室谷さん、今日は東京都の新しい補助金について教えてください!「育児・介護との両立のためのテレワーク活用促進奨励金」って、なんだか名前だけでお腹いっぱいになりそうなんですけど(笑)
確かに長いですよね(笑)。でも中身はめっちゃシンプル!3歳未満の子育て中や介護中の従業員がテレワークできるように、会社がルールを整えたらお金がもらえるんです。
えっ、それだけでお金もらえちゃうの?すごくないですか?
マジです。実は東京都が令和8年度(2026年度)に新しく始めた事業で、テレワーク規定を整備するだけで最大30万円!これは知らないと損ですよ。
背景にあるのが、改正育児・介護休業法なんです。2025年に法律が変わって、3歳未満の子を持つ従業員にテレワークを選べるようにするのが義務になったんですよ。
さらに、介護が必要な家族がいる従業員に対しても、テレワークできるように努力義務がかかってる。でも中小企業がいきなり制度を作るのは大変ですよね。そこで東京都が「じゃあ助成するよ」と手を挙げたわけです。
なるほど。法律の流れに乗って、会社のルールづくりを後押しする制度なんですね。
対象は東京都内に本社か事業所がある中小企業です。業種はほぼなんでもOK。漁業も建設も情報通信も、医療福祉も飲食も、全部入ってます。
そう。さらに、常時雇用する労働者が2人以上300人以下という要件もあります。個人事業主でも大丈夫ですよ。
制度は2つのコースに分かれていて、組み合わせで最大30万円です。基本は定額で、申請したら全額もらえるタイプ。
まず「導入コース」。これはテレワーク規定を新しく作った会社向けで、20万円(定額) です。
新しくルールを作ったら20万円!結構大きいですね。
もう一つが「介護離職防止コース」。介護中の従業員がテレワークしやすくなる制度を規定に入れたら、こちらも20万円(定額)。
そこが大事なポイント!両方やっても合計で30万円なんです。導入コース20万+介護離職防止コース20万=40万にはならず、上限30万円で抑えられています。
あ、そうなんですね。でも30万円あれば十分助かりますよ。
制度の特徴導入コース 20万円
テレワーク規定を新規導入した場合に支給
介護離職防止コース 20万円
介護中の従業員向けのテレワーク制度を導入
介護離職防止コースって、具体的にどんなことをしないといけないんですか?
財団が指定する4つの項目のうち、1つ以上をテレワーク規定に入れればOK。具体的な4項目は公募要領で確認してほしいんですが、たとえば「時間単位や半日単位でのテレワーク」「要介護状態になる前の家族を介護する従業員もテレワーク可能にする」といった内容です。
介護って急に必要になるから、柔軟なテレワークができると助かりますよね。
そうです。そして要注意なのが、介護離職防止コースだけを申請する場合でも、3歳未満の子を育てる従業員向けのテレワーク規定は必須という条件。「1」がないとダメなんです。
え、両方の規定を満たしてないと片方だけでも申請できないってこと?
そうです!介護離職防止コースだけ申請したい人も、まず「3歳未満の子を育てる従業員がテレワークできる規定」を作らなきゃいけない。これは結構なハードルですね。
先ほど個人事業主も対象って言いましたが、具体的にどういうことですか?
常時雇用する労働者が2人以上300人以下という条件を満たしていれば、個人事業主でも法人でもOKです。たとえば従業員を2人雇っている個人事業主でも申請できます。
「常時雇用する労働者」って、パートやアルバイトは含まれるんですか?
そこは公募要領で確認が必要です。ただ一般的な解釈だと、週の所定労働時間が20時間以上とか、1年以上雇用される見込みがあるなど、一定の基準があります。「うちの従業員はカウントされるの?」と思ったら、公益財団法人東京しごと財団の募集要項でご確認ください。
従業員が2人以上ということは、1人だけの会社はダメなんですね。
そう。フリーランス一人だけの事業所は対象外です。でも従業員が2人いればいいので、小規模事業者でも十分チャンスはあります。
中小企業なら大半が入る範囲です。業種もほぼ全部カバー。農業や漁業、建設業、製造業、情報通信、飲食、医療福祉まで含まれます。
この制度の肝は「テレワーク規定」ですよね。どんなルールを作ればいいんですか?
