室谷さん、今日のお題は「事業承継・M&A補助金」の16次公募、専門家活用枠です。名前が長すぎません?
長いですよね(笑)。正式には「中小企業生産性革命推進事業 事業承継・M&A補助金(16次公募)」の中の専門家活用枠で、買い手支援類型と売り手支援類型、この2つをまとめた呼び方です。
M&Aって買う側と売る側の両方がありますもんね。そこに補助が出るんですか。
そうなんです。制度の目的は、中小企業者と個人事業主が事業承継・事業再編・事業統合をきっかけに新しい取り組みをする事業の経費の一部を補助して、生産性向上で日本経済を活性化すること。専門家活用枠は、その中のM&Aに係る専門家活用の費用を支える枠です。
なるほど! 使途としては「事業を引き継ぎたい」という整理ですね。で、いくら出るんですか?
基本情報だと補助上限800万円、補助率は2/3以内または1/2以内です。募集期間は令和8年(2026年)10月2日から11月6日まで、対象地域は全国です。
専門家活用枠のポイント買い手と売り手の両方を支援
M&Aに係る専門家活用の費用が補助対象
受付は電子申請のみ
Jグランツでの受付。GビズIDプライムが必要
期日5営業日前の提出を推奨
不備指摘や修正差戻しを受けたい場合
FA・仲介費用は登録業者に限る
M&A支援機関登録制度に登録されたFA・仲介業者
補助対象経費はどちらもM&Aに係る専門家活用の費用です。ただ、補助率と上限の考え方が類型ごとに違います。中小企業庁の公表資料だと、買い手支援類型が1/3・1/2・2/3、売り手支援類型が1/2・2/3と分かれています。
えっ、1/3が出てくるんですか。さっき「2/3以内か1/2以内」って聞いたばかりなのに。
そこが最大の混乱ポイントなんです。公募情報の基本情報は「2/3以内 又は 1/2以内」、中小企業庁の公表資料は類型ごとに1/3・1/2・2/3。だから自分の類型がどの区分に当てはまるか、公募要領で必ず確認してください。
はい、そこは絶対に自分で確認します。類型の選び方も間違えると怖いですね。
そうですね。買い手は他者から経営資源を引き継ぐ側、売り手は他者に引き継いでもらう側です。売り手支援類型の株式譲渡では、対象会社と共同申請した支配株主、または株主代表が補助対象者になる、という立て付けも公募要領に書かれています。
まず基本の数字を固めたいです。上限と補助率、もう一度お願いします。
この制度の基本情報は、補助上限800万円、補助率は2/3以内または1/2以内です。ただしこれは専門家活用枠全体の整理で、類型ごとの細かい区分は別途公表されています。
補助率2/3なら、300万円の経費で200万円出るってことですよね。大きいなあ。
計算としてはそうなります。ただし対象経費かどうかの判定が先です。対象外の経費が混ざっていると、その分は補助されません。
はい、中小企業庁の公表内容をまとめますね。ここから先は数字がたくさん出るので、自分の類型を指で追いながら読んでください。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 補助上限(基本情報) | 800万円 |
| 補助率(基本情報) | 2/3以内 又は 1/2以内 |
| 買い手支援類型の補助率(中小企業庁の公表内容) | 1/3・1/2・2/3 |
| 買い手支援類型の補助上限(同) | 600〜800万円。100億企業要件を満たす場合は2,000万円 |
| 100億企業要件を満たす場合の補助率(同) | 1,000万円以下の部分は1/2、1,000万円超の部分は1/3 |
| DD費用を申請する場合(同) | 800万円を上限に200万円を加算 |
| 売り手支援類型の補助率(同) | 1/2・2/3(赤字、営業利益率の低下(物価高影響等)のいずれかに該当する場合について注記) |
| 売り手支援類型の補助上限(同) | 600〜800万円 |
| 小規模売り手支援類型(同) | 補助率2/3、補助上限450万円。補助対象事業者は小規模事業者等に限る |
表、ありがとうございます。買い手も売り手も600〜800万円ですか。
