「カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発/CO2有効利用拠点における技術開発」の公募
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
CO2を「廃棄物」から「資源」へ転換する革新技術
カーボンリサイクルは、CO2を単なる削減対象ではなく有価物として活用する発想の転換です。メタネーション・合成燃料・コンクリート固定・化学品合成など多様な技術経路をカバーし、新たな産業創出の可能性を秘めています。
CO2有効利用拠点の整備という新しい概念
CO2の回収・輸送・変換・利用を一体的に行う産業拠点(ハブ)の形成を支援します。個別技術の開発にとどまらず、産業エコシステムの構築を見据えた技術開発が求められます。
次世代火力発電技術との融合
ガスタービン・バイオマス混焼・アンモニア混焼など次世代火力発電技術とカーボンリサイクルを組み合わせることで、電力部門のカーボンニュートラル化を実現する技術開発が推進されます。
国際競争が激化するブルーオーシャン市場
CO2有効利用(CCU)技術は、米国IRAや欧州のCBSP等の政策支援を受けて世界規模で市場が急成長しています。日本がリードできる技術領域での先行投資としての位置づけです。
大型・長期の研究開発支援
カーボンリサイクル技術は研究から実用化まで長期間を要するため、NEDOによる継続的・大規模な支援体制が組まれています。採択により複数年にわたる安定した研究資金が確保できます。
ポイント
対象者・申請資格
申請可能な組織種別
- 国内企業(化学・エネルギー・素材・機械・建設等)
- 大学・高等専門学校・国立研究開発法人
- 上記のコンソーシアム(産学官連携が推奨)
対象となる技術領域
- CO2の化学的変換(メタネーション、合成燃料、化学品合成等)
- CO2の物理的・生物的利用(コンクリート固定、藻類等を用いた変換等)
- CO2回収・濃縮・輸送技術(CCUの前段工程)
- CO2有効利用拠点の統合システム・制御技術
体制・計画の要件
- 技術的新規性と優位性の明確な説明
- 実用化・商業化への具体的なロードマップ
- コスト競争力の見通し(従来プロセスとの比較)
対象外となるケース
- CCS(地中貯留)のみを対象とするもの
- CO2削減効果が定量化できないもの
- 既存技術の単純な改良・スケールアップが主目的のもの
ポイント
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申請ガイド
Step 1:技術領域と拠点ビジョンの整合確認
自社・自機関の技術がカーボンリサイクルのバリューチェーン(回収→変換→利用)のどの部分に位置するかを整理します。CO2有効利用拠点の文脈における位置付けを明確にします。
Step 2:技術的新規性と優位性の整理
既存のCCU技術との差別化ポイントを定量データで示します。変換効率・コスト・耐久性・スケーラビリティの観点から現状と目標値を設定します。
Step 3:経済性試算とコスト削減ロードマップ
現状のコストと将来の目標コスト(例:CO2トン当たりの変換コスト)を試算し、量産化・学習曲線効果によるコスト低減シナリオを描きます。
Step 4:産学官連携体制の構築
化学メーカー・エネルギー会社・プラントエンジニアリング・大学の研究室など、バリューチェーンをカバーする体制を組成します。拠点立地の検討も加点要素になります。
Step 5:申請書の作成と提出
公募期間(2025年12月26日〜2026年1月26日)は既に終了していますが、次回公募に備えて申請書のドラフト作成を進めておくことを推奨します。
ポイント
審査と成功のコツ
CO2有効利用拠点という概念への深い理解
コスト競争力の明確な見通し
実証サイトの確保・想定
国際動向を踏まえた差別化戦略
安全性・環境適合性の事前評価
ポイント
対象経費
対象となる経費
人件費(3件)
- 研究者・化学エンジニアの給与
- プラント設計・システム統合担当者の人件費
- 安全性・環境評価担当者の人件費
設備費(4件)
- CO2変換反応装置・触媒評価設備の購入費
- CO2回収・精製装置の導入費
- 計測・制御システムの整備費
- パイロットプラント・実証設備の建設費
消耗品・材料費(3件)
- 触媒・吸着材・膜モジュール等の購入費
- 実験用化学薬品・溶剤・ガスの購入費
- 実証用CO2・原料ガスの調達費
外注・委託費(3件)
- 材料評価・分析の外部委託費
- 安全性試験・環境影響評価の委託費
- プラント設計・エンジニアリングの外部委託費
旅費・交通費(3件)
- 国内外の学会・展示会への参加費
- 実証サイト・共同研究先への出張費
- NEDOとの打合せ・報告会への旅費
知財・標準化費(3件)
- 特許出願・国際出願費
- ISO/JIS等の標準化活動参加費
- ライセンス調査・FTO分析費
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- CO2の地中貯留(CCS)のみを目的とする設備費
- 研究目的外の工場設備・生産設備の購入費
- CO2削減効果が認められない副次的な生産活動費
- 他のNEDO事業・補助金と二重計上となる経費
- 研究・技術開発と無関係な一般管理費
- 製品の製造・販売・マーケティング費用
- 個人の技能向上のみを目的とした研修・留学費
よくある質問
QカーボンリサイクルとCCSの違いは何ですか?
