今日は令和8年度の受動喫煙防止対策助成金です。名前からしてタバコ関連ですよね?
室谷: そのとおりです。中小企業事業主が受動喫煙防止のための施設設備を整えるときに、その費用の一部を助成する制度です。事業場における受動喫煙防止対策を進めることが目的です。
佐藤: 国のお金ですか?
室谷: 厚生労働省の事業で、窓口と審査は事業場の所在地の都道府県労働局労働基準部健康安全課、または健康課が担当します。対象地域は全国です。
佐藤: 全国で使えるんですね。で、いくら出るんですか?
室谷: 上限が100万円、助成率は3分の2、主たる業種の産業分類が飲食店以外の場合は2分の1です。
佐藤: えっ、100万円! それは大きい。
室谷: ただし、あとでお話しする面積の上限もあります。金額の話はなかなか奥が深いんです。
そもそも、なぜこんな助成金があるんですか?
室谷: 健康増進法が改正されて、2020年4月から原則屋内禁煙が義務化されました。その影響を強く受けるのが、既存の小さな飲食店です。
佐藤: 小さなお店だと、いきなり喫煙室を作れと言われても厳しいですもんね。
室谷: そこを支えるために用意されたのが、この受動喫煙防止対策助成金です。だから対象の入口に「既存特定飲食提供施設」という言葉が出てきます。
佐藤: 既存の、というのがポイントなんですね。
室谷: はい。新しく開業するお店ではなく、2020年4月1日時点で現に存する飲食店が対象になります。
対象業種はどれくらい広いんですか?
室谷: かなり広いです。漁業、建設業、製造業、電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業、運輸業、郵便業、卸売業、小売業、金融業、保険業、不動産業、物品賃貸業、学術研究、専門・技術サービス業、宿泊業、飲食サービス業、生活関連サービス業、娯楽業、教育、学習支援業、医療、福祉、複合サービス事業、公務、農業、林業、鉱業、採石業、砂利採取業などが並びます。
佐藤: すごい、もうほとんど全部じゃないですか!
室谷: そう見えますよね。ただし最初の関門として、既存特定飲食提供施設を営むという条件があります。ここで一気に絞られます。
佐藤: あ、そっか。業種のリストは広いけど、入口は飲食店、という構造か。
室谷: まさにその構造です。ここを誤解したまま進むと、書類を作ってから対象外と分かってしまいます。
佐藤: 先に確認しないと、時間がもったいないですね。
この助成金の使途は何ですか?
室谷: 設備整備・IT導入とされています。ただ制度の目的からいえば、中心は喫煙専用室や指定たばこ専用喫煙室の設置・改修です。
佐藤: 設備を作るためのお金、と。
室谷: はい。工費、設備費、備品費、機械装置費などが助成の対象経費になります。
佐藤: なるほど。じゃあ次は金額をもっと細かく見ていきましょう。
この助成金の3つの特徴既存の小さな飲食店が入口
2020年4月1日時点で現に存する飲食店で、資本金5,000万円以下、客席面積100㎡以下
喫煙室の設置・改修が対象
入口の風速毎秒0.2メートル以上、壁・天井等での区画、屋外又は外部への排気が要件
上限100万円・助成率3分の2
主たる業種の産業分類が飲食店以外は2分の1。単位面積当たり60万円/㎡の上限も
金額の話をいきましょう。100万円って聞いた瞬間からソワソワしています。
室谷: まず押さえるのは、助成率が3分の2、主たる業種の産業分類が飲食店以外の場合は2分の1、そして上限が100万円という3点セットです。
佐藤: 3分の2と2分の1って、けっこう差が出ますよね。
室谷: 出ます。しかも、もう一つ「単位面積当たり60万円」という上限が用意されています。
佐藤: 面積でも縛りがあるんですか!
室谷: あるんです。だから「豪華な喫煙室を作ればたくさんもらえる」という話にはなりません。
自分のところがどちらなのか、どう判断するんですか?