そう、中小企業庁の公表内容では買い手支援類型が600〜800万円、売り手支援類型も600〜800万円です。ただし買い手支援類型には100億企業要件を満たす場合で上限2,000万円という区分があります。
そこで慌てて自分で判断しないでください。100億企業要件を満たす場合、補助率は1,000万円以下の部分が1/2、1,000万円超の部分が1/3という区分です。上限だけ見て喜ぶと、補助率の落とし穴にハマります。
なるほど! 上限と補助率はセットで見ないとダメなんですね。
さらにDD費用を申請する場合、800万円を上限に200万円を加算する、という記載もあります。自分の経費構成と照らして公募要領で確認してください。
買い手支援類型と売り手支援類型| 項目 | 買い手支援類型 | 売り手支援類型 |
|---|
| 補助率 | 1/3・1/2・2/3(中小企業庁の公表内容) | 1/2・2/3(中小企業庁の公表内容) |
| 補助上限 | 600〜800万円。100億企業要件を満たす場合は2,000万円 | 600〜800万円 |
| 補助対象経費 | FA・M&A仲介費用、デュー・ディリジェンス、セカンド・オピニオン、表明保証保険料 等 | FA・M&A仲介費用、デュー・ディリジェンス、セカンド・オピニオン、表明保証保険料 等 |
| 想定される立場 | 他者から経営資源を引き継ぐ予定の中小企業・小規模事業者 | 他者に経営資源を引き継ぐ予定の中小企業・小規模事業者 |
DDってデュー・ディリジェンスのことですよね。それで200万円加算される可能性があると。
はい、中小企業庁の公表内容では「800万円を上限に、DD費用を申請する場合に200万円を加算」とされています。ただし加算の対象や計算方法は公募要領の記載が優先です。
わかりました。あと、売り手側の2/3には条件があるんですか?
中小企業庁の公表資料では、売り手支援類型の補助率1/2・2/3について、赤字、営業利益率の低下(物価高影響等)のいずれかに該当する場合、という注記が付いています。該当するかどうかは決算の数字で判断する話なので、ここも公募要領で確認が必要です。
赤字かどうかで補助率が変わる可能性があるなら、決算書は早めに手元に集めておきます。
それが正解です。あともう1つ、公表資料には小規模売り手支援類型という区分も出てきます。補助率2/3、補助上限450万円、補助対象事業者は小規模事業者等に限る、という内容です。
類型が3つあるんだ。自分の立場がどれなのか、最初に確定させないといけないですね。
まず「中小企業者等」に当てはまるかどうかです。中小企業基本法第2条に準じた定義があって、業種ごとに資本金と従業員数の基準が分かれています。
| 業種分類 | 定義 |
|---|
| 製造業その他 | 資本金3億円以下の会社、又は常時使用する従業員300人以下の会社及び個人事業主 |
| 卸売業 | 資本金1億円以下の会社、又は常時使用する従業員100人以下の会社及び個人事業主 |
| 小売業 | 資本金5千万円以下の会社、又は常時使用する従業員50人以下の会社及び個人事業主 |
| サービス業 | 資本金5千万円以下の会社、又は常時使用する従業員100人以下の会社及び個人事業主 |
業種でこんなに違うんですね。製造業その他が3億円・300人で、小売業が5千万円・50人か。
はい。加えて注記があって、ゴム製品製造業(一部を除く)は資本金3億円以下または従業員900人以下、ソフトウエア業・情報処理サービス業は資本金3億円以下または従業員300人以下、旅館業は資本金5千万円以下または従業員200人以下です。
資本金または従業員の基準を満たせば、医者(個人開業医)、農家(会社法上の会社又は有限会社である農業法人)、農家(個人農家)は中小企業者等に含みます。ただし該当者は公募要領の「6.1.補助対象となる事業及びM&Aの要件」(2)-③を確認して、対象事業に留意すること、とされています。
対象です。ただし要件が細かい。日本国内に拠点または居住地を置いて、日本国内で事業を営んでいることが前提になります。
