室谷さん、今日は「ブルーボンド」とか「ブルーローン」って聞き慣れない言葉が出てきたんですけど、まずこれって何の補助金なんですか?
佐藤さん、いい質問です!これは東京都がやっているSDGsファイナンスの支援策なんですよ。簡単に言うと「海や水環境に関するプロジェクトに資金を集めるための債券や融資」のことです。
へえ、海のための債券!なんか格好いい響きですね(笑)。でもなんで東京都がこんな補助金を出すんですか?
東京都は国際金融都市を目指していて、サステナブルファイナンスの促進に力を入れているんです。特にブルーボンドって日本ではまだまだ普及が進んでいないので、発行する事業者を後押しするためにこの補助金を用意しました。
なるほど。じゃあ具体的にどんな費用が補助されるんですか?
この補助金の正式名称は「令和8年度SDGsファイナンス支援事業補助金(ブルーボンド/ブルーローン)」で、主に外部レビューを取得するための費用を支援します。ブルーボンドを発行するには、ちゃんと環境に良い事業にお金が使われるって第三者に評価してもらう必要があるんですよ。
グリーンボンドって聞いたことあるんですけど、ブルーボンドとはどう違うんですか?
グリーンボンドが地球温暖化対策や再生可能エネルギーなど広く環境全般を対象にするのに対し、ブルーボンドは特に海洋資源の保全や水資源の管理に特化しています。この補助金はそのブルーボンドに特化した支援制度なんです!
なるほど!海洋プラスチック問題とか、水質浄化とか、そういった分野にお金を集めたい企業が対象なんですね。
その通りです。ただしこの補助金、直接ブルーボンドを発行する企業に交付されるわけじゃなくて、発行を支援する事業者さんが申請することになります。ちょっとややこしいですが、そこがポイントです。
この補助金の特徴3つブルーボンド発行を後押し
海洋資源保全・水環境改善プロジェクトのための資金調達を支援
外部レビュー費用が対象
第三者評価機関によるレビュー取得にかかる経費を補助
補助率は7/10、上限500万円
対象経費の7割、最大500万円まで交付
この補助金、個人事業主でも応募できますか?それとも法人だけ?
実はこの補助金、応募資格がちょっと独特なんです。まず、応募できるのは「環境省が実施するグリーンファイナンス関連の補助金の交付決定を受けた者」に限られます。
えっ、環境省の補助金をもらってから、さらに東京都の補助金に応募するってことですか?
そうなんです!具体的には、環境省の「二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(グリーンファイナンス拡大に向けた市場基盤整備支援事業)」か「地域環境保全対策費補助金(同)」の交付決定を受けた事業者さんが対象です。業種としては「学術研究、専門・技術サービス業」となっています。
ブルーボンド発行のコンサルティングをしている会社や、外部レビューを提供する認証機関などですね。つまり、この補助金の実質的なユーザーは「ブルーボンド発行を支援する専門家」ということになります。
対象地域は「全国」と書いてありますけど、何か地域の縛りはあるんですか?
ここが大事なポイントです!補助事業で支援するブルーボンドを発行する企業(支援対象事業者)は、都内に事務所または事業所を有する企業でないといけません。つまり、東京都内に本社や支店がある企業のブルーボンド発行を支援する事業が対象になるんです。
申請者は全国どこでもいいけど、最終的に支援する企業は都内に拠点が必要ってことですね。なるほど!
そうです。だから都外の事業者でも、都内企業のブルーボンド発行を支援する事業であれば申請可能です。
応募資格チェック図あなたは環境省の該当補助金の交付決定を受けていますか?
はい業種は学術研究・専門技術サービス業? → 応募可能
支援対象事業者は都内に事業所あり? → 補助対象
いいえまず環境省補助金に応募・交付決定を受けてから本補助金へ
では実際にお金の話を聞かせてください。上限額っていくらですか?
補助金額の上限は500万円です!そして補助率は7/10、つまり対象経費の7割が補助されます。千円未満の端数は切り捨てになります。
500万円って結構大きいですね!でも補助率7割ってことは、総事業費がいくらあれば上限まで行くんですか?
計算してみましょう。上限500万円 ÷ 補助率0.7 = 約714万円。つまり対象経費が約714万円以上あれば、上限の500万円まで受給できる計算です。
714万か…結構な金額ですね。ブルーボンドの発行支援にはそれくらいかかるってことですか?
外部レビューの取得には専門家による審査や書類作成が必要ですし、コンサルティング費用も含めると、それくらいの経費は十分にあり得ます。
例えば外部レビュー取得に400万円、コンサルティング費用に200万円かかったとします。合計600万円ですね。このうち補助対象と認められるのが600万円なら、補助額は600万円 × 7/10 = 420万円。ただし千円未満切り捨てなので、正確には420万円ちょうどですね。
じゃあもし総額800万円かかったら、500万円×7/10=350万…いや違う、800万×0.7=560万だけど上限500万だから500万円、ってことですね!
