室谷さん、今日は岐阜県の海外出願補助金、2次募集のお話ですよね!まず誰が申請できるのか、教えてください!
わかりました。まず大前提として、岐阜県内に事業所がある中小企業者であれば、ほとんどの業種が対象になります。漁業、建設業、製造業、情報通信業、飲食サービス業まで本当に色々。
例えば、岐阜のご当地グルメの屋号を海外で商標登録するとかね。「飛騨牛」とか「鶏ちゃん」とか、海外で勝手に使われないように先に出願しておく、というケースもありえますから。
あと、個人事業主ももちろん対象です。「中小企業者」の定義に入りますからね。
個人事業主でもいけるんですね!じゃあフリーランスのデザイナーとかでも?
はい、大丈夫です。業種のところに「サービス業」も入ってますからね。大事なのは「みなし大企業」に該当しないことです。
「みなし大企業」って、よく聞くけど具体的にどういう企業のことですか?
例えば、大企業が発行済み株式の半分以上を持っている中小企業とかね。実質的に大企業と同じような資本関係にあるのに、中小企業の枠で補助金をもらうのはおかしいでしょ、っていう考え方です。
細かい条件としては、発行済み株式の総数の2分の1以上を同一の大企業が所有しているケースや、3分の2以上を複数の大企業が所有しているケース、大企業の役員が半数以上を占めているケースなど、いくつかパターンがあります。
なかなか厳しいですね。でも中小企業のほとんどは大丈夫そう。
そうですね。心配な人は、申請前にしっかり確認しておくことをおすすめします。
一番大事なのは、応募する時点で既に日本国特許庁に出願済みであること。これ、絶対条件です。
えっ!じゃあ「これから日本に出願しよう」って人はダメなんですか?
残念ながらダメです。採択された後、令和9年2月12日までに優先権を主張して外国出願をする、っていう流れになります。
その通り!商標については、優先権がない外国出願もOKなんです。つまり、日本に出願してなくても、いきなり海外に出願する場合も対象になります。
はい。あと、PCT出願(国際特許出願)については、日本への国内移行予定のものに限ります。ハーグ出願(国際意匠出願)も、日本を指定締約国に含むものに限られます。
専門用語が多くてちょっと難しいけど、要するに「ちゃんと日本に関係のある出願」じゃないとダメってことですね。
じゃあ次は、一番気になるお金の話!いくらもらえるんですか?
補助率は対象経費の2分の1以内。そして、1企業あたりの年間上限は300万円です!
ただ、案件ごとにも上限があるので、そこは注意が必要です。
もう一度整理しますね。会社全体で年間300万円が上限で、補助率は半分。つまり600万円分の出願をすれば、300万円戻ってくるって計算ですね。
その通り。複数の案件を組み合わせて300万円まで、っていうイメージです。
でも「案件ごとの上限」を超えられないから、例えば特許だけで300万円全額使いたくても、特許の上限は150万円までなんです。
あ、そうなんですね。じゃあ特許2件で300万円、とかはどうなんですか?
理論上は可能です。特許の上限が1件150万円なので、2件で300万円、という形ならいける。ただ、審査もありますからね。
- 特許: 1件あたり150万円
- 実用新案・意匠・商標: 1件あたりそれぞれ60万円
- 抜け駆け対策商標: 1件あたり30万円
そうですね。特許は審査が厳しくて費用もかかるから、その分上限が高いんです。逆に商標は比較的安い。
ところで「抜け駆け対策商標」って、前回も話に出ましたけど、自分の商標を海外で勝手に出願されないようにするやつですよね。
そうです。海外で模倣品とか、有名なブランド名を現地の人が先に商標登録しちゃうケースがあるんですよ。それを防ぐための出願を、ちゃんと補助対象にしてくれるのは嬉しいポイントですね。
じゃあ具体例を教えてください。特許を1件出願して、150万円かかった場合、いくら戻ってくるんですか?
じゃあ特許1件と商標1件、合わせて200万円かかったら?
特許の上限は150万円、商標の上限は60万円。でも合計で300万円までいけるので、200万円の半分、100万円が補助されます。
なるほど!案件ごとの上限を超えなければ、合計で300万円までいけると。
そうです。もし特許で200万円かかったら、上限が150万円なので、150万円の半分、75万円が補助額になります。
あ、そういう計算なんですね。上限を超えた分は対象外と。
その通り。だから出願前に、どのくらい費用がかかるか、弁理士さんに見積もりを取っておくのが大事ですよ。
じゃあ具体的に、どんなお金が補助の対象になるんですか?
- 外国特許庁への出願手数料
- 国内代理人・現地代理人の費用
- 翻訳費用
出願にかかる直接的な費用はほとんどカバーされる感じですね。
そうですね。あくまで「外国出願に必要な費用」に限定されます。
「外国特許庁への出願手数料」は分かります。でも「代理人費用」って、弁理士さんにお願いするお金ですよね?
そうです。日本と現地の弁理士さん両方の費用が対象になります。特許の明細書を現地の法律に合わせて翻訳・調整してもらうのに、結構費用がかかるんですよ。
そう、全部含めての補助だからね。ざっくり言うと、出願にかかる外部への支払いはほぼ全部対象、と考えていい。
逆に、これは対象外だよ、っていうお金はありますか?