室谷: 主たる業種の産業分類が飲食店か、飲食店以外か、です。飲食店なら3分の2、それ以外なら2分の1になります。
佐藤: 飲食店のほうが手厚いんですね。既存の小さなお店を守る、という思想が見えます。
室谷: そうですね。ただ助成率が高いからといって、対象経費の全額が出るわけではありません。あくまで3分の2です。
佐藤: 半分以上は自分持ち、と。そこは冷静にならないと。
室谷: そしてもう一つの上限が面積です。ここが今日いちばん実務的なポイントになります。
単位面積当たりの助成対象経費の上限は**60万円/㎡**です。
佐藤: 1平米あたり60万円……ピンときません。
室谷: 公式に分かりやすい例があります。主たる産業分類が飲食店以外の事業場が3㎡の喫煙専用室を設置する計画の場合、合理的な理由が認められない限り、助成対象経費は3㎡×60万円/㎡=180万円まで。助成額にして90万円まで、となります。
佐藤: なるほど! 3㎡で90万円。上限の100万円にはあと一歩届かない。
室谷: そういうことです。面積と仕様のバランスが勝負になります。
佐藤: 広く作れば上限に近づくけど、そのぶん自己負担も増えると。
室谷: まさにそのとおりです。受動喫煙防止対策に必要な金額について、必要な限度で助成する、という考え方が貫かれています。
ここまでを一度、表で見せてください。
室谷: はい、こちらです。金額の骨格はこの4行に集約されます。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 助成上限額 | 100万円 |
| 助成率 | 3分の2 |
| 飲食店以外の助成率 | 2分の1 |
| 単位面積当たりの助成対象経費上限 | 60万円/㎡ |
| 支給のタイミング | 工事実施後(概算払いではない) |
表にすると分かりやすい! でも、これだけだと実際にいくらもらえるかは見積もり次第ですよね。
室谷: そうなんです。たとえば助成対象経費が150万円で飲食店なら、3分の2でちょうど100万円。上限に当たります。
佐藤: 150万円の工事で100万円。これはでかい!
室谷: 一方、飲食店以外で同じ150万円なら2分の1で75万円です。ここは業種で差が出ます。
佐藤: 計算の練習をしてから見積もりを取りたいですね。
次は誰が申請できるのか、ですね。
室谷: 対象事業主は4つの条件をすべて満たす必要があります。既存特定飲食提供施設を営むこと、労働者災害補償保険の適用事業主であること、中小企業事業主に該当すること、そして措置を講じる区域以外を禁煙とすることです。
佐藤: 4つ全部、ですね。
室谷: はい、順番に見ていきましょう。
まず「既存特定飲食提供施設」。これが最初の関門ですよね。
室谷: はい。健康増進法に規定する第二種施設のうち、飲食店、喫茶店その他設備を設けて客に飲食をさせる営業が行われる施設で、3つの要件を満たすものです。
佐藤: 3つ、お願いします。
室谷: 1つ目、令和2年、つまり2020年4月1日時点で現に存する飲食店であること。2つ目、資本金が5,000万円以下であること。3つ目、客席面積が100㎡以下であることです。
佐藤: 客席面積100㎡って、けっこう小さいですよね。(笑)
室谷: 小さめの飲食店を想定しているので、そうなります。ここから外れると、この助成金の入口に立てません。
次の条件は中小企業事業主であること。これは表で見たいです。
室谷: はい。常時雇用する労働者数か資本金のどちらか一方の条件を満たせば、中小企業事業主と認められます。小売業、飲食店、配達飲食サービス業は50人以下または5,000万円以下です。
佐藤: サービス業は?
室谷: 物品賃貸業、宿泊業、娯楽業、医療・福祉、複合サービスなどは100人以下または5,000万円以下。卸売業は100人以下または1億円以下です。
佐藤: 建設業や製造業、運送業はどうなりますか?
