室谷さん、またまたすごい制度が出てきましたね!「令和8年度東京都医療機関等物価高騰緊急対策支援金」って、もうタイトルだけで息継ぎが必要ですよ(笑)。これって簡単に言うと何なんですか?
佐藤さん、息継ぎ大切です(笑)。これはですね、東京都が食材料費や光熱費の高騰で苦しむ医療機関を助けるための支援金なんです。もう本当に、医療現場は物価高の直撃を受けていますからね。経営基盤を包括的に支えようという趣旨です。
なるほど!でも「包括的」って言葉、よく聞くけど漠然としてません?具体的にどんな施設が対象なんですか?
大きく分けて4つのカテゴリーがあります。まず病院、有床診療所、有床助産所。次に無床診療所、歯科診療所、無床助産所。さらに施術所、それから歯科技工所。つまり、都内で保険診療を行っている医療機関や施術所、技工所が対象です。
えっ、歯科技工所まで入ってるんですか!それは意外。でも「有床」と「無床」で何が違うんですか?
病床があるかないか、つまり入院患者を受け入れているかどうかですね。病院や有床診療所は入院患者さんがいるので、食材費も光熱費も両方支援対象になります。一方、無床の施設は外来のみなので光熱費だけが対象。この違いは支援額に大きく影響します。
なるほど!じゃあ施術所って、整体とかマッサージのところも入るんですか?
そうなんです。あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、あるいは柔道整復師の施術所で、療養費の受領委任を行うか償還払いの保険診療をしているところが対象。ただし、全部の施術所が入るわけじゃなくて、保険診療に対応していることが条件です。
制度の特徴都内の医療機関等が対象
病院、診療所、助産所、施術所、歯科技工所
光熱費と食材費をダブル支援
有床施設は食材費+光熱費、無床施設は光熱費のみ
資金繰り改善に使える
使途は「資金繰りを改善したい」と幅広い
令和8年度の緊急対策
対象期間は令和8年1月1日~6月30日(食材費は5月31日まで)
これは医療機関にとっては大きいですね!でも気になるのは金額ですよ。いくらもらえるんですか?
ここが一番の肝ですよね。まず補助上限はなんと 551,125万円。jGrantsの表記だと 5,511,246,000円 という桁違いの数字です。
えっ!? 55億円超え!? でもこれって病院1つにそんなに出るわけじゃないですよね?
もちろんです(笑)。これは制度全体の予算上限で、個々の施設には基準単価に基づいて計算された金額が支給されます。つまり、申請が殺到してもこの枠内で調整される可能性もあるってことです。
はい。有床施設は2つのパートに分かれます。まず ①食材費:78円 × 延べ入院患者数。78円というのは1日1人あたりの単価で、対象期間は令和8年1月1日から5月31日までの5カ月間の延べ入院患者数で計算します。
つまり、入院患者さんが多ければ多いほど食材費の支援が増えると。じゃあもう1つの光熱費は?
②光熱費:78,000円 + (14,000円 × 許可病床数)。基本として1施設当たり78,000円がベースにあって、そこに病床数に応じて14,000円が加算されます。ただし、休棟中の病床は除くので注意してください。
なるほど。病床数が多い大病院ほど光熱費の支援も大きくなる仕組みですね。
無床の施設は食材費の支援はなしで、光熱費のみ。基準は 78,000円 / 施設 とシンプルです。
あれ?有床の基本額も78,000円だったから、無床は基本額だけってことですか?
その通りです。ただし無床診療所でも歯科診療所でも助産所でも一律78,000円。施設の規模に関係なく同じ額です。
こちらは光熱費が 39,000円 / 施設 と半額になります。まあ施術所や技工所は診療所に比べて光熱費の規模が小さいという判断でしょうね。
なるほど。でも39,000円でもありがたいですよね!光熱費高騰の昨今、固定費の一部でも補填されるのは大きい。
施設タイプ別 支援金額早見表| 施設タイプ | 食材費 | 光熱費 |
|---|
| 病院・有床診療所・有床助産所 | 78円×延べ入院患者数 | 78,000円+(14,000円×許可病床数) |
| 無床診療所・歯科診療所・無床助産所 | なし | 78,000円/施設 |
| 施術所・歯科技工所 | なし | 39,000円/施設 |
表にすると一目瞭然ですね!でも、なんで「補助率」の欄が空欄なんですか?
