募集終了全国対象
非常に難しい
準備期間の目安: 約120

令和4年度 揚水発電の運用高度化及び導入支援補助金

基本情報

補助金額
10.0億円
補助率: 1/3
0円10.0億円
募集期間
2023-02-08 〜 2023-03-01
対象地域日本全国
対象業種電気・ガス・熱供給・水道業
使途新たな事業を行いたい / 資金繰りを改善したい / 安全・防災対策支援がほしい / 設備整備・IT導入をしたい

この補助金のまとめ

揚水発電の運用高度化及び導入支援補助金は、経済産業省が実施する揚水発電所の機能強化と新規開発を支援する補助制度です。再生可能エネルギーの大量導入に伴い、電力系統の需給調整機能としての揚水発電の重要性が増す中、既存設備の運用高度化と新規開発可能性調査の2つの事業を対象としています。事業①「運用高度化支援事業」では、既存の揚水発電所における可変速運転化や出力増強等の設備改修を支援し、事業②「新規開発可能性調査支援事業」では、新たな揚水発電所の開発に向けた地質調査や概略設計等の調査費用を補助します。補助率は1/3、補助上限額は約10億円で、地方公共団体や発電事業者が申請対象です。電力の安定供給と脱炭素化の両立に不可欠なエネルギーインフラの整備を推進する大型補助金です。

この補助金の特徴

1

再エネ大量導入時代の調整力強化を支援

太陽光・風力等の変動性再生可能エネルギーの導入拡大により、電力系統の需給バランス維持が大きな課題となっています。揚水発電は大規模な電力貯蔵・放出が可能な唯一の実用化済み技術であり、本補助金は既存揚水発電所の高機能化を通じて系統安定化への貢献を促進します。余剰電力を位置エネルギーとして蓄え、需要ピーク時に発電する揚水発電の価値が再評価されています。

2

2つの事業メニューで既存・新規の両面を支援

事業①「運用高度化支援事業」は既存揚水発電所の可変速運転化、出力増強、制御システム高度化等の設備改修を対象とし、事業②「新規開発可能性調査支援事業」は新たな揚水発電所の候補地における地質調査、水文調査、概略設計等の調査費用を補助します。既存設備の機能強化と新規開発の両面からアプローチする構成です。

3

補助率1/3・上限約10億円の大型補助

補助率は対象経費の1/3、補助上限額は約10億円と、エネルギーインフラ整備にふさわしい大型の補助金です。揚水発電所の設備改修や開発調査は数十億円規模の事業となるため、事業者の投資判断を後押しする重要な財政支援となります。

4

地方公共団体・発電事業者が対象

申請対象は地方公共団体および発電事業者(電気事業法に基づく発電事業を営む者)です。公営電気事業として揚水発電所を保有する自治体や、電力会社・IPP(独立系発電事業者)等が申請可能です。

ポイント

本補助金は再エネ主力電源化に伴う系統安定化ニーズの高まりを背景としています。既存の揚水発電所を保有する事業者は「運用高度化」、新規開発を検討する事業者は「可能性調査」と、自社の状況に応じた事業メニューを選択できます。事業規模が大きいため、申請にあたっては技術的な裏付けと長期的な事業計画の策定が不可欠です。

対象者・申請資格

事業①:運用高度化支援事業の対象者

  • 既存の揚水発電所を保有・運営する発電事業者
  • 公営電気事業として揚水発電所を運営する地方公共団体
  • 既存設備の運用高度化(可変速運転化、出力増強等)を計画していること

事業②:新規開発可能性調査支援事業の対象者

  • 新たな揚水発電所の開発を検討している発電事業者
  • 新規揚水発電所の開発可能性調査を行う地方公共団体
  • 調査対象地点の選定と概略的な開発構想を有していること

共通の要件

  • 電気事業法に基づく適切な事業運営体制を有すること
  • 事業完了後の成果報告と情報提供に協力できること
  • 補助事業の遂行に必要な技術力・資金力を有すること

ポイント

揚水発電は電力インフラの中でも極めて専門性の高い分野です。既存の揚水発電所を保有する事業者は全国でも限られるため、事業①の対象者は自ずと絞られます。事業②の新規開発調査は参入障壁が高いものの、再エネ拡大を背景に新規案件の可能性が広がっており、ダム事業の知見を持つ地方公共団体にとってもチャンスとなりえます。

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申請ガイド

1

ステップ1:事業メニューの選択と構想策定

自社の状況に応じて事業①(運用高度化)または事業②(新規開発調査)を選択します。既存設備の課題分析や新規開発候補地の概略評価を行い、補助事業の目的・内容・期待効果を整理した事業構想を策定してください。

