室谷さん、今日ご紹介いただく補助金、めっちゃ名前が長くないですか?(笑)「令和8年度課題解決型製品・サービス等の販路拡大助成」。もう一度だけ言えますかね?
大丈夫です、私も最初は噛みましたから(笑)。でも呼び方は簡単で「販路拡大助成」とか「課題解決型販路拡大助成」で通じます。東京都がやってる、めちゃくちゃ使える補助金なんですよ。
へえ、東京都の補助金なんですね。都内の中小企業が対象ってことですか?
そうそう。正確に言うと「公益財団法人東京都中小企業振興公社」が窓口になってる事業で、目的はズバリ都市課題の解決に役立つ製品・サービスの販路開拓 。しかも補助上限が150万円 で、補助率が2/3 !これはデカいですよ。
えっ、150万円の2/3ってことは…ざっくり100万円がお金として戻ってくる計算?それってすごくないですか?
まさにその通り!ただし「千円未満切捨て」なんで、例えば経費が150万円なら100万円ピッタリじゃなくて99万9000円になる計算ですけどね。でもこれだけあれば展示会出展だって本気でできる。
なるほど〜。でも「都市課題の解決」って、なんか大きなテーマですよね。具体的にどんな商品が対象になるんですか?
ここがポイントで、①安全・安心 ②高齢者・介護・障害者 ③DX推進 ④暑さ対策 、この4つのどれかに該当する必要があるんです。
おお、4つも分野がある!「暑さ対策」なんて、まさに東京の都市課題って感じですよね。でも「DX推進」って結構幅広くないですか?
そうなんです。DX関連の製品や技術、例えば業務効率化ツールやデジタル化を支援するサービスなんかも入ります。自社で企画・製造して、自社製品として単独で販売する権利を持っていることが条件ですが、結構な範囲の製品が対象になり得ます。
なるほど。じゃあ「ウチの商品、これに当てはまるかな?」って思ったら、まずはこの4分野に照らし合わせてみるのが大事ですね。
補助金の特徴を一気にチェック! 補助上限150万円
助成対象経費の2/3以内。千円未満切捨て。
4つの対象分野
①安全・安心②高齢者・介護・障害者③DX推進④暑さ対策
販路拡大に特化
展示会出展、EC出店、サイト制作、印刷物、動画、広告等が対象
都内中小企業が対象
幅広い業種が対象。従業員数の制約なし。
さっき「150万円の2/3で約100万円」ってざっくり言いましたけど、もう少し正確に教えてください。計算方法ってどうなるんですか?
いい質問!では具体的に行きましょう。補助額の計算式は「助成対象経費 × 2/3 」で、出た金額の千円未満を切り捨てます。で、その上限が150万円 。
助成対象経費 補助率 計算結果 実際の補助額 50万円 2/3 33万3333円 33万3000円 100万円 2/3 66万6666円 66万6000円 225万円 2/3 150万円 150万円(上限) 300万円 2/3 200万円 150万円(上限で頭打ち)
おー、表にすると一目瞭然!なるほど、225万円以上の経費をかけても、もらえるのは150万円までってことですね。
その通り。ただ補助率が2/3なんで、仮に経費が50万円でも33万円も返ってくる。これはかなり手厚いですよ。ちなみに助成対象期間は最長で1年1ヶ月。第1回と第2回で期間がちょっと違うんで要注意です。
第1回 : 令和8年10月1日 〜 令和9年10月31日(最長1年1ヶ月)
第2回 : 令和9年2月1日 〜 令和10年2月29日(最長1年1ヶ月)
あら、スタート時期が違うんですね。どっちがオススメですか?
それは計画してる展示会の日程次第です。例えば2026年の秋に大きな展示会があるなら第1回、2027年の春先から準備するなら第2回がいいでしょう。どちらも最長1年1ヶ月なので、計画的に準備できるのが強みですね。
なるほど。じゃあまず展示会のスケジュールを決めてから、どっちの期間で申請するか決めるって流れですね。
ここからは対象者の話を詳しく。まず、個人事業主でも応募できるんですか?