その通りです!上限は500万円なので、いくら経費が大きくても500万円が最大です。
では具体的にどんな費用に使えるんですか?「イベント・事業運営支援」と書いてありましたけど。
この補助金の目的は「ブルーボンド等を発行しようとする事業者に対して発行支援(外部レビューの付与)を行う事業」です。つまり、第三者による外部レビューを取得するための費用が主な対象ですね。
ブルーボンドの発行にあたって、使途や環境効果が基準に合っているかを独立した評価機関が審査し、認証を与える作業です。その評価機関への支払いや、レビューに必要な資料作成のためのコンサルティング費用などが対象になると考えられます。
なるほど。じゃあ自社の人件費とかも対象になるんですか?
そこは公募要領で詳細を確認する必要がありますが、「イベント・事業運営支援」という使途区分があるので、事業を運営するための経費が幅広く認められる可能性があります。ただし、あくまで補助対象と認められる経費に限られますので、交付要綱や様式をしっかり確認しましょう。
一般的に補助金では、事業に関係のない経費や、補助事業期間外の支出、領収書の不明確な経費などは対象外になります。この補助金の場合も、ブルーボンド発行支援に直接関係ない費用は認められないでしょう。詳細な対象・対象外の区分は、公募要領に必ず目を通してください。
対象経費のイメージ- 外部レビュー取得費(第三者評価機関への支払い)
- コンサルティング費用(専門家による助言)
- 資料作成費(申請書類や報告書の作成)
- その他、発行支援に必要な経費(公募要領で確認)
×デメリット
- 事業に関係のない一般管理費
- 補助事業期間外に発生した経費
- 領収書や証拠書類の不明確な支出
- 自社の人件費(要確認)
まず大前提として、この補助金の申請はJグランツという電子システムを使います。手順を大きく分けると4つのステップになります。
まずGビズIDからですよね?これ、よく聞くんですけど具体的にどうやるんですか?
そうです。Jグランツを使うには、政府の共通認証システム「gBizID」のアカウントが必要です。取得には数日かかることもあるので、公募開始前に早めに準備しておきましょう。gBizIDの公式サイトで新規登録し、必要な書類を提出すればOKです。
はい、取得自体は無料です。ただし、法人の場合は登記情報など、本人確認書類が必要になります。個人事業主の場合は開業届などで対応できます。
でも室谷さん、さっき応募資格で「環境省補助金の交付決定を受けた者」ってありましたよね?つまり先に環境省の補助金を取らないと応募できないってこと?
その通りです!この東京都の補助金に応募するためには、まず環境省が実施するグリーンファイナンス関連の補助金の交付決定を受けていることが必須条件です。環境省の補助金は令和8年5月15日から公募開始予定で、オンライン説明会も5月27日に行われます。
ちょっとハードル高いですね…。まず環境省の補助金を取って、それから東京都の補助金に応募する流れか。
そうなんです。この補助金は、環境省の補助金と組み合わせて使うことで、より手厚い支援を受けられる仕組みになっているんです。
Jグランツのページを見ると、たくさんの様式が用意されています。主なものだけでもこれだけありますよ。
結構多いですね…。どこから手をつければいいんでしょう?
まずは「補助金交付申請書(様式第1)」と「経費内訳書(様式第1別紙1)」から準備するのがいいでしょう。それに「支援対象事業者の要件確認書(様式第1別紙3)」も必要です。申請前に、すべての様式に目を通して漏れがないようにしましょう。
書類が揃ったらJグランツで申請ですね。具体的な操作方法は?
Jグランツにログインし、該当する補助金を検索して、画面の指示に従って必要事項を入力・書類をアップロードします。この補助金は代理申請が不可なので、申請者自身が行う必要があります。
代理申請不可って、コンサルタントに代わりにやってもらえないってことですか?
