室谷さん、今回の補助金、松戸市の事業者向けなんですよね。名前がすごく長くて「事業用省エネルギー設備等導入促進事業費補助金」。まずこれ、どんな位置づけなんでしょう?
そうですね。松戸市が「ゼロカーボンシティの実現」に向けて、事業者の省エネと脱炭素化をバックアップする制度です。事業活動の中で電気や燃料を減らしたい、太陽光やEVを導入したいといった事業者を対象に、費用の一部を補助してくれるんです。
なるほど!省エネ診断から設備導入まで、幅広くカバーしてる感じですね。具体的にどんな事業が補助の対象になるんですか?
大きく8つの区分があります。省エネ診断の受診、診断結果に基づく設備改修、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の購入・改修、電動バイク等の導入、電気自動車の導入、燃料電池自動車の導入、急速充電設備の導入、普通充電設備の導入。まさに「省エネ・脱炭素」のあらゆる選択肢を網羅してる印象です。
8つも!これは事業者にとって選択肢が広がりますね。でもそれぞれ補助額や条件が違うんですよね?
その通りです。一番大きいのはZEBで上限110万円。設備改修も1/2補助で上限44万円と、結構手厚いです。ただ、EVや電動バイクは数万円程度なので、それぞれの事業の規模に合わせて選ぶ感じですね。
「ゼロカーボンシティ」ってよく聞くようになりましたけど、松戸市が本気でやってるんですね。この補助金は令和8年度(2026年度)も実施されるんですよね?
はい。公式ページには「令和8年4月1日から令和9年2月26日まで」と明記されています。毎年度4月の第一開庁日から、同年度2月の最終開庁日までが募集期間。つまり2026年4月〜2027年2月いっぱいまで受け付けています。
結構長い期間ありますね。でも先着順って書いてあったので、早めに動いたほうが良さそう。
その通りです。予算枠に達した時点で受付終了になりますから、申請を検討するならなるべく早いタイミングで準備を始めましょう。
改めて8つの事業を整理しておきましょう。まず(1)省エネ診断、(2)設備改修、(3)ZEB、(4)電動バイク等、(5)EV、(6)FCV、(7)急速充電設備、(8)普通充電設備。全部で8区分ですね。
そうです。それぞれに補助額と補助対象経費が細かく決まっています。特に設備改修とZEBは事業者にとって大きな投資になりますから、上限額や補助率をしっかり把握しておくことが大事です。
この8つの中から自社に合ったものを選べるのはいいですね。でも「全部やれば全部もらえる」わけではないですよね?
その点は注意が必要です。各事業ごとに要件がありますし、申請もそれぞれ別に行う必要があります。ただし、同じ事業者が複数の事業を同時に申請することは可能だと思います(要綱を確認)。併用する場合は、それぞれの上限額や補助率を考慮して計画を立てましょう。
じゃあ次は申請資格について。どんな事業者が対象になるんですか?業種の制限はありますか?
はい、対象業種は非常に幅広いです。農業、林業、漁業、鉱業、建設業、製造業、電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業、運輸業、郵便業、卸売業、小売業、金融業、保険業、不動産業、物品賃貸業、学術研究、専門・技術サービス業、宿泊業、飲食サービス業、生活関連サービス業、娯楽業、教育、学習支援業、医療、福祉、複合サービス事業、サービス業(他に分類されないもの)。ほぼ全業種と言っていいでしょう。
えっ、医療福祉も入ってるんですね。個人事業主でもOKですか?
はい、個人事業主も対象です。松戸市内で事業を営んでいる方であれば、法人・個人を問わず申請できます。ただし、リース事業者は対象外です。これは注意点です。
なるほど。リース事業者は除くって書いてありました。それと「まつどSDGsキャラバンメンバーシップ制度」への参加が必要って本当ですか?
具体的に、個人事業主が申請するときに必要な書類とかって何か特別なものがありますか?
特に個人事業主だからといって追加の書類は求められていません。ただし、申請書類には「補助対象設備の概要」や「経費内訳書」などが必要です。個人事業主でも法人と同じフォーマットでOKです。
それは助かりますね。個人事業主だと「事業用」の証明が必要だったりするのかと思いましたが、松戸市のサイトには特に記載がないので、通常の事業活動をしている証明(開業届など)で大丈夫でしょう。
ただ、申請前に「まつどSDGsキャラバンメンバーシップ制度」への登録が必要です。これは必須条件で、SDGsのゴール「7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに」または「13.気候変動に具体的な対策を」を宣言している事業者でないと申請できません。まだ登録していない方は、まずこちらを済ませてから申請に進んでください。
「まつどSDGsキャラバンメンバーシップ制度」って初めて聞きました。これってどうやって登録するんですか?