この支援金は、かかった経費の何割を補助するという「補助率」の概念ではなく、基準単価で機械的に金額が決まるタイプだからです。補助金ではなく「支援金」という名称なんですよ。
さて、じゃあ具体的にどんな人が申請できるんですか?うちのクリニックも対象になるかな?と心配になる事業者さんも多いはず。
まず大前提として、都内に開設している 医療機関等であること。そして東京都が開設している病院や診療所は対象外です。つまり都立病院はダメで、民間の医療機関が対象になります。
うちは美容皮膚科なんですけど、保険診療はやってなくて…対象になりますか?
残念ながら、病院・診療所・歯科診療所については 健康保険法第63条第3項第1号に定める保険医療機関 に限られます。つまり保険診療を行っている施設じゃないと対象外です。
うわ、厳しいですね。じゃあ自由診療だけのクリニックはダメと。
そうなります。ただし助産所は医療法第2条第1項に定める助産所であればOK。施術所や歯科技工所にもそれぞれ要件がありますから、該当するかどうかはしっかり確認してください。
さっき東京都が開設する医療機関は除くと言いましたけど、具体的にどういうことですか?
都立病院や都立診療所ですね。都の直営施設はそもそも予算で賄われているので、この支援金の対象外。あくまで民間の医療機関等を支援するのが目的です。
なるほど。あと、暴力団関係者は対象外というのも明記されていますが、これはどの補助金にもあるやつですね。
そうです。東京都暴力団排除条例に基づく排除条項です。該当する団体は交付対象とならないので、当然ですが問題ない事業者さんは安心してください。
対象者判定フローチャートあなたの施設は都内にある?
はい保険医療機関または該当施設?
東京都が開設していない?
暴力団関係者でない?
→ 申請可能
よし、では次は気になる使途について教えてください。
この支援金の使途は「資金繰りを改善したい」と非常にシンプルです。つまり、光熱費や食材費の高騰で厳しくなったキャッシュフローを改善するために使ってください、という趣旨。
「資金繰り改善」って、具体的に何に使えるんですか?例えば給与の一部に充ててもいいのか、それとも光熱費の支払いにしか使えないのか。
公式の案内では、使途の細かい制限は明示されていません。「資金繰りを改善したい」という目的に合致していれば、幅広く認められる可能性があります。ただし、あくまで「支援金」ですから、本来の趣旨である物価高騰対策に沿った使い方をすべきです。
つまり、光熱費や食材費の支払いに充てるのが自然だけど、給与に回すのはちょっと趣旨と違うかもしれない…と。
そうですね。ただ、明確な禁止事項が示されているわけではないので、気になる方は問い合わせるのが確実です。各施設の事情によって適切な使途は変わりますから。
使途に関するポイント- 資金繰り改善に使える
- 光熱費・食材費の高騰対策に活用可
- 返済不要の支援金
×デメリット
- 細かい使途制限が明確でない
- 制度の趣旨と整合する使い方が求められる
- 事業終了後の実績報告が必要
なるほど。返済不要というのはありがたいですよね。では次は申請の流れを見ていきましょう。
申請は jGrants(日本政策金融公庫の電子申請システム) を使うのが基本です。もちろん書面申請も可能ですが、電子申請がスムーズでしょう。
募集期間を見てびっくりしたんですけど、 2025年7月22日から2026年8月14日 まで!1年以上ありますね!これはめちゃくちゃ長い。
確かに長いですが、これはおそらく段階的に申請を受け付けるからでしょう。実際には施設タイプによって申請受付期間が異なる可能性が高いです。公募要領を必ず確認してください。
でも、ここまで期間が長いと「まだいいや」と後回しにしがちですよね。注意したほうがいいですか?