はい、個人事業主もバッチリ対象です!むしろ「東京都内で事業を営む中小企業者等」という定義なので、法人・個人を問いません。それに業種の幅もめちゃくちゃ広い。
ちょっと一気に言いますね。漁業、建設業、製造業、電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業、複合サービス事業、サービス業(他に分類されないもの)、分類不能の産業、農業・林業、鉱業・採石業・砂利採取業、運輸業・郵便業、卸売業・小売業、金融業・保険業、不動産業・物品賃貸業、学術研究・専門・技術サービス業、宿泊業・飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業、教育・学習支援業、医療・福祉…。
ちょっと待って!(笑)多すぎてついていけませんよ。でもほぼ全部じゃないですか?
そうなんです。ほとんどの業種がカバーされてます。飲食店も、塾も、建設会社も、IT企業も、みんな対象になり得る。東京都として「とにかく都内の中小企業に販路を広げてほしい」っていう強い思いが感じられますよね。
従業員数の上限とかってありますか?小規模じゃないとダメとか。
ここがまたいいところで、従業員数の制約はなし 。公式ページにも「従業員数の制約なし」って明記されてます。だから従業員が100人いる会社でも、10人の会社でも、同じ条件で応募できます。
マジですか!それは太っ腹だなあ。じゃあ逆に、どんな会社が対象外になっちゃうんですか?
まず大前提として、東京都内に事業所がある中小企業者 であること。それから補助の対象になる商品は「自社で企画・製造し、自社製品として単独で販売する権利を有している」ものに限られます。つまり単なる卸売りや転売、OEM受託だけの商品はダメってことですね。
ああ、なるほど。自社開発品じゃないと対象外ってわけか。でも自社で作ってる商品なら、どんな小さな会社でもチャンスがあるってことですね。
対象判定フローチャート あなたは都内の中小企業者ですか?
はい 自社で企画・製造し、単独販売権を持つ商品がある
4つの対象分野のいずれかに該当するか確認
展示会出展や販促活動の計画を立てる
募集期間内に申請
じゃあ次はお金の使い道。150万円の2/3が補助されるとして、何に使えるんですか?
助成対象経費は大きく分けて「販路開拓費 」と「販売促進費 」の2つ。それぞれに細かい区分があるんですが、まず一つ目からいきましょう。
①販路開拓費 には、展示会等参加費(出展小間料、オンライン展示会出展基本料、資材費、輸送費)、EC出店初期登録料(限度額20万円)、サイト制作・改修費(限度額20万円)が含まれます。
おお!展示会の出展料だけじゃなくて、ブースの備品や輸送費まで対象になるんですね。ECサイトに出店する時の初期費用も…これは嬉しい!
で、②販売促進費 には、印刷物制作費(限度額50万円)、動画制作費(限度額20万円)、広告掲載費(限度額20万円)があります。
パンフレットやカタログの制作費、プロモーション動画、Web広告…これも全部対象になるんだ!
販売促進費のみの申請はできない んです。つまり、印刷物や動画だけ作って補助金をもらうことはできない。必ず販路開拓費(展示会出展など)とセットで申請しなきゃいけないんです。
あー、なるほど。展示会に出展するから、ついでにパンフレットも作って動画も撮って…っていう流れが前提なんですね。確かに「販路拡大」の名にふさわしい。
その理解でバッチリです。経費ごとに限度額があるのも要チェック。EC出店初期登録料は20万円まで、サイト制作・改修費は20万円まで、印刷物制作費は50万円まで、動画制作費は20万円まで、広告掲載費は20万円まで。これらの上限を超えた分は自己負担になります。
逆に「これは対象外です」っていう経費ってあるんですか?
細かいところは公募要領で確認必須ですが、一般的には展示会参加のための交通費や宿泊費、人件費、飲食費などは対象外になるケースが多いです。あくまで「販路開拓に直接必要な経費」という視点で考えてください。
なるほど。あと、これって「後払い」ですよね?つまり一旦自分でお金を立て替えて、後で補助金が入金される仕組み。
そうそう、これめっちゃ大事。補助金は**後払い(精算払い)**が基本。だから事前に資金を用意しておく必要があります。そこだけ注意してください。
助成対象経費まとめ 展示会出展小間料・資材費・輸送費が対象 EC出店初期登録料もOK(上限20万円) サイト制作・改修費もOK(上限20万円) 印刷物制作費は上限50万円まで 動画制作費は上限20万円まで 広告掲載費は上限20万円まで × デメリット
販売促進費のみの申請は不可 全て後払い(精算払い) EC出店・サイト制作・印刷物・動画・広告には個別の上限あり 事前に資金を用意する必要がある
ここからは申請の具体的な流れを教えてください。何から始めればいいんですか?