そうです。あくまで事業者自身が申請する必要があります。ただし、書類の作成を外部に依頼することは可能だと思います。
補助金申請の流れ- 1
GビズIDを取得
gBizID公式サイトから事前にアカウント発行(数日かかることも)
- 2
環境省補助金に応募・交付決定
令和8年5月15日公募開始。交付決定が東京都補助金の応募資格
- 3
必要書類を準備
様式第1〜第15まで多数。交付申請書・経費内訳書・要件確認書など
- 4
Jグランツで電子申請
ログイン後に該当補助金を検索、画面指示に従い申請。代理申請不可
この補助金の審査ポイントは大きく3つあると考えられます。①ブルーボンド発行計画の妥当性、②事業の実現可能性、③経費の適正性ですね。
まず①ですが、支援するブルーボンドが国際的な基準(ICMAのグリーンボンド原則や、ブルーボンドのガイドラインなど)に沿っているかが問われます。環境改善効果の明確なプロジェクトであることを示せると強いですね。
計画通りにブルーボンド発行を進められるか、支援する企業の信用力やプロジェクトの実績などを示す必要があります。「この企業なら確実に発行できる」と審査側に思ってもらうことが大事です。
各経費の費目が、ブルーボンド発行に本当に必要かどうかを明確に説明できることです。外部レビュー機関の見積書や、コンサルティングの契約書など、裏付け書類をしっかり準備しましょう。
まずは環境省の補助金に関する情報収集ですね。令和8年5月15日に公募が開始され、5月27日にはオンライン説明会があります。まずはこちらの補助金の交付規程や様式をダウンロードして確認しておくことをおすすめします。
なるほど。環境省補助金の申請が第一関門ってわけですね。
そういうことです。あとは東京都の補助金の交付要綱も、JグランツのページからPDFでダウンロードできます。早めに目を通して、要件を満たせるか確認しておくと安心です。
募集期間は令和8年7月1日から令和9年3月19日までです。ただし、予算に達し次第早期終了の可能性もあるので、できるだけ早めの申請がおすすめです。
9ヶ月近くもありますね。でも、環境省補助金の交付決定を受けるのが先決ですから、実質的にはもっと短いと見たほうが良さそうですね。
そうですね。環境省補助金の公募は5月15日からですが、交付決定までに時間がかかることも考えられます。東京都の補助金の申請を考慮すると、夏から秋にかけてが勝負どころでしょう。
- 令和8年5月15日:環境省補助金の公募開始日。ここから全てが始まる
- 令和8年5月27日:環境省補助金のオンライン説明会(参加申込は5月22日まで)
- 令和8年7月1日:東京都補助金の募集開始日。環境省の交付決定を受けてから申請
5月27日の説明会、これは参加したほうがいいですか?
絶対に参加すべきです!上限130名の先着順ですので、早めの申し込みが必要です。説明会では交付規程の詳細な説明や質疑応答の時間があるので、申請前に疑問を解消できます。
申請スケジュールの全体像2026年5月15日
環境省補助金 公募開始
交付規程・様式のダウンロード開始
2026年5月27日
環境省説明会(Web開催)
Webexによるオンライン説明会。参加申込は5/22まで
2026年7月1日
東京都補助金 募集開始
Jグランツで申請受付開始
2027年3月19日
東京都補助金 募集締切
最終期限。予算に達し次第早期終了の可能性あり
最後に、申請者がよくつまずくポイントや注意点を教えてください。
「補助金の交付を受けた者は、名称、代表者名、補助内容等が公表される場合がある」と書いてありますね。これ、必ず公表されるんですか?
「場合がある」とあるので、必ずではありません。しかし、公的資金を使っている以上、一定程度の透明性は求められます。もしどうしても社名を出したくない場合は、事前に問い合わせて確認したほうがいいでしょう。
なるほど。公表される可能性があることは、経営層にも共有しておいたほうが良さそうですね。
この補助金は、環境省の補助金の交付決定を受けていることが応募資格になっていますから、環境省補助金との併用は前提となっています。ただし、同じ経費に対して二重に補助を受けることはできませんので、経費の按分など、適切な処理が必要です。
重複して申請するのではなく、それぞれの補助金でカバーする範囲を分けるってことですね。
その通りです。交付要綱や公募要領で併給に関する規定をしっかり確認しましょう。
よくあるのは、様式の記入漏れや計算間違いです。特に「様式第1別紙2」の誓約書や「様式第2」の要件確認シートは、記載漏れが多いので注意が必要です。また、押印が必要な書類があるかどうかも、最新の要領で確認しましょう。
近年はデジタル化が進んでいますが、制度によっては押印が必要な書類もあります。gBizIDでの認証で代用できる場合とそうでない場合があるので、必ず公募要領を確認してください。
東京都産業労働局総務部国際金融都市推進課が担当です。連絡先はこちらです。
基本的には大丈夫だと思いますが、まずは公式ページや交付要綱を確認してから、どうしてもわからない点を質問するようにしましょう。丁寧に教えてもらえるはずです。
それでは最後に、この補助金の基本情報を一覧でおさらいしましょう!
わかりやすい!特に応募資格がちょっと特殊なので、そこはしっかり覚えておかないとですね。
そうですね。この補助金を活用するには、まず環境省の補助金を取ることが絶対条件です。ブルーボンドの発行を支援する事業者の方、または都内でブルーボンド発行を検討している事業者の方は、ぜひこの機会を活用してください!
ありがとうございました!ブルーボンド、日本でもどんどん普及していくと良いですね!
そうですね。海の環境保全に民間資金を呼び込む、すごく意義のある取り組みです。この補助金がそのきっかけになればと思います!