室谷: その他の業種として、農業、林業、漁業、建設業、製造業、運輸業、金融業、保険業などが300人以下または3億円以下となります。
佐藤: どちらか一方でOKというのが、地味にありがたい。
| 業種 | 常時雇用する労働者数 | 資本金 |
|---|
| 小売業(小売業、飲食店、配達飲食サービス業) | 50人以下 | 5,000万円以下 |
| サービス業(物品賃貸業、宿泊業、娯楽業、医療・福祉、複合サービスなど) | 100人以下 | 5,000万円以下 |
| 卸売業 | 100人以下 | 1億円以下 |
| その他の業種(農業、林業、漁業、建設業、製造業、運輸業、金融業、保険業など) | 300人以下 | 3億円以下 |
残りの条件も確認させてください。
室谷: 労働者災害補償保険の適用事業主であること、そして事業場の室内及びこれに準ずる環境において、措置を講じる区域以外を禁煙とする事業主であることです。
佐藤: 喫煙室を作るだけではなく、それ以外は禁煙にしなさいよ、と。
室谷: そうです。喫煙室があるのに廊下やトイレで吸える状態では、対策になりませんからね。
佐藤: 順番としては「まず禁煙ありき」なんですね。ここを勘違いすると、申請しても通らないと。
室谷: そうならないように、要件は最初に全部確認しておきましょう。
あなたの事業場は対象になる?2020年4月1日時点で現に存する飲食店か?
はい資本金5,000万円以下を確認
客席面積100㎡以下を確認
中小企業事業主・労災保険適用・禁煙を確認
いいえこの助成金の入口には立てない
まずは都道府県労働局に相談
何を作れば助成の対象になるのか、具体的に知りたいです。
室谷: 対象は、一定の要件を満たす喫煙専用室、指定たばこ専用喫煙室の設置等に必要な経費です。既存特定飲食提供施設であることが前提になります。
佐藤: 2種類あるんですね。
室谷: はい。そして2種類の違いが、けっこう重要なポイントです。
名前が似ていて混乱します。違いは何ですか?
室谷: 違いは「喫煙以外での使用」ができるかどうかです。喫煙専用室は喫煙以外での使用は不可。指定たばこ専用喫煙室は可とされています。
佐藤: なるほど。じゃあ、食事もできるようなスペースは指定たばこ専用喫煙室のほう、と。
室谷: そういう理解で進めてください。ただし、設備として満たすべき要件は2種類とも同じです。
佐藤: 用途の広さだけで選べばいいわけではない、と。ここは施工業者さんと相談ですね。
喫煙専用室と指定たばこ専用喫煙室の違い| 項目 | 喫煙専用室 | 指定たばこ専用喫煙室 |
|---|
| 対象 | 既存特定飲食提供施設 | 既存特定飲食提供施設 |
| 入口の風速 | 毎秒0.2メートル以上 | 毎秒0.2メートル以上 |
| 区画 | 壁・天井等によって区画 | 壁・天井等によって区画 |
| 排気 | 屋外又は外部の場所に排気 | 屋外又は外部の場所に排気 |
| 喫煙以外での使用 | 不可 | 可 |
要件の中身を見ていきましょう。風速って出てきましたよね。
室谷: はい。入口における風速が毎秒0.2メートル以上であること。煙が室内から室外に流出しないよう、壁、天井等によって区画されていること。そして煙を屋外または外部の場所に排気すること。この3点です。
佐藤: 数字だけ見ると控えめな気がしますけど、実際は空調や排気の設計とセットですよね。
室谷: そうですね。風だけ強くすればいいわけではなく、区画と排気がセットで成立している必要があります。
佐藤: つまり、リフォームの設計段階から関わってくる話だと。
室谷: そのとおりです。だからこそ申請前の相談が勧められています。
佐藤: 順番を間違えると作り直しになりそうで怖い。(笑)
ここが気になる。何が出て、何が出ないんですか?