松戸市のホームページから手続きができると思います。詳しくは環境政策課にお問い合わせください。電話番号は047-710-0243です。登録自体はそれほど難しくないはずですが、申請前に必ず確認しておいたほうがいいですね。
なるほど。申請のハードルとして、まずSDGs宣言が必要という点を忘れずに。これさえクリアすれば、あとは書類を整えるだけですね。
そうですね。ただし、あくまで「SDGs宣言をしている事業者」が対象です。リース事業者は対象外なので、注意してください。
ここが一番気になるところですよね。それぞれの事業でいくらもらえるのか、表でまとめてもらいましょうか。
| 補助対象事業 | 補助額(上限) | 補助率 | 備考 |
|---|
| (1)省エネ診断受診 | 2.1万円 | 補助対象経費の額(全額) | — |
| (2)診断による設備改修 | 44万円 | 1/2 | — |
| (3)ZEB購入・改修 | 110万円 | 補助対象経費の額(上限まで) | — |
| (4)電動バイク等導入 | 2万円/台(上限5台) | 補助対象経費の額(上限まで) | 1台ごとに算出 |
| (5)電気自動車導入 | 3万円/台(上限5台) | 補助対象経費の額(上限まで) | 1台ごとに算出 |
| (6)燃料電池自動車導入 | 5万円 | 補助対象経費の額(上限まで) | — |
| (7)急速充電設備導入 | 40万円 | 1/2 | — |
| (8)普通充電設備導入 | 10万円 | 1/2 | — |
一目瞭然ですね!ZEBが110万円でトップ、設備改修が44万円、急速充電設備が40万円と続く。EVや電動バイクは数万円と少なめだけど、台数分もらえるならまとめて導入すると結構な額になりますね。
そうですね。例えば電動バイクを5台導入すれば最大10万円、EVを5台導入すれば最大15万円もらえます。ただし、あくまで補助対象経費の額が上限なので、実際にかかった金額が上限を下回る場合はその金額が支給されます。
あ、そうか。電動バイク1台20万円だったら上限2万円なので2万円もらえるけど、1台1万円だったら1万円しかもらえないってことですね。
その通りです。補助額は「補助対象経費の額」または「補助率を掛けた額」のうち、いずれか小さい方が支給されます。
まず(1)の省エネ診断。これは診断を受けるだけで2.1万円まで補助が出るんですね。診断料ってどれくらいするんですか?
診断機関によって異なりますが、一般財団法人省エネルギーセンターの「省エネ最適化診断」や、一般社団法人環境共創イニシアチブの「省エネクイック診断」などがあります。診断費用が2.1万円以下の場合は全額補助、超える場合は上限の2.1万円まで補助されます。
診断を受けてから設備改修に進むと、診断結果を根拠に設備の導入計画を立てられるので、より効果的な投資ができそうですね。
まさにその流れが理想的です。診断で見つかった無駄を改善し、その後の設備改修で補助を受ける。一気にやるのがおすすめです。
次に(2)の設備改修。補助率1/2で上限44万円。これは空調や照明、給湯設備の入れ替えなどが対象ですよね。
そうです。具体的には空調、換気、照明、給湯等の機器、BEMS等のエネルギー管理システム、再生可能エネルギーシステム、蓄電システムなど。本体購入費と工事費(据付・配線工事等)が補助対象経費です。ただし、資材運搬費や既存設備の処分費は除かれます。
ということは、エアコンの買い替えと設置工事費が対象で、古いエアコンの廃棄費用は対象外ってことですね。
その通りです。また、設備の運用方法に関する経費(例えば運用マニュアル作成費など)も対象外です。あくまで「設備本体とその設置に不可欠な工事」に限られます。
ZEBは最大110万円!これは大きいですね。でもZEBって新築や大規模改修じゃないと難しいんじゃないですか?
確かにZEBは高性能建材や省エネ設備を導入した建築物のことです。新築だけでなく、既存建築物の改修でも対象になります。補助対象経費には建築・改修費(高性能建材、空調、換気、照明、給湯機器、BEMS装置、蓄電システム等の設置費用)と工事費が含まれます。
なるほど。大掛かりな改修を計画している事業者にはうってつけですね。ただし、上限110万円は全額補助(補助対象経費の額)なので、実際にかかった費用が110万円を超えると超えた分は自己負担です。
その認識で正しいです。例えば150万円かかった場合、補助額は110万円(上限)で、自己負担は40万円になります。
次に電動バイク等、EV、FCVですね。それぞれ上限額が違います。電動バイクは2万円/台で最大5台まで、EVは3万円/台で最大5台まで、FCVは5万円/台(台数制限の記載なし)。FCVは上限5万円で台数制限が無いように見えますが、本当ですか?