まず絶対条件が、3歳未満の子を育てる従業員がテレワークできると明記すること。そして介護を抱える従業員もテレワークできると書くこと。この2本柱です。
つまり、全従業員を対象にした「テレワークできます」だけじゃダメなんですね。
その通り!全従業員を対象とした規定は不可で、「育児を抱える従業員」「介護を抱える従業員」が対象になることを明確に定めなきゃいけないんです。
そこ、めっちゃ重要ですね。うっかり「全従業員テレワークOK」って書くと、申請が通らない可能性があると。
そうです。ただし、全従業員を対象にした上で、その中に育児・介護従業員が含まれるという書き方ならOKなケースもある。でも基本的には「育児従業員向け」「介護従業員向け」と明記したほうが安全です。
もう一つ大事なのが、法律の内容を下回らないこと。改正育児・介護休業法では、3歳未満の子を持つ従業員に対して、テレワークを選択できるようにする措置が義務になっています。
だから会社の規定も、法律よりも条件を緩くしちゃいけないんですね。
そう。たとえば「介護の対象を同居の家族に限定する」という規定は法律より厳しいのでNGです。法律は「同居じゃなくてもOK」なので、それより狭めてはいけません。
なるほど。法律の基準を下回らない、というのがポイントです。
そしてもう一つ。「育児」「介護」それぞれの規定の対象は、原則として全従業員です。つまり、対象者を限定したい場合は、労使でしっかり協議した上で決めてください、とされています。
特定の部署だけとか、正社員だけ、というのは難しいんですね。
難しいというより、全従業員を対象にするのが基本線。どうしても限定したいなら、しっかり協議して理由を説明できるようにしておかないと、審査で引っかかる可能性があります。
ここからは実際の手続きです。申請ってどうやるんですか?
基本はJグランツという国の電子申請システムを使います。東京都や東京しごと財団が窓口ですが、申請はオンラインで完結します。
まず最初にやるべきは、GビズIDの取得です。これは国の共通認証システムで、補助金申請に必須。持ってない人は今のうちに取得しておきましょう。
GビズID、取得に時間がかかるって聞きますけど…。
そう。特に法人だと登記情報の確認などで2週間〜1ヶ月くらい見ておいたほうがいい。申請が始まる6月15日より前に取得するのがおすすめです。
補助金申請の流れ- 1
GビズIDを取得
事前に発行。法人は登記情報の確認が必要
- 2
公募要領を確認
東京しごと財団HPから最新版をダウンロード
- 3
テレワーク規定を整備
3歳未満育児+介護の両方をカバー
- 4
研修動画を視聴
導入コース申請時は2本の動画視聴が必須
- 5
東京テレワークルール実践企業宣言
宣言書を提出し「テレワーク推進リーダー設置」の表示が必要
- 6
Jグランツから申請
必要書類を添付して提出。締切は令和9年2月26日23:59
「研修動画の視聴」って項目がありますね。これは全員必須ですか?