2

ステップ2:技術的検討と事業計画の精緻化

事業①では改修範囲の技術仕様・工事計画・費用見積りを、事業②では調査範囲・手法・スケジュール・費用見積りを具体化します。外部の技術コンサルタントや設計事務所と連携し、技術的妥当性の高い計画を策定することが重要です。

3

ステップ3:申請書類の作成・提出

公募要領に基づき申請書を作成します。事業の必要性、技術的妥当性、費用の合理性、実施体制、スケジュール等を詳細に記載します。大型案件のため、経済産業省の担当部署への事前相談を行い、申請内容の方向性を確認しておくことを推奨します。

4

ステップ4:審査・採択

外部有識者による審査委員会での評価を経て採択が決定されます。技術面・経済面・政策面からの総合的な評価が行われ、電力系統への貢献度や事業の実現可能性が重視されます。

5

ステップ5:事業実施・完了報告

交付決定後に事業を開始し、年度内に完了させます。進捗管理を適切に行い、中間報告・完了報告を所定の期限内に提出します。

ポイント

大型エネルギー補助金は事前相談が事実上必須です。経済産業省資源エネルギー庁の担当課に事前にコンタクトし、事業の方向性や申請要件の詳細を確認してください。公募期間は比較的短いことが多いため、公募開始前から準備を進めておくことが採択の前提条件です。

審査と成功のコツ

電力系統安定化への定量的貢献を示す
申請書では、揚水発電所の運用高度化により系統の調整力がどの程度向上するかを定量的に示すことが重要です。出力増強のMW数、応答速度の改善幅、年間の調整力提供量など、具体的な数値で政策効果を明示してください。
再エネ導入拡大との連携を明確化
本補助金の政策目的は再生可能エネルギーの大量導入を支える調整力の確保です。地域の再エネ導入状況と揚水発電の連携シナリオを具体的に描き、再エネ余剰電力の活用方法や系統制約の解消効果を示すと採択可能性が高まります。
技術的実現可能性の裏付け
大規模な設備改修や開発調査には高度な技術力が求められます。実施体制の中に専門技術者を配置し、類似事業の実績や技術的知見を示すことで、事業の実現可能性への信頼性を確保してください。
長期的な事業採算性の提示
補助事業の完了後も長期にわたって運営されるインフラであるため、長期的な事業採算性を示すことが求められます。電力市場における揚水発電の収益機会(容量市場、調整力市場等)を踏まえた事業性評価を含めましょう。

ポイント

エネルギー系の大型補助金は政策適合性が極めて重視されます。エネルギー基本計画や電力広域的運営推進機関(OCCTO)の需給見通しとの整合性を意識した申請書の構成が求められます。審査委員は技術系の有識者が中心のため、技術的根拠に基づいた説明が不可欠です。

対象経費

対象となる経費

設備改修費(事業①)(3件)
  • 可変速運転化のための機器改修費
  • 発電機・電動機の出力増強工事費
  • 制御システムの高度化費用
調査費(事業②)(3件)
  • 地質調査・ボーリング調査費
  • 水文調査・水量観測費
  • 概略設計・基本設計費
工事費(3件)
  • 土木工事費
  • 電気工事費
  • 機械据付工事費
設計・エンジニアリング費(3件)
  • 詳細設計費
  • 施工管理費
  • 技術コンサルティング費
環境調査費(2件)
  • 環境影響評価に係る調査費
  • 景観・生態系調査費

対象外の経費

対象外の経費一覧(6件)
  • 用地取得費・土地の賃借料
  • 既存設備の通常の維持管理・修繕費
  • 人件費(申請者の職員の給与・賞与等)
  • 一般管理費・間接経費
  • 交付決定前に着手した工事・調査の費用
  • 他の国庫補助金と重複する経費

よくある質問

Q揚水発電所を保有していない事業者でも申請できますか?
A

事業①(運用高度化)は既存の揚水発電所を保有・運営する事業者が対象のため、保有していない事業者は申請できません。ただし、事業②(新規開発可能性調査)は新たな揚水発電所の開発を検討している事業者が対象であり、現時点で揚水発電所を保有していなくても、開発構想を有している発電事業者や地方公共団体であれば申請可能です。

Q補助上限額の約10億円は1件あたりですか?
A

はい、補助上限額は1件(1事業)あたり約10億円です。揚水発電所の設備改修は数十億円から数百億円規模の事業となるため、補助上限額は10億円程度に設定されています。実際の補助額は対象経費の1/3を上限として、審査により決定されます。事業の規模や内容によっては上限に満たない交付額となる場合もあります。