CCS(Carbon Capture and Storage)はCO2を回収して地中に貯留するもので、CO2を「封じ込める」技術です。一方、カーボンリサイクル(CCU:Carbon Capture and Utilization)はCO2を回収した上で燃料・化学品・建材等に変換・利用する技術で、CO2を「資源として使う」発想です。本プログラムはCCUが中心で、CCSのみを目的とするプロジェクトは対象外となる場合があります。
Qどのような企業が採択されやすいですか?
化学メーカー・エネルギー会社・素材メーカー・プラントエンジニアリング企業など、CO2変換技術に関連する業種の企業が主要な申請者です。大学・研究機関との産学連携体制を組んでいること、CO2変換のコスト競争力に関する具体的な見通しを示せること、CO2有効利用拠点の文脈でシステム視点を持つことが採択上有利な要素です。
Qメタネーション技術は対象ですか?
メタネーション(CO2と水素からメタンを合成する技術)はカーボンリサイクルの代表的な技術として本プログラムの重点対象です。特に再生可能エネルギー由来の水素との組み合わせ(Power-to-Gas)や、既存の都市ガスインフラを活用した普及シナリオを持つプロジェクトが高く評価されます。
Q実証フィールドが必要ですか?
研究フェーズ(TRL 1〜4程度)の申請では実験室規模の実証で十分な場合があります。一方、実証・社会実装フェーズの申請では実際の産業サイト(工場・発電所等)との連携が求められます。自社または連携先の実証フィールドを確保した提案は採択評価で有利です。
Q次回公募はいつですか?
本公募(2025年12月26日〜2026年1月26日)は既に締切を迎えています。NEDOのカーボンリサイクル関連プログラムは毎年度公募が実施されることが多いため、NEDOの公式ウェブサイトで次回公募情報を定期的に確認することを推奨します。次回公募に向けて研究計画・コンソーシアム体制を準備しておくことが重要です。
QCO2有効利用拠点とはどのような場所ですか?
CO2有効利用拠点は、大規模なCO2排出源(製鉄所・セメント工場・火力発電所等)の近傍に設置される産業インフラです。CO2の回収・輸送・変換・製品出荷を一体的に行う機能を持ち、複数の企業・技術が集積するエコシステムです。港湾エリア・コンビナート地帯・工業団地等が拠点候補地として想定されています。
Q中小企業でも申請できますか?
中小企業も申請可能ですが、カーボンリサイクル技術の開発には大規模な設備・専門人材・長期資金が必要なことが多く、大企業や研究機関とのコンソーシアムを組むことが現実的です。中小企業ならではの機動力・専門技術(特殊触媒・センサー・制御技術等)を活かした提案は差別化になります。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
カーボンリサイクル技術の開発には複数の補助金を段階的に組み合わせる戦略が有効です。NEDOの本プログラムで基礎・応用研究フェーズをカバーしつつ、実証段階では環境省の「脱炭素社会構築に向けた CO2排出削減等対策強化誘導型技術開発・実証事業」との役割分担が考えられます。化学メーカーが設備投資を行う段階では経産省の「カーボンリサイクル実証研究拠点形成事業」も活用可能です。また、カーボンクレジット制度(J-クレジット・GX-ETS等)と組み合わせることで、技術の経済的実現可能性を高める戦略も検討すべきです。いずれの場合も同一経費の二重計上は厳禁であり、各補助金の対象経費を明確に分離した会計管理が必要です。
詳細説明
カーボンリサイクル・CO2有効利用拠点技術開発とは
「カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発/CO2有効利用拠点における技術開発」は、排出されたCO2を廃棄物ではなく資源として活用するカーボンリサイクル技術の研究開発を支援するNEDOの中核プログラムです。CO2有効利用拠点(ハブ)の整備を見据えた技術開発が求められており、個別技術の開発から産業システムの構築まで幅広いアプローチが支援対象となります。
主要な技術開発テーマ
- メタネーション・合成燃料:CO2と水素からメタンや合成燃料を製造する化学的変換技術
- 化学品・素材への変換:CO2を原料としたポリカーボネート・メタノール・蟻酸等の有用化学品合成
- コンクリート・鉱物への固定:建設材料へのCO2固定によるカーボンネガティブ建材の開発
- CO2有効利用拠点システム:CO2の回収・輸送・変換・利用を統合した産業拠点の制御・最適化技術
- 次世代火力との統合:アンモニア混焼・水素発電とCO2利用技術の統合システム
カーボンリサイクルの国家戦略における位置づけ
経済産業省の「カーボンリサイクル技術ロードマップ」では、2050年までにCO2有効利用量を年間2億トン規模に拡大する目標が掲げられています。本プログラムはその実現に不可欠な技術基盤の整備を担う戦略的事業です。日本は触媒技術・化学工業・プラントエンジニアリング分野に強みを持ち、カーボンリサイクル技術で国際競争力を発揮できるポテンシャルがあります。
CO2有効利用拠点の概念
CO2有効利用拠点とは、大規模なCO2排出源(製鉄所・セメント工場・発電所等)の近傍に、CO2の回収・精製・変換・製品化を一体的に行う産業インフラを整備するコンセプトです。拠点内では複数の変換技術が連携し、CO2の用途・品質に応じた最適な変換経路が選択されます。本プログラムはこの拠点形成に必要な個別技術・統合技術の両方を支援対象としています。
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