導入コースを申請する場合は必須です。タイトルが2本あって、1本目が「多様な働き方の推進に向けて~企業が取り組むべきこと~」、2本目が「育児・介護中の従業員へのテレワーク導入における注意すべきポイント」です。
ええ。でも介護離職防止コースだけでも、3歳未満の子育て従業員向けの規定は必須なので、結果的に導入コースの内容もカバーすることになります。だったら両方申請したほうがお得ですよ。
もう一つ必須なのが「東京テレワークルール実践企業宣言」の登録と、「テレワーク推進リーダー設置」の表示がある宣言書の提出です。
そうです。申請する前に、東京しごと財団のサイトから宣言を登録して、その証明書をもらう必要があります。
一番ありがちな失敗が書類の不備。申請様式はJグランツからダウンロードできますが、ExcelやPDFのフォーマットが何種類もあるので、間違えないように注意が必要です。
そう。特にテレワーク規定の内容が条件を満たしているかどうかは、じっくり確認したほうがいい。あと、東京都のサイトに「募集要項(電子申請の手引き)」がPDFで載っているので、それを熟読してから申請しましょう。
申請すれば必ず通るんですか?審査って厳しいんでしょうか。
定額の奨励金なので、要件を満たしていれば基本的に通るはずです。でも「要件を満たしている」のハードルがちょっと高い。
何よりもテレワーク規定の内容が審査のポイントです。具体的には以下の点がチェックされます。
1つ目、3歳未満の子を育てる従業員がテレワークできることが明記されているか。2つ目、介護を抱える従業員がテレワークできることが明記されているか。3つ目、全従業員を対象とした規定ではないこと。この3つが揃ってないとアウトです。
「全従業員を対象とした規定は不可」というのが何度も出てきますね。
介護離職防止コースの場合は、さらに指定された4項目のうち1つ以上を規定に入れる必要があります。具体的な内容は公募要領で確認してほしいですが、たとえば「要介護状態になる前の状態にある家族の介護でもテレワーク可能」といったものがあります。
介護って、いきなり始まることも多いから、事前に使えると便利ですよね。
もう一つ大事なのが、申請は先着順だということ。令和8年6月15日から令和9年2月26日までが申請期間ですが、予算に達したら期間内でも終了します。
そうです。だから「まだいいや」と思っていると、お金がなくなってしまう可能性がある。なるべく早めに準備して、申請期間が始まったらすぐに出すのがベストです。
申請方法はJグランツだけですか?郵送とかはダメなんですか?
Jグランツによる電子申請のみです。郵送や窓口持参は受け付けていません。だからGビズIDは必須アイテムです。
でも最近はJグランツのUIも改善されてきています。事前に「申請様式」のExcelなどをダウンロードして準備しておけば、本番はスムーズです。
問い合わせ先は公益財団法人 東京しごと財団 企業支援部 雇用環境整備課 育児介護テレワーク支援係。電話番号は03-5211-2783、平日の9時から17時まで(12時〜13時と土日祝日・年末年始を除く)です。
何度も出てきますが、改正育児・介護休業法の内容をある程度理解しておくことが大事です。この法律の基準を下回らない規定にしないと、申請が通りません。
たとえば介護の対象者。法律では「同居の家族」に限定していません。だから会社の規定で「同居する家族に限る」と書いてしまうと、法律より厳しい規定になってしまいNGです。
ここで、よくある質問をいくつかピックアップしますね。
できます。ただし、3歳未満の子を育てる従業員向けのテレワーク規定を導入していることが必須条件です。介護離職防止コースだけ申請する人も、まず育児の規定を作らなきゃいけない。結果的に両方の条件を満たすことになるので、両方申請したほうがお得です。
いえ、既存のテレワーク規定を改定する形でもOKです。ただし、育児と介護の両方の対象を明記する必要があります。全従業員対象の規定しかないなら、そこに「育児従業員」「介護従業員」の文言を追加する改定が必要です。
Jグランツ上で修正を求められる可能性があります。ただし、締切までに再提出できないと無効になるので、余裕を持って申請しましょう。採否の結果が出るまでは、こまめにJグランツをチェックする習慣をつけてください。
基本的には課税対象と考えられます。ただし、詳細は税理士や税務署にご確認ください。
できません。常時雇用する労働者が2人以上という要件があります。従業員が1人だけの事業所は対象外です。
令和8年6月15日から令和9年2月26日23時59分まで。ただし先着順なので、予算が尽き次第終了です。早めの申請を強くおすすめします。
わー、こんなにしっかりまとまってると、申請のイメージが湧きやすいですね!
そうでしょう!この制度は、法律の改正に合わせた絶好のタイミングで、しかもお金をもらいながら職場環境を改善できるお得な制度です。ぜひ活用してください。
室谷さん、今日はありがとうございました!私も早速、会社の規定を見直してみます。
ぜひぜひ!申請は先着順なので、後悔しないように動き出しましょう。応援してます!