Q事業①と事業②の両方に同時に申請できますか?
A

原則として、事業①(運用高度化)と事業②(新規開発調査)は異なる事業メニューであり、それぞれ別の申請として提出することが可能です。例えば、既存の揚水発電所Aの運用高度化と、新規候補地Bの開発可能性調査を別々の申請として行うことが考えられます。ただし、同一年度の予算枠内での採択となるため、公募要領の詳細条件を確認の上、経済産業省の担当課に事前相談されることをお勧めします。

Q「可変速運転化」とは何ですか?
A

可変速運転とは、揚水発電所のポンプ水車の回転速度を可変にする技術です。従来の定速運転では揚水時の入力(消費電力)を変えられませんでしたが、可変速運転により揚水時にも出力調整が可能になります。これにより、再エネの余剰電力の変動に合わせて揚水量をリアルタイムに制御でき、系統の需給調整力が大幅に向上します。周波数調整への貢献も定速運転に比べて格段に高まるため、再エネ大量導入時代に不可欠な技術とされています。

Q補助金の申請に技術コンサルタントは必要ですか?
A

必須ではありませんが、揚水発電は極めて専門性の高い分野であるため、電力エンジニアリング会社や技術コンサルタントとの連携を強く推奨します。事業①では設備改修の技術仕様や費用積算に専門的知見が必要であり、事業②では地質調査や水文調査の計画策定に水力発電開発の経験が不可欠です。申請書の技術的妥当性を審査委員に示すためにも、専門家の関与は事実上の前提条件と考えてよいでしょう。

Q他の補助金・助成金と併用できますか?
A

揚水発電の運用高度化補助金は、エネルギー分野の他の支援制度と戦略的に組み合わせることで、総合的なエネルギーインフラの強化が可能です。経済産業省の「蓄電池等の分散型エネルギーリソースを活用した次世代技術構築実証事業」は、蓄電池やVPP(仮想発電所)の実証を支援しており、揚水発電と分散型リソースの最適組合せを検討する際に参考になります。環境省の「再生可能エネルギー導入加速化事業」は再エネ発電設備の導入を支援しており、揚水発電と再エネを一体的に整備する計画の検討材料となります。また、電力広域的運営推進機関(OCCTO)が運営する容量市場や需給調整市場は、揚水発電所の収益機会を提供するものであり、これらの市場制度を活用した事業計画を策定することで、補助事業の持続可能性を高められます。国土交通省のダム再生事業との連携も、既存ダムの多目的利用という観点で検討の余地があります。

詳細説明

揚水発電の運用高度化及び導入支援補助金の概要

本補助金は、経済産業省資源エネルギー庁が所管する、揚水発電所の機能強化と新規開発を支援する制度です。令和4年度事業として実施され、再生可能エネルギーの大量導入に伴う電力系統の安定化を目的としています。

なぜ揚水発電が今注目されるのか

揚水発電は、電力需要の少ない時間帯に下部ダムから上部ダムへ水を汲み上げ(揚水)、需要ピーク時に上部ダムから放水して発電する方式です。従来は夜間の余剰電力活用が主な目的でしたが、再エネの導入拡大により新たな役割が期待されています。

  • 再エネ余剰電力の吸収:太陽光発電の出力が需要を上回る昼間の余剰電力を揚水に活用し、出力抑制を軽減
  • 系統の周波数調整:可変速運転により、秒単位の精密な出力調整で系統周波数の安定化に貢献
  • 大規模電力貯蔵:蓄電池とは比較にならない大容量(数十万kW×数時間)の電力貯蔵が可能
  • 慣性力の提供:大型の回転機(発電機・電動機)が電力系統に慣性力を提供し、系統安定度を向上

事業①:運用高度化支援事業

既存の揚水発電所における設備改修を支援します。主な対象は可変速運転化(揚水時の入力を可変とし、調整力を拡大)、出力増強(発電機・水車の改修による出力向上)、制御システムの高度化(自動給電システムとの連携強化)等です。老朽化した設備の更新と機能向上を一体的に実施することで、既存資産の価値最大化を図ります。

事業②:新規開発可能性調査支援事業

新たな揚水発電所の開発に向けた調査費用を補助します。地質調査、水文調査、概略設計、環境影響の予備調査等が対象です。新規の揚水発電所開発には10年以上の期間と数千億円規模の投資が必要ですが、本補助金は開発判断に必要な初期段階の調査を支援することで、新規案件の具体化を促進します。

補助条件

補助率は対象経費の1/3、補助上限額は約10億円です。地方公共団体および発電事業者が申請対象であり、事業期間は原則として交付決定日から当該年度末までです。大規模事業の場合は複数年度にわたる実施計画も考慮されます。

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