個人事業主は「個人事業の開業届出書」と「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に提出した日から5年が経過していること、そして税務署に提出した確定申告書Bと所得税青色申告決算書の写しを出せること、が求められます。
電子で申告・届出をしている場合は、受付が確認できる「メール詳細」または「受信通知」(受付結果)を追加で出します。それが無い場合は「納税証明書〔その2〕所得金額の証明書」または「課税証明書(所得金額の記載のあるもの)」も追加、というルートが示されています。
「国籍・地域」「在留期間等」「在留資格」「在留期間等の満了の日」「30条45規定区分」が明記された住民票を添付すること、とされています。
補助対象者が法人の場合、申請時点で設立登記と3期分の決算及び申告が完了していることが要件です。
そうですね、ここはスタートアップには厳しい要件です。あわせて日本国内に拠点を置き、国内で事業を営むことに加えて、地域経済に貢献していることも必要です。
公募要領には例が挙がっていて、地域の雇用の維持・創出、域内仕入が多い、地域の強み(技術、特産品、観光、スポーツ等)の活用、域外販売が多い(インバウンド等による域内需要の増加に伴う売上も含む)、新事業等で地域経済に貢献するプロジェクトの中心的な役割、その他波及効果がある取り組み、といった内容です。
なるほど! 自社のどの話が当てはまるか、文章で説明できるようにしておかないといけないですね。
さっき「小規模売り手支援類型は小規模事業者等に限る」って話が出ました。この小規模事業者等は、中小企業者等より狭いんですよね。
はい、商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律第2条に準じた定義です。製造業その他は従業員20人以下、商業・サービス業は従業員5人以下、サービス業のうち宿泊業・娯楽業は従業員20人以下です。
商業・サービス業で5人以下って、けっこうぎりぎりですね。
そうなんです。ここでいう「商業」は卸売業・小売業を指します。従業員数の数え方も含めて、公募要領の定義を確認してください。
承知しました。従業員の数え方って、パートさんも入るんですか?
そこは公募要領の記載を確認するのが確実です。この記事では判断できないので、要領の定義を見るか事務局に聞いてください。
応募資格が17個並んでいて、読む気が失せかけたんですが。
気持ちはわかります(笑)。でも落とせないので、実務で効くものを拾います。まず反社会的勢力でないこと、関係を有しないこと、資金提供を受けていないこと。次に法令遵守上の問題を抱えていないことです。
補助事業完了後の事業化状況報告等を期限までに提出すること。そして過去の「経営資源引継ぎ補助金」または「事業承継・引継ぎ補助金」の受給者は、期日までに事業化状況報告を適切に実施していることが必要で、報告義務があるのに出していない人は対象外と明記されています。
過去に採択された人は、報告漏れがあると今回エントリーすらできないと。怖い。
そういうことです。あとは事務局から質問や追加資料の依頼があったら適切に対応すること、公募要領等に違反しないこと、経済産業省や独立行政法人中小企業基盤整備機構から補助金交付等停止措置または指名停止措置が講じられていないことも要件です。
多いです。申請時に提供した個人情報を含む全ての情報が、事業実施や効果的な政策立案、経営支援などのために事務局から国や独立行政法人中小企業基盤整備機構に提供された後、統計的な処理等をされて匿名性を確保しつつ公表される場合がある、という内容に同意することになります。
見られます。審査にあたっては中小企業庁所管の他補助金事務局が保有する、申請者に係る他補助金の申請・交付等に関する情報を利用すること、そして効率的な補助金執行のために本補助金の情報も他補助金事務局に共有することに同意する、とされています。
加えて、交付後に中小企業庁や事務局のホームページ等で法人名・代表者名(屋号、個人名)、法人番号、住所(都道府県等)、テーマ名等を公表することにも同意します。あと意外と見落とすのが、事務局が求める調査やアンケートへの協力です。
アンケートって、答えによって採点が変わるんですか?