室谷: 対象は喫煙室の設置などに係る経費のうち、工費、設備費、備品費、機械装置費などです。
佐藤: 工事費だけじゃないんだ。
室谷: そうなんです。ただし、受動喫煙防止対策に必要なもの、という縛りがあります。ここが実務の分かれ目になります。
具体的なイメージをもう少しください。
室谷: たとえば、喫煙室そのものを作る工費、換気や排気の設備費、室内に置く備品費、機械装置費といったものが挙がります。
佐藤: なるほど。でも、どこまでが「必要なもの」かは判断が難しそうですね。
室谷: そうですね。だからこそ、事業計画の内容が技術的および経済的な観点から妥当であることが必要とされています。
佐藤: 技術的と経済的、両方の目で見られるんですね。これはしっかり説明を用意しないと。
室谷: 見積書の内訳を丁寧に作るのが近道です。
減額査定って聞くとドキッとします。どんなときに起きるんですか?
室谷: 必要以上の性能を有する機械設備、高価な材料を用いた事業は減額査定の対象になります。この助成金は100万円を上限としていますが、受動喫煙防止対策に必要な金額について、必要な限度で助成するものだからです。
佐藤: 上限いっぱいまで出るわけではない、と。
室谷: そうです。豪華さは評価されません。あくまで対策として必要かどうかです。
佐藤: 見積もりの段階で「これは本当に必要か」を説明できる状態にしておく、と。
室谷: まさにそこが勝負になります。
助成対象経費の考え方- 工費・設備費・備品費・機械装置費などが対象
- 喫煙室の設置・改修に必要な経費が対象
- 面積の上限60万円/㎡の範囲で必要な分が対象
×デメリット
- 必要以上の性能の機械設備は減額査定
- 高価な材料を用いた事業も減額査定
- 受動喫煙防止に必要な限度でしか出ない
- 支給は工事実施後で概算払いではない
ここからは手続きの話ですね。いちばん大事なポイントを先に教えてください。
室谷: 工事の実施前に申請が必要、これに尽きます。着工前に受動喫煙防止対策助成金交付申請書を所轄の都道府県労働局長に提出し、あらかじめ交付決定を受ける必要があります。
佐藤: 工事しちゃってから「さあ申請しよう」ではダメなんですね。
室谷: ダメです。しかも交付決定前の契約や支払についても、事前に手続きが必要になります。ここは必ず労働局に相談してください。
佐藤: 先に動くと戻せない。順番が命ですね。
室谷: また、助成金の支給は工事実施後です。概算払いではありません。
書類は何を用意するんですか?
室谷: 交付申請では、受動喫煙防止対策助成金交付申請書、受動喫煙の防止に係る事業計画、交付要件等確認申立書といった様式を使います。ほかにも変更承認申請書、事業中止・廃止承認申請書、事業実績報告書、支払請求書などが用意されています。
佐藤: けっこうな数ですね。
室谷: そして大事なのが「受理」の考え方です。すべての書類が揃い、誤った記載や書類の不足などの不備がない申請書類が提出されたことを確認できて、はじめて受理となります。
佐藤: 出しただけでは受理じゃない、と。これは知らないと危ない!
室谷: ですから、書類の不備を避けるためにも、申請前に事業場の所在地の都道府県労働局に相談しておくことが勧められています。
オンラインで出せるんですよね?