まず最初の関門が「GビズID(GビジネスID) 」の取得。これは国が運営する共通の認証システムで、補助金の電子申請にはほぼ必須です。
知ってます、それ!でも取得に時間がかかるって聞いたことあります。
その通り。特に**法人のGビズID(正式にはGビズIDの「法人確認済」アカウント)**は、申請から発行までに数週間かかることがあります。だから申請を考えたら、まず真っ先にGビズIDの取得手続きを始めるのが鉄則です!
募集期間が2026年7月10日から7月31日までだから、遅くとも6月には取得しとけってことですね。
完璧な理解です。特に初めて取得する人は、必要書類を揃えるのにも手間取るから、1ヶ月前には動き出したい ところですね。
ざっくり言うと、①申請書(オンラインフォーム)②申請書別紙(Excelファイル)③その他必要書類(会社概要や商品パンフレット等)の3点セット。特に「申請書別紙」には事業計画や経費の内訳を細かく書く必要があります。
事業計画書的なものが必要なんですね。初めてだとハードル高く感じるかも。
確かに。でも心配しないでください。公募要領に詳しい書き方の説明があるし、必要なら公社の相談窓口(TEL: 03-3251-7895)に問い合わせれば親切に教えてくれますよ。
そう。**jGrants(日本政府の補助金ポータルサイト)**から電子申請します。GビズIDでログインして、画面の指示に従って必要事項を入力し、ファイルをアップロードして送信。これで完了です。
郵送とか持参じゃなくて、完全オンラインなんですね。時代だなあ。
そうなんです。ただ、申請期間が2026年7月10日から7月31日まで と約3週間しかないから、締切ギリギリにシステムが混雑する可能性も考慮して、余裕を持って提出しましょう。
補助金申請の流れ 1 GビズIDを取得
法人確認済アカウントが必要。1ヶ月前に動き出そう
2 公募要領を確認
公式ページからダウンロード。対象経費と要件を把握
3 申請書類を準備
申請書別紙(Excel)に事業計画・経費内訳を記入
4 電子申請で提出
jGrantsにログインし、フォームに必要事項を入力して送信
5 6 事業実施・報告
採択後、計画に沿って事業を実施。終了後に実績報告
ここが一番気になるところです。審査ってどんな基準で行われるんですか?「うちの商品、通りますかね?」って不安な事業者さんも多いと思うんですが。
重要なのは「東京の都市課題を解決する製品・サービスであること 」を明確に示すことです。この補助金の目的を思い出してください。「持続可能で安全な東京の実現に資する」って書いてありましたよね。
そうそう、「防災・減災、介護負担軽減、高齢者ニーズ、DX推進」ってやつですね。
そう。だから事業計画書を書く時は「東京にはこんな課題がある。その課題に対して、自社の商品はこうやって解決する。だから販路を広げたいんだ」っていうストーリーを明確に伝える必要があります。
なるほど。漠然と「売上を伸ばしたい」じゃダメで、「東京の困りごとを解決するから補助金をください」っていう筋書きが必要なんですね。
もう一つ大事なのが「具体的で現実的な販路開拓計画 」。たとえば「〇〇展示会に出展して、ターゲット顧客△△社にアプローチする。それに合わせてパンフレットを新しく作り、Webサイトもリニューアルする」といった流れが一貫してるかどうか。
あ、さっきの「販路開拓費+販売促進費をセットで」って要件にもつながってますね。展示会に行くだけじゃなくて、その後のフォローも考えてるのが評価されるってことか。
その通り!経費の使い道一つ一つに「なぜこれが必要か」の説明ができること。これが審査を通過する最大のポイントです。
逆に「これやっちゃうと落ちるかも」っていう失敗例ってありますか?