公式の記載を見る限り、燃料電池自動車の導入は「上限5万円」とだけあり、台数制限は明記されていません。ただし、予算の範囲内で先着順なので、大量に申請する場合は事前に確認した方が良いでしょう。電動バイクとEVは「2台以上導入した場合は1台ごとに算出」とあり、最大5台までと明記されています。
つまり、EVを5台導入すれば3万円×5台=15万円もらえる。これは結構お得ですね。ただし、本体価格が1台あたり3万円を超える場合、補助額は上限の3万円まで。逆に3万円以下の安いEVなら、本体価格がそのまま補助額になるんですね。
その通りです。ただし、対象車両は一般社団法人次世代自動車振興センターの「補助対象車両一覧」に掲載されているものに限られます。導入前に必ず確認しましょう。
最後に充電設備。急速充電設備と普通充電設備があります。急速は1/2・上限40万円、普通は1/2・上限10万円。これもEV導入とセットで考えたいですね。
そうですね。EVを導入するなら充電設備も必要になるでしょう。急速充電設備は設備本体の購入費と設置工事費(基礎工事、据付・配線工事等)が対象。ただし、高圧受変電設備設置工事費や屋根・小屋・案内板・課金装置などの付帯設備設置費、停電回避費、充電スペース造成費、既存設備の撤去・処分費、運搬費は除かれます。
結構細かく対象外が指定されていますね。普通充電設備も同様です。これらの費用は全額自己負担になるので、導入計画を立てる時に注意が必要です。
その通りです。あと、充電設備の導入は「一般社団法人次世代自動車振興センター 補助対象外部給電器一覧」に掲載されている製品でないと補助対象になりません。
ここで一度、対象経費と対象外経費を整理しておきたいと思います。特に設備改修と充電設備で注意点がありますね。
対象経費と対象外経費- 設備本体の購入費(空調・照明・給湯機器、BEMS、再エネシステム、蓄電システム等)
- 据付・配線工事費(補助対象設備の改修等に不可欠な工事)
- ZEBの建築・改修費(高性能建材や各種設備の設置費用)
- 電動バイク、EV、FCVの本体購入費
- 充電設備本体の購入費と設置工事費(基礎工事、据付・配線工事等)
×デメリット
- 資材等の運搬費
- 既存設備の処分に係る費用
- 設備の使用・運用方法に関する経費
- 高圧受変電設備設置工事費(充電設備の場合)
- 屋根・小屋・案内板・課金装置などの付帯設備設置費
- 停電回避費、充電スペース造成費
- 既存設備の撤去・処分費、運搬費(充電設備の場合)
この図を見ると、対象外経費が結構多いですね。特に「設備の運用方法に関する経費」は盲点かも。
そうなんです。例えば、省エネ設備を導入した後の運用マニュアル作成費や、従業員の教育研修費などは対象外です。補助金はあくまで「設備導入そのもの」に対して出るもので、導入後のサポートには使えません。
なるほど。それから、充電設備の設置工事でも、基礎工事や配線工事は対象だけど、屋根や案内板はダメ。これも覚えておかないと。
しっかり計画書に記載する前に、対象外経費が含まれていないか確認することが大切です。
それでは実際の申請手順を教えてください。かなり詳しいですよね。
申請方法は4通りあります。松戸市オンライン申請システム、メール、持ち込み、郵送。ただし、郵送は書留等の追跡可能な方法が推奨されています。申請書類の受付順は、提出方法によって決まります。
先着順ですから、早く出した者勝ちですよね。具体的なフローをステップで見せてもらえますか?
補助金申請の流れ- 1
1. まつどSDGsキャラバンメンバーシップ制度に登録
SDGsゴール7または13を宣言
- 2
2. 補助対象事業の要件を確認
省エネ診断機関や対象設備一覧をチェック
- 3
3. 必要書類を作成
申請書兼請求書(第1号様式)、補助対象設備の概要(別紙1)等
- 4
4. 申請方法を選択し提出
オンライン・メール・持ち込み・郵送のいずれか
- 5
5. 不備がないか確認
書類不備があると受付日時が遅くなるので注意
- 6
- 7
- 8
8. 実績報告と請求
事業完了後、領収書等を添えて報告
まず最初に「まつどSDGsキャラバンメンバーシップ制度」への登録が必要なんですね。これは申請前に必ずやっておくべきこと。
そうです。それから、オンライン申請をする場合はGビズID(gBizID)の取得が必要になるかもしれません。松戸市のオンライン申請システムを使うので、事前にアカウントを作っておきましょう。GビズIDは無料で取得できますが、発行までに数日かかることもあるので、余裕を持って準備してください。
あと、申請書類の作成も結構手間がかかりそうです。特に「補助対象設備の概要(第1号様式別紙1)」や「経費内訳書」は、設備の仕様や金額を正確に記入しないといけない。
そうです。公式ページからWordやPDFの様式をダウンロードできます。記入例も公開されているので、それを参考にすると良いでしょう。
申請方法の優先順位ってありますか?オンラインが一番早くて、メール、持ち込み、郵送の順ですか?
