社会実現って目標があるわけですが、この補助金はそれとどう関係してるんですか?
まさにそのためのものです。鳥取県は2030年の温室効果ガス削減目標達成と、2050年のゼロカーボン社会実現に向けて、県内企業の脱炭素化を後押ししようとしています。この補助金はその取組の柱のひとつで、設備投資のハードルを下げることで、なかなか踏み出せなかった企業のアクションを促しています。
なるほど!ではまず、「誰がもらえるのか」から教えてもらえますか?
4つの支援メニュー一覧図
対象者の条件は大きく2つあります。まず「鳥取県内に事業所がある」こと。そして「鳥取県地球温暖化対策条例第9条第1項に基づいて取組計画を提出した者」であること、この2点です。
これは県の条例に基づく手続きで、省エネ・再エネに向けた取組計画書を県に提出するものです。申請時点で未提出でも、誓約書を添付して申請はできます。ただし令和8年(2026年)7月31日までには必ず提出が必要です。
じゃあ今から申請を考えている企業は、並行して取組計画の準備も必要ってことですね。
その通りです!ちなみに対象となれる法人は一般の法人ですが、独立行政法人・地方独立行政法人・国立大学法人、そして鳥取県が資本金等の4分の1以上を出資している法人は対象外になります。
- 交付決定前の契約・発注は補助対象外。必ず交付決定通知を受け取ってから設備を発注してください
- リース契約・割賦販売による取得は対象外(所有権が申請者に移転するものに限ります)
- 申請者・工事施工者は鳥取県内事業者であることが必要
なるほど。交付決定の前に動いちゃうと対象外になるのは怖いですね。では実際にいくらもらえるのか教えてください!
補助金額って、どんな設備を導入するかで変わってくるんですよね?
はい、4つのメニューに分かれていて、それぞれ補助率や上限額が違います。まとめると下の表の通りです。
| 支援メニュー | 補助率・補助額 | 上限額 |
|---|
| 省エネ対応設備更新 | 補助対象経費の1/5 | 100万円 |
| 太陽光発電設備導入 | 補助対象経費の1/5 | 200万円 |
| EV商用車(電気自動車) | 定額 10万円/台 | 5台(累計) |
| 充電設備 | 定額 種類により異なる | 5基(累計) |
充電設備の「種類により異なる」というのはどういうことですか?
充電設備には種類があって、それぞれ補助額が違うんですよ。詳しくは以下の通りです。
| 充電設備の種類 | 補助額(定額) |
|---|
| 充電コンセント | 3万円/基 |
| コンセントスタンド | 6万円/基 |
| 普通充電設備 | 18万円/基 |
| V2H充放電設備 | 37.5万円/基 |
V2H充放電設備が一番高いんですね!37.5万円か、それはけっこうな額ですね。
V2H(Vehicle to Home/Building)というのは、EVに蓄えた電気を建物に供給できる双方向充電器のことです。停電時の非常用電源にもなるし、業務継続性の観点からも導入する事業者が増えています。
なるほど!しかも複数のメニューを同時申請できるんですよね?
できます!例えば太陽光発電設備と充電設備を同時に申請して、最大200万円+充電設備分を組み合わせることも可能です。ただし各メニューには企業あたりの累計上限額が設定されていて、前年度までに受け取った交付額は上限から差し引かれます。
じゃあ毎年使いまわしていくことができる、ということですか?
そうです!上限に達するまでは次年度以降も継続して申請できるので、長期的な脱炭素投資計画と組み合わせやすい設計になっています。
省エネ対応設備更新を申請する場合、事前に省エネ診断を受けることが必須です。診断結果に基づく設備更新のみが補助対象となります。診断機関は以下の3種類から選べます。
- 経済産業省の「省エネお助け隊」または登録診断機関
- 鳥取県登録省エネ診断員
- 脱炭素社会推進課長が認める者
新設ではなく**更新(既存設備からの切り替え)**が条件です。新設や故障した設備の交換は対象外です。
省エネ診断が必要なのか。それは事前に時間がかかりそうですね。申請スケジュールを教えてください。
申請の流れフロー図
令和8年度(2026年度)の申請期限は令和8年(2026年)1月末日です。ただし、申請状況によっては予算が早期に枯渇して、それより早く締め切ることもあります!