室谷: 窓口への持参のほか、jGrantsによる電子申請でも受け付けています。jGrantsを使うには、GビズIDのプライムアカウントまたはメンバーアカウントの取得が必要です。
佐藤: じゃあ、まずIDの準備からですね。
室谷: ところが、厚生労働省のページには、現在システム上の問題により電子申請が利用いただけない状態だと記載されています。使えるようになったらホームページで知らせる、という案内になっています。
佐藤: えっ、それは先に確認しないと危ない! 気づかず待ってしまうところでした。
室谷: ですので、まずは都道府県労働局への相談から始めるのが確実です。
申請から支給までの流れ- 1
労働局に事前相談
事業場所在地の都道府県労働局労働基準部健康安全課(又は健康課)へ
- 2
要件を確認
既存特定飲食提供施設・中小企業事業主・労災保険適用・禁煙を確認
- 3
GビズIDを準備
電子申請するならプライムまたはメンバーのアカウントを取得
- 4
着工前に交付申請書を提出
事業計画など必要書類を添えて提出。窓口持参かjGrantsで電子申請(現在は利用不可の案内)
- 5
- 6
工事を実施
風速・区画・排気の要件を満たす喫煙室を整備
- 7
- 8
支払請求書を提出
支給は工事実施後。概算払いではない
ここまでの話を踏まえて、つまずきポイントを整理したいです。
室谷: 大きく4つあります。複数事業場の判定、テナントや顧客専用喫煙室の扱い、事業場を引き払うときの財産処分、そして悪質な勧誘への注意です。
佐藤: 順番にお願いします。
何店舗も持っているオーナーさんの場合、どうなるんですか?
室谷: 申請対象の事業場だけでなく、企業全体の資本金と労働者数で中小企業事業主かどうかを判断します。
佐藤: 店舗単体で見るんじゃないんですね。
室谷: はい。そして中小企業事業主に該当すれば、個々の事業場ごとに申請が可能です。
佐藤: なるほど、入口は企業全体で判定して、申請は事業場ごと、と。
室谷: その理解で正しいです。
貸しビルに入っている飲食店はどうですか?
室谷: テナントに出店している事業者や貸しビルに入居している事業者も、施設管理者の承諾が得られれば申請できます。
佐藤: よかった。じゃあ顧客専用の喫煙室を作る場合は?
室谷: それも助成の対象となります。この場合、事業場の室内及びこれに準ずる環境において、喫煙室以外では喫煙を禁止する必要があります。宿泊施設の客室などは除かれます。
佐藤: お客さん向けでもOKなんだ! でも禁煙ルールは守らないといけない、と。
室谷: そこがセットです。
あとから困るケースを教えてください。
室谷: 喫煙室を設置した事業場を引き払う場合です。助成金を交付した年度の終了後5年を経過していない場合は財産処分の制限があるので、都道府県労働局長の承認を受けなければなりません。
佐藤: 5年は長い。(笑)
室谷: さらに、自己都合または助成金の目的に反して喫煙専用室等を廃棄した場合は、財産処分制限期間の残存期間に応じた助成金交付額の返還を命じることがあります。
佐藤: それは怖い! 取得した機械設備や不動産の改造、処分、譲渡、貸与も事前に申請が必要な場合があるんでしたよね。
室谷: そのとおりです。手続きを行わないと返還の対象になります。
注意喚起のようなものはありますか?
室谷: あります。最近、「国の助成金を使えば無料で喫煙室が設置できる」と業者から勧められた、という情報が寄せられているそうです。
佐藤: 無料! って聞こえはいいけど……。
室谷: 国の助成金は工事費の一部を補助するもので、全額を補助するものではありません。何か不審な点があれば、所轄の都道府県労働局に連絡してください。
佐藤: これは覚えておきます。3分の2か2分の1しか出ないんだから、無料にはならないですよね。
室谷: そのとおりです。そして、交付要綱や交付要領などの規定類をよく読み、制度の内容を理解してから申請してください。
最後にスケジュールと基本情報を固めたいです。
室谷: はい。令和8年度の申請受付はすでに始まっていて、申請期日は令和9年1月31日です。
佐藤: まだ時間はある、と思っていると危ないやつですね。
室谷: そうなんです。予算に達したら期日前に締め切られますから。
正確な期間を教えてください。
室谷: 募集期間は2026年9月30日から2027年1月31日まで。申請受理期間は令和9年1月31日、23時59分までです。
佐藤: 日曜日ですよね。そこが締切と。
室谷: そう記載されています。そして申請額が予算に達した場合、申請期日より前に申請を締め切る予定です。お早めに、と案内されています。
佐藤: 早い者勝ちの要素があると。のんびりしてられないですね。
令和8年度のスケジュール2026年9月30日
募集開始
令和8年度の申請受付を開始
2026年9月から
事前相談と準備
要件の確認、見積もり、労働局への相談
着工前
交付申請
工事の実施前に申請し、交付決定を受ける
2027年1月31日 23時59分
申請受理の締切
予算に達した場合は期日前に締切
相談や問い合わせはどこにすればいいんですか?