申請時に「事業承継・引継ぎ支援センター」「よろず支援拠点」「中小企業活性化協議会(旧:中小企業再生支援協議会)」の利用状況についてアンケートを実施しますが、回答内容が採択に影響することはない、と明記されています。安心して正直に答えてください。
専門家活用枠の対象はM&Aに係る専門家活用の費用です。具体的にはファイナンシャルアドバイザー(FA)や仲介に係る費用、デュー・ディリジェンス(DD)、セカンド・オピニオン、表明保証保険料などが挙がっています。
なるほど! M&Aを進めるうえで外せない手数料や調査費用が並んでいますね。
ただし、FAやM&A仲介費用には条件があります。M&A支援機関登録制度に登録されたファイナンシャルアドバイザーまたはM&A仲介業者によるFAまたはM&A仲介費用に限る、という点です。
登録制度に載っていない業者だと、いくら払っても対象外になると。
そういうことです。この登録制度の話は、あとでもう少し詳しくやりますね。
対象になる費用と、気をつけるポイント- FAやM&A仲介に係る費用
- デュー・ディリジェンス(DD)
- セカンド・オピニオン
- 表明保証保険料 等
×デメリット
- M&A支援機関登録制度に登録されたFA・仲介業者による費用でないものは対象外
- 登録FA・仲介業者やその法人代表が補助事業者になる場合、自己又は関連会社を委託先としない事業であること
- 対象外となる中小企業者等は公募要領の記載を確認
まず、登録制度に登録されたFA・仲介業者による費用でないものは対象外になります。それから、M&A支援機関登録制度に登録されたFA・仲介業者、またはその法人の代表者が補助事業者になる場合、自己またはその関連会社をFA・M&A仲介等の委託先としない事業であること、という要件があります。
自分で自分に発注する形はダメよ、と。公募申請時に他のFA・仲介業者へ委託する理由を求められる場合もあるんですよね。
はい、そこまで明記されています。あと大きいのが、対象外となる中小企業者等の条件です。公募要領の「5.補助対象者」に【対象外となる中小企業者等】の記載があるので、自分の業種や属性を照らして必ず確認してください。
そう、だから「公募要領で要確認」です。経費の対象・対象外は、自分の計画のどの費目がどの区分になるかを1行ずつ潰していくのが結局いちばん早いです。
さっきから出てくるM&A支援機関登録制度、これは何なんですか?
公募要領では、FA・M&A仲介費用を補助対象経費にする場合、補助事業対象者が利用した「M&A支援機関登録制度」に登録されたFA・仲介業者に関する情報を、事務局からM&A支援機関登録制度事務局に情報提供すること、そして補助事業の内容について登録FA・仲介業者から同制度事務局に実績報告がなされることに同意すること、が要件になっています。
補助金を使うと、その業者の実績としてカウントされる仕組みなんですね。
契約してから「あ、登録なかった」が最悪ですね。契約前チェック事項だ。
まさにそこです。補助金は後から経費をなかったことにできないので、順番が命です。
受付はインターネットを使った電子申請(Jグランツ)のみです。郵送や窓口での受付はありません。
はい。Jグランツの申請には事前にGビズIDプライムアカウントの取得が必要です。アカウント取得には2〜3週間程度かかるため、公募締め切りに余裕をもって手続きを進めてください、と中小企業庁が案内しています。
2〜3週間! 締切の2週間前に気づいたら詰むやつだ。
そうならないでください(笑)。あと令和8年(2026年)10月5日の20時から翌日7時まで、Jグランツがメンテナンスで止まります。募集期間のど真ん中なので、作業計画に入れておきましょう。
教えてくれて助かります。アクセス集中対策みたいなものはあるんですか?
Jグランツには、アクセス集中によるシステム高負荷を防ぐため仮想待合室システムが導入されています。混雑時は待合室画面に移って、アクセス順に自動で遷移する仕様です。期日直前は避けたほうが無難ですね。
流れはこうです。GビズIDプライムを取得 → 公募要領と必要書類を確認 → 自社情報を登録・更新 → Jグランツで申請 → 不備指摘や修正差戻しに対応 → 申請期日。この順番です。
事業者の基本情報(業種・従業員数・口座情報・財務情報など)を事前に登録しておくと、申請フォームに自動で反映されて入力負担が減り、入力誤りの防止にもつながる、という仕組みです。初めての人はもちろん、登録済みの人も変更があれば更新してください。
提出した申請に不備や確認すべき事項があると、事務局からJグランツを通じて連絡が来ます。それに応答して直す作業が修正差戻しです。だからこそ、申請した人は採択結果の通知まで、Jグランツのマイページや登録したメールアドレスに連絡が来ていないか適宜確認してください。
そのとおりです。メールの見落としは本当に多いので、専用フォルダを作るくらいの気持ちでいてください。
申請までの流れ- 1
GビズIDプライムを取得
取得に2〜3週間程度。余裕をもって準備
- 2
公募要領と必要書類を確認
対象経費・要件・様式をチェック
- 3
- 4
- 5
期日5営業日前までの提出を検討
令和8年(2026年)10月29日
- 6
不備指摘・修正差戻しに対応
Jグランツを通じて連絡が来る
- 7
申請期日
令和8年(2026年)11月6日 17時(予定)
「5営業日前」って話が出ましたが、これが今日いちばん大事なやつですか?