県のウェブサイトに予算残額が随時掲載されるので、申請を考えているなら定期的にチェックすることをおすすめします。また、事業完了の期限は令和8年(2026年)3月末日なので、そこから逆算してスケジュールを立てる必要があります。
3月末に完了が必要なら、年末年始を挟むことを考えると、遅くとも10月〜11月には申請しておきたいですよね。
まさにその通りです。しかも交付決定まで申請から原則30日かかります。省エネ設備更新を希望する場合はその前に省エネ診断も必要なので、早め早めの行動が大事です。
| スケジュール | 期限 |
|---|
| 申請受付期間(令和8年度) | 令和8年(2026年)4月〜1月末(予算なくなり次第終了) |
| 取組計画書の提出期限 | 令和8年(2026年)7月31日 |
| 交付決定(申請から) | 原則30日以内 |
| 事業完了 | 令和8年(2026年)3月末日 |
| 実績報告提出 | 事業完了後20日以内 |
省エネ診断から申請、交付決定、設備導入、報告まで流れが多いですね。申請方法を詳しく教えてもらえますか?
1省エネ診断の実施(省エネ設備更新の場合のみ)
省エネ診断機関に相談し、施設の省エネ診断を受ける。診断結果報告書を入手しておく。
2取組計画書の提出(未提出の場合)
鳥取県地球温暖化対策条例に基づく事業者取組計画書を準備。申請時に未提出でも誓約書添付でOK(令和8年7月31日までに提出必須)。
3導入設備・車両の見積もり取得
仕様・規格・数量・配置等が分かる資料を用意する。
4交付申請書の作成・提出
交付申請書(様式第1号・第2号)に必要書類を添付し、1月末日までに鳥取県生活環境部脱炭素社会推進課に郵送または持参で提出。
5交付決定を待つ
申請から原則30日以内に交付決定通知が届く。この通知を受け取って初めて設備の発注・契約が可能になる。
6事業の実施(設備導入・工事)
交付決定後に設備購入・工事を実施し、令和8年(2026年)3月末日までに完了させる。
7実績報告書の提出
事業完了後20日以内に実績報告書を提出。確認後に補助金が振り込まれる。
必要書類もいろいろありそうですね。何を準備すればいいですか?
- 事業実施主体の概要が分かる資料
- 取組計画書(または誓約書)
- 鳥取県税納税証明書(直近3ヶ月以内のもの)
- 設置場所の現況写真・案内図および土地・建物所有者の承諾書(所有者が申請者と異なる場合)
- 導入設備・車両の仕様・規格・数量・配置等が分かる資料
- 省エネ診断の結果が分かる資料(省エネ設備更新の場合)
- 施設の年間電気使用量が分かる資料(太陽光発電設備の場合)
実績報告時に必要なのは、導入設備・車両の写真、自動車検査証の写し(EV商用車の場合)、そして他の補助金等を受けた場合の交付決定通知等の写しです。書類の準備漏れがないよう、チェックリストを使って確認することをお勧めします。
8月以降に申請する場合は特別な注意点があるって聞きましたが?
いい点を聞いてくれました!8月以降に申請する場合は、申請書と同時に取組計画書の提出が必要になります。誓約書での後出しが認められないので、8月以降申請を検討している方は事前に計画書の準備を終わらせておいてください。
わかりました。では太陽光発電と省エネ設備、それぞれ特別な要件を詳しく確認させてください。
太陽光発電設備には特別な条件があるって聞きましたが?
太陽光発電設備については、完全自家消費型であることが必須要件です。売電はできません。電力系統への逆潮流がない設備設計が条件になっています。
そうなんです。この補助金の目的は「企業が自分で再エネを使う」ことを促進することなので、売電目的の設備は対象外です。ただし蓄電池は補助対象に含まれます。自家消費と蓄電池のセット導入は非常に効果的ですよ。
EV商用車については「業務用の移動目的で使用する電気自動車」が対象で、給電機能付きの車両であることが条件です。また「とっとりEV協力隊」への登録も必要になります。
鳥取県が推進するEV普及のための協力隊で、登録することで県のEV関連施策に協力していただく仕組みです。詳細は県の担当課に確認してください。
補助金に関して、不審な電話や訪問があった場合は注意してください。
- 鳥取県や市町村が電話で個人情報・口座情報を求めることはありません
- ATMで補助金の手続きをすることは絶対にありません
- 「手続きに手数料が必要」という連絡は詐欺の可能性が高いです
- 不審に感じたら、鳥取県生活環境部脱炭素社会推進課(0857-26-7879)に直接確認してください
詐欺対策の注意喚起、ありがとうございます。では他の補助金との併用について教えてください。
国の補助金と組み合わせられるって最初に聞きましたけど、具体的にどういうことですか?