室谷: 事業場の所在地の都道府県労働局労働基準部健康安全課、または健康課です。助成金の制度の内容や申請の相談は、ここが窓口になります。
佐藤: 審査も同じところがやるんですよね。
室谷: はい。申請後には、事業場の所在地の都道府県労働局労働基準部健康安全課または健康課から連絡が来ます。
佐藤: なるほど。都道府県労働局の一覧は厚生労働省のページにあるんですね。
室谷: はい。そこから自分の所在地の窓口を探してください。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 令和8年度_受動喫煙防止対策助成金 |
| 実施機関 | 受動喫煙防止対策助成金(厚生労働省。窓口は都道府県労働局) |
| 助成上限額 | 100万円 |
| 助成率 | 3分の2(主たる業種の産業分類が飲食店以外は2分の1) |
| 単位面積当たりの上限 | 60万円/㎡ |
| 募集期間 | 2026年9月30日〜2027年1月31日 |
| 申請受理期間 | 令和9年1月31日 23時59分まで |
| 対象地域 | 全国 |
| 対象業種 | 漁業、建設業、製造業、運輸業、卸売業、小売業、金融業、保険業、宿泊業、飲食サービス業、医療、福祉など |
| 使途 | 設備整備・IT導入 |
| 公式URL | https://www.jgrants-portal.go.jp/subsidy/a0WJ200000CDeRiMAL |
| 相談先 | 事業場所在地の都道府県労働局労働基準部健康安全課(又は健康課) |
表にすると一気に見やすくなりますね。募集期間、締切、対象地域、実施機関、公式URL。これで迷わない!
室谷: ただ、最終的な判断は公募要領や手引きで確認してください。手引きの最終改正は令和8年8月13日、交付要綱と交付要領の最終改正は令和3年5月6日です。
佐藤: 手引きまで読むんですね。
室谷: はい。制度の中身を理解してから申請する、というのがこの助成金の鉄則です。
最後に、読者から出そうな質問に答えてもらえますか?
室谷: いくつかあります。まず「小さな飲食店でも本当に対象になるのか」です。
席が20席くらいの小さな店でも、対象になりますか?
室谷: 既存特定飲食提供施設の3要件を満たしていれば対象になります。2020年4月1日時点で現に存する飲食店で、資本金5,000万円以下、客席面積100㎡以下です。
佐藤: 小さめの店ほど対象になりやすい、と。
室谷: そうですね。ただし、そのうえで中小企業事業主、労災保険の適用、禁煙の誓約といった条件も満たす必要があります。
佐藤: わかりました。まず3要件を自分の店で確認してみます。
書類づくりを全部お任せするのはありですか?
室谷: 注意事項として、社会保険労務士や施工業者が実質的に申請書の作成等を行った事例で、申請者が内容を理解しておらず、問題になった事例があります。
佐藤: 丸投げはダメ、と。
室谷: 申請する事業の内容を十分に把握して、申請を行ってください。これが明記されています。
佐藤: なるほど。担当者に聞きながら、自分でも理解しておくのが大事ですね。
初めての人が明日から何をすればいいですか?
室谷: まず交付要綱、交付要領、手引きを読みます。次に自分の事業場が対象かどうかを確認します。そのうえで、事業場の所在地の都道府県労働局に相談してください。
佐藤: 見積もりはそれから?
室谷: はい。着工前の申請が絶対条件ですから、工事の契約や支払より先に動いてください。
佐藤: 順番、覚えました。相談してから動く!
室谷: それがいちばん安全です。