申請そのものは11月6日までできます。ただ、この公募回は過去の傾向から前日・当日に申請が集中することが予想されていて、審査日程上、期日間際の申請だと事務局が複数回の不備指摘や修正差戻しができない、とされています。
つまり、直せないまま終わって不採択になる可能性があると。
はい。だから採択の可能性を高めるために、不備指摘や修正差戻しを希望する場合は、申請期日の5営業日前にあたる令和8年(2026年)10月29日までの提出を検討してください、という案内が出ています。
これは全員が知っておくべき情報ですね。10月29日、手帳に書きます。
書いてください(笑)。あわせて、11月6日は17時が締切(予定)です。当日の夕方に慌てないように。
16次公募のスケジュール令和8年(2026年)9月4日
公募要領を公表
中小企業庁が公表
令和8年(2026年)10月2日
公募申請受付開始
Jグランツで受付
令和8年(2026年)10月5日
Jグランツのメンテナンス
20時から翌日7時までサービス停止
令和8年(2026年)10月29日
期日5営業日前
修正差戻しを希望する場合の提出推奨日
令和8年(2026年)11月6日
申請期日
17時まで(予定)
申請書づくりを誰かに頼む場合のルールはありますか?
あります。申請内容の作成を有償で第三者へ依頼する場合、依頼できるのは行政書士(又は行政書士法人)に限られ、行政書士証憑と委任契約書の提出が必須です。
有償での作成代行は行政書士に限る、という整理です。詳細は「公募申請の手引き」を確認すること、とされています。報酬を払うなら行政書士、と覚えておくのが安全です。
なるほど! 逆に言うと、依頼先を決める前にこの条件を確認しておかないと、あとで困るやつだ。
そうですね。あわせて、期日5営業日前までの提出を検討する理由も思い出してください。修正差戻しのチャンスを残すためです。
提出した申請に不備や確認すべき事項があると、Jグランツを通じて連絡が来ます。採択結果の通知まで、Jグランツのマイページと登録メールアドレスを適宜確認してください。事務局から質問や追加資料の依頼があったら適切に対応することも、応募資格に入っています。
そうですね。あともう1つ、申請の段階で了承しておく項目があります。補助金の返還等の事由が発生した際、申請その他で負担した各種費用について、いかなる事由においても事務局が負担しないことに同意すること、というものです。
自分でかけたコストは自分持ち、と。冷静に受け止めないといけない。
はい。加えて、事務局が必要と認めるときは、補助金の採否や交付、結果通知に係る事項に修正を加えて通知することに同意することも入っています。通知の内容をよく読むという基本動作が効きます。
まず大きいのが地域経済への貢献です。地域の雇用の維持・創出、域内仕入が多い、地域の強みの活用、域外販売が多い、新事業等での中心的な役割、その他波及効果がある取り組み。このあたりを、自社の数字とエピソードで語れるようにしておくのが基本です。
抽象的に「地域に貢献しています」じゃ足りなさそう。
そこは具体性です。仕入先がどこか、売上先がどこか、雇用をどう維持しているか。制度側も例を並べてくれているので、その例に自分の状況を重ねて書くのが速いです。
なるほど! あと、申請時にアンケートがあるって話もありましたよね。
事業承継・引継ぎ支援センター、よろず支援拠点、中小企業活性化協議会の利用状況のアンケートです。回答内容が採択に影響することはないと明記されていますが、事前に相談しておくと内容の整理になります。
応募資格の(13)がそれです。申請時点から過去18ヵ月の間に、中小企業庁が所管する補助金に申請した内容について、賃上げ加点の要件等が未達成の場合、正当な理由が認められない限り大幅に減点されることを了承したうえで申請すること、とされています。
令和8年9月時点では、ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金、サービス等生産性向上IT導入支援事業、小規模事業者持続化補助金、事業承継・引継ぎ補助金、事業承継・M&A補助金、成長型中小企業等研究開発支援事業(Go-Tech事業)、事業再構築補助金、新事業進出補助金、中小企業省力化投資補助事業を含む、と記載されています。