鳥取県の補助金は、国(経済産業省・環境省等)や市町村の補助金との併用が可能です。ただし注意点があって、同じ設備・経費に対して複数の補助金を重複させることはできません。
例えば500万円の太陽光発電設備を導入するとします。この500万円に対して県の補助金(最大200万円)と国の補助金を両方使う場合、それぞれが「同じ500万円の一部に対して補助する」形なら重複になりますが、「県が300万円分に補助し、国が残り200万円分に補助する」という形で経費を分けて申請できます。
なるほど!経費を分けて申請することで複数の補助金を組み合わせられる、ということですね。
そうです!申請時に「他の補助金等の活用有無」を申告する必要があるので、コーディネーターや担当窓口に相談しながら最適な組み合わせを考えることをお勧めします。ただし鳥取県の別の補助金との併用はできませんので、その点は注意が必要です。
鳥取県内の企業にとって、この補助金がいかに重要か分かってきました。では申請を検討している方向けに、基本情報をまとめてもらえますか?
| 項目 | 内容 |
|---|
| 補助金名 | 鳥取県企業の省エネ・再エネ推進事業補助金 |
| 対象者 | 鳥取県内に事業所を持つ法人・個人事業主(取組計画提出者) |
| 支援メニュー | 省エネ設備更新・太陽光発電導入・EV商用車・充電設備 |
| 最大補助額 | 200万円(太陽光発電設備導入の場合) |
| 申請期限 | 令和8年(2026年)1月末(予算なくなり次第終了) |
| 事業完了期限 | 令和8年(2026年)3月末 |
| 申請先 | 鳥取県生活環境部脱炭素社会推進課 |
| 電話 | 0857-26-7879 |
| メール | datsutanso@pref.tottori.lg.jp |
| 公式ページ | 鳥取県公式サイト |
鳥取県 生活環境部 脱炭素社会推進課(担当 木下)
〒680-8570 鳥取市東町一丁目220番地
ありがとうございます!最後に鳥取県内の事業者が知っておくべきポイントをまとめてもらえますか?
まず最重要ポイントは「交付決定前に設備を発注・契約しない」こと。これを守らないと補助金がもらえません。それと、省エネ診断が必要な省エネ設備更新を検討しているなら、今すぐ診断機関に相談を始めてください。
申請タイミングが重要なんですね!他に気をつけることは?
予算がなくなり次第終了なので、早期申請が鉄則です!2026年4月から受付が始まっているので、導入を考えている方は今すぐ動き始めることをお勧めします。
ちなみに、鳥取県には他にも企業向けの補助金があるんですか?
なるほど、複数の補助金をうまく組み合わせることが大切なんですね!
そうです!鳥取県は中小企業の脱炭素化と経営強化に積極的に取り組んでいるので、ぜひいろんな制度を組み合わせて活用してください。
まず「取組計画書を提出していない場合でも申請できますか?」
申請時点では未提出でも大丈夫です!誓約書を申請書に添付することで受け付けてもらえます。ただし令和8年(2026年)7月31日までに取組計画書を提出しないと交付決定が取り消されるので注意してください。
対象外です!省エネ対応設備更新支援は、あくまで既存設備から省エネ性能の高い設備への更新が条件です。新設や、既に故障した設備の交換も対象外なのでご注意ください。
「太陽光発電で余った電気を売電してはいけないんですか?」
この補助金では売電は認められていません。完全自家消費型の設備が条件です。電力系統への逆潮流がないよう設計する必要があります。蓄電池とセットで導入することで余剰電力を無駄にしない設計も可能です。
できます!例えば太陽光発電設備(最大200万円)と充電設備を同時申請することが可能です。ただし各メニューには企業あたりの累計上限があり、前年度までに受けた補助額は差し引かれます。
ありがとうございました!鳥取県内の企業の方はぜひ活用してみてください。
ぜひ!脱炭素と経営コスト削減を同時に達成できる、本当にいい機会だと思います!