よくあるのが「経費の積算がざっくりしすぎ 」。たとえば「展示会参加費 100万円」とだけ書いて、内訳がない。これだと「本当にちゃんと計画してるの?」って疑われます。
ああ、それは確かに。具体的に「小間料○万円、資材費○万円、輸送費○万円」って分けて書かないとダメですね。
そうそう。あと「商品と4分野の関連性が不明確 」なケース。せっかく良い商品でも「これって安全・安心に関係あるの?」って審査員に疑問を持たれたらアウト。書類でしっかり説明しましょう。
なるほど。じゃあ「申請書別紙」に書く事業計画が勝負どころってわけですね。公募要領をしっかり読んで、それに沿った内容を書くことが大事。
具体的なスケジュール感も教えてください。いつ申請して、いつお金がもらえるんですか?
まず募集期間が2026年7月10日〜7月31日 。この間に申請します。審査を経て採択されると、第1回は令和8年10月1日から、第2回は令和9年2月1日から 事業を開始できます。
事業期間は最長1年1ヶ月。じゃあ実際にお金が振り込まれるのは事業が終わった後なんですよね?
そう、**後払い(精算払い)**なので、事業が完了して実績報告書を提出、その審査が通ってから振り込まれます。早くても事業開始から半年以上はかかると思っておいたほうがいいでしょう。
なるほど。だからこそ「手元資金を用意しておけ」って話になるんですね。事業者が一番間違えやすいポイントかも。
おおまかなスケジュール目安 2026年6月〜7月
準備期間
GビズID取得、公募要領確認、申請書類作成
2026年7月10日〜31日
申請期間
jGrantsで電子申請
2026年8月〜9月
審査期間
書類審査。採択結果通知
2026年10月〜
事業実施(第1回の場合)
展示会出展、販促物制作など
事業終了後
実績報告〜入金
報告書提出後、審査を経て補助金が振り込まれる
最後に、よくある質問をいくつかピックアップしましょう。
はい、まずNo.1は「複数の展示会に出展してもいいの? 」という質問。答えはOK です。ただし補助上限は150万円、補助率は2/3以内というルールは変わりません。複数出展する場合は合計額で計算します。
なるほど。じゃあ「他の補助金と併用できるの? 」はどうですか?
これに関しては「公募要領で確認してほしい」としか言えません。制度によって併用の可否が違うからです。同じ経費に対して二重に補助を受けることは基本的にできませんが、別々の経費なら併用できる可能性もあります。必ず事前に確認を。
確かに、そこは自己判断しちゃダメですね。あと「採択率はどのくらい? 」って気になる人も多そう。
残念ながら、提示されている情報には採択率の記載はありません。ただ、しっかり計画を練って、要件に合った申請をすれば十分チャンスはあると思います。何より補助上限150万円・補助率2/3 という手厚さは、よっぽどの理由がない限り狙うべきですよ!
室谷さん、今日は本当に詳しくありがとうございました!最後に、この補助金を一言でまとめるとしたら?
「東京都が本気で支援する、都市課題解決型商品の販路拡大チャンス 」ですね。上限150万円、補助率2/3、業種も従業員数も幅広くカバー。しかも展示会出展からEC出店、サイト制作、動画制作まで、使える経費の範囲が広い。
条件も期間も明確で、わかりやすい補助金ですね。申請期間は2026年7月10日から7月31日まで。約3週間しかないから、今から準備を始めるのがベスト!
そうです!まずは公式ページで公募要領をゲットして、GビズIDの取得に着手。そして自社の商品が4つの分野のどれに当てはまるか、じっくり考えてみてください。疑問があれば東京都中小企業振興公社(TEL: 03-3251-7895)に問い合わせるのも手です。
ありがとうございました!これを読んだ事業者の皆さん、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
1 補助上限150万円・補助率2/3の手厚い制度 2 対象は安全・安心、高齢者・介護・障害者、DX推進、暑さ対策の4分野 3 都内中小企業ならほとんどの業種がOK、従業員数制限なし 4 展示会出展、EC出店、サイト制作、印刷物、動画、広告が対象経費 5 販路開拓費と販売促進費をセットで申請が必須 6 申請期間は2026年7月10日〜31日。GビズIDは事前取得必須 7 後払い(精算払い)のため手元資金の確保が重要