過去18ヵ月で申請したものを棚卸ししないといけないですね。
そうしてください。正当な理由が認められない限り、ですから、事情があるなら説明できる材料を用意しておくことになります。
3つです。1つ、GビズIDプライムを今すぐ取得する。2つ、依頼予定のFA・仲介業者がM&A支援機関登録制度に登録されているか確認する。3つ、有償で申請書づくりを頼むなら行政書士に限定し、行政書士証憑と委任契約書の準備を進める。これで入口のつまずきはかなり避けられます。
期日5営業日前、令和8年(2026年)10月29日までの提出を検討すること。これで修正差戻しのチャンスを残せます。あとは地域経済への貢献と、M&Aの計画の具体性で勝負する感じです。
事業承継・M&A補助金事務局(専門家活用/廃業・再チャレンジ)、電話番号は050-3145-3812です。受付は平日9時30分から12時まで、13時から17時までで、土・日・祝日を除きます。
お昼の時間は開いていないんですね。時間を合わせます。
お問い合わせの前に、事務局のプライバシーポリシーを確認してください、という案内も出ています。そちらのURLは公募要領の記載を確認してください。
はい、ここまでの内容を表にしておきます。締切は11月6日17時(予定)、実質の勝負日は10月29日です。そこだけでも覚えて帰ってください。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 中小企業生産性革命推進事業 事業承継・M&A補助金(16次公募) 専門家活用枠(買い手支援類型/売り手支援類型) |
| 実施機関・事業名 | 中小企業生産性革命推進事業 事業承継・M&A事業補助金(16次公募) |
| 補助上限 | 800万円 |
| 補助率 | 2/3以内 又は 1/2以内 |
| 募集期間 | 令和8年(2026年)10月2日〜11月6日 |
| 申請締切 | 令和8年(2026年)11月6日 17時(予定) |
| 提出推奨日 | 申請期日の5営業日前=令和8年(2026年)10月29日 |
| 対象地域 | 全国(地理条件なし) |
| 対象業種 | 建設業/製造業/電気・ガス・熱供給・水道業/情報通信業/複合サービス事業/サービス業(他に分類されないもの)/公務(他に分類されるものを除く)/分類不能の産業/鉱業、採石業、砂利採取業/運輸業、郵便業/卸売業、小売業/金融業、保険業/不動産業、物品賃貸業/学術研究、専門・技術サービス業/宿泊業、飲食サービス業/生活関連サービス業、娯楽業/教育、学習支援業/医療、福祉 |
| 使途 | 事業を引き継ぎたい |
| 補助対象経費 | FA・M&A仲介費用、デュー・ディリジェンス、セカンド・オピニオン、表明保証保険料 等 |
| 公式URL | https://www.jgrants-portal.go.jp/subsidy/a0WfQ000003N1RVUA0 |
| 制度サイト | https://shoukei-mahojokin.go.jp/ |
| 問い合わせ先 | 事業承継・M&A補助金事務局(専門家活用/廃業・再チャレンジ) 050-3145-3812 ※平日9時30分〜12時、13時〜17時(土・日・祝日を除く) |
表で見ると一気に整理されますね。補助率のところだけは、自分の類型で公募要領を必ず確認します。
それがいちばん大事です。あと、Jグランツは令和8年(2026年)10月5日の20時から翌日7時まで止まるので、その前後に申請作業を詰め込まないようにしてください。
事業承継・M&A補助金の16次公募、専門家活用枠は、M&Aに踏み出す中小企業と個人事業主の専門家活用費用を、上限800万円・補助率2/3以内または1/2以内で支える制度です。買い手支援類型と売り手支援類型で補助率や上限の区分が違うので、そこは公募要領で自分の類型を確認してください。
締切が11月6日で、実質は10月29日が勝負日、と。
そういうことです。GビズIDは2〜3週間かかるので今日から動いてください。あと、有償で申請書づくりを頼むなら行政書士に限られ、行政書士証憑と委任契約書が必要です。ここも先に押さえておくと後で焦りません。
はい! 今日の話だけでだいぶ動けます。ありがとうございました!