そうなんです。締切直前はシステムが混雑したり、書類不備で再提出が間に合わなかったりするリスクがあります。できるだけ早めに申請するのが鉄則です。
まず、jGrantsのポータルサイトにアクセスして、アカウントを作成します。次に、該当する補助金の申請フォームを開き、必要事項を入力。添付書類をアップロードして送信するだけです。
基本的には、法人の場合は法人の印鑑証明書、個人事業主の場合は印鑑登録証明書が必要になります。ただしjGrantsで電子申請する場合は、印鑑証明書が不要なケースもあります。詳しくは交付要綱をご確認ください。
書面の場合は、所定の申請書に必要事項を記入し、押印の上、郵送します。こちらの場合は印鑑証明書の提出が必要です。
申請の流れ(jGrants電子申請の場合)- 1
1. jGrantsにアクセス
ポータルサイトでアカウント作成
- 2
- 3
- 4
4. 添付書類をアップロード
印鑑証明書など(電子申請時は不要な場合あり)
- 5
思ったよりシンプルですね。でも、添付書類を間違えると不備になるから注意が必要ですね。
審査でどんなところを見られるんですか?「ここだけは絶対に間違えるな」というポイントがあれば教えてください。
まず一番大事なのは 対象施設に該当するかどうか。保険医療機関であること、都内に開設していること、東京都が開設したものでないこと。この3つが基本です。
それは基本的なところですね。でも、うっかりミスしそうなのは?
計算間違いです。特に病院・有床診療所の方は、 延べ入院患者数 と 許可病床数 の算出を間違えやすい。休棟中の病床は除くというルールを忘れずに。
ああ、休棟中は抜かないといけないんですね。うっかり全部の病床数で計算しちゃいそうです。
あと、対象期間の確認も重要です。食材費は令和8年1月1日から5月31日までの5カ月間、光熱費は6月30日まで。この期間外の数字は使えません。
細かいですが、確かに間違えやすいですね。他に注意点はありますか?
暴力団排除の誓約事項に該当しないことの確認も必要です。これはほぼ全ての補助金に共通ですが、うっかりすると見落としがち。
これさえ押さえておけば、まず大丈夫そうですね。では最後に、よくある質問をまとめましょう。
ここまで聞いて、まだ疑問が残る人もいると思います。代表的な質問を室谷さんにぶつけますね!
支援金は原則として法人税や所得税の課税対象となります。ただし、詳細は税理士さんに確認してくださいね。
Q2. 申請後に内容を変更したい場合はどうすればいいですか?
基本的には、交付決定前であれば申請内容の修正が可能な場合があります。ただし、一度送信した後の変更は事務局に相談が必要です。
Q3. 複数の施設を経営していますが、まとめて申請できますか?
原則として施設ごとに申請が必要です。それぞれの施設で計算式が異なりますから、まとめて申請するのは難しいでしょう。
Q4. 過去に同じような支援金を受け取ったことがありますが、今回も申請できますか?
令和8年度の新規事業ですので、過去の受給実績は関係ありません。新たに申請可能です。
申請書の送付先は、東京都医療機関等物価高騰緊急対策支援金事務局です。詳細は公募要領に記載されています。
Q6. 支援金が振り込まれるまでどのくらいかかりますか?
申請から審査、交付決定を経て実際の振込までには数カ月かかる可能性があります。特に申請が集中する時期は遅延も考えられるので、計画的に資金繰りをしておいてください。
最後に、基本情報を表でまとめましょう。どこに問い合わせればいいかも忘れずに!
室谷さん、今日は本当に詳しく教えていただいてありがとうございました!これを読めば、申請を検討している事業者さんも迷わずに手続きできそうです!
ありがとうございます。この支援金は、物価高騰で厳しい医療現場にとって本当に心強い制度です。ぜひ早めに申請を検討してください。何か不明な点があれば、事務局に確認するのが一番確実ですからね!
それでは、読者の皆さん、申請の準備を始めましょう!室谷さん、また次回もよろしくお願いします!