受付日時の基準がそれぞれ異なります。オンラインは申込フォームの送信が完了した日、メールは当室がメールを受信した日時、持ち込みは書類を職員が受け取った日時、郵送は当課職員が郵送物を受け取った日の午前11時です。つまり、郵送の場合は届いた日の午前11時が基準なので、同日午後にオンラインで申し込んだ場合より早くなる可能性があります。
なるほど。なるべく早く提出したいなら、オンラインかメールが確実ですね。ただし、メールの場合は添付ファイルの容量が5MB未満でないと受信できないので、大きな書類は分割するか、事前に相談が必要です。
その通りです。どうしても大きなファイルがある場合は、事前に電話などで相談してくださいと書いてあります。
おそらく書類審査のみです。審査を通過すると交付決定通知が届き、その後事業を開始します。注意点として、交付決定前に工事や購入を始めてしまうと、補助金が受けられない可能性があります。必ず交付決定後に着手してください。
それは重要ですね。事前着工は絶対にダメ。それから、事業完了後は実績報告が必要ですね。領収書や工事完了証明書などを添えて提出します。
そうです。実績報告が完了し、内容に問題がなければ補助金が支払われます。支払いは後払い(精算払い)なので、事業者は一旦立替えが必要です。資金繰りに余裕を持っておきましょう。
ここからはよくある質問と注意点をいくつか取り上げます。まず、申請期間は長いけど予算枠があるので早めに出したほうがいいですよね。
その通り。募集期間は令和8年4月1日から令和9年2月26日までと長いですが、予算枠に達した時点で締め切られます。過去の傾向から、年度後半になると残りが少なくなっている可能性があるので、できるだけ早めに申請することをおすすめします。
先着順ということは、書類に不備があると受付日時が遅くなり、予算枠に間に合わないリスクがありますよね。
そうなんです。申請書類に不備があった場合は、不備を修正した書類を提出した日時を受付日時とします。つまり、最初に早く出しても不備があると後回しになってしまう。ですから、書類作成は慎重に行い、誤字脱字や漏れがないかしっかりチェックしましょう。
特に「補助対象設備の概要」や「経費内訳書」の数字は正確に。領収書の金額と合わないと不備になります。
そうですね。また、補助対象事業の確認で、省エネ診断機関や対象設備一覧に掲載されているかどうかも事前に確認しておく必要があります。例えば、EVを導入するなら一般社団法人次世代自動車振興センターの対象車両一覧に載っているかどうか。
リース事業者は対象外と書いてありましたが、ではリース契約で設備を導入する場合、補助金は受けられないのでしょうか?
リース事業者(リース会社)が申請者となることはできません。ただし、事業者がリース契約で設備を導入する場合、リース会社ではなく事業者自身が申請者になるケースもあるようです。公式ページでは「リース事業者を除く」と明記されていますが、具体的な取り扱いは要綱を確認してください。もしリースを検討しているなら、事前に環境政策課に問い合わせるのが確実です。
なるほど。複雑なケースは直接問い合わせたほうが良さそうですね。電話番号は047-710-0243。
この補助金と他の補助金(例えば国の補助金)を併用することはできますか?
公式情報には併用に関する明確な記載がありません。一般的には、同じ経費に対して複数の公的補助金を受けることはできませんが、国と自治体が別々のメニューであれば併用可能な場合もあります。ただし、この制度では「千葉県共同購入事業」の紹介があるだけで、他制度との併用ルールは要綱を確認する必要があります。
あ、千葉県の共同購入事業ってありますね。太陽光パネルやLED照明の一括購入で価格を下げる事業。これは別の制度ですが、補助金と併用できるかどうかは市に確認したほうが良さそうです。
そうですね。また、国の「事業用省エネルギー設備導入促進補助金」などとの併用も考えられますが、この記事ではその制度の詳細は提供されていませんので、あくまで松戸市の制度単体でご検討ください。
ありがとうございます!非常にわかりやすかったです。では最後に、よくある質問をいくつかQ&A形式でまとめておきますね。