はい、あります。例えば、社内で弁理士を雇っている場合の給料は対象外です。あくまで外部の代理人に支払うお金が対象なので。
翻訳も同じで、自社でやった人件費は対象外。外注した場合だけ対象になります。
それも当然対象外です。あくまで「出願」に対する補助金なので、出願後の権利を維持するための費用は自分持ちですよ。
補助対象経費と対象外経費のまとめ- 外国特許庁への出願手数料
- 国内代理人・現地代理人の費用
- 翻訳費用
×デメリット
- 社内の人件費(給料)
- 自社で行った翻訳の費用
- 特許取得後の年金・維持費
- 出願後の権利に関する費用
じゃあ実際に申請するには、どうすればいいんですか?具体的な手順を教えてください!
まず大前提として、2026年7月24日から8月24日までが募集期間です。これ、2次募集ですからね。逃したら終わりですよ!
まず一番最初にやるべきことは、公募要領と実施要領を隅々まで読むこと。これ、本当に大事。
次に、必要な書類を揃えましょう。交付申請書(Word形式)、資金計画書(Excel形式)、それと先行技術調査の結果とか、事業計画書とか。
そして、申請には**GビズID(旧政府認証基盤)**が必要になる場合があります。まだ持ってない人は、今すぐ取得手続きを始めた方がいい。
電子申請システムのjGrantsを使う場合、GビズIDでのログインが必須です。審査に1〜2週間かかるから、余裕を持ってね。
方法は2つあります。jGrantsとメールの併用、またはメールのみでの申請。
ただし、ここで大事なのが「事前確認」です。締切の1週間前までに、申請書のドラフトをメールで送って、内容に問題がないかチェックしてもらうんです。
それは親切ですね!間違ってる状態で本申請して、落ちちゃった、ってなるのを防げる!
そう。だからこそ、ギリギリに動き出すと、この事前確認の時間が取れなくなってしまう。7月24日からスタートして、8月17日くらいまでに事前確認に出せるようにするのが理想です。
補助金申請の流れ- 1
- 2
GビズIDの取得
まだの人は今すぐ申請。1〜2週間かかる
- 3
申請書類の作成
交付申請書、資金計画書、事業計画書など
- 4
事前確認(最重要)
締切1週間前までにメールでドラフト提出
- 5
- 6
- 7
- 8
実績報告・補助金受領
出願後、実績報告書を提出して補助金受領
審査はどうやって行われるんですか?何が重要なポイントなんですか?
審査は、岐阜県産業経済振興センター内の審査委員会が行います。ポイントは大きく3つ。
1つ目は、「外国で権利が取れる可能性があるかどうか」。先行技術調査をきちんとやって、類似の特許がなくて、権利化できそうだ、という証拠が必要です。
そう。2つ目は、「その権利をどうやって事業に活かすかっていう計画が明確かどうか」。海外で販売するとか、ライセンスするとか、具体的なストーリーが求められます。
なるほど。何のために海外出願するのか、っていうのが大事なんですね。
3つ目は、「資金能力と資金計画があるかどうか」。補助金は後払いですから、一旦は自分で費用を立て替えないといけない。その資金力があるかどうかも見られます。
その通り!この補助金では、「賃上げを実施する企業」と「ワーク・ライフ・バランス推進企業」に対して、審査上の加点措置があります!
最近の補助金ではよくある傾向です。申請する際に、**「従業員への賃金引上げ計画の表明書」**を提出することになります。
つまり、社員の給料を上げる計画がある会社は有利になる、と。
そうです。もちろん、本業の出願計画がちゃんとしてることが大前提ですけどね。加点を狙えるなら、やらない手はないでしょ?
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 【岐阜県・2次募集】令和8年度 中小企業等海外展開支援事業費補助金(海外出願支援事業) |
| 実施機関 | 公益財団法人岐阜県産業経済振興センター |
| 補助率 | 対象経費の1/2以内 |
| 補助上限額 | 1企業あたり年間 300万円 |
| 案件ごとの上限 | 特許:150万円 / 実用新案・意匠・商標:各60万円 / 抜け駆け対策商標:30万円 |
| 対象経費 | 外国特許庁手数料、国内・現地代理人費用、翻訳費用 |
| 対象地域 | 岐阜県 |
| 応募資格 | 岐阜県内に事業所を有する中小企業者等(みなし大企業を除く) |
| 募集期間 | 2026年7月24日(金)~ 2026年8月24日(月)17時必着 |
| 申請方法 | jGrants(電子申請)とメールの併用、またはメールのみ |
| 問い合わせ先 | 公益財団法人岐阜県産業経済振興センター 経営支援部 取引推進課 TEL:058-277-1083 / E-mail@gpc-gifu.or.jp |
| 公式URL | https://www.jgrants-portal.go.jp/subsidy/a0WJ200000CDdfVMAT |
最後に、よくある質問をいくつかピックアップしておきます!
Q. 複数の都道府県に事業所があります。どの窓口に申請すればいいですか?
A. 対象は「岐阜県内に事業所を有する中小企業者等」です。岐阜県の事業所が主たる拠点であれば、この岐阜県版に申請できます。他の都道府県にも同様の補助金がありますので、該当する地域のセンターに確認しましょう。
なるほど。Q. 採択されたら、必ず出願しなきゃいけないんですか?
A. 原則、採択されたら確実に出願してください。年度内(令和9年2月12日まで)に出願しないと、補助金が受けられない可能性があります。状況が変わったら早めに相談を。
A. 同一の案件について、他の国費を財源とする補助金等を申請中、または採択を受けている場合は申請できない場合があります。必ず公募要領で確認してください。
A. 必要です。事業完了後、5年間の状況調査(フォローアップ調査、ヒアリング等)が行われます。ちゃんと事業に活かせているか、報告する義務があります。
でも、それだけ国も県も本気で支援してくれているってことですよ!
確かに!今日は本当に勉強になりました!室谷さん、ありがとうございました!